Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

ある日の小町。

2008/07/03 01:39:24
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「よう」

「おや、あんたか」


 いつも通り突然現れたのは、霧雨魔理沙だった。
彼女とはどうも気が合うようだ。何か通じ合うものがあるらしい。


「仕事は?もう終わったのか?」

「さあ、どうだろうね?」

「おいおい、ちゃんとしてくれないとまた困ったことになるぜ?」

「大丈夫さ。ちゃんと気をつけてサボってるからね」

「そうか、ならいいや」

「そっちはどうしたんだい?こんな所まで来るんだから何かあるんだろう?」

「ああ、例大祭の準備を抜け出してきたんだ」

「おやおや、祭は準備が一番楽しいって言うじゃないか」

「そうなんだが、あの紅白の人使いは尋常じゃなくてな」

「なるほど、納得だね」

 あの博麗の巫女が、集まった人間や妖怪をこき使っている様子が脳裏に浮かんだ。





「なぁ、お前はなんで働かないんだ?」

「あんたはどうなんだい?」

「失礼な、私はこれでも店を構えてるんだぜ?」

「ほう。店主はここに居るわけだが、その店は今どうしてるんだい?」

「さあ、どうだろうなぁ?親切な奴が店番でもしてくれりゃいいんだけど」

「ははははは、全くだねぇ!誰か仕事を代わってくれないもんかな」

「お前の仕事は私のと違って大事なもんだろ?もっとこう…誇りとかないのか?」

「…職に貴賤なんてないさ。あんたの仕事もあたいの仕事も、きっと重要だよ」

「へぇ、あんな知ってる人間も妖怪も少ない怪しい店がねぇ……」

「あんたにとって、その店はどうなんだい?」

「………………………。まさかお前にこんな話をされるとはなぁ…」

「はは、上司がああいう人だからね」

「くくく、そうか。…んじゃ、そろそろ帰るよ。霊夢が五月蝿そうだし、とばっちりは嫌だからな」

「そうか、それじゃぁね。………とばっちり…?」

「こ~ま~ち~…?」

「ひうッ!?」


 その後暫く、付近から『上司』の声が途絶えることはなかった。


<終>
こんな所まで読んでくださってありがとうございます。初投稿で緊張しております。

こまっちゃんは、答えにくいこととか図星つかれたときとかにはぐらかすのが上手そうだと思います。
そんな妄想を、どことなくイメージが似てる魔理沙と絡ませて表現してみました。

感想や意見等ございましたら宜しくお願いします。
藤山
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
2人のキャラクターを上手く表現できてると思います。
ただ、小町と魔理沙がただ話をしているだけでオチに四季様のシーンがあるだけってのはSSとしてはちょっと薄すぎる気がしました。
オチをもっと印象に残るものにするか、もしくは会話にもっと厚くして、伝えたい内容(この場合は「話をはぐらかすのが上手な小町」)が読み手に伝わりやすいようにするとより面白くなると思います。
2.名前が無い程度の能力削除
こまっちゃんは魔理沙の姉ちゃんみたいな感じですね。
はぐらかしながらも深い事をいうこまっちゃんが大好きです。