※美鈴と輝夜しか出てきません
※グダグダかもです
※ちょっとキャラがおかしいかもです
それでも許してくださる方は↓
近頃良くプライベート面で紅魔の門番が遊びに来るようになった。
「輝夜さーん、こんにちわー」
「あらー、門番さんいらっしゃい」
縁側に座って竹を見ながら話す。
これはもう週に1回は行われていることだ。
事の始まりは薬。
何でもあのメイド人間が風邪を引いて門番が薬を取りに来たときに暇つぶしに話を聞いてやってから親しくなった。
そして話は決まって彼女のこと。
「輝夜さん、聞いてくださいよー!最近妹様が冷たいんです!」
またか、と私は目を瞑った。
悪魔の妹、フランドールスカーレットのこと。
私は見たこと無いので話を聞くだけなのだが中々可愛い子らしい。
そもそも見た目がレミリアに似ているというところから容姿は絶対悪くないはずなのだけど。
いや、レミリアで悪いとか言われたら幻想郷どんだけレベル高いんだと突っ込みたくなるのよね。
この門番さんも美人だし。
「最近話しかけてももじもじしてるだけなんですよ…しかも何時もならぎゅっと抱きついてくださることもしてくれなくなったし…、私何かしましたっけ?」
脈有でしょそれは!
「輝夜さーん…」
そんな目で返答を待たないでよ・・・。
はぁっとため息をついた。
「貴女ねー。普段はちょっとしたことに敏感なのにそんなのも気づかないわけ?あれだけすきすき表現を露骨に出していたら誰だって自惚れてしまうわ。それに、貴女は性格も顔もいいんだから。その・・・フランドールちゃん?がドキドキするのも当たり前だと思うわ。」
あくまで個人的感想だけど、と付け加えてみる。
それを聞いたとたん門番さんはそれまで捨てられた子犬のようなウルウルしていた目がぱっと明るくなった。
「え、えー!そそそそんなぁ!私なんて唯の門番ですし、そこまでほめられると喜んじゃいますよ?……ってか妹様、脈有ですかね…?」
くどい。
遠まわしに言ったのが悪かったのかしら?
「簡単に言えば脈有り、よ。門番さん」
あらあらそんな嬉しそうな顔しちゃって。
難題ぶつけちゃうわよ?
「はふー、脈有ですか!」
「脈有ですわ」
「それでは、私は妹様に対してどう接すればすればいいのでしょうか?」
目を輝かせて問いたださないで。
ああ、もう!弱いのよ、こういう純粋なのに。
だからいくら惚気られても聞き入れてしまう。
「どう、って…貴女はそのフランドールちゃんとどういう関係になりたいのかしら?」
「どういう関係…って…そそそそんな!ひゃー!恐れ多い!!」
あら可愛い。
ホッペを抑えながら照れる門番さんは可愛いわ。
ひゅうっと風が流れて彼女の紅い髪と私の黒い髪が流れる。
「親友の関係?恋人の関係?それとも…夫婦の関係かしら?」
「いいい妹様と夫婦!!!いいですね!いいですねえ!!!素敵ですね!!!ひゃっほー!」
しかし行き過ぎるとうざい。
今では興奮しすぎて鼻血まで出てるわ。
「はいティッシュ。おちつきなさい、どうどう」
「すみません、私としたことが取り乱してしまいました」
取り乱しどころじゃない。
行き成り興奮してこっちはびっくりしたわよ。
「そうですね、その、夫婦で!」
「じゃあプロポーズでもしてみたらどうかしら?」
「!こ、今度してみますね!!」
じゃあ私はレミリアに門番さんが殺されないことを祈ってあげるわ。
「それはそうと輝夜さん、一度紅魔館に遊びに来ませんか?」
「お断りするわ」
「それは残念です」
全然残念そうじゃないんだけど、ねぇ。
まぁどうせ悪魔の妹さんを見せたい、というよりは自慢したいだけなのでしょうけど。
ああ、そよ風が気持ちいいわ。
ってあら。
「あ、すみません、そろそろ帰ります。門番の休憩時間が終わった頃なので」
立ち上がった理由はそれね。
「気をつけてお帰りなさい。竹林は迷いやすいから、迷子になっちゃうわよ?」
「はい、ありがとうございましたー!」
宣言するなり脱兎のごとく駆け出した門番。
「門番さんも大変ねぇ…」
週1回1時間だけが休憩だなんて。
そよ風が部屋中に駆け抜ける。
「あー、次は何時来るのかしら?」
何だかんだ言って惚気話が楽しみな彼女であった。
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あとここまでぶっ飛んだ美鈴は初めて見たかも。
しかしオチが泣ける・・・って輝夜は気付けなかったのか?