Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

おぜう様とラブレター

2008/08/08 09:00:54
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1
「ねぇ、咲夜? 手伝って欲しいことがあるのだけれど」
お嬢様に紅茶をお出しする為にお嬢様の部屋に入った私にそんな声が掛けられた。
お嬢様は紙とペンを持ち何かを書こうとしているようだった。
「はい、なんでしょうか?」
紅茶を注ぎながらそう答えます。
「霊夢に恋文を書こうと思っているのだけど」
「恋文……ですか?」
「ええ、でもなかなか良いものができないのよ」
「では、私は書く手伝いをすればよろしいのですね」
「その通りよ。少しだけど書けてるからアドバイスをもらえるかしら?」
お嬢様はそう言いながら私に紙を渡しました。
私はそれに目を通します。


『れいむへ 
 いつも貴女をみているわ ウフフフフフ』


「……お嬢様?」
何を言ったらいいのかわかりません。
カリスマ全開で紅茶を飲んでいる人物が書いた文とは思えません。
「どうかしら?」
「……お嬢様、これではストーカーです。せめて差出人の名前を書いてください」
お嬢様は目を見開きます。
「……それは盲点だったわ。少し書き直させてもらうわね」
また紙を手に取り書き始めました。
「……何を書けばいいのかしら」
『れいむへ』と書いたところで手が止まりました。
「とりあえず私のブラッディな生い立ちでも書くか……」
「それを教えてどうするんですか」
「……ところで最近私ドロワーズはかない主義なんだけど、咲夜知ってたっけ?」
「え? ええ、それなら以前ききました」

「……うん、……うん」

「それを書いてどうする!!!」
「ええ!? だめ!?」
「それを教えて霊夢に何を求めるつもりなんですか!?」
途端に赤くなるお嬢様。
「えっと……、それは言わなければいけないのかしら?」
「言わずともいいのでクネクネしないでください」




「できたわ!!」
勢いよく立ちあがるお嬢様。
そして私は渡された手紙を読みます。


『れいむへ
 キスさせて ホント ちょっとでいいから』


「……はぁ」
「え、何その溜息」
「これは恋文ではありませんし、また名前を忘れてます」
「むぅ、難しいのね、恋文って」
お嬢様のは恋文以前の問題ですが。




「またしてもできたわ!!!」
再度勢いよく立ちあがるお嬢様。
また渡された手紙を読む私。


『れいむへ
 《不適切な表現のため削除されました》』


「名前を書かんかいこのドアホが!!!」
「ポピーーーーッ」
「こんな内容の手紙送ったら本当に質の悪いストーカーですよ!?」
「ま、まさか瀟洒なメイドに殴られるとは……」
「霊夢に嫌われてもいいんですか?」
「で、でも、こんな手紙もらえたら嬉しいじゃない?」
「嬉しいわけないじゃないですか」
「あなただって美鈴からこんな恋文もらえたら嬉しいんじゃない? 喜んじゃうんじゃない?」
め、美鈴から……!!!
「即お持ち帰りします」
「でしょう?そうでしょう?」
「で、ですがこういうものは心を伝えることが大切なのです」
「え?」
そう、最初からこうアドバイスをしておけば良かった。
「お嬢様が思ったことを素直に言葉にし、そのまま書けばよいのです」
「咲夜……」
「お嬢様の素直な気持ちを書かれれば、きっと霊夢にも届くはずです」
「……そうね、下手に難しく考えないで素直に書くことにするわ」
ふ、と笑うお嬢様。
「もう大丈夫よ咲夜。手間を掛けさせたわね」
返事をし退室しようとする私にお嬢様は一枚の紙を手渡してくださいました。
「それは今日のお礼よ。自分の部屋に帰ったらみなさい」




部屋に帰り渡された紙をみると

お嬢様からの気持ちのこもった一言が書いてありました。

『咲夜 毎日ありがとう』

「……まったく、こういうのが書けるのなら最初から書けばいいのに」













その日、一通の手紙が霊夢に届いた。
はたして彼女の気持ちは霊夢に届くのでしょうか?
「……差出人の名前がないわね」

届かなかった。















本当に私は何を書いてんだろう。

お久しぶりです。たいし・Sです。

久々に書いたから変になってしまった(←言い訳)

精進いたします。
たいし・S
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
最後まで名前を書かなかったお嬢様にカリスマを感じた
>「ポピーーーーッ」
まあ、この台詞でカリスマがダダ漏れたので残念ながらトータルでプラマイゼロではありますが。いや、ご馳走様でした
2.名前が無い程度の能力削除
日和自重wwwww
やはり太子と妹子のコンビってばサイキョーね


あと、美鈴からの手紙下さいwwwww
3.名前が無い程度の能力削除
 《不適切な表現のため削除されました》
おぜうさまはいったい何を書いたんだwww