ご注意・・このお話は筆者が思うがままに書き綴った作品です、登場するキャラクターの性格や口調、エピソード等に原作設定や皆様のイメージとの隔たりがあるかと思われます。
以上の点がお気に召さないかたはご覧にならない方が良いかと思われます。
それでも良いと言う方だけご覧下さいませ。
※8月20日 誤字を修正致しました。
※8月21日 誤字の最修正及び加筆を致しました。
「お願いです!弟子にして下さい!」
「私は弟子なんか取らないよ。」
「精一杯努力します!! ですから!!」
「努力…ねぇ…その言葉に嘘偽りは無いだろうね」
「はい!」
「そうかい…そこまで言うなら…ただし、お前さんがそう言ったからには精一杯努力してもらうからね!」
「本当ですか!?」
「本当だよ…ただお前を弟子にするのは単なる気まぐれだよ…追い出されたくなかったら努力は怠るんじゃないよ!!」
……………………………
「……夢とは……驚いたねぇ…」
身を起こして頭を掻く、本来は眠る必要もないのだが、こういった習慣というヤツは他の事を忘れてしまっても覚えているものらしい。
それにしても悪霊や祟り神の類でも夢なんて高尚なモンを見れるものなのかと思わず苦笑する。
しかも見た夢があの莫迦弟子との出会いときたもんだ。
「丸くなっちまったのかねぇ…私も…」
そんな独り言を言って益々苦笑が強くなる。
少なくとも博麗の巫女とやりあっていた時には夢なんか見ることもなかったし見る暇もなかった。あの時は只戦って勝つ事ばかり考えてた。
何の因果か博麗の祭神になった今じゃ、外に出る事も誰かに会うこともせずにただ毎日を過ごしている。
何時の間にこんなに腑抜けたのやら…
そういやあの莫迦を弟子にしたのもあの時分だったか。
「うわ!?うわわわわ」
「あああ…泡だらけじゃないか…どれ、貸してごらん。」
「すみません…魅魔様…」
「謝ってる暇があったら早く覚えな、まだまた覚える事は沢山あるんだからね!」
最初は何をやらせてもダメだったねぇ…魔法はおろか炊事やら洗濯まで教える羽目になるとは…
「ほらどうしたんだい!
あの時の約束を忘れちまったのかい!?」
「だって…私…」
「だってもクソもない!
努力しないヤツに結果なんて出せやしないんだよ!!
出来ないんだったら出来るまで努力しな!ほら!次いくよ!」
あん時からだね、あの莫迦が腕を上げ始めたのは。
そういや「努力」って言葉に拘りだしたのもあん時だったかね?
「魅魔様!出来ました!出来ましたよ!!」
「だからって人様に飛ばす莫迦があるかい!?私じゃなかったら死んでるトコロだったよ!」
「ごめんなさい…魅魔様…」
「罰として今日は晩飯抜き!」
「そ、そんなぁ…」
あの時の顔は本当に傑作だったねぇ…
「いいかい!相手はあの博麗だ!油断したら一瞬で抜かれるよ!!」
「はい!魅魔様!」
結局博麗には敵わなかったんだけどねぇ…
いつの間にか博麗への恨みなんか消えちまっていた 。
あの莫迦弟子を育てる事に夢中になっていた。
あの子が可愛くて仕方がなかった。
ああ…
考え出したら気になってしょうがない…風の便りじゃあ変なもの集めが高じて泥棒みたいな真似までしてるそうじゃないか
おまけに弾幕は力だとか、速さは誰にも負けないとかのたまってるらしいねぇ…余所様に迷惑を掛けるような弟子を育てた覚えはないんだけれどねぇ。
そうか…
思わず吹き出してしまう
あの子を弟子にした時から既に…
丸くなっちまってたんだ。
「ククッ…聞いたことないねぇ、弟子にゾッコンな祟り神なんてさ」
いつの間にか昔の事に思いを馳せている…これを丸くなったと言わずに何と言う?
苦笑じゃなくてバカ笑い、何時以来だ? こんなに笑ったの?
ひとしきり笑って立ち上がる、相棒の杖を持って目を閉じ、魔力を解放する。
体の周りを4つの球体が飛び回る、手を掲げると球体の動きに規則性が生まれる、掲げた手を振り下ろす、4条の光の刃が目の前の壁を貫き、消し飛ばす。
まだまだ腕は鈍っちゃいない。
そのまま浮かび上がって壁の穴から外へと出る。
何処に行くのかって?
決まってるじゃないか。
口と努力だけは一丁前な可愛い莫迦弟子に稽古を付けにさ。
「何処に行くつもりかしら?」
久々に外の空気と景色を堪能していたら針が飛んできたよ、変わってないねぇ…この子も…
「ああ…久しぶりだねぇ、ちょいと礼儀知らずな莫迦弟子にお灸を据えにね。全くしょうがない奴だよ…ところでどうしたんだい?煤だらけじゃないか。」
「あんたの弟子だからでしょうが、それとその質問をあんたがするか!?」
おーおー怒ってる怒ってる、本当にからかい甲斐のある子だよ。
「なんの事だかさっぱりだ、それより私は急いでてね、話があるなら後にしてくれないかねぇ…
ああ!そうか!土産が欲しいんだね?早く言っておくれよ、 全く素直じゃないねぇ」
「とぼけるな、土産は饅頭が良い、あとあんたが破壊した屋根裏の壁を修理して行け」
「無茶言う子だねぇ、私は神様じゃないんだからそんなに一遍に叶えられないよ」
「黙れ年増祟り神!」
やれやれ…ちとからかい過ぎたかねぇ…それにしても年増とは…あの莫迦の前にこの莫迦にお灸を据えてやらないとねぇ…
「流石は博麗、その度胸は褒めてやるよ、だがね相手を見て物を言いな!!」
「うるさいっ! 二度と出てこれない様に地下に埋めてやる!」
「やってみな! 博麗に祟る久遠の悪意! その身をもって思い出させてやるよ!」
久しいねぇ…やっぱり私はこうでなくちゃ。
本当に何を腑抜けていたんだか?
ああ…楽しいよ、嬉しいよ…
最初の相手がお前で嬉しいよ。
付き合ってもらうよ?
霊符「博麗幻影!」
霊夢。
「オーレリーズソーラーシステム!」
私の新たな歴史にね。
ただ、魅魔様は博麗神社のどの辺に居るんでしたっけ?
壁吹っ飛ばすのはいいけど、そこに霊夢は居ないのかな?
もうちょっとその辺書いてもらえるとありがたかったかも。
あと、誤字報告ね
>結局博麗には適わなかったんだけどねぇ…
これは「敵う」ですね。 最適の意味ではなく、匹敵することが出来なかったという意味ですよね?
>おまけに段幕は力だとか
弾幕です。
嘘ばっかwww
レス返しを致します。
>>誤字を見つける程度の能力様
至らぬ部分と誤字のご指摘有り難うございました。
誤字の部分は即修正させて頂きます。
説明不足の部分については少し考えて加筆しようかと思います。
暫しお待ち下さいませ。
>>レス2様
恐らく魅魔様は寝起きなのかと思われます、それに[恋は盲目]とも申しますし…
御本人がお気づきになられるまで待ってみるのも一興かと…
>>レス3様
祟り神 朧身に咲く 針の華
おあとがよろしいようで。
「あれを」、または「あの娘を」を等でしょうか
ご指摘ありがとうございます。
早速修正致しました。
見直しても、見直しても見つかる誤字…自分では大丈夫だと思い投稿したのですが…お恥ずかしい限りです。
作品を見て下さるばかりかこういった御指摘やアドバイスを下さる皆様には感謝の念が絶えません、本当に有り難うございます。
魅魔様「いいっ!?ちょっ、なんで、神綺が、此処にってか当たってる当たってるぅ!」
神綺ママ「当ててるのよ~(はぁと)」
アリっさん「私が呼んだのよ、お母さん、魅魔に会いたがってたから♪(確信犯)」
この後めくるめく熱き修羅場が展開されたり。
もう私の脳味噌は本格的に駄目な様です。
>>謳魚様
お読み頂き有り難うございます。霊夢が涙目でメガ夢想天生をしそうなシチュエーションですね。神綺様……夢子さんの溜息を幻聴、私は更に病気ですね。