古池や 慧音飛び込む 水の音
慧音が古池に飛び込んで水の音がしたと言うほか一毫も加うるところなし。
どぼん――
と、籠ったような間抜けな音が、それ相応の水柱と共にあがった。
露草がみずみずしく、冬の凍える高い空を可愛らしい水玉に映すことのよいことは、五穀豊穣にも比することなし。衣食住たりて知るのは礼節だが、浮き草生活でも良い心持ちになることができる。それは日々の挨拶よりも花鳥風月を愛でることのほうがよっぽど自然なことであることの証明に他ならないだろう。
水音――
静まりかえっていた一帯がにわかに騒がしくなる。羽虫が舞い上がり草花が揺れて風を起こした。水面では水馬やらが泡を食って波に翻弄され、その下では鮒やザリガニが一斉に塒へ走り出していた。
ばさばさと水鳥が羽音を鳴らして飛んでいく。
そうして広がった騒々しさは、少しずつ静かさを取り戻して、やがてさきほどの水音などなかったように元に戻る。
とおもいきや、
ザバ――
と頭と肩に水草をひっかけて、上白沢慧音が立ち上がった。長い髪とワンピースからしたたる水流が彼女の表情をかくしている。
慧音を中心に波紋が広がる。
ぽたりぽたりとしたたる水流が水滴になった当たりで、慧音はようやく自分の前髪を持ち上げ、顔を拭った。
理知的な瞳がいまは三白眼で虚空を睨んでいる。
「これがいわゆるひとつの」
吐き出すように呟く。
「落っけーね」
笑かして頂きましたw
>ペンネーム
イッパイアッテナのことかー!?
ルドルフはにゃーん!
は、置いといて。
なんだろう、この黒板消しを頭上にヒットさせられたかの様な
してやられた感……
い~仕事してますねェw
落っけーねb