注:3のつく数字と3の倍数の時だけ毛玉になる番外編です。時系列を無視していますが、気にしすぎるとアホになります。
~0~
『出番まだなのー?』
気長に待って下さい。
~1~
メイド長、十六夜咲夜は多忙である。
メイド長としての仕事以外にも、美鈴と過ごす時間や個人的な買い物、レミリアとフランの相手(お遊び的な意味で)、天狗との取引、そして。
(次の新月まであと二日。あと二日。あと二日でこうまかん。うふ。うふ、うふふふふふふ。)
個人的な計画にも多忙である。
「吾輩は毛玉である」へ続く。
~2~
河城にとりは、物凄ーく大変な恥ずかしがり屋である。
道具の修理や研究で意気投合した霖之助や、大将棋でよく遊ぶ椛が相手の場合でさえ、顔を見られるのにまだあまり慣れない程に大変だ。
なので、彼女の力作である光学迷彩スーツ改(霖之助や早苗やその他の人の助言で改良した)は、人前に出る時には必須の一品なのだが。
「何だ?」
「誰か居るのか?」
「ん?」
「今、何か音が…。」
音に敏感な毛玉達に、ステルス状態のまま囲まれてしまって身動きが出来なくなることが、ままある。
その光景は文の手により、『幻想郷の不思議現象・毛玉玉』として新聞になった。
助けてやれよ。
~3~
今日も元気だ落ち葉が美味い。
その日も境内の掃除をしていると、霊夢が声をかけてきた。
「そんなに美味しいんだったら、私にも分けてく
「無かったことにしてやるううぅ!!!」
「どうした慧音っ!?」
~4~
永琳の机には、決して開けてはいけないと言う開かずの引き出しがある。
中に入っているのは、文が撮ってきた様々な写真が納められているアルバム。
可愛いものが好きで好きで堪らない…『彼女達』と呼ばれる組織のメンバーである者ならば、誰もが持っているアルバム。
だが、彼女のアルバムだけは、少し他とは違う点がある。
月の頭脳にして永遠亭の母たる彼女のアルバムは、永遠亭のちび兎軍団の育児日記も兼ねている。
そしてそれは、彼女の密かな自慢と信念でもあるのだ。
事実、『ここの子達、いまだに見分けが付かなくって』と口走った文が、完全無休で数日間ちび兎の見分け方を講義され、晴れやかな死人の顔で帰って行った事がある。
『もうあんな軽々しいことを言ったりはしませんよ。』と言った翌日、ちび兎の名前を間違った文が説教されたとか。
~5~
阿求「私もあの兎達は覚えきれません。」
がんばれ射命丸。
~6~
《こちらHQ。てゐ脱走。警戒を強化せよ。》
《A1、了解。》
《A3からA16、了解。》
《A2、てゐ発見。今夜のおやつが人参ケーキってホントか?》
《HQよりA2、私語は控えろ。》
《A3よりA2、ロック1。俺の分取るなよ。》
《A2?ああ、甘いの好きな赤い毛のですか。》
《こちらHQ。D12、帯域使って会話するな。》
《B7よりA3、ロック1。HQ、途中の奴らさぼってない?》
《こちらD3、てゐらしき兎発見!追尾します!》
《G0よりD3、応援に向かう。焦るなよ。》
《だって人参ケーキだろ!?》
《ああ何だこれ!?混線してるぞ!》
《こちらHQ、落ち着け。C0、B7へ応援に向かえ。D3、深追いするな。》
《落ち着いてられっか!人参カップケーキだぞ!》
《何ぃ!?》
《こちらG11!これはてゐの罠だ!我々の結束を乱して逃げる気だ!》
《G0よりGチーム、G11の言う通りだ。警戒を怠るな。》
《C15よりG0、G15が脱走してるの見えたよ!?》
《またかよあの青いの!B14、連れ戻せ!》
《こちらB14、了かぃゃああああぁぁ!!》
《HQよりB14、応答しろ!B14!B14ー!!》
《A7よりHQ!!竹林中のトラップが起動してる!てゐだ!》
《こちらHQ。次に指定するエリアからは撤退せよ。》
《おい、まさかHQ。》
《私語は慎め。》
《ちぃっ!やっぱりだ、HQだけ先にケーキ食ってやがる!》
《何だって!?》
《HQよりA5、馬鹿を言うな、警戒を続けろ!》
《こちらA4、A5が撤退してる!》
《こちらF11、HQを叩くぞ!ついて来い!!》
《おっしゃあ!!》
《くっ、こちらHQ!ケーキは全部無事だ、私の分も含めてな!まだオーブンの中だ!》
《じゃあさっきまでのは何なのよ!?》
《片っ端からてゐが妨害工作を重ねていたんだ!》
《ちくしょう、やられた!》
《HQよりG0、てゐはどうした!?》
《こちらG0。Gチームはあらゆる人妖を発見していない。》
《いったい、何がどうなってるんだ……?》
「やるな、って言われたらやりたくならない?それと同じなのに。」
そんなに軽々しくセキュリティを破壊しないでいただきたい。
~7~
椛です。文さまに憧れて、新聞じゃないけど取材に挑戦してみました。
テーマは、『最近熱中している事は何ですか?』です。
白黒魔法使いの回答。
「力押し以外に図書館に入る方法が無いもんかな、ってな訳で、ただ今試行錯誤中だぜ。」
根本的に間違ってませんか。
森の道具屋の店主の回答。
「……店の修理、かな。」
手伝います。
門番隊の隊員の回答。
「隊長を中国って呼ぶ不届き者を成敗することです!」
うちの隊以上の団結力ですね……。
隊長の回答。
「門番隊のみんなが暴走しがちで、なだめるのが難しくって。」
気合いの空回りって、外から止めるのが難しいんですよね。
へにょ耳兎の回答。
「ケダマネットワークの監視をしてると、意外な発見があって面白いんです。」
今度、滝の近くの毛玉も観察してみます。
宇詐欺の回答。
「最近扱いが酷いから、下克上の準備。」
物騒な……あ、でもこれも嘘なのかも。
式と式の式の回答。
「『波紋』と『回転』の究明ッ!」
何だか分からないけれど凄い存在感!?
今回の取材中で、最も多かった回答。
「本編での私の出番って、いつ来るの?」
出演をもって返答とさせて頂きます。
~8~
「師匠!小町さんと文さんと霊夢さんと慧音さんと他にもたくさんの人が圧死しかけてああもう何ですかこのでっかい白いの!?師匠どこですかー!」
真綿の下です。
~⑨~
『俺ら極悪非道の雲海毛だ「マスタースパーク!」
~10~
タイプA
「この子達を経由して、私の魔力を使うことも出来るわ。怪我しないでね。」
「悪いな、連れて行くぜ。」
タイプB
「今回だけは貸すけれど、片がついたら取り立てに行くから。」
「ありがたく借りて行くぜ。」
タイプC
「持って行くぜ。」
「な、何で、攻撃され…。」(ばたっ)
地霊殿に続く?
~11~
あやややや。誰かと思えば幽香さんですか。
いえ、予想していたより早かったなーって思っただけですよ。
で、例の記事ですね?『切れない絆、フラワーマスターと蟲の女王』。羨ましいですね、膝枕。
まあ、お怒りなのは分かっていますよ。こっちだって覚悟の上での発行でしたから。
ええ、あなたがここに踏み込んで来ることは覚悟の上です。あれを出した時点で、誰からか貴女に新聞が手渡されるのは明らかですから。
そこでですけど、文々。新聞を定期講読してみませんか?
いやいや、からかってなんていませんよ。本気です。
定期講読契約した人だけが利用できる、『ぶんぶんショップ』と言うのが有りましてね。あ、これ見本です。
聡明な貴女なら、私をここで始末するのはあまりにも利口で無いことは分かるでしょう?
……はい、では契約成立ですね。奥に来て下さい。本物のカタログを用意していますから。
もちろん、格安にさせていただきますとも……。
~12~
吾輩は毛玉である。
「なあ萃香、うちの毛玉はどこだ?」
「ん?うちの毛玉?そう言えばどこだろうね?」
「あら、私の毛玉はこっちに居るわよ?」
黙って睨み合う前に、本人の意思を尊重して欲しい。
~13~
「聞いたわよこの外道!この子をモップにしたり雑巾にしたりゴミ箱にしたりと虐待の限りを尽くしているですって!?信じられないわ、あなた達は悪魔どころか本物の外道じゃないの!この子は我が八雲一家で大事に育てるから!」
たすけてめーりん。
「なるほど、確かに私の思い違いだったみたいね。でも、この子が本当に酷い目にあっていると分かったら、すぐにでも引き取りに来るから。それじゃあ、また会いましょう。」
すごいよめーりん。
~0~
『出番まだなのー?』
気長に待って下さい。
~1~
メイド長、十六夜咲夜は多忙である。
メイド長としての仕事以外にも、美鈴と過ごす時間や個人的な買い物、レミリアとフランの相手(お遊び的な意味で)、天狗との取引、そして。
(次の新月まであと二日。あと二日。あと二日でこうまかん。うふ。うふ、うふふふふふふ。)
個人的な計画にも多忙である。
「吾輩は毛玉である」へ続く。
~2~
河城にとりは、物凄ーく大変な恥ずかしがり屋である。
道具の修理や研究で意気投合した霖之助や、大将棋でよく遊ぶ椛が相手の場合でさえ、顔を見られるのにまだあまり慣れない程に大変だ。
なので、彼女の力作である光学迷彩スーツ改(霖之助や早苗やその他の人の助言で改良した)は、人前に出る時には必須の一品なのだが。
「何だ?」
「誰か居るのか?」
「ん?」
「今、何か音が…。」
音に敏感な毛玉達に、ステルス状態のまま囲まれてしまって身動きが出来なくなることが、ままある。
その光景は文の手により、『幻想郷の不思議現象・毛玉玉』として新聞になった。
助けてやれよ。
~3~
今日も元気だ落ち葉が美味い。
その日も境内の掃除をしていると、霊夢が声をかけてきた。
「そんなに美味しいんだったら、私にも分けてく
「無かったことにしてやるううぅ!!!」
「どうした慧音っ!?」
~4~
永琳の机には、決して開けてはいけないと言う開かずの引き出しがある。
中に入っているのは、文が撮ってきた様々な写真が納められているアルバム。
可愛いものが好きで好きで堪らない…『彼女達』と呼ばれる組織のメンバーである者ならば、誰もが持っているアルバム。
だが、彼女のアルバムだけは、少し他とは違う点がある。
月の頭脳にして永遠亭の母たる彼女のアルバムは、永遠亭のちび兎軍団の育児日記も兼ねている。
そしてそれは、彼女の密かな自慢と信念でもあるのだ。
事実、『ここの子達、いまだに見分けが付かなくって』と口走った文が、完全無休で数日間ちび兎の見分け方を講義され、晴れやかな死人の顔で帰って行った事がある。
『もうあんな軽々しいことを言ったりはしませんよ。』と言った翌日、ちび兎の名前を間違った文が説教されたとか。
~5~
阿求「私もあの兎達は覚えきれません。」
がんばれ射命丸。
~6~
《こちらHQ。てゐ脱走。警戒を強化せよ。》
《A1、了解。》
《A3からA16、了解。》
《A2、てゐ発見。今夜のおやつが人参ケーキってホントか?》
《HQよりA2、私語は控えろ。》
《A3よりA2、ロック1。俺の分取るなよ。》
《A2?ああ、甘いの好きな赤い毛のですか。》
《こちらHQ。D12、帯域使って会話するな。》
《B7よりA3、ロック1。HQ、途中の奴らさぼってない?》
《こちらD3、てゐらしき兎発見!追尾します!》
《G0よりD3、応援に向かう。焦るなよ。》
《だって人参ケーキだろ!?》
《ああ何だこれ!?混線してるぞ!》
《こちらHQ、落ち着け。C0、B7へ応援に向かえ。D3、深追いするな。》
《落ち着いてられっか!人参カップケーキだぞ!》
《何ぃ!?》
《こちらG11!これはてゐの罠だ!我々の結束を乱して逃げる気だ!》
《G0よりGチーム、G11の言う通りだ。警戒を怠るな。》
《C15よりG0、G15が脱走してるの見えたよ!?》
《またかよあの青いの!B14、連れ戻せ!》
《こちらB14、了かぃゃああああぁぁ!!》
《HQよりB14、応答しろ!B14!B14ー!!》
《A7よりHQ!!竹林中のトラップが起動してる!てゐだ!》
《こちらHQ。次に指定するエリアからは撤退せよ。》
《おい、まさかHQ。》
《私語は慎め。》
《ちぃっ!やっぱりだ、HQだけ先にケーキ食ってやがる!》
《何だって!?》
《HQよりA5、馬鹿を言うな、警戒を続けろ!》
《こちらA4、A5が撤退してる!》
《こちらF11、HQを叩くぞ!ついて来い!!》
《おっしゃあ!!》
《くっ、こちらHQ!ケーキは全部無事だ、私の分も含めてな!まだオーブンの中だ!》
《じゃあさっきまでのは何なのよ!?》
《片っ端からてゐが妨害工作を重ねていたんだ!》
《ちくしょう、やられた!》
《HQよりG0、てゐはどうした!?》
《こちらG0。Gチームはあらゆる人妖を発見していない。》
《いったい、何がどうなってるんだ……?》
「やるな、って言われたらやりたくならない?それと同じなのに。」
そんなに軽々しくセキュリティを破壊しないでいただきたい。
~7~
椛です。文さまに憧れて、新聞じゃないけど取材に挑戦してみました。
テーマは、『最近熱中している事は何ですか?』です。
白黒魔法使いの回答。
「力押し以外に図書館に入る方法が無いもんかな、ってな訳で、ただ今試行錯誤中だぜ。」
根本的に間違ってませんか。
森の道具屋の店主の回答。
「……店の修理、かな。」
手伝います。
門番隊の隊員の回答。
「隊長を中国って呼ぶ不届き者を成敗することです!」
うちの隊以上の団結力ですね……。
隊長の回答。
「門番隊のみんなが暴走しがちで、なだめるのが難しくって。」
気合いの空回りって、外から止めるのが難しいんですよね。
へにょ耳兎の回答。
「ケダマネットワークの監視をしてると、意外な発見があって面白いんです。」
今度、滝の近くの毛玉も観察してみます。
宇詐欺の回答。
「最近扱いが酷いから、下克上の準備。」
物騒な……あ、でもこれも嘘なのかも。
式と式の式の回答。
「『波紋』と『回転』の究明ッ!」
何だか分からないけれど凄い存在感!?
今回の取材中で、最も多かった回答。
「本編での私の出番って、いつ来るの?」
出演をもって返答とさせて頂きます。
~8~
「師匠!小町さんと文さんと霊夢さんと慧音さんと他にもたくさんの人が圧死しかけてああもう何ですかこのでっかい白いの!?師匠どこですかー!」
真綿の下です。
~⑨~
『俺ら極悪非道の雲海毛だ「マスタースパーク!」
~10~
タイプA
「この子達を経由して、私の魔力を使うことも出来るわ。怪我しないでね。」
「悪いな、連れて行くぜ。」
タイプB
「今回だけは貸すけれど、片がついたら取り立てに行くから。」
「ありがたく借りて行くぜ。」
タイプC
「持って行くぜ。」
「な、何で、攻撃され…。」(ばたっ)
地霊殿に続く?
~11~
あやややや。誰かと思えば幽香さんですか。
いえ、予想していたより早かったなーって思っただけですよ。
で、例の記事ですね?『切れない絆、フラワーマスターと蟲の女王』。羨ましいですね、膝枕。
まあ、お怒りなのは分かっていますよ。こっちだって覚悟の上での発行でしたから。
ええ、あなたがここに踏み込んで来ることは覚悟の上です。あれを出した時点で、誰からか貴女に新聞が手渡されるのは明らかですから。
そこでですけど、文々。新聞を定期講読してみませんか?
いやいや、からかってなんていませんよ。本気です。
定期講読契約した人だけが利用できる、『ぶんぶんショップ』と言うのが有りましてね。あ、これ見本です。
聡明な貴女なら、私をここで始末するのはあまりにも利口で無いことは分かるでしょう?
……はい、では契約成立ですね。奥に来て下さい。本物のカタログを用意していますから。
もちろん、格安にさせていただきますとも……。
~12~
吾輩は毛玉である。
「なあ萃香、うちの毛玉はどこだ?」
「ん?うちの毛玉?そう言えばどこだろうね?」
「あら、私の毛玉はこっちに居るわよ?」
黙って睨み合う前に、本人の意思を尊重して欲しい。
~13~
「聞いたわよこの外道!この子をモップにしたり雑巾にしたりゴミ箱にしたりと虐待の限りを尽くしているですって!?信じられないわ、あなた達は悪魔どころか本物の外道じゃないの!この子は我が八雲一家で大事に育てるから!」
たすけてめーりん。
「なるほど、確かに私の思い違いだったみたいね。でも、この子が本当に酷い目にあっていると分かったら、すぐにでも引き取りに来るから。それじゃあ、また会いましょう。」
すごいよめーりん。
面倒なのはわかるが毛玉相手にマスパは大人気ねぇw
そんで繁殖のために毛玉たちは集まってくるんですよね、分かります。
(いや音に敏感って書いてるじゃんw)
やっぱり毛玉はふしぎふしぎ。
9番が覚えがありすぎて困る。だって仕方ないじゃない!
文怖いよ文。