Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

バカルテット再び

2008/07/06 01:40:28
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 太陽の日差しが眩しく照り返すようになってきたこの頃

「喰らえ!あたいの必殺デンプシルロール!」
「が、ガードなのだ~」

 そんな夏の日差しなど、関係ないとばかりに

「ちんちん!」
「二人とも、ゴング鳴ったよ」

 今日も今日とてバカルテットの四人は楽しく遊んでいた

「それじゃあ、次はあたいとリグルね」
「ええ~!?」
「わかった~…リグル、はいグローブ」
「ちんちん、今度はルーミアがゴングよろしく」

 今日は、紅魔館の門番隊のトレーニング施設を借りて
 ボクシングごっこをして、遊んでいた


「ふふんだ!あたいの豪腕の前に沈みなさい」
 チルノが、グローブを前で固めるピーカーブスタイル
 多少の攻撃を気にせず踏み込んでから、一気に攻め込むスタイルであった
「甘いね、僕は蜂のように刺し、蜘蛛のようにしとめるよ」
 それに対してリグルは、ヒットマンスタイル
 防御はおろそかになるかもしれないが、不規則なパンチを放てるスタイルである

「わは~!」
 ゴングと同時に、リグルとチルノが構えを取ってリングのなかで激突する
「えいえい!」
 リグルが突っ込んでくるチルノに対して
 軌道の読みにくい、フリッカージャブを使用する 
「いた!…あたいも負けられな…へぶっ?」
「へへっ、油断大敵だよ?」
 リグルがチルノの額にフリッカーを当てる
 少しだけチルノが頭を押さえると
「むっき~!待てリグル!」
「あははっ!えいえい!」
 チルノがむきになってリグルに突っ込んでいく
 リグルはそれに対して足を使いながら的確にフリッカーを浴びせていく

 だが、ふとした油断から、リグルはチルノの射程に入ってしまう
「今ね!レバーブロウ!」
「うぐっ!?」
 思わぬ一撃に、リグルの体がくの字に歪む
 今が追撃のチャンスだと判断したチルノがさらに追撃に走る
「ガゼルパンチ!」
「うわっ!?」
 下から突き上げるようなアッパーカットをリグルが紙一重で避ける
 だが、チルノの攻撃はまだ終わらない
 チルノの頭が∞を描くように動き
「デンプシル…」
「カウンター!」
(ごきっ!?)
「へぶっ!?」
 しっかりと見ていたリグルのフックによって
 ダウンさせられる事になった

「ちんちん!1、2、3…」
 
 ミスチーによって、カウントが入る

「5、6…」
「うぅぅ…油断したわ…」 
 
 まだ、スピードが乗っていなかった為に
 チルノは意識を刈り取られる事はなかった
 必死に、両腕を上げてると

「ファイト!」

 再び試合が開始された
 だが、リグルはほぼ無傷、対してチルノは
 満身創痍…そんなチルノが取った作戦は

「…あたいの必殺」
「げ!?チ、チルノ!?」
 そのスタイルの恐ろしさにリグルの表情が変わる
「ちんちん!?ま、まさか…あの構えを?」
「わ、わは~…やるつもりなのか!?」

 独特の構え、それは自分の体を引き換えに
 相手をマットに沈めると言う、恐ろしいハイリスクな技

「両手ぶらりよ!」

 ノーガードスタイル…
 それは、チンピラからボクシングチャンピオンになった男の
 一番初めに使用したとされる、恐るべきスタイルなのだ

「さあ…打ち込んできなさい!」
「ぐっ!」
  
 チルノの必死の表情にリグルが下がる
(ど、どうしよう…)
 リグルが必死に考えた結果
(そうだ!)

「僕も両手ぶらりだ!」
「や、やるわねリグル」
 リングの中央でリグルとチルノがにらみ合う
 お互いに、次をどうするかを考えているのだ
 下手に攻撃したら、自分が攻撃される
 それをわかって居るからこそ、二人とも攻撃できなかった

「ちんちん!二人とも、戦わないと試合終わらないよ?」
「そうなのだ~」

 だが、そのままでは試合が終わらない
 そして、遂に、痺れを切らしたチルノが

「えーい!右ストレート!」
 チルノはリグルに向かって渾身の一撃を放つ
 リグルはそれにあわせて腕を伸ばし
「クロスカウンター!」
 リグルがチルノの顔を目掛けてクロスカウンターを持っていく
「かかったわね!」 
 だが、チルノには分かっていた…だから
 リグルのクロスカウンターを
(ぱしっ!)

「ちん!?ク、クロスカウンターを!?」
「は、弾いたのだ!?」
 片手で弾き飛ばし

「ダブルクロスカウンターよ!」
 もう片方の手で、リグルの顔目掛けて
 渾身の一撃を入れる
(リグルの一撃よりもあたい方が力は上!もし、カウンターが入っても
 リグルは倒れるはず…あたいったら天才ね!)
 その一撃はリグルの顔に…
(すっ…)
「えっ!?」
 決まらなかった、リグルがしゃがんだからだ…
 驚いているチルノに向かって、リグルが全身のばねを使った…
「終わりだ!」
「うわぁぁ!?」
 カミソリアッパーを決めて勝負が付いた


「まいったわ…リグル…まさかあそこでアッパーが来るなんて」
「いやいや…チルノのパンチが決まっていたら一撃で終わっていたよ」
「パチパチ…」
「パチパチ…なのか~」

 四人がリングの上で先ほどの感動を語り合っていた
 チルノが無言のままリグルに手を差し伸べる
 リグルもその手を握ろうとして…
「……(ふら~)…疲れた」
 疲れたのだろう、そのままリングの上に倒れた


 その後、皆が慌てふためいていると
 美鈴が現れて、事情を話し
 急いで気による応急処置が行なわれた

「ウォーミングアップしないのに、いきなりそんな過酷な事するからですよ」
「「「「しゅん…」」」」
 きちんとした、準備体操をしないまま
 ボクシングをしたことを、美鈴に怒られた
「あ、いたいた、めーりん~!皆~!」
 そんな時に、誰かが後ろから飛んできた

「あ、フランじゃない」
「ちんちん!お久しぶり」
「元気してた?」
「元気そうなのだ」
 バカルテットの四人が後ろからやってきた人物
 フランドールであった四人と精神年齢が一緒なので
 遊ぶ事が結構あるのだ 
「ねえねえ!?遊ぼう!」
「いいよ!」
「OKだよ~♪」
「かまわないよ?」
「一緒に遊ぶのだ~」

 こうして、その日はフランを混ぜて遊ぶ事になった
「鬼ごっこね!」
「ちんちん、かくれんぼは?」
「トランプかな?」
「穴掘りなのだ!」
「弾幕勝負にしよう!」

 フランの言葉に四人はそろって答えた
「「「「絶対却下!」」」」
「ぶうぶう…」

 結局リグルの言った「熱いから漫画読まない?」が採用されて
 リグルとミスチーが持っていた本を読む事になった

「それじゃあ、あたいはこの壮絶な親子喧嘩の本!」
 チルノはそう言って、一つの本を持っていった
「ちんちん、それじゃあ私はこの世紀末の兄弟喧嘩の本」
 ミスチーはそう言うと、その本を読み始めた
「それじゃあ、僕はこの嘘っぽい拳法が紹介されている本」
 リグルはそう言うと、その本を見始めた
「余ったこの料理の本を読む事にするのだ」
 ルーミアがそう言うと
「フランも一緒に見る?」
「うん!」
 フランと一緒に本を読み始めた


 しばらく本を読んでいると
 フランが料理漫画の一ページを見て首を捻った
「あれ?…この料理…」
「どうしたのだ?」
 突然首を捻ったフランにルーミアが声をかけた
「うん、この前めーりんが作ってくれたのと似ている」
「そ、そうなのか!?」
 ルーミアが驚くのも無理はない
 漫画の料理を作ることは、まず無理だからだ
「どうしたの?二人とも」
「ちんちん、なにかあった?」
「面白い事でも書いてあった?」
 その他の三人も、何かあったのかと集まってきた
「あのね?」
 フランが、他の三人に本に書いてあった料理を
 美鈴が作った事があると言うと
「う~ん…あたいは信じられない」
 チルノが腕を組んでそう告げた
「…ちんちん、でも美鈴なら…」
 ミスチーが必死に『それでも…それでも美鈴なら…』と考え込む

 そして、リグルが…
「だったら、聞いて見たらいいんじゃない?」
「「「「そうしよう!」」」」
 
 分からなかったら人に聞く…
 一緒に遊ぶ事がある、橙ちゃんもそう言っていた
 と言うわけで…

「めーりん♪」
 門の前で立っている美鈴に対して
 フランがタックルを仕掛けてきた
「ふんっ!」
 美鈴が足を踏ん張らせて、それを受け止める

「…ねえ?地面に抉れた跡がついているよ」
「…さ、さすが美鈴…あたいの次に最強ね」
「ひ、ひぇぇ…」
「今度、私もやってみる」

 それを見た四人が個人個人の言葉を述べる

「どうしたんですか?」
 美鈴がフランと、バカルテットの四人に話を聞き始めた
「あのね?」
 フランが美鈴に対して、先ほどの本にあった料理の事を話す
 そして、その本を美鈴に手渡すと…
「ああ、確かに作りましたね」
 美鈴がそう伝える
 その言葉に、フランがほらね?といわんばかりに胸を張る

「でも、この本の料理なら、材料あればほとんど作れますね」
「「「「「えっ!?」」」」」
 だが、美鈴のその言葉に五人とも驚いた
 
「め、美鈴…だったら、この氷に魚を張り付ける料理は?」
「『烈氷鮮鯛山』ですか?氷と鯛があればやれますよ?」
 チルノの言葉に、美鈴がそう答える

「ちんちん!じゃ、じゃあ…この大鰻のスープは?」
「ああ『青蒸大河鰻』ですか、大鰻はなかなか手に入りませんけど、作った事はあります」
 驚くミスチーに美鈴が笑って答えた

「そ、それじゃあ…この…鳳凰の…」
「はい『鳳凰水晶』ですね、下ごしらえは面倒ですけど、簡単ですよ」
 リグルに対して、美鈴は手伝うなら作りますよ?と答えた

「この、動く餃子は?」
「『昇竜餃子』ですね?もちろん作れます」
 ルーミアの言葉にも、美鈴は作れると答えた

「「「「「めーりんすごーい!」」」」」
「あはは…材料がないですけどね」
 五人が目をきらきら光らせて美鈴を見つめた
 そんな時…
「ねえねえ!めーりんこれも作れる?」
「どれですか?」
 フランが漫画の一ページをめくりあげた
 そこに書いてあった物を見て美鈴が答えた
「もうおやつの時間ですし、皆で作りましょうか?」
 美鈴のその言葉に、反対と答えるものは誰もいなかった



「では、早速作っていきますね」
「「「「「は~い!」」」」」

 六人で料理を作り始める
 簡単な所はフランと、チルノに任せる
「このぐらい、簡単ね!」
「あはは、楽しい♪」

 力仕事は、ルーミアに任せる
「こねるのだ~(ジュルリ♪)」
「食べちゃ駄目だからね?」

 少し難しい細工の所は
 リグルとミスチーが担当した
「饅頭に切込みを入れるんだね」
「ちんちん、任せておいて」

 そして、難しい所と油や火を使う所は
 美鈴が担当する事に
「みんな、危ないから下がっていてください」
「「「「「はーい!」」」」」


 そして、遂に料理が完成した
「はい、できましたよ?『黄金開口笑』笑う黄金饅頭です」
 美鈴が、出来上がった饅頭をお皿に載せて皆に見せる
「それでは」
「「「「「いただきま~す!」」」」」
 皆が一斉に饅頭を手に取ると
『カラカラカラカラ♪』
「うわっ!?」
「ちんちん!饅頭が笑った?」
「ど、どうなってるの?」
「めーりん!?」

 まるで饅頭が笑ったかのように動いたので皆驚いたが
「うまうま♪」
「「「「空気読んでよ!」」」」
 ルーミアが何時も通りだったので
 緊張みたいなものが一気にほぐれた

「あたい…お腹一杯」
「ちん…私も…」
「美味しかった…」
「満腹なのだ~…」
「けふっ…う~…眠くなってきた」
 
 料理を食べ終えると、今度は眠くなってきた
「みんな、少し眠ったらどうですか?」
 美鈴が、笑いながらそう提案すると
「…うん…」
「…お休み…」
「ふぁ~…僕も…」
「……Zzz」
「…お休み…めーりん…皆」
 今日はこのまま、皆眠りに着いた
 
「…やれやれ、それでは皆を運ぶとしますか」
 美鈴が眠っている五人を、非番の自分の部屋のベッドに運ぶと
 五人分の布団をかぶせて
「お休みなさい」
 美鈴は、部屋を出て行った
  
 


 バカルテットの四人…そしてフランの一日はこうして幸せの内に過ぎていく
美鈴「咲夜さ~ん(小声)」
咲夜「あらなに?美鈴(小声)」
美鈴「御饅頭余ったから、こっそり食べませんか?(小声)」
咲夜「…わかったわ(小声)」

レミ「……」
美鈴・咲夜「お、お嬢様!?」
レミ「…私だけ除け者?」
美鈴・咲夜「い、いえそのような事は!」
レミ「…いいもん、私いらない子だから」

 しばらくのあいだ、咲夜と美鈴は
 レミリアの機嫌を取り戻すのに大変だった
 
レミ「さ、咲夜!美鈴!こ、この饅頭生きてる!?」
美鈴・咲夜(かわいい♪) 
 
脇役
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
お嬢様……混ざっても良いのに不憫な……。
2.名前が無い程度の能力削除
もしかして、中華一番ですか?また懐かしいネタを・・・・
美鈴の料理スキル、人間を軽く超越してるような
3.名前が無い程度の能力削除
次はジャンでお願いします。
4.名前が無い程度の能力削除
特急厨師+特急麵天師の実力…………ゴクリッ!!
5.名前が無い程度の能力削除
ちんちんwwwみすちーかわいいよみすちーwwwwしょんぼりして「ちん・・・」とか素敵wwwww

あと詳しい解説は全部大嘘だから信じちゃ駄目みんな!民明書房刊wwwwwwww
6.名乗ることができない程度の能力削除
このバカ4人大好きだもーwww
めーりんとフランもいいよー*
7.欠片の屑削除
マガ○ンからジャ○プから…
脇役さんは守備範囲が広いなぁ~ いいなぁ~
そーいやあのお話も、赤い髪で似たような名前のねーちゃんが出てましたな。
8.名前が無い程度の能力削除
いかんww漫画が全部分かってしまうwwww
9.名前が無い程度の能力削除
>8
・・・俺もだよwww
しかし、美鈴の料理食べたいなぁwww