Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

八雲藍と八雲紫の一日の違い

2008/07/17 14:18:53
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――――視点八雲藍

人間とはかくもありたいものね。
マヨヒガにて、そう八雲紫が呟く。
八雲藍はかくも、とは何です?と尋ねるや。
かくもとはかくもよ、と反す八雲紫。
かくも、だけでは意味が掴めかねますよ、一体何を見たのですか?と言うや。
何を見たのかって?人間の覚悟よと反す八雲紫。
これまた不思議に思うて八雲藍は反す、人間の覚悟とは何ですか?
これまた覚悟は覚悟よと反す八雲紫。
そして又返す返す尋ねる八雲藍、人間の覚悟とは一体どのような物なのですか?
其れに八雲紫は、『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』よ。
またまた不思議に思うた八雲藍は、こう反した。
それは境界を手繰る八雲紫様にも、言える事なのですか?
ええそうよ、その『気高く、美しく、真赤で、真青で、私でも、いえ、私達妖怪だから得られないモノ』よ。
これまた不思議に思うた八雲藍は、幾度目かの質問を反した。
人間何かよりも丈夫で、力強く、能力も在り、寿命も長く、全てに置いて勝る私たちがですが?
ええそうよ、と言うより、それらのせいで得られないのかも知れないわね。
再び聞き返しても、これ以上は何も判らないだろう、と思うと八雲藍は頭を傾げた。
『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』とは何ぞや?
其れを献上したら、八雲紫様は喜ぶだろうか?そう思った八雲藍は一つ町に出てみる事にした。
これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?と、町人に尋ねたが。
『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』ぉ?赤くて、青い物なんてそんな物あったら儂が欲しいわ、と反された。
そうか、と言い二ツ三ツ礼を言い立ち去ると、次は子供が見えてきた、先程の者はもしかしたら嘘をついているのかも知れないと思い。
これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?と、子供に再び尋ねたが。
『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』?そんな物、見たこと無いよ、一体どんな物なの?と反された。
そうか、と言い二ツ三ツ礼を言い立ち去ると、次は町奉行が見えてきた、先程の者はもしかしたら無知なだけかも知れないと思い。
これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?と、町奉行に再び尋ねたが。
『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』?そんな物、私は見たことが無い、其れか頓智か何かかね、と反された。
そうか、と言い二ツ三ツ礼を言い立ち去ると、次は母親方が見えてきた、先程の者はもしかしたら脳が硬いだけかも知れないと思い。
これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?と、母親方に再び尋ねたが。
『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』?そんな物、私は見たことが無いよ、何時までも話してると邪魔だからさっさと退いておくれ、と反された。
そうか、と言い二ツ三ツ礼を言い立ち去ると、八雲藍は町の外れまで来たのに気が付き、マヨヒガへ帰っていった。
お帰りなさい、八雲紫はそう言うと、探し物は見つかったかしら?と、尋ねてきた。
八雲藍は、見てたのですかと苦笑いすると、さっぱり見付かりませんでしたと反した。
八雲紫は少しほそく笑んだ後、八雲藍に貴女もまだまだ青いわね、と反した。
八雲藍は、歳なら一桁及びませんがと反すと、八雲紫は傘を取り出して、年増で悪かったわね、と八雲藍を追い回した。

――――閑話休題――――視点八雲紫

「人間とはかくもありたいものね」

ふぅ、と溜息を吐き、炬燵に体を容れ、マヨヒガにてそう紫が呟く。
今日はいい物を見た、命を捨てる覚悟をした人間は実にも美しき哉。
あの武将の、命と命のやり取りは痺れるわねぇ、と思っていると。
藍が不思議そうな顔をして、此方を見つめると。

「かくも、とは何です?」

と尋ねてきた、今日は之で弄ってやろうと思うと。

「かくもとはかくもよ」

と藍に反した、藍は意図を掴みかねるなぁ、と言う顔をして。

「かくも、だけでは意味が掴めかねますよ、一体何を見たのですか?」

と言うので、悪戯心が鎌首を擡げたので。

「何を見たのかって?人間の覚悟よ」

と藍に反した。
これまた不思議そうな顔をして、藍は紫に反した。

「人間の覚悟とは何ですか?」
「覚悟は覚悟よ」

と反す八雲紫、藍は意図をまるで掴めない、と困った顔をして。
そして又返す返す尋ねる。

「人間の覚悟とは一体どのような物なのですか?」

紫は頓智を掛けてやろうと。

「『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』よ」

と反した。
まだ判らないとばかりに八雲藍は、こう反した。

「それは境界を手繰る八雲紫様にも、言える事なのですか?」

紫は段々楽しくなってきて。

「ええそうよ、その『気高く、美しく、真赤で、真青で、私でも、いえ、私達妖怪だから得られないモノ』よ」

と、胡散臭い何時もの笑顔を浮かべて反した。
藍は遊ばれてるのではないかと思ったが、何時もの事なのでもう一度聞き返してきた。

「人間何かよりも丈夫で、力強く、能力も在り、寿命も長く、全てに置いて勝る私たちがですが?」

紫は腹の底で笑いこけ、必死に胡散臭い笑顔をたたえていると。

「ええそうよ、と言うより、それらのせいで得られないのかも知れないわね」

と返した、藍はこれ以上は反さず、何時もならば外へそのモノを探しに行くのでしょうと思い、見つめる事にした。
『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』を探しに言った藍をスキマから見ていると。

「これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?」

と、藍が道を行く町人に尋ねたが。

「『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』ぉ?赤くて、青い物なんてそんな物あったら儂が欲しいわ」

と反されていた。
紫はスキマから藍をいやらしい笑みを浮かべながら見ていると。

「そうか、邪魔して悪かったな」
「おうよ、その『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』見付かると良いな」
「どうも有り難う」

と言い去っていった。
紫は、一つ目と言い、ほそく笑んだ。
暫く歩いていると、すると次は子供が見えてきた、藍はどんな反応を見せるのかと見ていると。

「これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?」

と、子供に再び尋ねていた。

「『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』?そんな物、見たこと無いよ、一体どんな物なの?」

と反されていた。

「そうか、邪魔して悪かったな」
「その『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』探すの頑張ってね!」
「どうも有り難う」

と言い去っていった。
紫は、二つ目と言い、ほそく笑んだ。
暫く歩いていると、次は町奉行が見えてきた、藍はどんな反応を見せるのかと見ていると。

「これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?」

と、町奉行に再び尋ねていた。

「『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』?そんな物、私は見たことが無い、其れか頓智か何かかね」

と反されていた。

「そうか、邪魔して悪かったな」
「その『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』此方で見付かったらお触書を出せよう」
「どうも有り難う」

と言い去っていった。
紫は、三つ目と言い、ほそく笑んだ。
暫く歩いていると、次は母親方が見えてきた、藍はどんな反応を見せるのかと見ていると。

「これ、其処を行くもの、彼方は『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』をお持ちかね?」

と、母親方に再び尋ねていたが。

「『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』?そんな物、私は見たことが無いよ、何時までも話してると邪魔だからさっさと退いておくれ」

と反されていた。

「そうか、邪魔して悪かったな」
「その『気高く、美しく、真赤で、真青で、妖怪には得られないモノ』を見かけたら、御奉行様出しておくよ」
「どうも有り難う」

と言い去っていった。
紫は、四つ目と言い、ほそく笑んだ。
暫く歩いていると、次は町外れが見えてきた、藍は町の外れまで来たのに気が付き、マヨヒガへ帰っていった。

「お帰りなさい」

紫は炬燵の中からそう言うと、いやらしい笑みを浮かべながら。

「探し物は見つかったかしら?」

と、藍に言った。
藍は、苦笑いをすると。

「見てたのですか」

と言った後、困った笑顔を浮かべて。

「さっぱり見付かりませんでした」

と言った。
紫は少しほそく笑んだ後、藍に

「貴女もまだまだ青いわね」

とお茶を啜りながら、言った。
藍はニコリと笑うと。

「歳なら一桁及びませんがね」

と言い、紫は歳を指摘されたのが頭にきて傘を取り出し。

「年増で悪かったわね!」
「アハハ、本当のことじゃないですか」
「本当にも、言って良い事と悪い事があるのよ!」

と炬燵から出ると、藍を後ろから追い回し、追いつけないのでスキマに落とす事にした。
彼方はどちらの方?
CACAO100%
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
青いほうですね
2.名前が無い程度の能力削除
我、未だ熟さず
3.名前が無い程度の能力削除
恥ずかしながらそこまでの覚悟は無いのでどちらでもありません…
町人が藍を応援する台詞をかけているのに、藍の視点ではそれに気を払っていないのが、藍の視点の狭さですか。
4.名前が無い程度の能力削除
互いの描写の違いが性格を表していていいと思います。

あと少し疑問に思ったのですが、『ほくそ笑む』じゃありませんでした?
5.ななななし削除
なんのこっちゃか全然わからぬ。
6.名前が無い程度の能力削除
俺馬鹿だからよ~なんのことかさっぱりだぜ。
上の人達の言葉を見たところ、二つの視点の違いからなにかを読み取れってことかい?