4作目になります。
前作を読んでおかないと、いろいろと分からない部分があったりなかったりするので
あらかじめ読んでおくことをオススメしておきます。
それでは、以下 本文です。
翌日――――
「ふわぁ~…あ、見たこと無い天井」
それもそのはず。
ここは慧音の家とは違う。
「紅魔館に来ちゃったんだなぁ」
妹紅はしみじみとそう感じた。
いきなり連れてこられて、勝手もわからない場所で、慣れない部屋で。
「おはよう、妹紅。よく眠れた?」
「あぁ、咲夜。寝心地はいいんだが、慣れないな。フカフカのベッドっていうのは」
いままで床に敷いた布団で眠っていた妹紅にとって、マットレス付きのベッドというのはやわらかすぎるのだろう。
というか、慧音に会うまではおそらく野宿だったろうから、なおさらである。
咲夜もそれを感じて、あらかじめマットレスの綿を固めに詰めておいたのだが。
「あら、うちのベッドにあるやつで一番硬いヤツよ。それ」
「まぁ、レミリアが寝てるヤツみたいなのよりはいいや」
レミリアのは天蓋付きのベッドである。もちろん、カーテンも付いている。
さすがにこんなので安眠できるわけがないだろう。
「私のベッドがなんだって?」
「おぉっ!?いつから湧いて出たんだ」
「失礼ね、人を湧き水みたいに」
「水は苦手なはずだろ」
「あら、それもそうね」
そんな会話をしている最中に、咲夜はモーニングティーの準備をしていた。
ついでに、妹紅の朝食も準備してある。
瀟洒たる彼女らしい配慮だ。
「お嬢様、朝食を…というか、お休みになられなくてもよろしいので?」
「えぇ、大丈夫よ。この程度で寝ていてはハーレm…ゲフンゲフン、紅魔館の主は務まらないわ」
ハーレ…
なんだって?
まさか、この吸血鬼は「紅」と名のつくものを集めてハベらそうっていうのか?
というか、そんなことのために呼ばれたのか?
「な、なぁレミリア。帰ってもいいか?」
「ダメよ」
「なんでさ?」
「知りたい?」
「うっ…」
急に真剣な目つきになったレミリアを見て、思わず言葉に詰まってしまう。
そこには先ほどのふざけた表情のレミリアはすでに無く
そこにいたのは、スカーレットを統べる王たる威厳とカリスマに溢れたレミリアだった。
「話してもいいし、それに下らないと言われても構わない。これは、私が私であるために行っていることよ」
すでに妹紅は気圧されてしまって、相槌すら打てなかった。
普段、宴会で従者を困らせている我儘お嬢様という面しか見ていなかったため、真剣なレミリアには出会っていなかったからだ。
それにしても、これほどまでに高いプライドとカリスマを兼ね備えた存在が、果たしてこの幻想郷にあと何人いることか。
「スカーレットを統べる…聞こえはいいかも知れないけど、低俗に言うならハーレムと大差はないわ」
「へ?…じゃあ、ハーレムが欲しいだけ?」
先ほどの会話の中で、レミリアが咳き込んで訂正していた単語が、あっさりと出てきたことで緊張の糸が若干途切れる。
緊迫した雰囲気が一瞬和らいだことで発言することができたが、レミリアの表情には一切の変化が無かった。
「違うわ。ただ集めて喜ぶようなそんなことは私はしない。重要なのは、その後よ」
きっぱりと否定をする。
一段ときつい表情に変わり、妹紅は再び硬直する。
(うぅ…なんでこんなに緊張するんだ?いままでにこんなことってあんまりなかったぞ??)
すでに咲夜の姿が無い。
ついでに妹紅の朝食もない。
話が長くなることを想定しての行動だろう。
さすがに、冷え切ったトーストというのは客人に出せるシロモノではない。
「その後というのは、集めた皆と交流を図ることよ。もちろん一方的ではなく、あくまでも自然にね」
「交流?」
ようやく出てきた言葉がレミリアのセリフをオウム返しした質問だけ。
妹紅自身、どうしてここまで緊張するのか不思議でならなかった。
似たような口調をするといえば、輝夜が該当するのだが、それほどカリスマがあるわけでもないし、慣れもあるため
まったくと言っていいほど緊張しなかった。
伊達に紅魔の主を名乗っていないということか。
「別にお遊びで貴女を呼んだわけじゃないのよ。きちんとした理由もあるわ」
「へ、へぇ」
「まず、1つはフランの遊び相手。別に美鈴でもいいのだけど、それだと門番が一時的にいなくなる訳だから、防犯機能が低下する。
かと言って、咲夜は忙しいし。パチェは喘息の発作が出たらそこで中断しなきゃいけないから、フランが不完全燃焼になるわ。
あのスキマ妖怪からオモチャを買ってもいいのだけど、フランはすぐに壊してしまう。だから、貴方が欲しくなったのよ」
「どういうこと?」
「貴方は蓬莱人。なにかの手違いでフランが能力を発動させてしまったとしても生き残れる。
美鈴がいくら頑丈でも、咲夜が時を止められるとしても、一度でも完全に破壊されてしまえば復活は望めない。
どうしたわけか、フランは私とパチェには手加減をしてくれるけど。狂気が目覚めてしまえばそれもどうか分からない」
「な、なんか危ないんだな、フランドールは…そこまで狂気を孕んでいたっけか??」
妹紅は不思議に思う。
あれだけ純粋無垢で、容姿も可愛らしく。まさに天真爛漫といった言葉が当てはまるような少女が
そんなに危険と狂気を孕んでいるだろうか?
能力については、ある程度しか知らない。
確か「あらゆるものを破壊する程度の能力」だったような。
ここまで行ったら、すでに「程度」というレベルを逸脱しているように思えるが。
「フランは、495歳よ。だけど、私のように外部と繋がりをもった500年を過ごしたわけじゃない」
「その前から…つまり、お前らが幻想郷に来る前からフランは幽閉されていた、と」
「そう、悔しいけどね。で、貴方に求める部分は他にもあるのだけど。話を戻して良いかしら?」
「あ、あぁ」
レミリアらしからぬ話の転換。
強引に話を戻すその表情は曇っている。
なにか思うところがあるんだろう。妹紅はそれ以上の詮索はしないほうがいいだろうと判断した。
「もう1つというのは、他でもないわ。私の友人になってほしい」
「ほぇ!?」
びっくりして、素っ頓狂な声をあげてしまったが、無理もないだろう。
レミリアの友人と言えば、パチュリーがすでにいるじゃないかと思うが。
そこで、はて?と思考をまとめる。
(いや、まてよ。パチュリー以外に、レミリアのことをレミィって呼ぶような友人はいないよな?)
いつだったか、あの白黒が宴会で酔った勢いで「レミィちゃ~ん」とか呼んだときはこの世の終わりみたいになってた。
グングニルは投げるわ、咲夜も止めるどころか「よくも、お嬢様を侮辱したな~」とかキレ出すし。
しまいには、ひっ捕まって服を剝かれ始めた時の白黒の表情は、いまでも思い出せる。
「お嫁にいけなくなっちまう」って感じだった。
あぁ、そうそう。レミリアの友人って話だったな。 つい脱線した。
「友人の定義をどこでするかはお前の勝手だが、私は別に構わないぞ」
「感謝するわ妹紅。まぁ、いきなり『はい、友人』ってできるはずもないわね。ゆっくりと親交を深めていきましょう」
「あぁ、私にとってもレミリアを知るいい機会だと思っているよ」
2人は固い握手をした。
―――が、しかし。
カリスマあふれるこの空間を「破壊」する者が現れた。
「おね~さまっ!」
ドアノブをひねって「キュッ」
開くか開かないかのそのギリギリの時に扉を押す「どかーん!!」
「「「あ」」」
フランは、勢い余って扉を飛ばしてしまったことに。
レミリアは、自分の部屋の扉が吹っ飛ばされたことに。
妹紅は、その外れた扉が自分に向ってくることに。
それぞれ一言発した。
「「「ヤバっ」」」
どぎゃっ!!!
「へぶうっ!!??」
「あぁっ、妹紅!」
マンガのようなセリフを残し、これまたマンガのようにキリモミ状態で吹っ飛ぶ妹紅。
当たり所がまったくもってよろしくない場所にクリーンヒットしたため
体操選手も真っ青な「後方宙返り5回転半捻り、着地失敗Ver」が完成した。
「ごめんなさい、お姉様…え、この人が『もこー』?なんか首とか変だね。こんな方向に曲がんないよ?」
「フランが飛ばした扉が当たったんでしょう!? 妹紅は私たちと違って、丈夫じゃないのよ!!」
確かに妹紅は、蓬莱人として不死の存在ではあるが、肉体のベースそのものは人間であるため、傷つきやすいことはわかっている。
弾幕を張るという幻想を操るものの、吸血鬼と比べてしまえば脆い。
「えー、じゃ壊れちゃったの??」
「う…」
「あれ?壊れてない」
「うおおおお!! リザレクション!!!」
「うわぁ!! すごいすごい」
手を叩いてキャッキャと喜ぶフラン。
その横で、軽い頭痛を覚えて頭を押さえるレミリア。
飛ばされた扉を元の位置に据え直している咲夜。(無音状態での大工仕事とか、どうよ)
「まさか、ここで一回死ねるとは思ってなかった。なるほど、これがフランドールか」
冷や汗が出る。
これほどのパワーがあるのなら、おそらくグーで殴られれば文字通り「星になれる」かもしれない。
レミリアはおそらく加減を知っているから、ここまでしないだろうが
フランは手加減など知っていない。思いっきり手を振って、思いっきり叩くだけ。
弾幕も、想像し難い。
「ねーねー、もこー」
「ん?」
「遊ぼー」
満面の笑みで訴えてくるフラン。
フランとする遊びといえば、真っ先に思いつくのがやはり「弾幕ごっこ」
白黒がよく遊んであげてるというのを聞いたことがある。
「ん?あぁ…レミリア、どっか広い空間がないか?」
「仕方ないわね。咲夜!」
「(シュッ)ここに」
見れば、扉はすっかり元通り…どころか、すっごくワックスが効いて、ツヤツヤしている。
咲夜ったら完璧ね。
「一室、図書館並みの空間を作れる?強度はフランの部屋程度まで上げれるようなら文句なし」
「可能です。では、早速」
「それと、妹紅」
「ん?」
「…絶望はしないほうがいいわ」
「…善処する」
前作を読んでおかないと、いろいろと分からない部分があったりなかったりするので
あらかじめ読んでおくことをオススメしておきます。
それでは、以下 本文です。
翌日――――
「ふわぁ~…あ、見たこと無い天井」
それもそのはず。
ここは慧音の家とは違う。
「紅魔館に来ちゃったんだなぁ」
妹紅はしみじみとそう感じた。
いきなり連れてこられて、勝手もわからない場所で、慣れない部屋で。
「おはよう、妹紅。よく眠れた?」
「あぁ、咲夜。寝心地はいいんだが、慣れないな。フカフカのベッドっていうのは」
いままで床に敷いた布団で眠っていた妹紅にとって、マットレス付きのベッドというのはやわらかすぎるのだろう。
というか、慧音に会うまではおそらく野宿だったろうから、なおさらである。
咲夜もそれを感じて、あらかじめマットレスの綿を固めに詰めておいたのだが。
「あら、うちのベッドにあるやつで一番硬いヤツよ。それ」
「まぁ、レミリアが寝てるヤツみたいなのよりはいいや」
レミリアのは天蓋付きのベッドである。もちろん、カーテンも付いている。
さすがにこんなので安眠できるわけがないだろう。
「私のベッドがなんだって?」
「おぉっ!?いつから湧いて出たんだ」
「失礼ね、人を湧き水みたいに」
「水は苦手なはずだろ」
「あら、それもそうね」
そんな会話をしている最中に、咲夜はモーニングティーの準備をしていた。
ついでに、妹紅の朝食も準備してある。
瀟洒たる彼女らしい配慮だ。
「お嬢様、朝食を…というか、お休みになられなくてもよろしいので?」
「えぇ、大丈夫よ。この程度で寝ていてはハーレm…ゲフンゲフン、紅魔館の主は務まらないわ」
ハーレ…
なんだって?
まさか、この吸血鬼は「紅」と名のつくものを集めてハベらそうっていうのか?
というか、そんなことのために呼ばれたのか?
「な、なぁレミリア。帰ってもいいか?」
「ダメよ」
「なんでさ?」
「知りたい?」
「うっ…」
急に真剣な目つきになったレミリアを見て、思わず言葉に詰まってしまう。
そこには先ほどのふざけた表情のレミリアはすでに無く
そこにいたのは、スカーレットを統べる王たる威厳とカリスマに溢れたレミリアだった。
「話してもいいし、それに下らないと言われても構わない。これは、私が私であるために行っていることよ」
すでに妹紅は気圧されてしまって、相槌すら打てなかった。
普段、宴会で従者を困らせている我儘お嬢様という面しか見ていなかったため、真剣なレミリアには出会っていなかったからだ。
それにしても、これほどまでに高いプライドとカリスマを兼ね備えた存在が、果たしてこの幻想郷にあと何人いることか。
「スカーレットを統べる…聞こえはいいかも知れないけど、低俗に言うならハーレムと大差はないわ」
「へ?…じゃあ、ハーレムが欲しいだけ?」
先ほどの会話の中で、レミリアが咳き込んで訂正していた単語が、あっさりと出てきたことで緊張の糸が若干途切れる。
緊迫した雰囲気が一瞬和らいだことで発言することができたが、レミリアの表情には一切の変化が無かった。
「違うわ。ただ集めて喜ぶようなそんなことは私はしない。重要なのは、その後よ」
きっぱりと否定をする。
一段ときつい表情に変わり、妹紅は再び硬直する。
(うぅ…なんでこんなに緊張するんだ?いままでにこんなことってあんまりなかったぞ??)
すでに咲夜の姿が無い。
ついでに妹紅の朝食もない。
話が長くなることを想定しての行動だろう。
さすがに、冷え切ったトーストというのは客人に出せるシロモノではない。
「その後というのは、集めた皆と交流を図ることよ。もちろん一方的ではなく、あくまでも自然にね」
「交流?」
ようやく出てきた言葉がレミリアのセリフをオウム返しした質問だけ。
妹紅自身、どうしてここまで緊張するのか不思議でならなかった。
似たような口調をするといえば、輝夜が該当するのだが、それほどカリスマがあるわけでもないし、慣れもあるため
まったくと言っていいほど緊張しなかった。
伊達に紅魔の主を名乗っていないということか。
「別にお遊びで貴女を呼んだわけじゃないのよ。きちんとした理由もあるわ」
「へ、へぇ」
「まず、1つはフランの遊び相手。別に美鈴でもいいのだけど、それだと門番が一時的にいなくなる訳だから、防犯機能が低下する。
かと言って、咲夜は忙しいし。パチェは喘息の発作が出たらそこで中断しなきゃいけないから、フランが不完全燃焼になるわ。
あのスキマ妖怪からオモチャを買ってもいいのだけど、フランはすぐに壊してしまう。だから、貴方が欲しくなったのよ」
「どういうこと?」
「貴方は蓬莱人。なにかの手違いでフランが能力を発動させてしまったとしても生き残れる。
美鈴がいくら頑丈でも、咲夜が時を止められるとしても、一度でも完全に破壊されてしまえば復活は望めない。
どうしたわけか、フランは私とパチェには手加減をしてくれるけど。狂気が目覚めてしまえばそれもどうか分からない」
「な、なんか危ないんだな、フランドールは…そこまで狂気を孕んでいたっけか??」
妹紅は不思議に思う。
あれだけ純粋無垢で、容姿も可愛らしく。まさに天真爛漫といった言葉が当てはまるような少女が
そんなに危険と狂気を孕んでいるだろうか?
能力については、ある程度しか知らない。
確か「あらゆるものを破壊する程度の能力」だったような。
ここまで行ったら、すでに「程度」というレベルを逸脱しているように思えるが。
「フランは、495歳よ。だけど、私のように外部と繋がりをもった500年を過ごしたわけじゃない」
「その前から…つまり、お前らが幻想郷に来る前からフランは幽閉されていた、と」
「そう、悔しいけどね。で、貴方に求める部分は他にもあるのだけど。話を戻して良いかしら?」
「あ、あぁ」
レミリアらしからぬ話の転換。
強引に話を戻すその表情は曇っている。
なにか思うところがあるんだろう。妹紅はそれ以上の詮索はしないほうがいいだろうと判断した。
「もう1つというのは、他でもないわ。私の友人になってほしい」
「ほぇ!?」
びっくりして、素っ頓狂な声をあげてしまったが、無理もないだろう。
レミリアの友人と言えば、パチュリーがすでにいるじゃないかと思うが。
そこで、はて?と思考をまとめる。
(いや、まてよ。パチュリー以外に、レミリアのことをレミィって呼ぶような友人はいないよな?)
いつだったか、あの白黒が宴会で酔った勢いで「レミィちゃ~ん」とか呼んだときはこの世の終わりみたいになってた。
グングニルは投げるわ、咲夜も止めるどころか「よくも、お嬢様を侮辱したな~」とかキレ出すし。
しまいには、ひっ捕まって服を剝かれ始めた時の白黒の表情は、いまでも思い出せる。
「お嫁にいけなくなっちまう」って感じだった。
あぁ、そうそう。レミリアの友人って話だったな。 つい脱線した。
「友人の定義をどこでするかはお前の勝手だが、私は別に構わないぞ」
「感謝するわ妹紅。まぁ、いきなり『はい、友人』ってできるはずもないわね。ゆっくりと親交を深めていきましょう」
「あぁ、私にとってもレミリアを知るいい機会だと思っているよ」
2人は固い握手をした。
―――が、しかし。
カリスマあふれるこの空間を「破壊」する者が現れた。
「おね~さまっ!」
ドアノブをひねって「キュッ」
開くか開かないかのそのギリギリの時に扉を押す「どかーん!!」
「「「あ」」」
フランは、勢い余って扉を飛ばしてしまったことに。
レミリアは、自分の部屋の扉が吹っ飛ばされたことに。
妹紅は、その外れた扉が自分に向ってくることに。
それぞれ一言発した。
「「「ヤバっ」」」
どぎゃっ!!!
「へぶうっ!!??」
「あぁっ、妹紅!」
マンガのようなセリフを残し、これまたマンガのようにキリモミ状態で吹っ飛ぶ妹紅。
当たり所がまったくもってよろしくない場所にクリーンヒットしたため
体操選手も真っ青な「後方宙返り5回転半捻り、着地失敗Ver」が完成した。
「ごめんなさい、お姉様…え、この人が『もこー』?なんか首とか変だね。こんな方向に曲がんないよ?」
「フランが飛ばした扉が当たったんでしょう!? 妹紅は私たちと違って、丈夫じゃないのよ!!」
確かに妹紅は、蓬莱人として不死の存在ではあるが、肉体のベースそのものは人間であるため、傷つきやすいことはわかっている。
弾幕を張るという幻想を操るものの、吸血鬼と比べてしまえば脆い。
「えー、じゃ壊れちゃったの??」
「う…」
「あれ?壊れてない」
「うおおおお!! リザレクション!!!」
「うわぁ!! すごいすごい」
手を叩いてキャッキャと喜ぶフラン。
その横で、軽い頭痛を覚えて頭を押さえるレミリア。
飛ばされた扉を元の位置に据え直している咲夜。(無音状態での大工仕事とか、どうよ)
「まさか、ここで一回死ねるとは思ってなかった。なるほど、これがフランドールか」
冷や汗が出る。
これほどのパワーがあるのなら、おそらくグーで殴られれば文字通り「星になれる」かもしれない。
レミリアはおそらく加減を知っているから、ここまでしないだろうが
フランは手加減など知っていない。思いっきり手を振って、思いっきり叩くだけ。
弾幕も、想像し難い。
「ねーねー、もこー」
「ん?」
「遊ぼー」
満面の笑みで訴えてくるフラン。
フランとする遊びといえば、真っ先に思いつくのがやはり「弾幕ごっこ」
白黒がよく遊んであげてるというのを聞いたことがある。
「ん?あぁ…レミリア、どっか広い空間がないか?」
「仕方ないわね。咲夜!」
「(シュッ)ここに」
見れば、扉はすっかり元通り…どころか、すっごくワックスが効いて、ツヤツヤしている。
咲夜ったら完璧ね。
「一室、図書館並みの空間を作れる?強度はフランの部屋程度まで上げれるようなら文句なし」
「可能です。では、早速」
「それと、妹紅」
「ん?」
「…絶望はしないほうがいいわ」
「…善処する」
前作で短いと進言したものです。まさか私の意見を聞いていただけるとは・・・
十分すぎるボリュームでしたよ。楽しみに待っていますので無理せずゆっくり執筆してください。
今作も面白かったです。
フランちゃんがもこたんをどう料理するのか楽しみで仕方ありません
もこたん、レミィで呼び合う日を楽しみにしていますwwwww
<ハーレm…ゲフンゲフン
カリスマブレイクですね。わかります
2>とりあえず、弱火でコトコト煮込んでみましょうか。
3>いえいえ、カリスマがありすぎて溢れちゃったんですよ
4>あい。 ちょっと所用があったのでうp遅れるかもしれませんが、待っててください。