※ネタ元が古く、且つマニアックなので理解層を極端に限定します。
※パロディなキャラが登場します。
「Welcome to Mansion Eternity. May I Help You?」
ネタを求め純日本様式の邸宅を訪ねると、出迎えたのは異国の言葉。
「……に、日本語でおk」
「Oh Sorry! ――えーっと、失礼しまシた。永遠亭によォこそ! 何か御用デすカ?」
取りあえず日本語で話しかけると、みょうな訛りがあるものの聞き馴染んだ言葉が返ってくる。
「文々。新聞の射命丸といいます。八意さんはご在宅ですか? 新薬を開発したと伺ったので、ちょっと取材をと思いまして」
「あー。あいニく永琳様ハ里に出掛ケてまスので……」
あやややや。取材対象が居ないんじゃ仕方ない。――それにしてもこの兎妖怪。兎にしては体格も大柄で毛並みもなんか違うし、何よりさっきの言葉からして普通じゃないですね。あっ、そうだ――
「もしよろしければ貴方を取材させて頂けませんか?」
「ワ、What? Waタシを取材されルデすか?」
突然の申し出に相当困惑しているみたいですね。ここは怒濤のごとくまくし立てて、イッキに言いくるめるチャンスですよ。
「はい。永遠亭には大勢の兎妖怪が暮らしてらっしゃいますね? ただ一言に兎妖怪といってもそれぞれに個性があると思うんです。例えばてゐさんは神代の因幡兎だとか、鈴仙さんは月生まれの玉兎だとか、永琳さんにとんでもない名前を付けられた兎等々、現に貴方もその言葉使いや容貌からして出身は大陸方面ではないでしょうか? もちろん、貴方が知っている限りで結構ですし、話したくない部分については深く追及いたしませんので」
兎妖怪はしばらく考え込んでいましたが、やがて小さく頷きます。
「えー。ツタナい話で宜しければお話いたシましょう」
「ありがとうございます。それでは早速……」
やりました! これだけの兎妖怪がいるのですから、上手くすれば明日の分はもちろん、2~3日分の特集記事のネタになりますね。はてさて、どんな興味深い話を聞かせてくれるやら。
『幻想郷の東西交流① ~国際交流と永遠亭~』
さて皆さん。幻想郷が国際化の荒波に揉まれている事実を御存知だろうか? もちろん、古くから大陸との交流はあったのだが、今回取り上げるのは更に西方(崑崙山脈よりも西)の話である。
考えてみれば紅い館の吸血鬼一派を筆頭に、宵闇妖怪、夜雀、蟲姫、その他妖精等々、容姿や名前から出自が西洋と思しき面々が多数見受けられる。しかしながら彼女達が現れたのは、大結界を以て外界と隔てられた以降であり、同時期に妖怪賢者が施した幻想結界(仮称)の影響に因るところが大きい。
ところが、西方との交流は私達の知らない場所で遙か昔から行われていたのだ。
その舞台となったは、なんと【ヤゴコロ印の置き薬】でお馴染みの永遠亭。永遠亭はその存在を明らかにしたのが極々最近であるにもかかわらず、幻想郷でも最古参の勢力のひとつである。
この永遠亭に棲んでいるキャサリン・イナバ氏(???歳)は一見なんの変哲もない妖怪兎だが、実は生まれと育ちが大陸の西の果て『ぶりてん島』だという。愛くるしい外見に反して鋭利な門歯を持ち、並み居る強者共の頸をバッサバッサと跳ね飛ばして、キラーラビット(或いはヴォーパルバニー)の名を欲しいままにしていた渡来兎なのだ。
しかし、かのアーサー王率いる円卓のコメディアン(?)達との死闘で、彼らの用いた『聖なる手榴弾』の前に敗北を喫してしまう。もう一つの特技であるらしい穴掘りでどうにかその場はやり過ごしたものの心身共に傷は深く、生死の境を彷徨っていたところ、偶々通りがかった因幡てゐ氏(????歳)に助けられてからは、彼女らと行動を共にしているそうである。
この様に永遠亭は幻想郷における国際交流の先駆者であり(考えてみれば現当主は月星人である。もはや国際化なんてレベルじゃねーぞ)、純和風な雰囲気ながらもエキゾチックな魅力に満ち溢れたスポットでもある。
次回、「幻想郷の東西交流②」は最も有名な西洋スポット『悪魔が住まう紅魔館』をお送りいたします。
~文々。新聞より抜粋~
※パロディなキャラが登場します。
「Welcome to Mansion Eternity. May I Help You?」
ネタを求め純日本様式の邸宅を訪ねると、出迎えたのは異国の言葉。
「……に、日本語でおk」
「Oh Sorry! ――えーっと、失礼しまシた。永遠亭によォこそ! 何か御用デすカ?」
取りあえず日本語で話しかけると、みょうな訛りがあるものの聞き馴染んだ言葉が返ってくる。
「文々。新聞の射命丸といいます。八意さんはご在宅ですか? 新薬を開発したと伺ったので、ちょっと取材をと思いまして」
「あー。あいニく永琳様ハ里に出掛ケてまスので……」
あやややや。取材対象が居ないんじゃ仕方ない。――それにしてもこの兎妖怪。兎にしては体格も大柄で毛並みもなんか違うし、何よりさっきの言葉からして普通じゃないですね。あっ、そうだ――
「もしよろしければ貴方を取材させて頂けませんか?」
「ワ、What? Waタシを取材されルデすか?」
突然の申し出に相当困惑しているみたいですね。ここは怒濤のごとくまくし立てて、イッキに言いくるめるチャンスですよ。
「はい。永遠亭には大勢の兎妖怪が暮らしてらっしゃいますね? ただ一言に兎妖怪といってもそれぞれに個性があると思うんです。例えばてゐさんは神代の因幡兎だとか、鈴仙さんは月生まれの玉兎だとか、永琳さんにとんでもない名前を付けられた兎等々、現に貴方もその言葉使いや容貌からして出身は大陸方面ではないでしょうか? もちろん、貴方が知っている限りで結構ですし、話したくない部分については深く追及いたしませんので」
兎妖怪はしばらく考え込んでいましたが、やがて小さく頷きます。
「えー。ツタナい話で宜しければお話いたシましょう」
「ありがとうございます。それでは早速……」
やりました! これだけの兎妖怪がいるのですから、上手くすれば明日の分はもちろん、2~3日分の特集記事のネタになりますね。はてさて、どんな興味深い話を聞かせてくれるやら。
『幻想郷の東西交流① ~国際交流と永遠亭~』
さて皆さん。幻想郷が国際化の荒波に揉まれている事実を御存知だろうか? もちろん、古くから大陸との交流はあったのだが、今回取り上げるのは更に西方(崑崙山脈よりも西)の話である。
考えてみれば紅い館の吸血鬼一派を筆頭に、宵闇妖怪、夜雀、蟲姫、その他妖精等々、容姿や名前から出自が西洋と思しき面々が多数見受けられる。しかしながら彼女達が現れたのは、大結界を以て外界と隔てられた以降であり、同時期に妖怪賢者が施した幻想結界(仮称)の影響に因るところが大きい。
ところが、西方との交流は私達の知らない場所で遙か昔から行われていたのだ。
その舞台となったは、なんと【ヤゴコロ印の置き薬】でお馴染みの永遠亭。永遠亭はその存在を明らかにしたのが極々最近であるにもかかわらず、幻想郷でも最古参の勢力のひとつである。
この永遠亭に棲んでいるキャサリン・イナバ氏(???歳)は一見なんの変哲もない妖怪兎だが、実は生まれと育ちが大陸の西の果て『ぶりてん島』だという。愛くるしい外見に反して鋭利な門歯を持ち、並み居る強者共の頸をバッサバッサと跳ね飛ばして、キラーラビット(或いはヴォーパルバニー)の名を欲しいままにしていた渡来兎なのだ。
しかし、かのアーサー王率いる円卓のコメディアン(?)達との死闘で、彼らの用いた『聖なる手榴弾』の前に敗北を喫してしまう。もう一つの特技であるらしい穴掘りでどうにかその場はやり過ごしたものの心身共に傷は深く、生死の境を彷徨っていたところ、偶々通りがかった因幡てゐ氏(????歳)に助けられてからは、彼女らと行動を共にしているそうである。
この様に永遠亭は幻想郷における国際交流の先駆者であり(考えてみれば現当主は月星人である。もはや国際化なんてレベルじゃねーぞ)、純和風な雰囲気ながらもエキゾチックな魅力に満ち溢れたスポットでもある。
次回、「幻想郷の東西交流②」は最も有名な西洋スポット『悪魔が住まう紅魔館』をお送りいたします。
~文々。新聞より抜粋~