私には仕事があります
「よう、遊びに来たぜ?」
「アポを取ってから中に入ってください!」
門の前に立って屋敷の中に入ろうとする者を止めたり
「水遣り水遣り~♪」
庭の手入れをしたり、門の前に遊びに来た妖精や妖怪
たまに、妹様と一緒に遊んだりする
「美鈴~勝負よ!今日こそあたいが最強って事教えてあげるんだから!」
「めーりん!めーりん!遊ぼう♪」
「二人とも、飴食べませんか?」
「「わ~い♪」」
最近は、白黒の魔法使いに撃墜される事も多いですけど
「美鈴!また魔理沙を通したのね!?」
「ご、ごめんなさい!」
私は、門番と言う仕事が大好きです
ですが、私にはもう一つの仕事があります…
門番の仕事を終えた美鈴が、自分の部屋に中に戻ると
「…今日も頑張りますか…」
部屋の隅っこに置いてある水が汲んである瓶をどかす
するとそこには、見た目には分からないようになっているが
大きい石の板でできた扉が地面にあった
「よいしょっと…」
美鈴がその石の扉をあけて、中に降りる階段を下る
そして、しばらく降りるとある程度の大きさの部屋に繋がった
そこは手作りで作られたらしい、トレーニング機材が置いてあった
そのどれもが、使い込まれていて、中には壊れかけている物もあった
その中の機材の一つの天井から垂れている綱を美鈴が手に取る
「さて…まずは綱登りからですか」
美鈴の部屋の地下にこのような部屋があることは
紅魔館の者ですら、殆どが知らない
あの、十六夜咲夜ですら美鈴の部屋に地下があることは知らない
「ふんっ!」
美鈴が綱を掴み、両手の指の力だけで天井まで上る
そして、天井に片手をつけるとそのまま地面に降りる
それを何度も何度も繰り返す…
相当の筋力と握力…そして指力や集中力がないとできない芸当であった
美鈴が綱登りをしている途中で誰かの気配を感じた
気配を察知した美鈴が綱から手を離し地面に降りる
「なにか御用ですか?お嬢様…」
美鈴が額に汗を流しながら、気配がした方行に振り返る
「相変わらず…凄いわね」
一匹の蝙蝠が美鈴の前にやってきたかと思うと
瞬く間に大量の蝙蝠が飛んできて
「よ…っと…」
美鈴の目の前に、紅魔館の主であるレミリア・スカーレットが姿を現せる
「しかし、貴方も良くこんな所で一人で黙々と鍛錬できるわね」
レミリアがそう言うと、部屋にある機材を見渡す
「しかも、機材が増えてるじゃない」
「あははっ…」
美鈴が苦笑いを浮かべる
この部屋の事を知っているのは、今は屋敷の主であるレミリアだけだった
この地下室とレミリアの部屋の通気口は繋がっている
屋敷を作る際に、レミリアと美鈴がこっそりと繋げたのだ
理由は一つ…
「さて…私がここに来た理由は…分かるわね?」
「…もうこの仕事は来ないと思っていたんですけどね…」
レミリアの言葉に、美鈴は真剣な顔をして頷く
「あら?うだつの上がらない門番の方が良いの?」
レミリアがおどけるようにそう告げると、美鈴が笑顔で頷いた
「はい、平和と言うことですから」
「ふぅ…貴方らしいわね…」
美鈴の言葉にレミリアがため息を着くと
懐から何かを取り出した
紅魔館門番長、紅美鈴…
周りからは叱られてばかりの駄目な門番とされているが
「特命よ…門番長である紅美鈴にしかこなせない…」
「久しぶりですね任務は…」
その実態は、紅魔館レミリア・スカーレットの直属の懐刀
特命門番長紅美鈴なのだ
その凄さは、単身敵地に乗り込み工作、暗殺、情報収集など
そして、そのミッションの全てを一人でこなせる事である
美鈴は過去何度もその任務をレミリアから直々に頼まれてきた
それこそが、美鈴の真の仕事なのである
「でも、最近は平和ですから失敗するかも…」
美鈴がレミリアにそう呟くと、レミリアは美鈴に笑いながら答えた
「平和になっても、毎日欠かさずこの部屋で鍛練しているのによく言うわ」
レミリアがそう答えると、美鈴に資料を渡した
「…最近、里の周辺でちょっとした病気が流行っているらしいの…」
「聞いた事があります…だるさと熱が出るそうですけど…」
レミリアの言葉を聞いて、美鈴が頷く
紅魔館の人達は頑丈だからその辺には無頓着だが
「…咲夜にかかると困るわね…」
「大変な事になりますね…」
紅魔館を動かしているメイド長の十六夜咲夜は人間だから
そういう病気になられると、紅魔館の業務の殆どが停止する
「でもね…どうもおかしいのよ…」
「どういうことですか?」
レミリアが部屋に備え付けてあるテーブルに地図を広げる
「まず、始めに病気が起こった場所が…」
そして、地図に病気が起きた家の周辺に色を加えていく
「バラバラに病気が起こっていると思いますけど…」
「私もそう思ったわ…でもね…」
美鈴の言葉に頷きながら、レミリアが更にその地図に線を入れる
「…病気が起こった周辺の水脈…一つに繋がっているわ」
そして、その水脈の一番上にあると思われる場所の近くには…
「…永遠亭…」
「そう…」
竹林の中にある、幻想郷で有名な組織の一つ『永遠亭』
幻想郷の薬剤のほぼ七割以上を送り出している組織であった
「ですが…偶然と言う可能性は?」
間違いがあると困る為、美鈴がレミリアにそう伝えると
「もう一つ、怪しいものがあるのよ…」
レミリアは美鈴に一枚の写真を手渡した
「…里の写真ですね…」
何の変哲もない写真だが…
「…これは…」
「分かる?」
美鈴がその写真をじっくりと見つめる
「…何か…人っぽい物が見えますね」
写真に何かがぼやけて写っている
常人には、よく見えないだろうが
美鈴はそこにある物がある程度見えた
輪郭は見えないが、特徴的な物が頭にうっすらと
「…これは…ウサ耳?」
「正解」
美鈴の回答に、レミリアが微笑む
「そして、この写真は病気が起きる前日の写真よ」
病気が発生した永遠亭の近くにある水脈…
そして、病気が発生する前日に撮られた写真に写ったウサ耳
「…今回の任務は、永遠亭に忍び込んでもらいたい…」
レミリアが改めて美鈴に任務を告げた
「永遠亭が関与しているかどうか…関与していたら
その理由を調べてもらうのが任務よ」
レミリアがそこまで伝えると美鈴は真剣な顔で答えた
「…特命門番長紅美鈴…任務了解しました」
美鈴は急いで部屋から出ようとして
「…ところで、その間門番の仕事はどうなるんですか?」
「居ても居なくても変わらないでしょ?」
「…そ、そんな…酷いです…」
「冗談よ…申し訳ないけど、門番としての貴方のお仕置きとして
私自らが貴方を野外謹慎処分にした事にするわ」
野外謹慎処分…すなわちそれは…
「つまり、一時的に首と言うわけですね?」
「…ええ…」
レミリアが少しつらそうに伝える
「でも、本心でない事はわかって頂戴…あくまで任務の間だけだから」
美鈴はレミリアの頭に手を置くと
「分かってますよ…それでは、ちょっと準備があるんで…」
そう伝えて、再び部屋から出ようとする
「あ、あと…」
「なんですか?」
「へ、変装した後、一度私の前に来なさい」
「…?わかりました」
今度こそ、美鈴は部屋を出て行った
そして、数日後…
「…お待ちさせました」
「ま、待っていたわ!」
レミリアの前に、赤くて長い髪を後ろで紐でくくり
導師服を着込んだ長身の男性の姿があった
「…そ、それにしても…良くこんな変装ができるわ…」
そう、このカッコイイ男性こそ…
「まあ、昔は色々変装しましたから…」
「…美鈴って言われても、誰も信じないでしょうね」
門番長である、紅美鈴であった
「胸元は私自身の髪の毛を練りこんだ特注のサラシで締めてますからばれる事はないと思います」
「…苦しくは無いの?」
レミリアの言葉に、美鈴(男装)がにっこりと微笑み返す
「多少締め付けはありますが、弾幕じゃないのなら余り関係ありません」
「そ、そう(真っ赤)」
にっこりと微笑まれて、レミリアの顔が赤くなる
「…それでは…行ってきます」
そんなことなど気にせずに、美鈴(男装)は準備を整えて
表に出ようとする
「ま、待ちなさい」
「何でしょうか?」
だが、レミリアに止められて動きを止める美鈴(男装)
「い、今の貴方の偽名を考えた方がいいわ」
「そうですね…でしたら、前と同じ偽名でいこうと思います」
前に変装した時、同じく偽名で呼んだ
「わ、わかった…『紅龍』ね」
「はい!では…」
偽名が決まって改めて出て行こうとした美鈴だが
「……(ぎゅっ)」
「…あの…お嬢様?」
導師服の裾をレミリアにつかまれた
「め…紅龍に命じる!」
そして、真っ赤な顔のまま『紅龍』に命じた
「ぎゅって…抱きしめなさい」
「…わ、わかりました?」
そして、三十分後…紅魔館の中で、紅美鈴が(一時的に)首となった
「メイド長!門番長…首になったのは本当ですか!?」
「な、何ですって!?美鈴が!?」
紅魔館内が揺れる事になった
待っておりました。
ネタで終わらなくて良かったです。
頑張ってください。
これはもうwktkせざるを得ない。よぉし持って行け!
つ[気力]
うけとるがいいー!!つ ≡ ≡ [気力]
気力? いくらでも持っていってください!
さぁ、皆も空に手をあげるんだw
【気力】
\(^▽^)/
俺のこいつももっていけい!! つ[気迫]
ものすごく期待してますね~!!!
さあ、こいつを持って行け!!つ「気力」
こっちだろ つ[気力限界突破]
美鈴、俺から持っていくんだ! つ[気力]
つ[気力]
わくわくしてきたぞ!!
それにしてもみんな落ち着けよ…皆間違ってるぜ?こういうときはこうだろ? つ[激励&大激励]
[激励&大激励]
\(^△^)/
好きなだけもっていくがいい! (´・ω・)っ[気力]
さて、紅魔館は一体どうなるのか・・・
感服いたしました。
続きを楽しみにしております。
さぁ、私の力も持っていって下さい。
[気力・胆力]
しかし、咲夜さんの禁断症状が心配。
さぁ!持てるだけ持っていって下さい!!
ノシ【気力】【気力】【気力】【気力】【気力】【気力】【気力】【気力】【気力】
気力?いくらでもあげるぜ。
つ【気力】
つ【気力】
つ「気力」「リポD」