Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

アフロ紫

2008/06/24 11:19:19
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「あぢぃ・・・・・」

 縁側に寝そべり、腋を自慢げに見せびらかす楽園の素敵な痴女もとい、楽園の素敵な巫女、博麗霊夢。
 幻想郷でも指折りの実力者の彼女でも、気温というものはどうにも耐え難いようだ。

「大体、小高い場所にあるんだから涼しいもんでしょ、普通は」

 虚空に毒づいたところで、すみませんでしたと謝るものなどいまい。
 大体、大気を謝らせたところで殺人的な日射が減るわけでもあるまい。

「気温よりも湿度が大事なの、ジメジメが不快なんだってば」

 失礼しました。

「こう、ババーンキャーって涼しくなるようなものはないのかしらね。
 紫なんてくーらーなんてものを家に設置して涼んでるって言うし。
 ああもうほんと世の中は理不尽君だわ!!」

 みんな死んじゃえばいいのに。
 そう言ってうつ伏せにぐだる。
 幻想郷の管理人が世界の崩壊を望むとは、世も末まさに世紀末伝説。


 そんな折突然涼しい風がひゅるり。
 先ほどまでたまに吹いていた、生暖かいジメジメとした風でなく、涼どころか冷を感じさせる類の風であった。

 不思議に思って顔を上げると、氷精が数匹、楽しげに空を舞っているではないか。

 その瞬間、巫女の表情が禍々しく歪んだ。

「ちょっと、チルノ捕まえてくるから」

 ・・・・・・いってらっしゃいませ。



 ほどなくして、頭にどでかいたんこぶと作ったチルノを、小脇に抱えて戻ってきた巫女。
 彼女曰く

「勝負に勝てば身柄を引き受ける」

 という約束をしたとのこと。
 正直大人げないと思うの「なんか言った?」
 いいえ、何も言っておりませんが。

 

 居間の中央に氷精を吊るすと、冷気が居間を包みだした。
 そのままだと逆に寒いとのことで、ふすまを全開にして寝転がる。

「これこそまさに、⑨ラーね」

 少々鬼畜にも思えるけど、まぁ仕方あるまいて。
 これだけ暑いと、何もしなくても体力を消耗してしまう。
 休めるとき(氷精がいるときとか)休んでおくのが吉というものだろう。

 グースカピーと、まぁ可愛らしい寝息を立てている横で、吊るされた氷精がなんだか大変なことになってきた。
 まだ気絶はしているようだが、なぜか頭から(吊るされているので、頭がしたになっている)煙がモクモクと上がり始めた。
 涼しいことには涼しいのだけど、何か危険な香りを感じざるをえない、ごしゅじーん?

 見る見るうちに赤くなる顔、半開きの口からあがる煙。

 そんなことになっているとは露知らず、相変わらず気持ちよさそうに寝息を立てている、横乳がちょっぴりせくしぃ。
 夏だからってサラシなしはいけないと思うんですが。
 ええまぁ参拝にくる奇特な人なんていませんし、この暑い日に神社に来る妖怪もいませんて。

 さてさて、問題は吊るされている氷精。
 今度は小刻みに震えだし、だらだらと水滴を垂らしはじめた。
 本当に、何かが起きてもおかしくない、というか起きる、絶対。



 身の危険を感じて、私は少し神社から離れることにした。
 この展開は、少々マズい気がする、私の第6感がそう告げた。

「あと数分ね」

 突如宙を裂いて現れる女性、八雲紫。
 毎度のことながら、この妖怪の神出鬼没ぶりには驚きが隠せない。

「運がよかったわね、巻き込まれなくって。そろそろ、最高のショーが見れるわよ」

 扇で口元を隠して目を細める。
 大抵この仕草をするときは、何か悪巧みをしているときなのだと、ご主人さまは言っていた。

 と、いうことは?













「3、2、1、0、着弾、今!」

 八雲紫が楽しげにそう叫んだ瞬間、博麗神社が爆散した。
 炎はあがらず、パーンと何かが弾けるような類の爆発だった。
 ほどなくして、唖然とした表情で出てくるご主人様。

 なぜか、髪の毛がアフロになっていた。

「何があったか知りたいようね、霊夢」

「けほっ・・・・・。あんたの仕業?」

 ご主人様はそう言って、忌々しげに睨みつけるが、八雲紫のやったことといえばカウントダウンをしたぐらいである。
 少なくとも今回の主犯であるとは到底思えない、それよりも気になるのは・・・・・・。

「あなたは知らなかったようね、力の強い氷精を長い時間吊るすと、臨界事故を起こして大きな爆発を起こすのよ。
 私はその現象を、その妖精の名前を取ってこう名づけたわ『チルノブイリ臨界事故』と」

 憂いを帯びた表情で、遠い目をする八雲紫。

「まさか、あなたが私と同じ過ちをするとはね。不思議なものね、人生って」



 あんたら、発想が同じですか。

 

 後日、当時の写真が従者から流出。
 『八雲紫、過去の髪型はアフロ!』という題名で文々。新聞の一面を飾ったそうな。









チルノもアフロ、霊夢もアフロ、もちろん紫も藍もみーんな、アフロの時期がありました。
伝統の爆発オチはここに健在。

1人称は玄爺です。

>>5
それはねえよwwww
>>8
まさにそんな感じ。霊夢が無理やりつき合わせてました
電気羊
http://ayayayayayayayaya.blog43.fc2.com/
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
ええええええええええええええ!!!
2.名前が無い程度の能力削除
ちょ、おいw
色々とどうなんだそれはww
3.名前が無い程度の能力削除
読んで5秒で吹いたWWW

もう少し読みたかったかも
4.名乗ることができない程度の能力削除
玄爺いいキャラwwwwwwwww
みんなそのままフィーバーしてしまえwww
よければ写真流出のエピソードなどもぜひw
5.名前が無い程度の能力削除
>1人称は玄爺です。
これで紫のアフロの印象があっというまに空気化。
語りが誰なのか考えながら読んでいて、陰陽玉だろうという結論に達した。玄爺ごめん、存在忘れてた。

>楽園の素敵な痴女
素敵すぎるw
6.名前が無い程度の能力削除
八雲さんちのクーラーも昔は⑨ラーだったのか……
7.名前が無い程度の能力削除
タイトル見てからクリック余裕でした
8.名前が無い程度の能力削除
玄爺だったら池の中に入ってそうだけど、霊夢につきあって水の外に居たのかねぇ
律儀なこって
まあ、この霊夢
玄爺が池の中に居たら、自分も入って来そうだけどw
9.名前が無い程度の能力削除
電気羊ここに極まれり
10.欠片の屑削除
>チルノブイリ
この発想が大好きですw
11.名前が無い程度の能力削除
チルノの冷却効果は核エネルギーを吸熱に使っていたのか・・・
なんというエネルギーの無駄使い・・・

こうして博麗神社は放射⑨汚染地域となってしまったのであったまる
12.名前が無い程度の能力削除
このゆかりんはAC5やってたのかw
13.名前が無い程度の能力削除
チルノブイリ、ちょっと不謹慎かなーと思ったり思わなかったり。
14.名前が無い程度の能力削除
実際にアフロの俺登場
アフロは夏きついんだぜ。冬は暖かくていいんだぜ
15.名前が無い程度の能力削除
ちるのパンツ見えてn
16.名前が無い程度の能力削除
なにげにチルノがめっちゃ凄いですね。