前略、読者の皆様へ。
この作品は紅魔館のメンツしか書いた事の無い作者が無い脳を振り絞って書いた作品です。
よって、キャラも満足に決まっておりません。
所々不信な点もあるでしょうが、生暖かい目で見守ってください。
後、こんなの僕の、私の幻想郷じゃない、という人は[戻る]をクリック。
「ハロー、私は風見幽香、幻想郷最強の妖怪よ」
……
………
掴みはこんな感じかしら??
あ、でも少し威圧感が強いかも……
「こんにちわ、私は風見幽香。よろしくね??」
これなら大丈夫かしら??
でもそこら辺の雑魚妖怪に舐められてもこまるし……
「あーもうどうしたらいいのよー」
考えろ、考えるのよ風見幽香。
あの日決めたじゃない、友達が向日葵だけの生活を変えるって。
膝を抱えて友達が居ない自虐的な歌を歌うのをやめるって。
「………はぁ、とりあえず試してみようかしら??」
まずはお手頃なちびっこ妖怪達から試してみようと思う。
ああ、でもなんか怖いわ。
拒絶されたら首吊って死にそう。
「ってダメよ、ダメ。その思考がダメなのよ、友達百人目指すのよっ」
こうして、私風見幽香の孤独な戦いが始まった。
◇◇◇◇◇◇
お手頃なちびっこ妖怪達は今日も湖の畔で戯れていた。
まずは様子見の為遠くの茂みからそーと様子を伺う事に。
「おはよーチルノちゃん」
「おはよーリグル、今日も男の子だね」
「うわーん、女の子だよー」
「知ってる、ルーミアもおはよー」
「おはようなのだー」
今日も今日とてちびっこ妖怪達は湖の畔で戯れていた。
ほんとにあの氷精は友達が多いわね、羨ましいわ……
「ねえねえチルノちゃん、今日は何して遊ぶ??」
「そうねぇ、カエルでも凍らせようかしら??」
「食べるぞこの野朗」
何所からよ今の声はっ!!怪しいわね。
「オマエには負けるよ、ケロケロ」
「な、こんな近くにっ」
この私がこんなおかしな帽子を被ったヤツに気が付かないなんて。
なんたる失態。
「私は洩矢諏訪子、一応妖怪の山の天辺にある神社の神様の一人だ」
「そう、で神様がなんの用かしら??」
「いやなに、ここの氷精を見張ってないと同族がまた凍らされるのでな。
それと名前位は教えてくれないか??私も教えたんだしな」
「私は風見幽香、一応最強の妖怪よ」
「最強も地に落ちたな」
変な神様も居たものだ、というか見た目とセリフのギャップが有り過ぎ。
大人しく幼女の恩恵を受けとけよ、それと地に落ちたってどういう事??
「アタイ最強っ」
アレかぁっ!?
よ、よりにもよって私とあの氷精が同類??
冗談は帽子だけにしてくれ、あと友達になってください。
「さて、私は湖に居る同属を避難させよう。幽香はどうするかね??」
「私と、と……」
「と??」
「と……と……と………うわーーーーーーーーんっ」
ふえーん、言えないよぅ。
わーーーん。
「あ、あれ??一体どうしたんだ??」
「きゃほーーーうっ、また一匹凍らせたわ」
「湖に沈めてやる」
◇◇◇◇◇◇
ふう、ふう、さっきは恥ずかしさで逃げ出してしまったが大丈夫。
次こそ上手く行くわ。
今度は人間の里のハクタクよ、彼女は常識人だから大丈夫。
この時の為に人間襲うの我慢してKAG○MEのトマトジュースを血だと錯覚させるまで飲み続けたんだからっ。
「この汗と涙とトマトの犠牲を無駄には出来ないわ」
そう、今の私には八百万のトマトの神様が付いてるのよ。
今度こそ行ける。
「うわぁーーーーーーー、風見幽香がでたぞぉぉぉぉぉぉ」
「お、おたすけぇぇぇぇぇ」
「み、巫女だっ、巫女を呼べっ」
「巫女ってどっちのだよっ」
「山の上に決まってるだろうがっ、下のは今頃餓えてるから下手に近づいたら食われるぞっ」
あれー、私ここ一ヶ月誰も襲ってないのにこの評判は何??
そもそも私が食べたり襲ったりしたのは私の向日葵をグチャグチャにしてくれたヤツだけよ。
あと霊夢はそんなんだから誰も賽銭入れれないのよ。
行ったら食われるってアンタ私が我慢してトマト齧ってる時に何やってるのよ。
「何の騒ぎだって、うわっ風見幽香」
お目当ての人からの凄まじい言葉だった。
少し傷ついた。
な、泣いてなんかないんだからねっ。
「一体なんの用だっ、ここ暫く人間を襲っていなかったからノーマークだったかっ」
「別に襲いに来たわけじゃないのに……」
「じゃあ一体何しに来たんだ??」
「私はただ…………が欲しかっただけなのよ……」
「は??」
「なのに、なのに、うわーーーーーん。ハクタクの変身の際の着替えは竹林でストリップーーー」
「「「「「「「な、なんだってーーーー」」」」」」」
ああ、また私は逃げてしまった。
でも、でも、涙が止まらないんだもの……
「ちょ、ま、出鱈目を言うなっ」
「慧音さま、ワシは嬉しい」
「ワシも嬉しい」
「若いっていいのう、昨日も慧音様のご自宅から若さの声が」
「次の満月は何時だったかな??」
う、羨ましい。
たとえ内容がほぼセクハラであっても羨ましい。
私なんて人間に掛けられた声が……
「ひ、ひぃぃぃぃぃぃ」
「と、トマトあげるからぁ」
「く、くるなぁぁ」
「い、いやぁぁ」
などだ、ちなみに昔は強さこそ全てだと思っていたが今は、ね……
強さを誇示しても手に入ったのは最強の称号と孤独だけ。
夢幻館の子達は従者だし、何か違うのよ。
エリーはなんだか別の次元に居るし。
「なんで、なんで私だけ友達がいないのよーーーーーー」
◇◇◇◇◇◇
今度やって来たのは竹林の永遠亭。
ここの住人ならちょっとやそっとの事じゃ脅えないだろう。
「らっしゃい風見さん、今ちょっと立て込んでるんで少し待ってもらえます??」
巷で有名な詐欺師のてゐは全く私に動じていなかった。
それどころか普通に話しかけてくれた、嬉しい。
おっといけない、ちょっと先ほどの二軒で涙腺が緩くなってたようね。くすん。
「姫さまー、来客ですよー」
「はーーい」
あれ??永遠亭の姫って輝夜よね??
引き篭もってるって話を聞いてたんだけど、なんで直に返事が来るのかしら。
「あらいらっしゃい、今日は永琳が忙しいから私がお迎え。
さ、上がって上がって、後履物はそこで脱いでね」
さすがは和風、洋風なら普通に靴で上がる所だが床にドロがつかないように気を配ってるな。
私の家は洋風だからよく分からないけど。
「てゐー、お茶の用意してー」
「はいな姫様」
「早いわね??」
「もう最初から入れて用意してましたから、鈴仙ちゃんとは違うんで美味しくないかも知れませんけど」
「貰うわ」
実は結構興味があったのよねぇー。
紅茶とは違う味わいらしいし。
どれ一口。
「ぐえぇーーー」
「水です」
「うーん、初めての人にはお茶は厳しかったかな??」
「苦いですから」
「それが美味しいのに」
苦い、苦い、水がないと舌がどうにかなってたわ。
よくこんな物を平気で飲めるわね。
「少し点て方が甘いわね、でもてゐは経験が少ないし仕方無いか」
「というか姫の基準だと藤原さんしか適いません」
でしょうね、二人ともお茶の時代の人間だし。
「ま、お茶は置いておいて本日は永遠亭に何の御用かしら??」
「えと、その、よし、私ととも――」
「師匠大変ですっ実験体が暴れだしましたっ」
「鈴仙、直に波長を緩めなさいっ」
「既にやってますが効果が見られませんっ」
人が決心した瞬間に戦争が始まった。
「あ、風見さんもどうぞ」
てゐから渡されたヘルメットを被って少しすると、何かが恐ろしい速度で飛んできた。
畳みにめり込んだそれを取り出すと、小さな金属の塊だった。
「あちゃー、鈴仙ちゃんまた乱射してるなぁ」
「てゐ、ちょっと様子を見てきて頂戴」
「私に死ねと??」
「大丈夫よ、いざとなったら永琳特性の蘇生薬があるわ」
「それ、鈴仙ちゃんが発狂したヤツですよね」
「十時間で正気に戻ったんだからいいじゃない」
「キャラ崩壊しますって」
は、っきょう??
一体なんて物を部下に飲ませるんだ此処は。
「うおぉぉーーーーーーーーー、行ける、今なら行けるぞかぐやぁぁぁーーーーーーーー」
「もう煩いわね、少しは静かにしなさい妹紅」
「神宝 ブリリアントドラゴンバレッタ」
私から見てもかなり強力な弾幕が襖を開けて現れた人物に降り注いだ。
暫くして、その人物は無言で畳みに倒れた。
「うわー、妹紅さん今回も凄い暴走具合でしたね」
てゐが襖の向こうからそう報告した。
一体どうなってるのだろうか??
気になって覗こうとしたら襖を閉められた。
「お客様に見せるような物じゃありませんから」
「ふーん」
暫くして何処かの戦場に行きそうな鈴仙とやらが現れた。
「いいぞベイベェ。
逃げるヤツは妹紅だ。
逃げないヤツはよく訓練された妹紅だ。
ホント弾幕は地獄だぜ、フゥゥゥゥゥゥゥハァァァァァァァ」
部屋に入るなり武器と思われる物を乱射した。
惨い、惨すぎる。
これでは本当に地獄ではないか。
あと、それは弾幕じゃないと思う。
「って何曝すんじゃドアホーーーーーーー」
突然攻撃されていた藤原が立ち上がると武器を取り上げ庭に捨てた。
その後、マウントポジションを取るとゼロ距離でスペカを放とうとした瞬間。
輝夜に止められた。
「今回も永琳の所為で迷惑を掛けたわね、でも今の鈴仙は正気じゃないの。
アナタには悪い事をしたわ、でも見逃してあげて」
「……………それじゃあ表にでな」
「私でよければね」
弾幕ごっこかぁ、もう最後のなんて何時だっけ??
「いいなぁ」
「何がですか??」
「友達」
「ふーん」
「私、今日は帰るわ」
「また来て下さい、今日は大した持成しも出来なかったんで」
「そう、ね」
気が向いたら、ね。
結局、誰にも本音を告げられなかった。
最強最強って言っても情けないなぁ。
はぁ。
「ちんちーん、ミスティの鰻屋だよー」
とぼとぼと歩く私の目に止まったのは一軒の屋台。
珍しく結構早くから営業をしているようだ。
折角だし一杯やっていこうか??
「あ、お客さんいらっしゃーい。皆待ってたよー」
「??」
夜雀に言われた方を向くと、そこには諏訪子、慧音、てゐが居た。
そして、八雲紫。
「ふふ、遅かったわね??」
「何で此処に居るのよ」
「なんでって勿論、寂しがりな妖怪の話相手になる為よ。可愛い所もあるじゃなぁ~い」
うう、絶対最初から見てたわね、この性悪妖怪。
そしてそれを肴にして酒を飲んでたわねっ、全身から酒の匂いがしてるわよっ。
「まあそうカッカしないで頂戴、皆心配して集まってくれたのよ??」
「突然泣いて逃げ出すから何事かと思ったよ」
「友達が欲しいなんて可愛い所もあるんだな??」
「永遠亭から先回りするのは大変だったから奢ってね」
うう、みんなぁ。
「ちんちん、それじゃあ好きなだけ騒いでいってよ」
「よーし、今日は帰らないわよーー」
「朝まで付き合うわ」
「うーん、早苗や神奈子に怒られるなぁ。ま、いいか」
「妹紅は今日は永遠亭に止まるそうだし、問題無いだろ」
「奢りなら朝まで騒ぎますよ、風見さん」
私ってば、今日は泣いてばかりね。
情けないわ。
「な~に主役が泣いてるのよ、ほらこっち来て座りなさい」
「ちんちん、焼酎しかないけど我慢してね??」
「あ、私水割りでよろしく」
「酒に弱いのか??」
「いえ、水割りが好きなんです」
「変わってるなぁ」
「ま、理性を残しておいたらいろいろとお得ですから」
その日、私は初めて夢幻館の住人以外と酒を飲み交わした。
私の長い人生でもこの時を忘れないだろう。
今朝の憂鬱さなんてもう何所にも残っていなかった。
この作品は紅魔館のメンツしか書いた事の無い作者が無い脳を振り絞って書いた作品です。
よって、キャラも満足に決まっておりません。
所々不信な点もあるでしょうが、生暖かい目で見守ってください。
後、こんなの僕の、私の幻想郷じゃない、という人は[戻る]をクリック。
「ハロー、私は風見幽香、幻想郷最強の妖怪よ」
……
………
掴みはこんな感じかしら??
あ、でも少し威圧感が強いかも……
「こんにちわ、私は風見幽香。よろしくね??」
これなら大丈夫かしら??
でもそこら辺の雑魚妖怪に舐められてもこまるし……
「あーもうどうしたらいいのよー」
考えろ、考えるのよ風見幽香。
あの日決めたじゃない、友達が向日葵だけの生活を変えるって。
膝を抱えて友達が居ない自虐的な歌を歌うのをやめるって。
「………はぁ、とりあえず試してみようかしら??」
まずはお手頃なちびっこ妖怪達から試してみようと思う。
ああ、でもなんか怖いわ。
拒絶されたら首吊って死にそう。
「ってダメよ、ダメ。その思考がダメなのよ、友達百人目指すのよっ」
こうして、私風見幽香の孤独な戦いが始まった。
◇◇◇◇◇◇
お手頃なちびっこ妖怪達は今日も湖の畔で戯れていた。
まずは様子見の為遠くの茂みからそーと様子を伺う事に。
「おはよーチルノちゃん」
「おはよーリグル、今日も男の子だね」
「うわーん、女の子だよー」
「知ってる、ルーミアもおはよー」
「おはようなのだー」
今日も今日とてちびっこ妖怪達は湖の畔で戯れていた。
ほんとにあの氷精は友達が多いわね、羨ましいわ……
「ねえねえチルノちゃん、今日は何して遊ぶ??」
「そうねぇ、カエルでも凍らせようかしら??」
「食べるぞこの野朗」
何所からよ今の声はっ!!怪しいわね。
「オマエには負けるよ、ケロケロ」
「な、こんな近くにっ」
この私がこんなおかしな帽子を被ったヤツに気が付かないなんて。
なんたる失態。
「私は洩矢諏訪子、一応妖怪の山の天辺にある神社の神様の一人だ」
「そう、で神様がなんの用かしら??」
「いやなに、ここの氷精を見張ってないと同族がまた凍らされるのでな。
それと名前位は教えてくれないか??私も教えたんだしな」
「私は風見幽香、一応最強の妖怪よ」
「最強も地に落ちたな」
変な神様も居たものだ、というか見た目とセリフのギャップが有り過ぎ。
大人しく幼女の恩恵を受けとけよ、それと地に落ちたってどういう事??
「アタイ最強っ」
アレかぁっ!?
よ、よりにもよって私とあの氷精が同類??
冗談は帽子だけにしてくれ、あと友達になってください。
「さて、私は湖に居る同属を避難させよう。幽香はどうするかね??」
「私と、と……」
「と??」
「と……と……と………うわーーーーーーーーんっ」
ふえーん、言えないよぅ。
わーーーん。
「あ、あれ??一体どうしたんだ??」
「きゃほーーーうっ、また一匹凍らせたわ」
「湖に沈めてやる」
◇◇◇◇◇◇
ふう、ふう、さっきは恥ずかしさで逃げ出してしまったが大丈夫。
次こそ上手く行くわ。
今度は人間の里のハクタクよ、彼女は常識人だから大丈夫。
この時の為に人間襲うの我慢してKAG○MEのトマトジュースを血だと錯覚させるまで飲み続けたんだからっ。
「この汗と涙とトマトの犠牲を無駄には出来ないわ」
そう、今の私には八百万のトマトの神様が付いてるのよ。
今度こそ行ける。
「うわぁーーーーーーー、風見幽香がでたぞぉぉぉぉぉぉ」
「お、おたすけぇぇぇぇぇ」
「み、巫女だっ、巫女を呼べっ」
「巫女ってどっちのだよっ」
「山の上に決まってるだろうがっ、下のは今頃餓えてるから下手に近づいたら食われるぞっ」
あれー、私ここ一ヶ月誰も襲ってないのにこの評判は何??
そもそも私が食べたり襲ったりしたのは私の向日葵をグチャグチャにしてくれたヤツだけよ。
あと霊夢はそんなんだから誰も賽銭入れれないのよ。
行ったら食われるってアンタ私が我慢してトマト齧ってる時に何やってるのよ。
「何の騒ぎだって、うわっ風見幽香」
お目当ての人からの凄まじい言葉だった。
少し傷ついた。
な、泣いてなんかないんだからねっ。
「一体なんの用だっ、ここ暫く人間を襲っていなかったからノーマークだったかっ」
「別に襲いに来たわけじゃないのに……」
「じゃあ一体何しに来たんだ??」
「私はただ…………が欲しかっただけなのよ……」
「は??」
「なのに、なのに、うわーーーーーん。ハクタクの変身の際の着替えは竹林でストリップーーー」
「「「「「「「な、なんだってーーーー」」」」」」」
ああ、また私は逃げてしまった。
でも、でも、涙が止まらないんだもの……
「ちょ、ま、出鱈目を言うなっ」
「慧音さま、ワシは嬉しい」
「ワシも嬉しい」
「若いっていいのう、昨日も慧音様のご自宅から若さの声が」
「次の満月は何時だったかな??」
う、羨ましい。
たとえ内容がほぼセクハラであっても羨ましい。
私なんて人間に掛けられた声が……
「ひ、ひぃぃぃぃぃぃ」
「と、トマトあげるからぁ」
「く、くるなぁぁ」
「い、いやぁぁ」
などだ、ちなみに昔は強さこそ全てだと思っていたが今は、ね……
強さを誇示しても手に入ったのは最強の称号と孤独だけ。
夢幻館の子達は従者だし、何か違うのよ。
エリーはなんだか別の次元に居るし。
「なんで、なんで私だけ友達がいないのよーーーーーー」
◇◇◇◇◇◇
今度やって来たのは竹林の永遠亭。
ここの住人ならちょっとやそっとの事じゃ脅えないだろう。
「らっしゃい風見さん、今ちょっと立て込んでるんで少し待ってもらえます??」
巷で有名な詐欺師のてゐは全く私に動じていなかった。
それどころか普通に話しかけてくれた、嬉しい。
おっといけない、ちょっと先ほどの二軒で涙腺が緩くなってたようね。くすん。
「姫さまー、来客ですよー」
「はーーい」
あれ??永遠亭の姫って輝夜よね??
引き篭もってるって話を聞いてたんだけど、なんで直に返事が来るのかしら。
「あらいらっしゃい、今日は永琳が忙しいから私がお迎え。
さ、上がって上がって、後履物はそこで脱いでね」
さすがは和風、洋風なら普通に靴で上がる所だが床にドロがつかないように気を配ってるな。
私の家は洋風だからよく分からないけど。
「てゐー、お茶の用意してー」
「はいな姫様」
「早いわね??」
「もう最初から入れて用意してましたから、鈴仙ちゃんとは違うんで美味しくないかも知れませんけど」
「貰うわ」
実は結構興味があったのよねぇー。
紅茶とは違う味わいらしいし。
どれ一口。
「ぐえぇーーー」
「水です」
「うーん、初めての人にはお茶は厳しかったかな??」
「苦いですから」
「それが美味しいのに」
苦い、苦い、水がないと舌がどうにかなってたわ。
よくこんな物を平気で飲めるわね。
「少し点て方が甘いわね、でもてゐは経験が少ないし仕方無いか」
「というか姫の基準だと藤原さんしか適いません」
でしょうね、二人ともお茶の時代の人間だし。
「ま、お茶は置いておいて本日は永遠亭に何の御用かしら??」
「えと、その、よし、私ととも――」
「師匠大変ですっ実験体が暴れだしましたっ」
「鈴仙、直に波長を緩めなさいっ」
「既にやってますが効果が見られませんっ」
人が決心した瞬間に戦争が始まった。
「あ、風見さんもどうぞ」
てゐから渡されたヘルメットを被って少しすると、何かが恐ろしい速度で飛んできた。
畳みにめり込んだそれを取り出すと、小さな金属の塊だった。
「あちゃー、鈴仙ちゃんまた乱射してるなぁ」
「てゐ、ちょっと様子を見てきて頂戴」
「私に死ねと??」
「大丈夫よ、いざとなったら永琳特性の蘇生薬があるわ」
「それ、鈴仙ちゃんが発狂したヤツですよね」
「十時間で正気に戻ったんだからいいじゃない」
「キャラ崩壊しますって」
は、っきょう??
一体なんて物を部下に飲ませるんだ此処は。
「うおぉぉーーーーーーーーー、行ける、今なら行けるぞかぐやぁぁぁーーーーーーーー」
「もう煩いわね、少しは静かにしなさい妹紅」
「神宝 ブリリアントドラゴンバレッタ」
私から見てもかなり強力な弾幕が襖を開けて現れた人物に降り注いだ。
暫くして、その人物は無言で畳みに倒れた。
「うわー、妹紅さん今回も凄い暴走具合でしたね」
てゐが襖の向こうからそう報告した。
一体どうなってるのだろうか??
気になって覗こうとしたら襖を閉められた。
「お客様に見せるような物じゃありませんから」
「ふーん」
暫くして何処かの戦場に行きそうな鈴仙とやらが現れた。
「いいぞベイベェ。
逃げるヤツは妹紅だ。
逃げないヤツはよく訓練された妹紅だ。
ホント弾幕は地獄だぜ、フゥゥゥゥゥゥゥハァァァァァァァ」
部屋に入るなり武器と思われる物を乱射した。
惨い、惨すぎる。
これでは本当に地獄ではないか。
あと、それは弾幕じゃないと思う。
「って何曝すんじゃドアホーーーーーーー」
突然攻撃されていた藤原が立ち上がると武器を取り上げ庭に捨てた。
その後、マウントポジションを取るとゼロ距離でスペカを放とうとした瞬間。
輝夜に止められた。
「今回も永琳の所為で迷惑を掛けたわね、でも今の鈴仙は正気じゃないの。
アナタには悪い事をしたわ、でも見逃してあげて」
「……………それじゃあ表にでな」
「私でよければね」
弾幕ごっこかぁ、もう最後のなんて何時だっけ??
「いいなぁ」
「何がですか??」
「友達」
「ふーん」
「私、今日は帰るわ」
「また来て下さい、今日は大した持成しも出来なかったんで」
「そう、ね」
気が向いたら、ね。
結局、誰にも本音を告げられなかった。
最強最強って言っても情けないなぁ。
はぁ。
「ちんちーん、ミスティの鰻屋だよー」
とぼとぼと歩く私の目に止まったのは一軒の屋台。
珍しく結構早くから営業をしているようだ。
折角だし一杯やっていこうか??
「あ、お客さんいらっしゃーい。皆待ってたよー」
「??」
夜雀に言われた方を向くと、そこには諏訪子、慧音、てゐが居た。
そして、八雲紫。
「ふふ、遅かったわね??」
「何で此処に居るのよ」
「なんでって勿論、寂しがりな妖怪の話相手になる為よ。可愛い所もあるじゃなぁ~い」
うう、絶対最初から見てたわね、この性悪妖怪。
そしてそれを肴にして酒を飲んでたわねっ、全身から酒の匂いがしてるわよっ。
「まあそうカッカしないで頂戴、皆心配して集まってくれたのよ??」
「突然泣いて逃げ出すから何事かと思ったよ」
「友達が欲しいなんて可愛い所もあるんだな??」
「永遠亭から先回りするのは大変だったから奢ってね」
うう、みんなぁ。
「ちんちん、それじゃあ好きなだけ騒いでいってよ」
「よーし、今日は帰らないわよーー」
「朝まで付き合うわ」
「うーん、早苗や神奈子に怒られるなぁ。ま、いいか」
「妹紅は今日は永遠亭に止まるそうだし、問題無いだろ」
「奢りなら朝まで騒ぎますよ、風見さん」
私ってば、今日は泣いてばかりね。
情けないわ。
「な~に主役が泣いてるのよ、ほらこっち来て座りなさい」
「ちんちん、焼酎しかないけど我慢してね??」
「あ、私水割りでよろしく」
「酒に弱いのか??」
「いえ、水割りが好きなんです」
「変わってるなぁ」
「ま、理性を残しておいたらいろいろとお得ですから」
その日、私は初めて夢幻館の住人以外と酒を飲み交わした。
私の長い人生でもこの時を忘れないだろう。
今朝の憂鬱さなんてもう何所にも残っていなかった。
紅魔館以外はまともなのかw
八目鰻なんだよ!目にいいんだよ!!八目鰻は鰻とつくけど鰻じゃないんだよ!!!
仕様かな?
うん、仕様だな(笑)
ともあれ、気弱な泣き虫ゆうかりんは私が貰っていきますね。
まあ冗談はおいといて、涙目で走り去るゆうかりんにときめきました
また紅魔館以外のネタも書いてください
では、レス返しを。
1>
いいえ、今回はまだ、壊れていないだけです。
2>
な、なんだってーーー
3>
自分で治療できる病気です。
4>
もってかないでーー
5>
次はどこにしようかな??
次回作は筋革3か、紅魔館の新作になります。
永遠亭、白玉楼、八雲一家。
この辺りが候補かな??
それと早く筋肉を書いてくれ、早く!
こういうのもいいんでないかと。ほのぼのしました。
それと筋肉たのしみにしてます。
>諏訪子
口調が男らしすぎる気がします。けーねかと思た
>でしょうね、二人ともお茶の時代の人間だし。
若い方の妹紅ですらお茶の二倍前後の年齢である気がします。
意外な一面でギャップ萌えというか、んもー素直じゃないなあこいつうホゲァというか
諏訪子の男ことばは、もともとミジャグジ様は荒御霊に近い神様だから
個人的にはちょうどいいんでないかなと思いました。