紅魔館が揺れている頃…
男装美鈴こと紅龍はとある人物の元に向かっていた
「…この辺のはずなんですが…」
すぐには永遠亭には向かわない…
任務に必要な情報をとある人物に依頼していたのだ
そんな時、誰かが美鈴の前に姿を現せた
「…わは~♪」
最近菜食料理に嵌っている
宵闇の妖魔であるルーミアであった
だが、一応人間も食べるそうなので問いかける
「貴方は食べてもいい…!?」
「こんにちは、情報は集まりましたか?」
だが、男装している美鈴の姿を見て言葉を止めた
「わは~♪まってたよ…ちょっと待ってね♪」
美鈴が探していた人物こそがルーミアであった
実はルーミア…昔、変装していた美鈴に命を救われた事があったのだ
その時の恩返しとは行かないが、任務先の情報を知らせれば
前もってルーミアが下調べを手伝ってくれるのだ
「え~とね…永遠亭の下働きの兎達の話だとね…」
周りから見たところ、ルーミアは余り深く考えないと思われているが
事、情報収集と言うものに置いてはそれは絶大な武器であった
夜雀の屋台でお酒を飲んでいる相手等に
「愚痴をなら聞くよ~♪」
と、ルーミアが聞けば、ある程度の事は口を滑らすであろう
そして、その情報が集まればいろんな事が推測できる
「まずね、永遠亭の中、最近資金繰りが苦しいらしいの…」
「資金繰りが?」
ルーミアの言葉に美鈴が首を傾げる
永遠亭は、幻想郷の薬剤の殆どを一手に担う
(そこまで資金繰りが苦しくなるはずが無いはずなんですが…)
「余りよく分からないんだけど…どうも、お金を浪費する人が居るみたい」
「…なるほど…」
とりあえず、この情報は置いておき次の情報を聞く事にする
「それと、永遠亭の内部のパワーバランスなんだけど…」
ルーミアがそう言うと、美鈴にメモを手渡す
「え~と…一番上に輝夜って人が一番上なんだけど
実質、永遠亭を仕切っているのは八意永琳…」
月の天才、永遠亭の薬師である八意永琳の名前は美鈴も知っていた
彼女が処方した薬が幻想郷に出回っているといっても過言ではなかった
「それと、その下に因幡隊が居るんだけど…」
「門番隊のような感じですね…」
紅魔館の門番隊と思えば分かりやすい
もっとも、あちらの方はメイド隊も兼ねているが
「…でも、実は因幡隊以外に特別な存在があるんだ」
「特別?」
「うん…鈴仙さんなんだけど…因幡隊とは違って、直に永琳から頼みごとされ
るそうだよ」
実質、永遠亭のトップから直々に仕事を任せられるという事だ
「…とりあえずは、このぐらいかな?」
ルーミアが今持っている情報を美鈴に話し終える
「ありがとう、情報の提供感謝する」
「気にしないで良いよ♪…でも、また料理作ってね」
ルーミアの情報を提供してもらう時は、これが情報料の代わりだった
「また、お腹空かせて行き倒れにならないでくださいね?」
「あの時は、本当に助かったのだ…」
昔は、ルーミアは人の肉しか食べていなかったのだが
次第に、人間の中から妖怪を退治する者が出てきたせいで
人を襲うのが苦労するようになってきた
ある日、襲おうとした人間に逆に退治されてしまい
数日間身動きが取れなくなった時があった
その際に、偶然任務の為に傍を通りがかった美鈴が
介抱したことがきっかけで、美鈴の傍に居る事が多くなったのだ
「…また情報を仕入れておいてください」
「わかった!」
美鈴の言葉に、ルーミアが頷く
「あと、今永遠亭でなにか仕事募集中してないか調べてもらえるますか」
「う~ん…一晩かかるよ?」
「それで構いません…では、とりあえず…」
美鈴がそう言うと、ルーミアに何かを手渡した
「うわ~♪」
手渡されたものを見てルーミアが感激する
「豚の角煮なのか!」
美鈴が一晩かけて作った豚の角煮…
紅魔館の中でも、それを食べる事ができるものはそうは居ない
大体は、門番隊の中で消費される為に
食べれるのはせいぜい、一切れ二切れ…
ルーミアが貰ったのは、丸々一ブロック
それだけで、この情報が重要か
そしてルーミアの情報の信頼性があるかが分かる
「とりあえず、前金代わりで今はそれでカンベンしてくださいね?」
「モギュモギュ(こくこく)」
美味しそうに料理を食べているルーミアを後にして
今居る位置から、一番事件に関わりがありそうな所に向かう
「…確か…この辺のはず…」
ルーミアから分かれた所から、永遠亭の傍を流れるとされる
水脈が有る所は意外と近い所にある
その場所に紅龍はたどり着いた
(…これは…)
一目には着かないような場所に、その水脈はあった
水脈の上の部分は地面を通っているのだが
その部分だけ、空気に触れれるように高い所から地面に落ちていた
「…滝ですか…」
小さいながらも、滝が流れていた
周りは険しい地形で囲まれているために
その辺の妖怪等もやってくる事はない
(…ですが、そういう所ほど盲点になりやすい)
美鈴はその周辺を調べようとした時
(…ガサ…ガサ…)
「!?」
滝が流れる音で、色々かき消されて聞こえづらいが
誰かが、この辺にやって来る足音が聞こえた
美鈴は急いで、その場所から隠れる…
隠れてやってきた人物を観察する為に、草木の茂みの中に入る
(…なにか、事件の解決の為になることなら良いのですが…いたたっ?)
茂み中に隠れた美鈴の頭に、少しだけ痛みが走る
だが、一瞬にして消えたので、意識をもう一度水脈の方に向ける
(ガサ…ガサ…)
足音が近くなる…だが、水脈の傍には誰の姿も見えない
(……気のせいですか?)
時間的には、すでに視界に入っていても良いはずなのだが
一向に足音の人物の姿は見えない
(…見間違い?…いや、ですが気配は…)
その場には見えないが、確かに音は聞こえて来るのだ
(…居る…)
美鈴の拳法家としてのカンが、その場に誰か居ると言う事を告げていた
そして、そのカンを信じて目を瞑ると、辺りの気配を探り
一番、怪しいと思われる所に向かって
「光符!華光玉」
力を弱めた気の一撃を放つ
普段の弾幕に比べれば、埃を撒き散らす程度だが
(ガサガサガサ!)
「あっちですか!」
その一撃を見て、水脈から逃げていく者の足音が聞こえる
その音を頼りに、美鈴は後を追う
姿が見えない者が傍の森に逃げたのは、相手をかく乱する為である
「……」
「そこですか!」
「!?」
だが、美鈴は相手を見ていなかった
目を瞑ったままで、感覚だけで姿が見えない相手を追った
姿が見えないというハンデも、相手がこちらを見ないというのなら話は別
「ふん!」
「~~っ!?」
そして、美鈴の攻撃が相手を軽く掠める
(なんとか体術で捕まえれそうです)
姿が見えない相手を捕らえれると少し油断した時
(パーン!)
「!?」
美鈴の前で突然大きな音が響いた
思わず、美鈴が後ろに飛び下がる
そして、怪我は無いかを一瞬で判断する
怪我は無かったようだが、美鈴は慎重にならざる終えなかった
見えない人影の気配は、先ほどの位置から殆ど変わらない
だが、あの大きな音に対して、嫌な予感がしていた
(…火薬の匂い…そして、破裂音…)
前に一度聞いた事があった、外の世界の兵器の話
(もしや…銃?)
姿が見えないだけなら、美鈴の敵ではない
だが、姿が見えない相手からの一撃は恐ろしい凶器になる
(…くっ…迂闊に踏み込む事ができません)
美鈴が慎重になっている間に
「…っ!…ぅぅ」
姿が見えないその人物は美鈴を狙わずに美鈴から逃げ出した
(ガサガサガサガサ!)
「ま、待て!」
大急ぎで、美鈴から逃げ出した
美鈴が急いで、逃げた方に向かう
逃げる足音を頼りに、美鈴が向かう
だが、美鈴がその後を追うことはできなかった
「しまった…」
姿が見えない相手が逃げた先は…
(ざわざわざわ…)
人が多く歩く、人里の中だったからだ
いくら気配を探る事ができても
大量に人が居るところで探す事はできない
(…迂闊でした…)
美鈴は少しだけ後悔した犯人を逃した事を…
だが、誰かが暗躍しているのはわかった
(…姿が見えない相手…それに、多分銃…)
姿が見えない人物とその獲物の事
それだけでも、十分な情報であった
「…里の中でも情報収集が必要ですね」
美鈴はそう呟くと里の中に入って行った
それから一時間後…
「それじゃあ、永遠亭の方々は結構頻繁に来ているんですね?」
「ああ、おかげで病気に苦しむ人は凄く減ったよ」
人が集まる飲み屋などで美鈴は飲み屋の主等に話を聞いていた
「…おっと、すっかり話し込んでしまった…はいよ、お酒だ」
「あ、すいません」
お店の店主に美鈴がお礼を言う
(…特に変わった情報は無かったですね…)
出されたお酒を飲みながら美鈴は情報を纏める
(…まず、永遠亭が里から感謝されている事)
今までは、多少の風邪や熱などの症状でも大変だったが
永遠亭が出した薬のおかげで、そのような症状は
すぐに治まるようになった
(それに、里に永琳さんと、鈴仙さんが直に降りてくること)
ある程度の重病患者の所には
永遠亭から永琳と鈴仙が降りてくる事
「あ、でもそういえば…」
美鈴が考え込んでいると、酒場の店主が呟いた
「今日は珍しく、鈴仙様がやってきていたな…」
「珍しいことなんですか?」
美鈴が不思議そうにしていると、店主が首を降る
「いやいや、永琳様と鈴仙様二人で来る事が殆どだから…」
「…という事は?」
「まあ、珍しく鈴仙様お一人でやってきた事を見ると
お休みでも貰ったんでしょう」
店主がそう言うと、美鈴の前に料理を持ってきて
「それに、珍しい事に…」
美鈴に向かって、最高の収穫になる言葉をつげた
「…さて、ある程度の収穫がありました…次は…」
美鈴が店主に会計を済ますと
(ザワザワ)
外の様子がおかしい事に気がつく
美鈴が耳を澄まして、辺りの様子を聞くと
(…女の子が、チンピラに絡まれているらしいぜ?)
(本当か?可愛そうに…)
どうやら、何か事件があったみたいだった
美鈴がどうしようかと思っていた時…
(その女の子…メイド服着ているらしいぜ?)
「!?」
その言葉を聞いた美鈴は、思わず人だかりができている所にむかって走りこんでいた
紅魔館のメイド長事、十六夜咲夜は人里に買い物に来ていた
いつもなら、人里に向かうのを楽しみにしているのだが
「はあ…」
今日に限っては、心が晴れなかった
原因は、お嬢様が出した門番長の一時的処分決定のお知らせだった
確かに、最近は白黒に門を突破されすぎな気はしたがが
自分が朝起きたら、紅魔館の人事掲示板に
『以下の者を、紅魔館野外謹慎処分とする
紅魔館門番長 紅美鈴 』
とかかれていたら、誰かの悪戯にしても性質が悪すぎる
急いで咲夜が、大急ぎでお嬢様に話を聞いたら
『ええ、私が美鈴に直々に処分を言い伝えたわ』
あっさりと答えられて、追及する事もできなかった
その後、妖精メイドや門番隊の皆が、処分の事に抗議しにきたが
『私の処分に、文句があるやつは出てきなさい』
と、屋敷の主であるお嬢様自身が皆の前で宣言したら
皆すごすごと引き下がっていった
その後、咲夜は逃げるように人里に買い物に来たのだ
(…何処行ったのよ…美鈴…)
愚痴を零す同僚が、一日で居なくなった事は
流石の咲夜にも衝撃が大きかった
「はあ…」
ため息をつきながらも、キッチリと買い物をしていくのは流石であった
(…とりあえず、門番隊のシフトも考えないと…)
部下への指示と、紅魔館のシフトの調節等で頭を悩ませながら
買い物をしていると
(どんっ!)
「きゃあ?」
目の前が不注意になっていたせいで、目の前の男にぶつかる
「おうおう…誰にぶつかっとるんじゃい」
しかも、ぶつかった相手が性質が悪い事にいかにも
チンピラ風な男で、その傍に数人の男が寄ってきた
咲夜がそいつらを相手にする為にナイフを取り出そうとしたが
屋敷に置いてきた事を思い出す
(…本当に、今日は最悪の一日…)
咲夜はため息を着いた
「へへっ…どう落としまえつけてもらおうかのう…」
ため息を着いた咲夜に向かって、
ぶつかった男が下卑な笑いを浮かべて歩いてくる
そして、咲夜の方に向かって男が手を伸ばしてきて
それを、咲夜が避けようとした時
「…一人の女の子に多数の男っていうのは正直情けないですね」
「えっ?」
咲夜の後ろから誰か男の声が聞こえてきて
目の前のチンピラの男の腕を掴んだ
「いだだだだっ!?」
腕をつかまれたチンピラが腕の痛みで咲夜の居る所から離れる
その隙に、咲夜が助けてくれた人物の方を向くと…
「…大丈夫でしたか?…s…お、お嬢さん…」
そこには、赤い髪の毛をした長身の男性の姿が…
「(きゅん)は…はい♪」
いろんな意味で、今日は咲夜にとって忘れない一日になることになった
気長にお待ちしております。
とりあえず投入。つ[気力]
ルーミア嬢にあんな特技があったとは…今回も楽しませていただきました!
次回を楽しみにしつつ…お受け取り下さい!
つ[練気]
気長にお待ちしていますんで……ゆっくり頑張ってね!!
つ[気功]
つ[激励]
\[^△^]/[大激励]
これは続きが気になるw
つ[気力]
次もがんばってくださいな。
つ【気力】
情報屋ルーミアもよかったです。見えない相手はにとり?
次も頑張ってください。
【気力】
\(^▽^)/
つ[気力]
脇役さんの美鈴愛は目を見張るモノがございますね!
それはともかく差し入れを つ[気迫]
つ[気力]
つ[熱血]
つ[賽銭]
つ[魔理沙分補給]
ごふっ(鼻血
あとこれ差し入れデス(`・ω・)っ[元気]
さて、全身全霊を込めて注入しなければ!
つ[やる気]
つ[気合]
つ[気力]
つ[れみ・りあ・うー☆]
此処は私もお一つ差し入れをw
つ[気力]
続きを期待するために、全私の気力を注ぎ込む!!
つ「気力」
つ「気合」
つ「1up」
続きも待ってますね~!!
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~[でもゆっくりがんばってね!]
つミ「カリスマ」
ゆっくり頑張ってね!!!
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