「ねぇ。そろそろお昼にしない?」
ヴワル魔法図書館に来て4時間。昼時はとっくに過ぎている。
「そうだな。言われてみたらお腹が空いたな」
読んでいた魔法書から頭を上げ、魔理沙がそう言った。
「そうね。じゃ小悪魔に何か用意させるわ」
同じく顔を上げたパチュリーがベルで小悪魔を呼ぼうとする。
「呼ばなくていいわよ。今日は余裕があったからサンドイッチ作ってきたの」
そういってバスケットを机の下から取り出す。中を開けると、色とりどりのサンドイッチが食欲をそそる。
「おお、旨そうじゃないか。アリスのサンドイッチは格別だからな。食欲をそそるぜ」
「そうなの? サンドイッチなんてパンに挟むだけじゃない」
「パチェは分かってないな。挟むだけっていうシンプルな作りだからこそ、奥が深いんだぜ?」
ちっちっちと指を振る魔理沙。
「そもそも魔理沙は和食派だったでしょ。自分じゃ作れないのに偉そうにしないの」
和食ならどんとこいの魔理沙でも、実はパン等を使用する洋食はさっぱり作れないのであった。
「ま、まぁいいじゃないか。それより早く食べようぜ」
そんな魔理沙にアリスは溜息一つついて、小皿にサンドイッチを盛り付けていく。
「んじゃ、いっただきまーす」
我先にとサンドイッチをつまんでいく魔理沙。
「それなりに量作ってきたからそんな慌てなくても大丈夫よ」
それを嗜めるアリス。だが悪い気分はしない。
「……あら、本当においしい」
パチュリーもそう誉める。
「いえいえ、どういたしまして」
笑顔のアリス。そして魔理沙は相変わらずのスピードで食べていく。
「ん? このベーコン変わった味だな。自家製か?」
「ええそうよ。旅商人からいい肉が手に入ったんで作ってみたの」
魔理沙があまりにおいしそうに食べるのでパチュリーも一口食べ、そこで手が止まる。
「これは……。魔理沙、ちょっとそれ食べるのやめなさい」
「ん? いったいなんなんだ、パチュリー」
パチュリーの迫力のある声に思わず食べる手を止める魔理沙。
「ねぇアリス。あなた『これ』どこで手に入れたの?」
「いったい何よ。別になにも特別なものは入れてないわ。 ……これは旅商人から手に入れたものよ」
パチュリーの言い草に、さすがのアリスも不快感を露にする。
「人里ね。確かに人里なら手に入るわね。……というかあなたも魔族だったわね。改めて再確認したわ」
「どういう意味よ。さっきから因縁つけてきて……。喧嘩なら3割引で買うわよ?」
睨みあうアリスとパチュリーを前にに魔理沙がフォローに入る。
「ちょっとまってくれよ。私にはまったく話が見えないんだが……」
「いいから魔理沙。あなたは早くトイレで今食べたものを吐いてきなさい。それがあなたの為よ」
その言葉に鼻白むアリスと魔理沙。
「おいおいパチュリー。そいつは幾らなんでもアリスに酷すぎるぜ。ちゃんと理由を説明してくれよ」
「アリス、別にあなたの嗜好はどうでもいいし、私も経験はあるから問題ないわ。けど魔理沙は別よ。そこのところちゃんと考えて作ってきたの?」
「……うっ。でもこんなのそこらへんにあるのと何にも変わらないじゃない」
心無しかアリスの声が上擦っている。
「私やあなたにとっては何も変わらないわ。けど魔理沙は別よ。それとも、魔理沙もこちら側に来させようとでもしているわけ?」
「してないわよ!いい加減そんな言い掛かりをつけるのはやめてもらえる!?」
机を叩く音が辺りに響き渡る。
「……」
「……」
「アリス、パチュリー。一体何を言ってるんだ。頼むから分かるように説明してくれ」
睨みあう両者を前に、事情がまったく飲み込めない魔理沙。
「魔理沙。そのベーコン、いつもと違っていたでしょう?」
「ああ、そうだな。確かにちょっと違ってたな。旨いってわけじゃないんだがなんと言うかこう……妙な味だったな」
「そうね。そしてそのベーコン。私やアリス、そうね……レミィや美鈴は食べても問題ないわ。でもね魔理沙や咲夜がが食べてはだめなのよ。そしてその肉は旅商人と言ういなくなってもいいような人間から手に入れたの。わかる?」
謎かけのようなパチュリーのセリフに考え込む魔理沙。
「つまり、人間は食べてはいけないって事か……? ってちょっとまてそれってまさか」
ある考えに至り口元を押さえる魔理沙。
「そうよ。そう言うことよ」
パチュリーが肯定したのを見て、即座に口に指を突っ込んで嘔吐する魔理沙。小悪魔がすかさずフォローに入る。
「さぁ、アリス。いい加減認めたらどう? あなたの家の地下室にはまだ沢山残ってるんでしょ?」
それまでずっとうな垂れていたアリスが口を開く。
「……ええそうよ。あなたの考える通りよ。でもね、そんなつもりじゃなかったのよ!! 魔理沙の為に、よかれと思って……」
崩れ落ち泣き出すアリス。
「まさかアリス……。本当なのか……?」
落ち着いた魔理沙がアリスに問う。
「ええ、そうよ。そのベーコンに入れたのよ……。私がこの手で!」
「防腐剤を」
ヴワル魔法図書館に来て4時間。昼時はとっくに過ぎている。
「そうだな。言われてみたらお腹が空いたな」
読んでいた魔法書から頭を上げ、魔理沙がそう言った。
「そうね。じゃ小悪魔に何か用意させるわ」
同じく顔を上げたパチュリーがベルで小悪魔を呼ぼうとする。
「呼ばなくていいわよ。今日は余裕があったからサンドイッチ作ってきたの」
そういってバスケットを机の下から取り出す。中を開けると、色とりどりのサンドイッチが食欲をそそる。
「おお、旨そうじゃないか。アリスのサンドイッチは格別だからな。食欲をそそるぜ」
「そうなの? サンドイッチなんてパンに挟むだけじゃない」
「パチェは分かってないな。挟むだけっていうシンプルな作りだからこそ、奥が深いんだぜ?」
ちっちっちと指を振る魔理沙。
「そもそも魔理沙は和食派だったでしょ。自分じゃ作れないのに偉そうにしないの」
和食ならどんとこいの魔理沙でも、実はパン等を使用する洋食はさっぱり作れないのであった。
「ま、まぁいいじゃないか。それより早く食べようぜ」
そんな魔理沙にアリスは溜息一つついて、小皿にサンドイッチを盛り付けていく。
「んじゃ、いっただきまーす」
我先にとサンドイッチをつまんでいく魔理沙。
「それなりに量作ってきたからそんな慌てなくても大丈夫よ」
それを嗜めるアリス。だが悪い気分はしない。
「……あら、本当においしい」
パチュリーもそう誉める。
「いえいえ、どういたしまして」
笑顔のアリス。そして魔理沙は相変わらずのスピードで食べていく。
「ん? このベーコン変わった味だな。自家製か?」
「ええそうよ。旅商人からいい肉が手に入ったんで作ってみたの」
魔理沙があまりにおいしそうに食べるのでパチュリーも一口食べ、そこで手が止まる。
「これは……。魔理沙、ちょっとそれ食べるのやめなさい」
「ん? いったいなんなんだ、パチュリー」
パチュリーの迫力のある声に思わず食べる手を止める魔理沙。
「ねぇアリス。あなた『これ』どこで手に入れたの?」
「いったい何よ。別になにも特別なものは入れてないわ。 ……これは旅商人から手に入れたものよ」
パチュリーの言い草に、さすがのアリスも不快感を露にする。
「人里ね。確かに人里なら手に入るわね。……というかあなたも魔族だったわね。改めて再確認したわ」
「どういう意味よ。さっきから因縁つけてきて……。喧嘩なら3割引で買うわよ?」
睨みあうアリスとパチュリーを前にに魔理沙がフォローに入る。
「ちょっとまってくれよ。私にはまったく話が見えないんだが……」
「いいから魔理沙。あなたは早くトイレで今食べたものを吐いてきなさい。それがあなたの為よ」
その言葉に鼻白むアリスと魔理沙。
「おいおいパチュリー。そいつは幾らなんでもアリスに酷すぎるぜ。ちゃんと理由を説明してくれよ」
「アリス、別にあなたの嗜好はどうでもいいし、私も経験はあるから問題ないわ。けど魔理沙は別よ。そこのところちゃんと考えて作ってきたの?」
「……うっ。でもこんなのそこらへんにあるのと何にも変わらないじゃない」
心無しかアリスの声が上擦っている。
「私やあなたにとっては何も変わらないわ。けど魔理沙は別よ。それとも、魔理沙もこちら側に来させようとでもしているわけ?」
「してないわよ!いい加減そんな言い掛かりをつけるのはやめてもらえる!?」
机を叩く音が辺りに響き渡る。
「……」
「……」
「アリス、パチュリー。一体何を言ってるんだ。頼むから分かるように説明してくれ」
睨みあう両者を前に、事情がまったく飲み込めない魔理沙。
「魔理沙。そのベーコン、いつもと違っていたでしょう?」
「ああ、そうだな。確かにちょっと違ってたな。旨いってわけじゃないんだがなんと言うかこう……妙な味だったな」
「そうね。そしてそのベーコン。私やアリス、そうね……レミィや美鈴は食べても問題ないわ。でもね魔理沙や咲夜がが食べてはだめなのよ。そしてその肉は旅商人と言ういなくなってもいいような人間から手に入れたの。わかる?」
謎かけのようなパチュリーのセリフに考え込む魔理沙。
「つまり、人間は食べてはいけないって事か……? ってちょっとまてそれってまさか」
ある考えに至り口元を押さえる魔理沙。
「そうよ。そう言うことよ」
パチュリーが肯定したのを見て、即座に口に指を突っ込んで嘔吐する魔理沙。小悪魔がすかさずフォローに入る。
「さぁ、アリス。いい加減認めたらどう? あなたの家の地下室にはまだ沢山残ってるんでしょ?」
それまでずっとうな垂れていたアリスが口を開く。
「……ええそうよ。あなたの考える通りよ。でもね、そんなつもりじゃなかったのよ!! 魔理沙の為に、よかれと思って……」
崩れ落ち泣き出すアリス。
「まさかアリス……。本当なのか……?」
落ち着いた魔理沙がアリスに問う。
「ええ、そうよ。そのベーコンに入れたのよ……。私がこの手で!」
「防腐剤を」
パチュリーにも効くんじゃないかそれ。(体弱いし