※このSSには多量のパロディが含まれています、というよりほぼ全てがパロディです。
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【レスキュー⑨11】
ここは幻想郷にそびえ立つ邸宅、紅魔館。
今日も箒に乗ってやって来るのだ。そう、白黒の魔法使いという名の泥棒が。
嗚呼、頼んでもいないのにドロが箒でやって来る。
メイド長の証言
『また今日も突破されてしまうと覚悟していたんです…でも、まさかあんなことになるなんて』
「あら、珍しいわ…美鈴が先頭ね」
美鈴は一度も振り返らない。最前列の十歩も前を、一度も振り返らない。
勿論彼女は部下を信頼しているのだがそれだけではない。部下に己の度胸を見せつけ、ねじ伏せる。
レミリアのカリスマとも、チルノの身の程知らずとも違う。
門番隊が気高い精鋭だった頃の勇気そのものである。何たる壮麗さか、旧体制(アンシャン・レジーム)の美。
館の主の証言
『ただ先頭を行くだけ――それが至難。同じことが出来る者などこの幻想郷に何人いるかしら?』
だが泥棒はそれにも構わずミニ八卦炉を取り出し、なんと悪名高きマスタースパークを撃ち込んだではないか。
マスタースパークは今にも門番隊の一人を直撃しようとしていた。
しまった間に合わない、美鈴が慌てて帽子を取り出し受け止めようとする。何とも無謀な試みである。
当然マスタースパークは帽子を容易く貫き、この隊員はあえなくリタイアとなった。
厳しいが、これも幻想郷の掟なのである。
落胆を隠せずに美鈴が被弾した部下を見やる…と、次の瞬間!
「勇敢な私の部下をォッ!!魔理沙アァッ!!」
何と美鈴が血相を変えて掴みかかったではないか!
この状況に紅魔館全体はすぐさまパニックと化した!
(実際の音声)
「貴様は…貴様は門番隊を嘗めたッッッ!」
「や、やめろよ中国!悪かった!悪かったって!」
「門は立て直せばいい!でも傷付いた誇りは直らない!私たちの誇りは門より尊いんです!」
「待て、やめろ、話せば分かる!」
「ええ、じっくり話し合いましょう…拳でね!」
「いて!いてて!婦女暴行だぞ…な、何をする貴様ー!」
「…咲夜。あれを止めてきなさい」
「いえ私のような端女に何が出来ましょうここは主であるお嬢様が威信を…」
「違うわ私は咲夜を信頼するから任せるのであって決して臆病風に吹かれてなんか…」
「咲夜の小胆!お姉様の小物!あのままじゃ魔理沙が壊れちゃうよ!」
「この女郎!紅魔ブリーカー!死ねぇ!」
「「「あーーーーーーーーーーーー!?」」」
あまりの豹変に館の主も瀟洒なメイドも唖然。
姉とメイド長はさて置き主の妹はすぐさまレスキュー隊を呼んだ!
(実際の音声)
「はい、こちら永遠亭ウサ」
「大変なの!めーりんが、めーりんが怒って…キャーッ!魔理沙が、魔理沙が壊れちゃう!」
「落ち着いて。落ち着いて状況を説明して下さい」
「もう止めて!めーりん!」
「お放し下さい妹様!こいつだけは…こいつだけは!」
「とっくに魔理沙の残機はゼロだよ!もう勝負はついてるの!」
「紅魔館の門の前ウサね?もしもし?もしもし?」
オペレーター兎の証言
『まずは彼女を落ち着かせることが先決だと思いましたウサ』
通報から20分後、レスキュー隊が魔理沙を連れて永遠亭に帰還。
すぐさま緊急手術が始まった。
八意先生の証言
『彼女は意識を失っていた上に全身の骨には亀裂が入っており、危険な状態でした。
そこで我々はまず、意識を回復させることを優先しました』
三ヵ月後、そこには元気に紅魔館を訪れる魔理沙の姿が!
「もし中g…美鈴がフランの説得を聞き入れてくれなかったらと思うと、ゾッとするぜ。
もう二度と門を強行突破なんかしないさ、絶対な!」
【幻想郷イタズラカメラ】
今回のターゲットは紅魔館の主ことレミリア・スカーレット嬢。
永遠に幼き月と呼ばれる彼女にこんなイタズラを決行。
起床時間が来て、ベッドから起きるレミリア。
どう咲夜、今日は一人で起きれたわよ、とここにはいない従者に対し無い胸を張る。
そこに同じく胸が無いとの疑惑を持つメイド長の咲夜が登場。
実はこの咲夜を始め紅魔館の全員が仕掛人。
そんなことは知らないターゲット、咲夜に促されるまま朝食の場へと行く。
しかしここでレミリアは愕然とする。
何と本来自分の座るべき場所である上座に門番が座っているではないか。
実は我々一同たっての希望により、美鈴を紅魔館のお母さんに昇格させることになりました、と咲夜が説明する。
あらそうなの。じゃあ何でフランがその膝の上にいるのかしら、とターゲットは苦笑い。
そこで咲夜がもう一言。
「実は当主の座を妹様に代わって頂くことになりました」
何ですってそんなの認めないわ、ターゲットが怒って咲夜に詰め寄る。
予想以上のターゲットの剣幕に思わず瀟洒なメイドもタジタジ。
「ふざけるんじゃないわよこのPAD長!黄金PAD!(ピー)!(プー)!(ポー)!」
そんな咲夜はお構いなしとばかりにターゲット、怒鳴る怒鳴る罵声を次から次へ雨と浴びせる。
流石の咲夜も禁句と放送禁止用語を並べ立てられ泣き崩れる、がこれは嘘泣き。
だがここでお母さんこと美鈴が咲夜を慰めつつターゲットを注意する。
レミィちゃんあなた何てこと言うの、いい子だから咲夜お姉ちゃんにごめんなさいしなさい。
これにはターゲットも私もうそんな年じゃないわと猛反発。
さらに逆上したターゲットはフランを無理矢理膝から引き摺り下ろしたではないか。
引き摺り下ろされたフランもすぐさま嘘泣き。
レミィちゃんあなたは悪い子ね、今日はもう朝ごはん抜きよ!とお母さん再びお説教。
そこで今度は美鈴に悪口を言えばお母さんへの悪口は許しません、と咲夜が怒る。
いいのよ咲夜ちゃん、あなたは悪くないの。レミィちゃんをこんな風に育てちゃったお母さんが悪いの。
泣き崩れるフリをする美鈴にすがり付いて再び嘘泣きをする咲夜とフラン。
それにしてもこの門番、ノリノリである。
このままではターゲットが本気で泣き出しかねないので、ここでネタばらし。
ターゲット、ドッキリと分かって安堵の表情。
でも罰として美鈴は今日から私たちのお母さんね、とちゃっかり気に入っていたターゲットであった。
美鈴 (門伍長) 「ありがとう・・・・・・レミィ」
こうですか? 分かりません。
あんた最高だwwwwwwwwwwww
まる見えのナレーターの声で脳内再生されるwww
再現度が高すぐるwwwww