Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

星屑幻想ばっどえんど。

2006/01/01 11:56:28
最終更新
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6.17KB
ページ数
1
※本家作品集24に収められている『星屑幻想』三作品のおまけSSになります。
先にそちらからお読みください。



Chapter8-B:決着-BAD END-


「今ならまだ……止められるわ。お願いだからあきらめて、魔理沙。もういやなの、
貴女のことを傷つけるのも、こんな風に胸が苦しいのも……!!」
 パチュリーは、目にいっぱいの涙を含んで、消え入りそうに弱々しい声で呼びかける。
 今にも決壊しそうな陽光の堤防を、想いの土嚢を積んで防ごうとしている。
 想いが反転して、殺したいほど、消し去りたいほどに昏い炎が燃え上がったけれど……
 でも、それは決して、本当の望みではないから……

 けれど、それでも魔理沙は。
「忘れたのかパチュリー。私を止めることなんて誰にもできない。私を縛めることなんて
誰にもできやしない! だから私は行く、私の――大切なひとのところに」
 決して、自分を曲げたりなんてしないから。
 それがトリガー。引き裂くような叫び声がパチュリーの可憐な唇から響いて――


 天の光が       
            ――『日符
  空ごと       
            ―― ロイヤル
   落ちてくる!!





























                \ │ /
                 / ̄\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               ─( ゚ ∀ ゚ )< サ イ タ マ !!
                 \_/   \_________
                / │ \


























「何いっ!?」
 魔理沙の表情が驚愕に染まる。
 ひどくスローモーションで流れてくるその光景。
 絶体絶命、逃れる術のない状況。
 暗い雪の夜空を、昏く輝く焦熱のサイタマが薙ぎ払う。

 迫り来る異様なサイタマを前に、魔理沙は右手に持った八卦炉に左手を添える。
 グォングォンと高まっていくエネルギー。まるで、噴火する火山のように光が溢れ出す!


「ファイナル――スパークッ!!」


 最後の切り札を切った魔理沙。しかしその表情は追い詰められたねずみのように歪み、
おびえきっていた。
 それも当然といえるだろう。目の前の歪んだ笑みを浮かべた昏いサイタマを見て、どうして
正気を保つことなどできようか。
 ダメだこいつ――はやくなんとかしないと。
 そんな焦りが魔理沙を追い詰め、箒の感動的な台詞など無視して使わない予定だった
切り札を切らせたのだ。


 迫り来る龍の咆哮。それはまごうことなく真っ直ぐに迸り巨大なサイタマへとぶち当たる。
 怒れる光の龍が雪空を暴れまわりサイタマを喰い破る。それは一方的な虐殺――のように見えた。
 しかし。

「馬鹿なっ!?」

 一瞬にして、光の龍が消えうせた。
 後にはただ、静寂と、そしてサイタマに照らされおびえた魔理沙が残った。

「愚かしいわね、サイタマにうかつに手を出すなんて。蜂の巣をつつけばどうなるか、己の身を
持って思い知るがいいわ!」

 パチュリーの残酷なまでの号令が下る。
 高まっていくサイタマのエネルギー。ファイナルスパークでさえ足元にも及ばないぐらいに。
それこそ、年明け早々サイタマサイタマできそうなぐらいに膨れ上がっていく。

 そして禁忌は解き放たれる。
 サイタマをしないものは腹を切って氏ぬべきだ。光はそう宣告し、裁く。




       『 カ ウ ン タ ー サ イ タ マ ! ! ! ! 』




 ピチューン。
 滅びの光はあまりにもあっさりと魔理沙を焼き払う。
 そこに情けなどなく。救いもなく。

 こうして魔理沙は、雪空の星屑と成り果てたのだった……


                                     <BAD END2>










==========おまけ==========


Chapter3-B:Dancin'in Moonlight-BADEND-


「甘いわ。確かにマスタースパークならこの結界を突き破れるでしょうね。でもほんの数秒は
持つわ。その間に私は射線を外れることができる。そしてあんたは自分に迫る弾幕をもろに
被弾しておしまい」
「へっ、それはどうかな?」
 今も弾幕が迫り来る中、そんな会話を交わす二人。
 アリスは冷静に勝負の行方を計算し、魔理沙はその自信をゆるがせなかった。
「そう――この結界さ、『人形』っていう『点』がなきゃ面を作り出せないよな?
だったら……その『点』を吹き飛ばしたら、どうなるだろうな?」
 言いながら魔理沙は左手でもう一枚のスペルカードを取り出す。
「二重詠唱!? あんた、無茶苦茶よ! 正気なの!?」
「正気も正気さ。見てろよ……
右手より恋の魔砲マスタースパーク、左手より恋の星々ノンディレクショナルレーザー。
星よ、舞い踊れ。二つの恋、相見えて、その恋路を邪魔するものを全て――」
 左手のスペルカードを宙に舞わせる。
 きらきらと、星の雫のような10個の光玉となり、一対の五芒星を織り成す。
 両の手を八卦炉に添えて、魔力を収束させていく。
 すでに人形とアリス本体の位置は把握してあり、ロックオン済み。

 このままではやられる――!
 そう悟ったアリスの動きは早かった。
 懐から取って置きの人形を取り出す。具体的には零戦仕様とも言うその人形。
「くっ……ならその前にあんたをこの一撃で焼き尽くすわ!」
「無駄だ、さあ、全てを――消し飛ばせぇっ!!」

 吼える。月の夜空に、解き放たれし恋の星の煌きが。
 光の濁流は全てを押し流して。
 ただ一筋、その輝きは強く眩しく、天へと昇る龍のごとく、アリスへ迫り来る!

 アリスもまた同時に取って置きの人形を放る。
 それは拍子抜けするぐらいにあっさりと――光に飲み込まれてしまう。
「ほら言った通りだろうが! マスタースパークの前には全て……なにっ!?」
 勝ちを確信した魔理沙であった、が、その顔が急変して驚愕する。

 その人形は、まるで滝を登る鯉のようにマスタースパークを遡ってきたからだ。
 見たこともない人形だった。丸く、光り輝き、妖しい笑いを浮かべた人形。






 ――魔符『アーティフル
                \ │ /
                 / ̄\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               ─( ゚ ∀ ゚ )< サ イ タ マ !!
                 \_/   \_________
                / │ \

         』






「こんな……馬鹿なっ!?」
 信じられない。いや、信じたくない。魔理沙はまるで幼子がいやいやをするように、
震えながら首を左右に振っていた。
 しかしそれは現実。迫り来るサイタマの恐怖。
 ――サイタマをしないものは腹を切って氏ぬべきだ。
 すさまじい勢いで遡ってくる人形はそう語る。

 炸裂する光。まばゆいばかりに輝く閃光は月明かりさえも飲み込んで。


 ピチューン。


 その後賭け弾幕勝負に負けた魔理沙は、しばらくの間アリスの家でご飯を作ってあげることに
なりました、とさ。
 どんなご飯かって? そりゃあ、もう……ね?
 あれ、ここに生クリームのついた使用済みの赤いリボンが……?


                                  <BAD END1>
冬コミはよいサイタマがお空にあってよかったですね。
去年はレティがご機嫌斜めだったからなぁ……
銀の夢
コメント



1.床間たろひ削除
さて……どんな言葉を贈ろうか……

「君は本当に馬鹿だな」  いや、違う……
「君は本当に紙一重だな」 うーん、これもしっくりこない……

「やっぱり君は本当にエロいな」 うん、これで決まり♪
2.世界爺削除
出来ておる、出来ておる喃……銀の夢は……エロスが。
次はリボンで縛って何やってたのかを(ry
3.wasabi削除
ちょwww凄まじいバッドエンドw