多少キャラが壊れております。
はしゃいでいた早苗が急につまずいて転び、すりむいた自分の膝に浮かんできた血を見るなり泣き始めた。
「ああ、はしゃぐからだよ」
後から父親らしき痩せた男が近付いてくる。
「ほら、どれどれ見せてごらん」
彼は、膝の傷口の上に手を差し出しておまじないをかけたが、早苗はさらに癇癪を起こした。
「そんなのじゃ治らないよっ」
「ごめんごめんよ。ほらおんぶさりな」
早苗はふくれ面のまま男の背に乗り、着物の襟首の所を締めた。
「うわ、止めなさい。おんぶしないぞ」
この父親らしき男はしばらく歩いたが、やがて神社の前でその足を止めた。
「ほら、早苗。着いたぞ」
乗り物独特の心地よいリズムに眠っていた早苗は、急に不機嫌になってわめいた。
「お父さん、ここ家じゃないよ。やだよう。お膝痛いよ、絆創膏貼ってよう」
男は泣き叫ぶ早苗をなだめすかしながら、境内に進んでいく
そして、よく神社にある古ぼけたおみくじ売り場のような店の前まで来ると早苗を下ろした。
「ああ。良かった。まだやってたんだなあ」
男は店の正面にたくさん置かれていた小さな缶を一つ取ると、懐から財布を取り出して小銭を数枚、隣の箱の中に入れた。
「全く不用心だ。ここ。いつも売り子がいないんだよなあ」
そのまま、手水舎からひしゃくで水を汲んでくると早苗の傷口にかけた。
「痛っ」
「我慢しなさい、少しの間だから」
突如、二人が現れた。
一人は奇抜な髪型の女で瓶を持っており、もう一人は奇抜な帽子を被っていた。
「ほれ、あんな小さな女の子だって頑張ってるのに。何も感じないのかい」
「嫌。関係ないね。もう嫌だ」
「このガマの油はよく効くぞ、何しろ代々我が家はこいつのお世話になってきたんだ」
男は缶を開けて、中の白いクリームを早苗の傷口に塗り込んでいく。
「褒められてよかったじゃないか」
「い、や、だ、ね。私はもうやらないよ」
「この、馬鹿蛙」
奇抜な髪型の方が帽子の方に平手打ちを食らわせた。
「お、お父さん」
「さ、そろそろ帰ろうか。あんまりはしゃいで、また風邪がぶり返すといけない」
「この場で絞ってやる。お前の油はお前だけのものじゃない。みんなのものだ」
コブラツイストを掛けられた帽子の少女が悲鳴を上げる。
「やめろ、ここで絞るのはやめてくれ。分かったよ、夜、風呂場で自分で絞るから。やめてくれ」
再び早苗を背負った男が、歩きながら話し始めた。
「来年から、早苗も小学生だ。そうなったらもうおんぶできそうもないなあ」
「あ、油が出てきたぞ。分かった、分かったからもうやめろ」
「お父さん」
早苗が感慨深そうに漏らした。
「何だい」
「ガマの油ってよく効くね」
早苗は後ろを振り返り、二人に向かって手を振ったが、この時点では誰も気付かなかった。
「もう痛くないよ」
はしゃいでいた早苗が急につまずいて転び、すりむいた自分の膝に浮かんできた血を見るなり泣き始めた。
「ああ、はしゃぐからだよ」
後から父親らしき痩せた男が近付いてくる。
「ほら、どれどれ見せてごらん」
彼は、膝の傷口の上に手を差し出しておまじないをかけたが、早苗はさらに癇癪を起こした。
「そんなのじゃ治らないよっ」
「ごめんごめんよ。ほらおんぶさりな」
早苗はふくれ面のまま男の背に乗り、着物の襟首の所を締めた。
「うわ、止めなさい。おんぶしないぞ」
この父親らしき男はしばらく歩いたが、やがて神社の前でその足を止めた。
「ほら、早苗。着いたぞ」
乗り物独特の心地よいリズムに眠っていた早苗は、急に不機嫌になってわめいた。
「お父さん、ここ家じゃないよ。やだよう。お膝痛いよ、絆創膏貼ってよう」
男は泣き叫ぶ早苗をなだめすかしながら、境内に進んでいく
そして、よく神社にある古ぼけたおみくじ売り場のような店の前まで来ると早苗を下ろした。
「ああ。良かった。まだやってたんだなあ」
男は店の正面にたくさん置かれていた小さな缶を一つ取ると、懐から財布を取り出して小銭を数枚、隣の箱の中に入れた。
「全く不用心だ。ここ。いつも売り子がいないんだよなあ」
そのまま、手水舎からひしゃくで水を汲んでくると早苗の傷口にかけた。
「痛っ」
「我慢しなさい、少しの間だから」
突如、二人が現れた。
一人は奇抜な髪型の女で瓶を持っており、もう一人は奇抜な帽子を被っていた。
「ほれ、あんな小さな女の子だって頑張ってるのに。何も感じないのかい」
「嫌。関係ないね。もう嫌だ」
「このガマの油はよく効くぞ、何しろ代々我が家はこいつのお世話になってきたんだ」
男は缶を開けて、中の白いクリームを早苗の傷口に塗り込んでいく。
「褒められてよかったじゃないか」
「い、や、だ、ね。私はもうやらないよ」
「この、馬鹿蛙」
奇抜な髪型の方が帽子の方に平手打ちを食らわせた。
「お、お父さん」
「さ、そろそろ帰ろうか。あんまりはしゃいで、また風邪がぶり返すといけない」
「この場で絞ってやる。お前の油はお前だけのものじゃない。みんなのものだ」
コブラツイストを掛けられた帽子の少女が悲鳴を上げる。
「やめろ、ここで絞るのはやめてくれ。分かったよ、夜、風呂場で自分で絞るから。やめてくれ」
再び早苗を背負った男が、歩きながら話し始めた。
「来年から、早苗も小学生だ。そうなったらもうおんぶできそうもないなあ」
「あ、油が出てきたぞ。分かった、分かったからもうやめろ」
「お父さん」
早苗が感慨深そうに漏らした。
「何だい」
「ガマの油ってよく効くね」
早苗は後ろを振り返り、二人に向かって手を振ったが、この時点では誰も気付かなかった。
「もう痛くないよ」
まさに諏訪子の愛えk(
あと神様二人ちょっと自重しろw
諏訪子絞りたいです。