Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

狙われた紅魔館

2008/08/17 22:30:44
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1

この作品は今までの私の作品の流れを汲んでいます。
よって、先に読んで頂かないと誰だよこれ、意味不明な事態になってしまいます。

尚、キャラが壊れている為、本来の東方を愛している方はあんまり読むのをお勧めできません。
それでもいいZEなんて言ってくれる人はスクロールをどうぞ。





















それは、本当に些細な誘惑。


私を誘う甘美な罠。


ダメと分かっていても、手を伸ばす。


甘い香りに誘われて、今日もまたやってしまった。






「くんくん」
「咲夜さん??」






最悪だ。
よりにもよってお嬢様の下着の匂いを嗅いでいる所を見られるなんて。
一体どう弁明したらいいのだろうか??

「あー、私は何にもみてませんよ~」
「まってー。小悪魔ーーー」

気まずそうに目を逸らされると、小悪魔は去って行った。
………明日、私生きてられるかしら??




ずーんと私が沈んでいると、廊下の向こうから妹様がやってきた。
ご愛用のレーヴァンテインを片手に鼻歌を歌っている。
何か良い事でもあったのだろうか??

「あ、咲夜」
「何か御用でしょうか??」
「何落ち込んでるのよ、あ、分かったわ。また何か失敗したんでしょ」
「へ??」
「咲夜って結構抜けてるとこがあるもん、この前なんて時間止めるの忘れて紅茶を溢したし」
「あ、あれはっ」

そう、アレは慌てていたからで有って、決して忘れてた訳じゃ……

「咲夜って完璧って言ってるけど、嘘だよね??」
「がーーーーーん」

私、ショックです。
そんな、そんな事言われるなんて……
ああ、でも今朝小悪魔に犯行現場を見られたばかりだし……
よく考えたらその場で始末すればこんなにモヤモヤしなくても良かったのよ。

「じゃーねー、私はこれから遊びに行くから」
「はい、行ってらっしゃいませ………」

大方パチュリーに何か誘われたのだろう。
お嬢様も誘われたって言ってたし。

「ふぅ」

私って抜けてるのかなぁ……
完璧で瀟洒だと思ってたんだけどなぁ。
そんなのって御伽噺なのかなぁ。ふぅ。

「あぁーーー、もうダメよ咲夜、お嬢様の為に頑張って来たじゃない。そうよ完璧じゃないなら完璧を目指せばいいのよっ」

よし、やれるわ。
私はがんばれば出来る子だもの。

目標、完璧で瀟洒な従者っ。

「ああ、メイドの道は険しいっ」



レッスン1  掃除


「ふんふーん」

これくらいは楽勝よね、私毎日やってる事だし。

「さて、と」

今日も廊下はピカピカね。
さすが私。

「あ、咲夜さんじゃないですか。掃除ですか??」
「ええ、今終わった所よ」
「あの、もしかして空間戻さずにやったんですか??」
「え??」

よ、よく考えたら戻してなかたったような……時止めれるし。
ああーーー、通りで今日は時間がかかったと思ったぁーーーーー。

「な、なんかやばそうなんで私行きますね」

ああーーーー、中国に言われるまで気が付かないなんてぇーーーーー。
私の一時間十三分五十二秒(体感時間)を返してぇぇーーーーー。



レッスン2 ベットメイク


さー、お嬢様のベットのメイクをしなくちゃ。
これ、失敗して少しでも違和感があったらお嬢様が煩いのよねぇ。
どうして分かるのかしら??

「あら、これは何かしら」

お嬢様の枕の下から少し何かがはみ出している。
気になるわね。

「少しなら、いいわよね??」

すーと枕の下から抜き出すと、それは見当違いの方を向いた妹様の写真。
間違いなく盗撮だ。

「…………なんでかしら、深く関わってはイケナイ気がする」

とりあえず写真を枕の下に戻すと、私は部屋を立ち去った。
あの写真の事は忘れよう。



レッスン3 炊事


これも完璧のはずよ。
だって毎日三回作ってるのよ??
それにおやつだって。

「今日は何にしようかしらね??」
「あ、咲夜さんお嬢様方なら今日は地下のテニス場でサンドイッチ食べるそうですよ。今朝持ってかれました」
「ええーーー」

な、なによそれぇー。



レッスン4 お庭掃除


ふぅ、なんで今日はこんなにも失敗するのかしら??厄日??
ま、お庭掃除なら落ち葉を集めるだけだし失敗は無いでしょ。

「咲夜さん、咲夜さん」
「小悪魔、そんな所で何やってるのよ」

何故か小悪魔は茂みの影から私を手招きしていた。
あそこに何か有ったっけ??

「こっちですよ、こっち」
「なんなのよもう」

小悪魔に連れられて茂みを進むと、お嬢様方の声が聞こえて来た。
こ、これはもしかして………

「ちょ、ちょっとお姉さま何するのよ」
「何って計測よ、け・い・そ・く。何でアナタの胸は成長したのかしらね??」
「や、触らないでよ、やぁぁぁ」
「フォォォーー、これよ、これなのよっ」

なにやら犯罪めいた雰囲気だが、心引かれるわね。

「ここのカーテンのスキマから中を覗けるんですよ、これが」
「ほ、本当??……じゃなくてっ、何やってるのよ」
「なんですか、メイドらしく生きるんじゃなかったんですか、咲夜さん??」
「メイドらしくっ!!――――っていうかこれはメイドらしいっていうか、変態らしい行為じゃないのっ。いや、ちょっとは見たいけど…」

というかなんで小悪魔が私の決心を知ってるのかしら??
もしかして聞かれてた??
は、恥ずかしい。

「そうでしょ??そうですよね、お嬢様方が着替えたら私達は覗く、常識でしょう??」
「何所の世界の常識よ」

あ、頭が痛いわね。
バレたらどうなるか分からないわけでも無いでしょうに。

「よく考えてください咲夜さん、本当に見られたくないならカーテン一枚なんて無防備な状態で着替えたりしませんっ。
お嬢様達だって本当は覗いて貰いたいんだぁっ」
「そ、そうなのかぁっー!?」

こ、小悪魔の言う事も一理有るかも……

「ってそんな馬鹿な私は騙されないわ、エロエロ小悪魔」
「自分に素直になりましょうよ咲夜さん、ほーら、あの薄布の向こうに夢のパラダイスが」
「なんですってーーーーー!!」

ら、楽園??そう言われたら、見たい。
見たくなってくるじゃない。

「ぱ、ぱらだぁいす………」

な、なんでかしら??カーテンが光って見えるわ。
あれが楽園への扉??それとも犯罪者への扉??

「どうですお嬢さん、お姉さんと一緒に幸せになりませんか??悪くはしませんから」
「し、幸せ、幸せですかハッピーお姉さん」

………って何私は小悪魔のペースに乗せられてるのよっ。
これはホントに悪魔の誘惑よ、負けちゃダメよ咲夜。

「ダメよダメよ、このままではエロ小悪魔のエッチエロエロ空間に引きずり込まれてしまう。
負けない、私はこの程度で負けないっ。私は完璧なメイドを目指すと決めたのよっ」
「なんですか、甲斐性の無い人ですね。それともあれですか、生身のお嬢様より下着が良いんですか」
「し、下着を馬鹿にしないでっ。…じゃなくて、その話はもうやめてぇー」


「ちょっと、そこのメイド。何やってるの」


「や、やばい見つかった!!小悪魔、にげ……」

『お掛けになった電話番号はただいま圏外です』

「くそぅ、小悪魔めぇ……」

逃げ足は一流ね、さて私も逃げないと……

「あら??そこにいるのはもしかして咲夜??」
「こ、この筋肉質な声はっ!!マチョリー・プロテイン!!」
「困るわね、私を呼ぶときにはマチョリー様、でしょう??」
「ひぃぃぃ」
「ふんっ」

な、なんと言う身体能力。
まさか十メートル以上の距離を一っ跳びするなんてっ。
幻想郷の魔女は化物ですかっ。

「いけないわね、こんな所でコソコソされちゃぁ、私がアナタを吹き飛ばすのに―――――」

ま、まさか………
予想通りそこには如何わしい魔術印がありました。
これを隠す為にマチョリー様は、私を………

「五秒とかからないのにねぇ!!」
「ひぃぃぃぃぃぃ!!」

さ、先ほどから凄まじい剛腕が私の目の前を掠めていってます。
あ、当ったたら楽に死ねそうです。
って、まだ死にたくありませんよ、お嬢様と結婚できてないのにっ。

「全身骨折くらい??」
「ああー、もうプロテインと偽って牛乳入れないから許してぇぇ」
「……複雑に変更ね」
「私もしかして今の自滅??」

私残機あと幾つあったかしら??

「ストレェェイトォ」
「ああぁ……」

このまま吹き飛ばされるのはゴメンよ。
こうなったら銀時計で時間を止めて……って無いしっ。
あ、さっき厨房で料理の邪魔になるからって置きっ放しだったわ。
ああもう、私の馬鹿馬鹿馬鹿ぁ。
どうしてこの肝心な時に時計を忘れてるのよぅ。
茂みを飛び越えて逃げてもきっと数秒で捕捉されるわ、飛んでも同様。
この絶対絶命のピンチをどうやって乗り切れば……。
あ、そうよ、隣の更衣室に。
ああでも今更衣室は、ああお嬢様私はどうしたら。
生きるべきか死ぬべきか、でもやっぱり死ぬのはイヤぁぁーーーーー。

「ぶっ飛べ」
「はっ」

ガシャーンと音が響き窓が割れる。
カーテンを越えた先ではお嬢様と妹様がほぼ全裸で抱き合っていた。
これってラブシーン??
お嬢様、咲夜は、咲夜は、お嬢様の手でなら本望ですわ。
この一瞬で私の人生に一遍の悔いなしぃ。

「「きゃあああああああああああああ」」

「終わった、私のメイド人生も終わったぁぁぁぁぁ」



「いやぁぁーーー、ムチよ、蝋燭よ、レーヴァテインよぉ」
「フラン少し落ち着いてぇぇ」




レッスン番外編 美鈴の取調べ。


「咲夜さん、大変な事をしてくれましたね。お嬢様の着替えてる更衣室に特攻するだなんて、何考えてるんですか??」

紅魔館にこんな部屋あったかしらね??
刑事ドラマに出てきそうだわ、目の前にカツ丼あるし。
ふふ、もう自分でも何考えてるのか分からなくなってきたわ。
ああ、美鈴が霞んで見える……

「美鈴、お嬢様に取り成してくれたそうね、ありがとう。
でも、もういいいのよ、私なんかが完璧を目指そうとしたのが端から間違ってたのよ……」
「ホントに何があったんですか、咲夜さん………」

小悪魔に秘密を握られている以上、密告は出来ない。
あれがバレたら私は間違いなく殺される。
小悪魔もそれを踏んで逃げたに違いないわ。
ってか、小悪魔死ね。








ああ、紅魔館の屋上から眺める夕日は格別ね、涙が溢れてくるわ。

「泣き出すまえに~だきしめてぇ~。
うう、お嬢様ぁ……ああお嬢様が微笑んでる。
今行きますからねぇ」

夕日の向こうまで行ける気がしてきたわぁ。

「今呼んだかしら、咲夜」
「え??お、お嬢様!!」
「こんな所で何やってるの」

ど、どうしてお嬢様がこんな所に………
パチュリー様とお話が有るからって取り合ってもくれなかったのに……。
も、もしかして私の処分が決まったの??

お嬢様からの信頼まで失って私は何やってるのよう。

「ごめんなさいね咲夜、フランの誤解を解くのに時間が掛かったわ。
また紅魔館でマチョリーが暴れたみたいね、一部の壁が丸ごと吹き飛んでいたわ。
パチュリーも逮捕したし、美鈴がメイド達の誤解も解いておいたわ」
「お嬢様、私の事怒ってないんですか??」
「なんでかしら??私は咲夜を信じてその通りだったのよ??自分のメイドも信じられないで主が務まるわけないでしょう。
それに今回は紅魔館ムキムキ計画なんていう訳の分からない計画を立案していたパチュリーの所為だもの。
むしろ魔法陣を見つけてくれて感謝してるわ」

お、お嬢様。
こんな、こんな私でも、お嬢様は、お嬢様ぁ。

「それより咲夜、こんな所で飛び降りしようなんてしてないで紅茶を淹れて頂戴」
「は、はい、お嬢様」
「フランも言い過ぎたって反省してたわ、許してあげて」
「私は気にしてませんよ」



私ったら大事な事を失念してたわね。
完璧じゃなくてもお嬢様のメイドならそれど良かったのに………



「うきゃああああ」
「お嬢様!!」

私が振り返ると、お嬢様の体から煙が昇っていた。

「お嬢様っ」

即座にスカートの中から日傘を取り出しお嬢様をその中へ。
ふう、これで一安心。

「……用意がいいわね、完璧よ」
「お嬢様……」
「と、とりあえず中まで運んで頂戴、動けないわ」
「かしこまりました、お嬢様」


お嬢様、私はがんばりますね。
「パチュリー様、どうしてこんな事を………」
「自分に忠を尽くした、それだけよ」
「どうして、萌え萌えなメイド達をムキムキにしようなんて………」
「ふふ、その先に私の求める物があるのよっ。
オーーール、ハイーーーール、マッソーーーーーーウ」
「うわ、パチュリー様が壊れた。何時もの事だけど」


さて、今回の流れのネタが分かった人は何人いたでしょうか??
配役は適当に思いついた人を当てはめました。
尚、誤字報告をしてくれたら嬉しいです。
自分では中々気が付けないと気がついたので。
では、レス返しでまた会いましょう。(大体5か6位の纏まった数で返します)
紅魔レヴォリューション
コメント



1.みちる削除
瀬戸の花嫁ですねわかります
2.名前が無い程度の能力削除
相変わらず仕事が速いですね^^


レーヴァンテイン→レーヴァテインかと

初っ端から咲夜さんかしょうしゃ過ぎますねwww

あと小悪魔どんだけエロいんだwwwwww
3.ななに削除
小悪魔かわいいよ小悪魔
さっき前作みて、二日後かと待ち遠しく思っていたらすでに投稿されていたのにはおどろいたw
お体は壊しませんよう
4.名前が無い程度の能力削除
小悪魔、マチョリーにさえ覚られないとは凄いなw
妹様は堕ちたか・・・

ネタは知りませんでしたが、面白かったです
5.名前が無い程度の能力削除
カーテン一枚云々がどっかで聞いた覚えがあると思ったら瀬戸の花嫁か

咲夜さんの主食→れみりゃの下着 れみりゃの主食→フランの衣類 フランの主食→咲夜さんが作った料理
これが食物連鎖って奴か。何故か循環してる気がする。
6.紅魔レヴォリューション削除
それではレス返しです。
1>
正解です。
2>
修正しました。
小悪魔を構成しているのはエロと萌えです。
3>
しまった、二日たったと思ってたっ!!夏休み怖ぇ。
4>
まだだ、まだ落ちてないっ。咲夜さんの乱入で寸止めだっ。
5>
凄い循環ですな。

では、次回作でまた会いましょう。
7.名前が無い程度の能力削除
お嬢様!咲夜さんの躾が足りないと思います!!(性的な意味で)
8.名前が無い程度の能力削除
妹様が可愛いです
>嬢様と妹様がほぼ全裸で抱き合っていた
何だ!何があったのだ!