「よう」
「おや、あんたか」
いつも通り突然現れたのは、霧雨魔理沙だった。
彼女とはどうも気が合うようだ。何か通じ合うものがあるらしい。
「仕事は?もう終わったのか?」
「さあ、どうだろうね?」
「おいおい、ちゃんとしてくれないとまた困ったことになるぜ?」
「大丈夫さ。ちゃんと気をつけてサボってるからね」
「そうか、ならいいや」
「そっちはどうしたんだい?こんな所まで来るんだから何かあるんだろう?」
「ああ、例大祭の準備を抜け出してきたんだ」
「おやおや、祭は準備が一番楽しいって言うじゃないか」
「そうなんだが、あの紅白の人使いは尋常じゃなくてな」
「なるほど、納得だね」
あの博麗の巫女が、集まった人間や妖怪をこき使っている様子が脳裏に浮かんだ。
「なぁ、お前はなんで働かないんだ?」
「あんたはどうなんだい?」
「失礼な、私はこれでも店を構えてるんだぜ?」
「ほう。店主はここに居るわけだが、その店は今どうしてるんだい?」
「さあ、どうだろうなぁ?親切な奴が店番でもしてくれりゃいいんだけど」
「ははははは、全くだねぇ!誰か仕事を代わってくれないもんかな」
「お前の仕事は私のと違って大事なもんだろ?もっとこう…誇りとかないのか?」
「…職に貴賤なんてないさ。あんたの仕事もあたいの仕事も、きっと重要だよ」
「へぇ、あんな知ってる人間も妖怪も少ない怪しい店がねぇ……」
「あんたにとって、その店はどうなんだい?」
「………………………。まさかお前にこんな話をされるとはなぁ…」
「はは、上司がああいう人だからね」
「くくく、そうか。…んじゃ、そろそろ帰るよ。霊夢が五月蝿そうだし、とばっちりは嫌だからな」
「そうか、それじゃぁね。………とばっちり…?」
「こ~ま~ち~…?」
「ひうッ!?」
その後暫く、付近から『上司』の声が途絶えることはなかった。
<終>
「おや、あんたか」
いつも通り突然現れたのは、霧雨魔理沙だった。
彼女とはどうも気が合うようだ。何か通じ合うものがあるらしい。
「仕事は?もう終わったのか?」
「さあ、どうだろうね?」
「おいおい、ちゃんとしてくれないとまた困ったことになるぜ?」
「大丈夫さ。ちゃんと気をつけてサボってるからね」
「そうか、ならいいや」
「そっちはどうしたんだい?こんな所まで来るんだから何かあるんだろう?」
「ああ、例大祭の準備を抜け出してきたんだ」
「おやおや、祭は準備が一番楽しいって言うじゃないか」
「そうなんだが、あの紅白の人使いは尋常じゃなくてな」
「なるほど、納得だね」
あの博麗の巫女が、集まった人間や妖怪をこき使っている様子が脳裏に浮かんだ。
「なぁ、お前はなんで働かないんだ?」
「あんたはどうなんだい?」
「失礼な、私はこれでも店を構えてるんだぜ?」
「ほう。店主はここに居るわけだが、その店は今どうしてるんだい?」
「さあ、どうだろうなぁ?親切な奴が店番でもしてくれりゃいいんだけど」
「ははははは、全くだねぇ!誰か仕事を代わってくれないもんかな」
「お前の仕事は私のと違って大事なもんだろ?もっとこう…誇りとかないのか?」
「…職に貴賤なんてないさ。あんたの仕事もあたいの仕事も、きっと重要だよ」
「へぇ、あんな知ってる人間も妖怪も少ない怪しい店がねぇ……」
「あんたにとって、その店はどうなんだい?」
「………………………。まさかお前にこんな話をされるとはなぁ…」
「はは、上司がああいう人だからね」
「くくく、そうか。…んじゃ、そろそろ帰るよ。霊夢が五月蝿そうだし、とばっちりは嫌だからな」
「そうか、それじゃぁね。………とばっちり…?」
「こ~ま~ち~…?」
「ひうッ!?」
その後暫く、付近から『上司』の声が途絶えることはなかった。
<終>
ただ、小町と魔理沙がただ話をしているだけでオチに四季様のシーンがあるだけってのはSSとしてはちょっと薄すぎる気がしました。
オチをもっと印象に残るものにするか、もしくは会話にもっと厚くして、伝えたい内容(この場合は「話をはぐらかすのが上手な小町」)が読み手に伝わりやすいようにするとより面白くなると思います。
はぐらかしながらも深い事をいうこまっちゃんが大好きです。