暑くなってきましたね

　午前　　～香霖堂～

「なぁ魔理沙」
「何だ？」
「きゅうりにハチミツをかけると、メロンの味がするらしい」
「えぇ！？マジか！また今度試してみるぜ！」



　午後　　～博麗神社～

「なぁ霊夢…」
「どうしたのよ？私、煎餅を食べるのに忙しいのよ」
「最近、悪い男に騙されたんだ…」
ばきっ
「……この煎餅固いわねぇ」



　深夜零時

ぐさっ！　ぐささっっ！！




　午前　　～香霖堂～

「香霖、何か大変だったらしいな」
「あぁ…歩いてたら突然頭に針が刺さってな…」
「怖いなぁ…包帯が痛そう…」
カランカラン
「あ、いらっしゃい」
「おい！話の途中だぜ？」
「悪いが、お客さん優先だ」
「ちぇ、折角心配して来てやったのに…」
「大丈夫だよ、これでもそれなりに丈夫だからね、さぁ商売の邪魔しない内に出てった出てった」
「わわっ！押すなって！分かったよ、出て行くよ！！」
ぽーいっ



　午後　～アリス邸～

「なぁアリス…」
「何よ？わたし今、人形作ってて忙しいの」
「今日、悪い男に捨てられてさ…」
ちくっ
「痛っ！突然話しかけるから、針が刺さったじゃない！」



　深夜零時

どっっかあぁぁーーん！！




　午前　　～香霖堂～

「香霖、何か大変だったらしいな」
「あぁ…人形が落ちててね、拾おうとしたらいきなり爆発してなぁ…」
「怖いなぁ…私も気をつけないとな」
「そうだな」
………
「…なぁ香霖、座ったままじゃヒマだろ？将棋でもやらないか？」
「ああいいよ」
～少女対戦中～
「ちくしょ～…」
「はははっ、まだまだだなぁ」
「くそぉ…覚えてやがれ！！！」



　午後　　～紅魔館～

「なぁパチュリー…」
「うん？本を読むのに忙しいんだけど」
「私ってつくづくバカだよな、悪い男にもて遊ばれたんだ…」
どさっ
「…いけない、何ページまで読んだかしら」



　午前零時

ごごごごご……



　午前　　～香霖堂～

「香霖、何か大変だったらしいな」
「…太陽が迫ってくる事ってあるんだな…」
「怖いなぁ…長生きしてたらそんな事もあるモンか？」
「そうかもしれないな…」
「…なぁ香霖、寝たままじゃノドも乾くだろ？飲み物とって来るよ」
「あぁ頼む」
「任せとけ…って、うわぁ！！」
どしんっ！
「いたた…香霖！松葉杖くらいちゃんと仕舞っとけよ！」
「………」
「あれ？おい香霖？」
「魔理沙…その…なんだ……まる見え……なんだが…」
「ん？……ああぁぁぁ！！！」
がばっ！
「こ……香霖の馬鹿っ！馬面！！」
「う、馬面はしてないだろう！？」



　午後　　～宴会～

「あら魔理沙？随分飲んでるわね」
「アンタも魔法使いなんだから、宴会とは言え、もうちょっと落ち着いて飲みなさいよ」
「どうでもいいけど飲みながら本を読むのは止めてよ、本が汚れ…」
「全く自分がイヤになるぜ…悪い男に引っ掛けられたんだ」
からんっ　　ごとんっ　　がしゃーん
「ちょ！床汚さないでよ！！」
「わ、私拭くもの取ってくる！」
「あ、手で拾ったら危ないわよ？」



　午前零時

からんっ！　　ごとんっ！　　がしゃーん！



「あれ？香霖堂ってこの辺りだったよな？」


（終）

気付けばもう七月じゃないですか！