美 「と・・・け・・・る」
そんなセリフ、氷精にでもくれてやれ!と言いたいのだが、溶ける位に今年の幻想郷は暑い。現に美鈴は干からびかけていた。そこに外勤メイドの一人がやって来た。
メ 「きゃーーー!美鈴さんが!!」
美 「水を・・・頂戴」
メ 「誰か!美鈴さんに!み、水をーーー!!!」
人気が高い紅美鈴、すぐさま皆がやってきて、ミミズをたくさんぶっ掛けた。
美 「いやーーーー!!!」
メ 「きゃーーーー!!!」
二人でてんやわんやの大騒ぎ、他のメイド達は何が何だか判らない。ようやく体中のミミズを落としきった美鈴は半泣き状態だ。
美 「な、何するのよ!!」
半ミイラ状態で言われると余計怖い。なので皆は思った、やめてくれと
メ 「いや、どこからかミミズを要求する声が聞こえたので」
美 「私は水が欲しいのぶば!!」
メ 「はあ、はあ」
遅れてもう一人やって来た彼女は美鈴にバケツ一杯の水をぶっ掛けた。割と優秀な部類に入るこのメイド、まさかこんなベタな事はあるまいとミミズでは無く水を持ってきた。ただ重かったのでゆっくりゆっくりと持ってきたのだ。
美 「・・・・・・」
メ 「大丈夫でしたか?美鈴さん」
美 「ええ、さっきまでね」
重い雰囲気だ。だが美鈴はスポンジの様に水分を吸収した。その証拠に地面には一滴も水滴が落ちて居ない。いや、違った。蒸発していただけだった。その証拠にミミズは皆、海老反り状態だった。
美 「びしょびしょよ・・・あ、乾いたわ」
メ 「暑いんですね、きっと・・・」
猛暑だ。気温40度だ。ありえない・・・
美 「あ~あ、館の中は涼しいんだろうな~」
メ 「いいですよね~、内勤メイドは」
メ&美 「「「「そ~~~ね~~~」」」」
一方此処は館の中、館の中では外界の式、『せんぷうき』(香霖堂にてお買い上げ)が一部屋に一台ずつ設置してあるので快適だった。・・・・・・はずだった。
メ 「暑い~~~~」
メ 「これじゃあ外の方がましよ~~~」
メイド達は茹で上がっていた。理由は簡単だ。フランドールが壊したのだ。理由は簡単、レミリアが地下のフランドールの部屋に置き忘れたのだ。結果、
フ 「ずるい~~~!!」
ボコーン!!
メ 「きゃーー!お止め下さいフランお嬢様!!」
である。ちなみにレミリアの部屋のは壊さない。フランドール曰く 「目が怖いよお姉様」 である。
咲 「あ、あなた達・・・早く持ち場に・・・戻りなさい」
流石の咲夜もばてている。無理も無い、この館には窓が無いのだ。
メ 「大丈夫ですか・・・・・・メイド長」
咲 「私は大丈夫、さ・・・あなた達も頑張って」
メ 「「「はい!」」」
こうして再びメイド達に生気が蘇った。そうだ!メイド長も頑張っているんだ!そんな気持ちが彼女達に芽生えた。そんな中、咲夜はフラフラと歩き続けている。
咲 「(ふふふ、いいタイミングにこのチラシがやってきたわ。こう暑くちゃやってられないもの。皆には申し訳ないけど、私はお嬢様の部屋で涼ませて貰うわ)」
数人のメイドは見た。にやにやと、しかし苦しそうに歩を進める咲夜を・・・。
レ 「すぅ~~、すぅ~~~」
此処はレミリアの部屋、今レミリアは眠っていた。静かな寝息を立てながら。
コンコン、
咲 「失礼します」
普段は部屋に入るときは本人の許可を得なければならない。だが咲夜は己の欲望に忠実に急いで扉を開けた。中から心地よい風が吹いてくる。咲夜は安堵した。正に此処はパラダイスだ。
咲 「お嬢様、熟睡中の所、少々よろしいですか・・・あ」
レミリアに向かって歩いていく。だが先程まで巨大なサウナに居たのだ。咲夜は脱水症状を起こしていた。視界が歪む、ついには咲夜は躓いてしまった。その時に悲劇は起こった。
ドタ!ガシャン!!
レ 「な、何事!?」
咲 「う・・・あ・・・」
レミリアが音に驚き目を覚ました。見ると自分の従者が扇風機と熱いハグを交わしているでは無いか。
いや違う、咲夜が転びその拍子に扇風機に衝突、そして破壊してしまったのだ。
咲 「お、おはよう御座います。お嬢様」
咲夜は未だに、扇風機だった物の上に居る。
レ 「さ、咲夜、これはどう言う事かしら?」
レミリアの顔が引きつっている。咲夜はすっくと立ち上がり、こう言った。
咲 「この不届きな扇風機がお嬢様のスカートを風を使い、めくれ上げようとしていたので私のボディプレスで成敗致しましたわ」
レ 「そう、へ~~~~~~~」
レミリアは冷たい目で咲夜を見つめる。あ、今咲夜のボディプレス喰らいたいと思った人、手を挙げなさい。大丈夫、ハクタク先生も怒らないと思うから。冷たい目で見つめる程度だと思うから。
咲 「えと、その」
レ 「じゃあ、咲夜。粉砕した罰として新しいのを買ってき」
咲 「ああそうですわ!お嬢様、これを見てください」
咲夜は主の言葉を遮る。こんな暑い日に外なんぞに出て堪るか。そう咲夜は思っていた。
レ 「ん?何よ・・・」
レミリアは咲夜に渡されたチラシに目をやる。チラシにはこう書かれていた。
『幻想郷体育祭開催決定!!開催地はマヨヒガ!! ルールは6人以上での参加!以上!』
レ 「何よこれ、こんな暑い日に運動しろって言うの?」
レミリアが不機嫌そうに言う。
咲 「いえ、重要なのはこの下ですわ」
『優勝チームには猛暑を乗り切る頼れる味方!新たな外界の式、その名も“えあこんでぃしょなー”!!!扇風機の数倍の能力!!今年の夏はこれで乗り切れ!!
さらに八雲紫さんのご好意により好きな物を一つだけプレゼント!!
提供:香霖堂、八雲紫 宣伝:射命丸文』
そして、その下にはエアコンディショナーを使い、涼んでいる八雲紫の写真があった。レミリアの目付きが変わった。
レ 「咲夜・・・」
咲 「は、はい」
レ 「出るわよ。すぐに残りのメンバーをかき集めてきなさい」
咲 「畏まりました」
咲夜は安堵の息を漏らす。レミリアが出ないわけが無かった。なぜなら夜の女王としてのプライドが許さないからだ。
咲 「では近くの者を集めて参ります」
レ 「ええ、頼んだわ。ふふ、夜の女王として、必ず勝ってみせるわ」
こうして、咲夜は消えた。正確には時を止めたのだが。
一方冥界にもこのチラシは届いていた。庭師はこれを見て、何を思ったのか。
続かない。
そんなセリフ、氷精にでもくれてやれ!と言いたいのだが、溶ける位に今年の幻想郷は暑い。現に美鈴は干からびかけていた。そこに外勤メイドの一人がやって来た。
メ 「きゃーーー!美鈴さんが!!」
美 「水を・・・頂戴」
メ 「誰か!美鈴さんに!み、水をーーー!!!」
人気が高い紅美鈴、すぐさま皆がやってきて、ミミズをたくさんぶっ掛けた。
美 「いやーーーー!!!」
メ 「きゃーーーー!!!」
二人でてんやわんやの大騒ぎ、他のメイド達は何が何だか判らない。ようやく体中のミミズを落としきった美鈴は半泣き状態だ。
美 「な、何するのよ!!」
半ミイラ状態で言われると余計怖い。なので皆は思った、やめてくれと
メ 「いや、どこからかミミズを要求する声が聞こえたので」
美 「私は水が欲しいのぶば!!」
メ 「はあ、はあ」
遅れてもう一人やって来た彼女は美鈴にバケツ一杯の水をぶっ掛けた。割と優秀な部類に入るこのメイド、まさかこんなベタな事はあるまいとミミズでは無く水を持ってきた。ただ重かったのでゆっくりゆっくりと持ってきたのだ。
美 「・・・・・・」
メ 「大丈夫でしたか?美鈴さん」
美 「ええ、さっきまでね」
重い雰囲気だ。だが美鈴はスポンジの様に水分を吸収した。その証拠に地面には一滴も水滴が落ちて居ない。いや、違った。蒸発していただけだった。その証拠にミミズは皆、海老反り状態だった。
美 「びしょびしょよ・・・あ、乾いたわ」
メ 「暑いんですね、きっと・・・」
猛暑だ。気温40度だ。ありえない・・・
美 「あ~あ、館の中は涼しいんだろうな~」
メ 「いいですよね~、内勤メイドは」
メ&美 「「「「そ~~~ね~~~」」」」
一方此処は館の中、館の中では外界の式、『せんぷうき』(香霖堂にてお買い上げ)が一部屋に一台ずつ設置してあるので快適だった。・・・・・・はずだった。
メ 「暑い~~~~」
メ 「これじゃあ外の方がましよ~~~」
メイド達は茹で上がっていた。理由は簡単だ。フランドールが壊したのだ。理由は簡単、レミリアが地下のフランドールの部屋に置き忘れたのだ。結果、
フ 「ずるい~~~!!」
ボコーン!!
メ 「きゃーー!お止め下さいフランお嬢様!!」
である。ちなみにレミリアの部屋のは壊さない。フランドール曰く 「目が怖いよお姉様」 である。
咲 「あ、あなた達・・・早く持ち場に・・・戻りなさい」
流石の咲夜もばてている。無理も無い、この館には窓が無いのだ。
メ 「大丈夫ですか・・・・・・メイド長」
咲 「私は大丈夫、さ・・・あなた達も頑張って」
メ 「「「はい!」」」
こうして再びメイド達に生気が蘇った。そうだ!メイド長も頑張っているんだ!そんな気持ちが彼女達に芽生えた。そんな中、咲夜はフラフラと歩き続けている。
咲 「(ふふふ、いいタイミングにこのチラシがやってきたわ。こう暑くちゃやってられないもの。皆には申し訳ないけど、私はお嬢様の部屋で涼ませて貰うわ)」
数人のメイドは見た。にやにやと、しかし苦しそうに歩を進める咲夜を・・・。
レ 「すぅ~~、すぅ~~~」
此処はレミリアの部屋、今レミリアは眠っていた。静かな寝息を立てながら。
コンコン、
咲 「失礼します」
普段は部屋に入るときは本人の許可を得なければならない。だが咲夜は己の欲望に忠実に急いで扉を開けた。中から心地よい風が吹いてくる。咲夜は安堵した。正に此処はパラダイスだ。
咲 「お嬢様、熟睡中の所、少々よろしいですか・・・あ」
レミリアに向かって歩いていく。だが先程まで巨大なサウナに居たのだ。咲夜は脱水症状を起こしていた。視界が歪む、ついには咲夜は躓いてしまった。その時に悲劇は起こった。
ドタ!ガシャン!!
レ 「な、何事!?」
咲 「う・・・あ・・・」
レミリアが音に驚き目を覚ました。見ると自分の従者が扇風機と熱いハグを交わしているでは無いか。
いや違う、咲夜が転びその拍子に扇風機に衝突、そして破壊してしまったのだ。
咲 「お、おはよう御座います。お嬢様」
咲夜は未だに、扇風機だった物の上に居る。
レ 「さ、咲夜、これはどう言う事かしら?」
レミリアの顔が引きつっている。咲夜はすっくと立ち上がり、こう言った。
咲 「この不届きな扇風機がお嬢様のスカートを風を使い、めくれ上げようとしていたので私のボディプレスで成敗致しましたわ」
レ 「そう、へ~~~~~~~」
レミリアは冷たい目で咲夜を見つめる。あ、今咲夜のボディプレス喰らいたいと思った人、手を挙げなさい。大丈夫、ハクタク先生も怒らないと思うから。冷たい目で見つめる程度だと思うから。
咲 「えと、その」
レ 「じゃあ、咲夜。粉砕した罰として新しいのを買ってき」
咲 「ああそうですわ!お嬢様、これを見てください」
咲夜は主の言葉を遮る。こんな暑い日に外なんぞに出て堪るか。そう咲夜は思っていた。
レ 「ん?何よ・・・」
レミリアは咲夜に渡されたチラシに目をやる。チラシにはこう書かれていた。
『幻想郷体育祭開催決定!!開催地はマヨヒガ!! ルールは6人以上での参加!以上!』
レ 「何よこれ、こんな暑い日に運動しろって言うの?」
レミリアが不機嫌そうに言う。
咲 「いえ、重要なのはこの下ですわ」
『優勝チームには猛暑を乗り切る頼れる味方!新たな外界の式、その名も“えあこんでぃしょなー”!!!扇風機の数倍の能力!!今年の夏はこれで乗り切れ!!
さらに八雲紫さんのご好意により好きな物を一つだけプレゼント!!
提供:香霖堂、八雲紫 宣伝:射命丸文』
そして、その下にはエアコンディショナーを使い、涼んでいる八雲紫の写真があった。レミリアの目付きが変わった。
レ 「咲夜・・・」
咲 「は、はい」
レ 「出るわよ。すぐに残りのメンバーをかき集めてきなさい」
咲 「畏まりました」
咲夜は安堵の息を漏らす。レミリアが出ないわけが無かった。なぜなら夜の女王としてのプライドが許さないからだ。
咲 「では近くの者を集めて参ります」
レ 「ええ、頼んだわ。ふふ、夜の女王として、必ず勝ってみせるわ」
こうして、咲夜は消えた。正確には時を止めたのだが。
一方冥界にもこのチラシは届いていた。庭師はこれを見て、何を思ったのか。
続かない。
続こうよ!!
あんたは荒れてた頃の野球監督か!!