Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

東方矛盾噺

2005/11/22 08:43:22
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 幻想郷、人里の市場にて、武器を売る男がいた。
「さあ、買った買った、何でも突き通す鋭い矛だよ!」
「さあ、買った買った、何を使っても貫けない堅い盾だよ!」
 そこに、上白沢 慧音が通りがかり男にこう言った。
「おまえの矛で、おまえの盾を突くと、どうなるんだ?」
 男は答えることができなかった。




 幻想郷、人里の市場にて、武器を売る面の皮の厚い男がいた。
「さあ、買った買った、何でも突き通す鋭い矛だよ!」
「さあ、買った買った、何を使っても貫けない堅い盾だよ!」
 そこへ、因幡てゐが通りがかった。
「おじさんおじさん、私にその矛と槍を貸してくれれば、幸運付与してあげてもいいわよ」
 ありがたい素兎様のお言葉と、男は矛と槍を一対差し出しました。
 それっきり兎は帰ってきませんでした。




 幻想郷、人里の市場にて、めげずに武器を売る男がいた。
「さあ、買った買った、何でも突き通す鋭い矛だよ!」
「さあ、買った買った、何を使っても貫けない堅い盾だよ!」
 そこに、魂魄 妖夢が通りがかった。
「なんと! これは全てを防げる盾なのか! 主人ぜひとも一つ売って欲しい」
 キラキラと純粋な目でそう言われた男は、嘘とも言い出せず半額で盾を売った。




 幻想郷、人里の市場にて、少々罪悪感に苛まれつつ武器を売る男がいた。
「さあ、買った買った、何でも突き通す鋭い矛だよ!」
「さあ、買った買った、何を使っても貫けない堅い盾だよ!」
 そこに、瀟洒なメイドとお嬢様が通りがかった。
「咲夜、アレは何?」
「どう見ても眉唾です。本当にありがとうございました」
「貫けない盾、ね。おもしろいわ、私の槍も貫けるかしら?」
 男は、露店ごと紅い槍に吹っ飛ばされた。



 その後、市場でその男を見たものはいなかった。





















「さあ、そこの嬢ちゃんも買った買った、何でも突き通す鋭い矛と何を使っても貫けない盾だよ!」
「そーなのかー」
悪い事はできませんね
新角
コメント



1.名無し妖怪削除
最後ワラタw
2.ムク削除
何でも突き通す盾?
3.七死削除
この商人魂かっこよすぎす。
おいらもこんな噺書きてぇ。
4.名無し妖怪削除
このおっちゃん強杉(ノД`)
5.den削除
おっちゃんこりてないよーw
6.名前もない削除
中国の故事をこう絡めて来るとはお見事。惜しむらむべくは“中国”の故事なのにあの人が居ない事かw
7.名無し妖怪削除
面白い!笑わせてもらいましたw