ある日、私、神奈子が外に出ると、境内で早苗と諏訪子が何かをしているのが目についた。
気になったので傍に寄ってみるが、二人はこちらに気づいていない様子だ。
「でも、そん…のカンケ…ねぇ!」
「ふむ… それはもう少し時間がかかりそうですね」
何してるのだろう? 何かの特訓?
「ねぇ、何してるの?」
「あ、神奈子」
「あぁ、神奈子様。
いえ、特に何か、ということはないのです」
「簡単に言うと実験だね。
あっ、そうだ! ねぇ早苗、私もう一つ思いついたんだけど」
「さすが諏訪子様です。
では、お見せしていただいてもよろしいですか?」
「うん。 え~とね…
悲しいときーーーー! 夕日が沈むときーーーー!」
「あぁ、ありましたね。
今回は大丈夫でしたね。 完璧です。
でも、その人たちつながりなら…
轢き殺されてぇのかバカヤロ、コノヤロオメェ!!」
「そっちもあったねー。
というか、どっちもいけたね」
「…何してんの?」
「だから実験よ。 どのくらい幻想入りしてるか確かめてたの」
「えぇ、そうなのです。
まだ向こうで人気のあるネタは口にすることもできませんが、幻想入りしたものなら大丈夫ということがわかったのです。
しかし、中途半端なものもありまして… 諏訪子様、お願いします」
「いいよ~。 ん~っとねぇ…
…ララライ! ラ……ライ!」
「こんな感じになってしまうのです」
「…どうしてそんな流れに?」
「知識の探求に理由なんていらないんだよ?」
「その通りです。 今日の諏訪子様はとてもいいことを仰います」
「ひどいよ早苗~。 私いつもいいこと言ってるじゃん」
「今日は特に、という意味ですよ。
ところで、私も一つ思いついたのですが、試してもよろしいですか?」
「いいよ~。 どんどんやっちゃって」
「では、失礼します…
この豚野郎が!!」
「おぉ~! 早苗がやるとインパクトあるねー!
でも、それってネタだっけ?」
「もしかしたら口癖なのかもしれないですけど、そこは気にしなくてもいいでしょう」
「そうだね~。 幻想入りしてるかどうかだからね。
そうだ! 三の倍数はどうなるのかな?」
「非常に興味があります。
その前にお茶でも飲んで一息つきませんか?」
「うん。 そうしよ~」
「………………ゲッツ!!!
…やっぱり大丈夫だったか…」