※ノリだけの作品です。拒絶反応を起こす方がいるかもしれませんので、ご注意あれ
クリスマス【くりすます】
「12月25日頃のお祭り騒ぎのこと。誰かの誕生日らしいが、とにかく飲めや歌えやの宴となる。
最終日の25日には、紅白な人が子供達の家を巡礼して、望みの品を与えるという言い伝えがある。」
『外界のしきたり』八雲出版
年の瀬も近いある日、神社で、
「なんだってまたこんなに宴会ばかりなのよ」
巫女さん・霊夢が愚痴をこぼしました。
「ん? 紫が言ってたぜ。外では今頃祭りの最中らしいって」
魔法使い・魔理沙が答えました。
「しかもな? 祭りの最後には紅白な奴が、角はやしたどーぶつを引き連れてみんなの家を廻るんだそうだ」
「…なんかいやな予感」
「楽しみだぜ」
そんなこんなで魔理沙が帰りました。
「で? つまりはそういうことなの? 紫」
急に霊夢がしゃべりだしました。すると、
「大・正・解」
空中に切れ目ができ、妖怪・紫がそこから顔を覗かせています。
「でも紫、まさか私がやると思ってるの?」
「思ってないわよ? ただ、やってくれるとは思っているけど」
難しい話です。
「ふ~ん、何か策があるって言うのね」
「そうよ。ちょっと萃香、いる?」
「ひっく、うぇ~ぃ」
紫は手を招いて、神社の奥にいる酒臭い鬼・萃香を呼びました。
「何よ、紫。せっかく酔いが回ってきたって言うのに」
「あなたはいつも酔ってるでしょうに。それより、ちょっとやってほしいことがあるの」
少女相談中…
「たんと萃めて頂戴」
「何をする気よ」
渋々萃香は、両手を横に伸ばし、あるものを萃めました。
「こ、これは…」
そこには、たくさんの米。
「どう? まだまだ色々あるけど、やってく
「しかたないわね」
紫の作戦勝ちでした。
紅白な奴→博麗 霊夢
角はやしたどーぶつ→伊吹 萃香
「全く、スキマ持ってる紫のほうが適任だっていうの」
「終ったら外界の大吟醸…ふふ」
みんなの家を廻り、掛けてある靴下の中に入っている紙の内容を萃香が萃める、ということになりました。
すべては食糧確保のために。明日を生きるために。
「さて、先ずは…魔理沙の家からね」
紫に渡されたルート表のとおりに廻ります。
「しかしあいつも手が込んでるわね」
がちゃ
そ~っ
(なんだかこそ泥みたいじゃない)
(足の踏み場がな~い)
「くぅ…すぅ…」
寝てる魔理沙の傍らの靴下、中身を取り出します。
ぺら
ぺらぺらぺら
(って、何この巻物級のリクエスト表は)
(流石は蒐集家だね)
(そこ、妙な納得しないの。しゃあないわ。とりあえず、これひとつにしましょ)
『(香霖堂に隠してあるはずの)式神・パソコン』
「で、次は紅魔館か」
「暗いわねぇ、月明かりもほとんど見えないじゃない」
紅魔館は窓が少ないからです。
「レミリアの部屋はここね」
がちゃ
扉にはもちろん鍵がかかっています。
「(キュピーン)通り抜けスキマ! 借りといて良かったわ、便利便利」
棺桶に釘で靴下が打ちつけてあります。この赤っぽい染みは、おそらくメイド長のものでしょう。
ぺら
(なになに? 『れいむ』? なにこれ?)
(にんきもの~)
(うるさい。じゃあ、あれにするか)
『(アリス所有の)霊夢人形』
とまあ、全体数の変わらないある意味プレゼント交換会に近い配布作業も順調に過ぎました。
最後は…
「何でアイツはちゃっかり自分の家をリストに入れるかね」
「心は少女なのさ…」
「萃香、それ聞かれてたら弾幕結界で襲われるわよ、時間無制限で」
旅の終着地、マヨヒガ。迷わないと辿り着けない、辺鄙なところです。
「はあ、やっと終わりよ…ったく、面倒臭いったらありゃしない」
「神社の明日はこの作戦にかかっているからねぇ」
「って、あんたが普段から食べ物出してくれてりゃ、こんなことしなくて済んだのよ」
「だって、そしたら、霊夢もっと怠けるでしょ?」
「怠けるって…あれは休憩よ。30分おきの」
「え~…って、ここは何処?」
「ふう、やっと迷った」
マヨヒガ到着です。
マヨヒガには部屋が二つしかありませ(後略
「で、まあ、式二匹はいいとして、問題は」
「紫だね…」
「自分からふっかけてきたんだもの、用心しなくちゃ」
「といってもこういう企画だからねぇ、欲しい物でもあったんじゃない?」
「自分のスキマを使えっての」
すすーっ
襖を開けました。
「すぅ…すぅ…」
寝ている紫の傍に紙が置いてあります。
(なになに……!)
(なんて書いてあるの?)
(『霊夢ちゃん』だって。しゃあない、またアリスの人形でも
そう霊夢が呟いた瞬間、
がらがらーっ!
がしゃーん!
「って何よこれ!」
いきなり上から降ってきたのは、ターゲットを負傷させずに生け捕るアイテム、鉄格子!
「うふふふ、霊夢ちゃんゲット。ありがとうサンタさん(輝く目」
「あんた、最初からこれが狙いかーっ!」
「って、何で私まで閉じ込められてるのかなぁ?」
「ちなみにプレゼントの所有権は、来年の今日まで有効ね」
「って勝手に決めんなー!」
おいしい所を紫が持っていって、今年のクリスマスは終っていくのでした…
めでたかったり
クリスマス【くりすます】
「12月25日頃のお祭り騒ぎのこと。誰かの誕生日らしいが、とにかく飲めや歌えやの宴となる。
最終日の25日には、紅白な人が子供達の家を巡礼して、望みの品を与えるという言い伝えがある。」
『外界のしきたり』八雲出版
年の瀬も近いある日、神社で、
「なんだってまたこんなに宴会ばかりなのよ」
巫女さん・霊夢が愚痴をこぼしました。
「ん? 紫が言ってたぜ。外では今頃祭りの最中らしいって」
魔法使い・魔理沙が答えました。
「しかもな? 祭りの最後には紅白な奴が、角はやしたどーぶつを引き連れてみんなの家を廻るんだそうだ」
「…なんかいやな予感」
「楽しみだぜ」
そんなこんなで魔理沙が帰りました。
「で? つまりはそういうことなの? 紫」
急に霊夢がしゃべりだしました。すると、
「大・正・解」
空中に切れ目ができ、妖怪・紫がそこから顔を覗かせています。
「でも紫、まさか私がやると思ってるの?」
「思ってないわよ? ただ、やってくれるとは思っているけど」
難しい話です。
「ふ~ん、何か策があるって言うのね」
「そうよ。ちょっと萃香、いる?」
「ひっく、うぇ~ぃ」
紫は手を招いて、神社の奥にいる酒臭い鬼・萃香を呼びました。
「何よ、紫。せっかく酔いが回ってきたって言うのに」
「あなたはいつも酔ってるでしょうに。それより、ちょっとやってほしいことがあるの」
少女相談中…
「たんと萃めて頂戴」
「何をする気よ」
渋々萃香は、両手を横に伸ばし、あるものを萃めました。
「こ、これは…」
そこには、たくさんの米。
「どう? まだまだ色々あるけど、やってく
「しかたないわね」
紫の作戦勝ちでした。
紅白な奴→博麗 霊夢
角はやしたどーぶつ→伊吹 萃香
「全く、スキマ持ってる紫のほうが適任だっていうの」
「終ったら外界の大吟醸…ふふ」
みんなの家を廻り、掛けてある靴下の中に入っている紙の内容を萃香が萃める、ということになりました。
すべては食糧確保のために。明日を生きるために。
「さて、先ずは…魔理沙の家からね」
紫に渡されたルート表のとおりに廻ります。
「しかしあいつも手が込んでるわね」
がちゃ
そ~っ
(なんだかこそ泥みたいじゃない)
(足の踏み場がな~い)
「くぅ…すぅ…」
寝てる魔理沙の傍らの靴下、中身を取り出します。
ぺら
ぺらぺらぺら
(って、何この巻物級のリクエスト表は)
(流石は蒐集家だね)
(そこ、妙な納得しないの。しゃあないわ。とりあえず、これひとつにしましょ)
『(香霖堂に隠してあるはずの)式神・パソコン』
「で、次は紅魔館か」
「暗いわねぇ、月明かりもほとんど見えないじゃない」
紅魔館は窓が少ないからです。
「レミリアの部屋はここね」
がちゃ
扉にはもちろん鍵がかかっています。
「(キュピーン)通り抜けスキマ! 借りといて良かったわ、便利便利」
棺桶に釘で靴下が打ちつけてあります。この赤っぽい染みは、おそらくメイド長のものでしょう。
ぺら
(なになに? 『れいむ』? なにこれ?)
(にんきもの~)
(うるさい。じゃあ、あれにするか)
『(アリス所有の)霊夢人形』
とまあ、全体数の変わらないある意味プレゼント交換会に近い配布作業も順調に過ぎました。
最後は…
「何でアイツはちゃっかり自分の家をリストに入れるかね」
「心は少女なのさ…」
「萃香、それ聞かれてたら弾幕結界で襲われるわよ、時間無制限で」
旅の終着地、マヨヒガ。迷わないと辿り着けない、辺鄙なところです。
「はあ、やっと終わりよ…ったく、面倒臭いったらありゃしない」
「神社の明日はこの作戦にかかっているからねぇ」
「って、あんたが普段から食べ物出してくれてりゃ、こんなことしなくて済んだのよ」
「だって、そしたら、霊夢もっと怠けるでしょ?」
「怠けるって…あれは休憩よ。30分おきの」
「え~…って、ここは何処?」
「ふう、やっと迷った」
マヨヒガ到着です。
マヨヒガには部屋が二つしかありませ(後略
「で、まあ、式二匹はいいとして、問題は」
「紫だね…」
「自分からふっかけてきたんだもの、用心しなくちゃ」
「といってもこういう企画だからねぇ、欲しい物でもあったんじゃない?」
「自分のスキマを使えっての」
すすーっ
襖を開けました。
「すぅ…すぅ…」
寝ている紫の傍に紙が置いてあります。
(なになに……!)
(なんて書いてあるの?)
(『霊夢ちゃん』だって。しゃあない、またアリスの人形でも
そう霊夢が呟いた瞬間、
がらがらーっ!
がしゃーん!
「って何よこれ!」
いきなり上から降ってきたのは、ターゲットを負傷させずに生け捕るアイテム、鉄格子!
「うふふふ、霊夢ちゃんゲット。ありがとうサンタさん(輝く目」
「あんた、最初からこれが狙いかーっ!」
「って、何で私まで閉じ込められてるのかなぁ?」
「ちなみにプレゼントの所有権は、来年の今日まで有効ね」
「って勝手に決めんなー!」
おいしい所を紫が持っていって、今年のクリスマスは終っていくのでした…
めでたかったり
『愛しのマイラバー霊夢人形'05冬』がどこにもないッッ!!」
とかってオチがあるともっと良かったんじゃないかなーとか思ったり思わなかったり。
蛇足? そうですか。