Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

鍛錬、鍛錬、また鍛錬…

2008/06/21 07:45:28
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 紅魔館の門番長である紅美鈴は
 誰の目にもつかないところで荒い息をついていた
「…1…2…3…」
 自分の足を部屋の上にある天井につけて
 腹筋の力だけで起き上がっていた
「98…99…100…っと」
 額から汗が流れ落ちると同時に
 天井から回転して地面に降りる
「…次は首ですね…」
 美鈴はそう告げると、今度は自分の体を反らして
 綺麗なブリッジを作る
 しばらくの間、ブリッジを維持してから
 戻すという事を繰り返すと
「…よし、ウォーミングアップはこのぐらいでいいですね」
 額についた汗を拭いながら、美鈴がそう呟く
 そして、別の部屋…自分の部屋の下に作った
 鍛錬室に向かうと、その部屋に置いてある
 砂鉄と小石、それにパチュリーの賢者の石の残骸を詰めた
 皮袋を持ち出しそれをロープで縛り、天井からぶら下げると
「よいしょ」
 思いっきり反動をつけて動かした
 一撃でも受けたら、人間だったら確実に大怪我するような
 そんな凶器に対して美鈴は
(ごふっ!)
 顔面からまともに受けた

(どむっ!) 
 それによって、皮袋は再び移動して
 今度は美鈴のお腹に向かってぶつかる
 
 だが、そんな攻撃を受けても、美鈴は倒れずに呟く
「…もう少し…重さをあげた方がいいですね…」
 美鈴はそう言ってから、もう一回り大きい皮袋を用意する

 何故、美鈴がこんな危険な事をしているのかというと
「…こんなんじゃ、みんなの攻撃を耐え切る事なんてできませんからね」

 美鈴が鍛えているのは、相手の攻撃を受けても
 生き残る事ができるタフさ…防御力であった
 昔から、身体は鍛えていたが、今の幻想郷では 
 そんなもの余り意味が無い
 最近では、遠距離から不意打ちをかけてくる白黒も居るので
「…せめて、攻撃を受けても耐え残るぐらいはしないと…」
 その攻撃を受けても耐え残る事ができるように
 特訓をし始めたのだ… 
「それに、妹様のタックルにも耐えれるようにしないと…」
 
 紅魔館の門番のタフネスの度合いは
 このような、誰にも見られない鍛錬によって作られる








 
 永遠亭に居る月兎である、鈴仙…
「1…2…3」
 今、鈴仙が行なっているのは、スクワットである
 意外な事かも知れないが、永遠亭の中では
 鈴仙は体術のスペシャリストである
「44…45…46」
 ペースを落とさず一定のリズムを取りながら
 鈴仙はスクワットを続けていく
「99…100…ふぅ…」
 そして、百を超えるとそこで一旦休憩をする
 数分の休憩を入れてから、次は腕立て伏せ
「1、2、3…」
 今度はかなりのペースで腕立てをこなす
 一気に100まで数え上げると
 鈴仙が起き上がった
「…うん…身体もほぐれてきた…」

 鈴仙は手に持っていたタオルで汗を拭うと
 自分が体を動かしていたトレーニングルームからでて
 永遠亭の地下に作られた研究室に向かう
 目的は師匠である永琳の手伝い…ではなく
 研究室の隣に用意してある部屋であった

「……スタート!」
 鈴仙が部屋に入ってそう告げると
 部屋の中に向かって、簡易の弾幕が飛んできた
 確実に鈴仙目掛けて飛んでくるそれを
「…せい!」
 鈴仙は気合を入れてそれを睨む
 すると、鈴仙目掛けて飛んできた弾幕が
 ぶれて鈴仙の体をすり抜けた 

『狂気の瞳』
 そう名づけられている鈴仙の能力
 波長を変えることによって 
 人を狂わせたり、あるいは焦点をずらし
 タイミングをずらしたりする技である
 だが、自分に飛んでくる物を見つめるのは
 驚くほどに集中力を消費させる

 何処から飛んでくるか分からない弾幕を
 数十回、すり抜けた頃には、鈴仙は肩で息をついていた
(しゅっ!)
「あっ!?」
 そして、遂に身体に当たる

 鈴仙がこのような特訓をするようになったのは、最近の事である
 永遠亭の主である、蓬莱山輝夜の元に
 藤原妹紅が喧嘩を仕掛けてきた際 
 妹紅が放った鳳凰の一撃が、運悪くその場にいた
 てゐと鈴仙の元に飛んできたのだ
 その時、鈴仙は軍人の時の癖で、てゐを全力で突き飛ばすと 
 目の前に来る鳳凰を真正面からまともに受けた

 そして気がついたら、全身包帯に巻かれて
 ベッドの上で目を覚ましたのだ
 本来ならば、確実に焼け死んでいたはずなのに
 何故生き残ったのか…
 それが、この技の正体の片鱗であった
 鈴仙は真正面から逃げずに波長を狂わせた事で
 その攻撃をぶれさせ、直撃を避けたのだ
 だが、それでも全身の火傷は酷い物であった
 幸い、永遠亭には天才である永琳がいたので
 火傷の跡は残らなかったが
 しばらくの間は、安静にしていなければいけなくなった
(生きているとわかったてゐは、珍しく本気で泣いていた)
 
 それから、波長を狂わせて相手の弾幕をぶれさせると言う事を
 考え出して、それの特訓をするようになったのだ

「…今度は…皆を守って、私も生き残る」
 鈴仙がそう言って、再び特訓を開始しようとして
「うどんげ、ストップ」
 背後から自分の師匠に止められた…
 無茶しすぎと説教を受けてから、食事ができた事を告げられたので
 鈴仙は、特訓を一旦中止する事にした

 
 月兎の特訓は仲間を守るために行なわれるのである











 妖怪の山と言われる場所があり
 そこには、天狗達が一つの組織を作っていた
 その中には、外から来た者に対して
 警告、そして交戦を目的とした天狗もいた
 その中に、珍しい白狼天狗の姿もあった

「1!…2!…3!」
 犬走椛は、とある木と木の間を
 全力でダッシュをしてた
 本来、天狗達は空を飛ぶため
 走るなんて事はほとんどしない
 そんな事する必要は無いからだ
 ならば、何故椛は走っているのか?

「…わう!暖まってきました!」
 椛はそう言うと、自分の守る場所である
 滝の根元に向かって
「わう~!」
 (ざっぱーん!)
 思いっきり飛び込んだ
 
 遊んでいるわけではない
 これは、体力をつけるために激流の中で泳いでいるのだ
 無論、ほとんどの者はこんな危険な事はしない
 天狗は総じてプライドが高い者が多く
 体を鍛えるなんて事はほとんどしない
 椛は天狗としては珍しく、体を鍛えていたのだ

 無事に滝つぼから泳ぎきると、今度は
 滝の下で水に打たれる
 これは、どんな場合でも揺るぐ事の無い
 精神力を鍛えるために行なっているのだ 
 目を瞑り、両手を合わせ
 真上から来る力に負けないように全身に力を籠める
「………」
 しばらくの間、そのような事をしてから
 椛は滝の下から抜け出した
 流石に体が冷えてきたせいか
 少しだけ身震いをする
「…わう、では走り込みをするとしますか」
 少しの休憩を入れてから
 椛は体を伸ばす、屈伸や伸脚等のストレッチをこなしてから

「…わう~♪」
 全力で妖怪の山を駆け出した
 椛はかなり前からこのような特訓をしている
 体力を鍛えるのが目的であるが
 それと同時に、足腰を鍛えるのも目的である
 なぜかというと、椛が持っている大剣…
 あれを振るには、腕力だけでなく全身の力が
 必要になってくるからだ

 初めて椛が大剣を手にした時は
 持ち上げるだけで一杯一杯であった
 そして、腕力を鍛える事にしたのだが
 それでは、持ち上げるだけが精一杯だった
 そんな時、自分の上司である天狗に
「椛、いっそのこと全身で構えてみたらどうですか?」
 とからかわれて
「わう!それです!」
 からかわれた事に気がつかないで
 全身…すなわち足腰も鍛えるようになったのだ
 今では、大剣を軽々と扱えるようになったが
「わ~う~♪」
 今でも、走る事は止めない
 
 妖怪の山の哨戒天狗は
 このようにして体を鍛え

「霊撃!霊撃!」
「わうー!?」

 霊撃二発に耐えれるような体を作ったのだ









「ふむ…」
 魔法の森にあるお店、香霖堂…
 その店主である、森近霖之助も体を鍛えていた
「…よし、今日はこれまでだな」
 お店の看板を降ろすと、誰も居ない事を確認して
 自分が座っている場所の下の板を外した
 するとそこには、隠し階段があった
 その階段を下りていくと
 彼が長年愛用してきた器具が置いてある部屋にたどり着いた

「…さて…今日は…」
 この事は、自分が長らく見てきた魔理沙や
 カンの鋭い霊夢でさえ秘密にしてきた
 周りからの彼の印象は
『貧弱な半人半妖』であるが
 鍛錬の為に上半身を裸にすると
 そこにあるのは、無駄な物がない筋肉であった
 もし、この姿を誰かが見ることになったら
 恋の魔法使いは顔を紅くして帽子を深くかぶり
 魔界神はあたふたしながら、暴走して
 祟り神は普段の姿からは想像もできないような慌て方をして
 隙間妖怪は「きゃ~」って言いながら手で顔を隠し隙間からちらちら見たであろう

 そんな香霖が、今日のトレーニングの内容を考えて
 一つの機材の前に立つ 
「さて、まずは軽くこれから行こうか…」
 外の世界から来たと思われるそれに対して
 自分で改良した魔力で外の世界の式を動かす装置を入れる
 すると、その地下室にある器具が光を放ち始めた
 香霖の目の前にある器具にも光が放たれた

「まずは…」
 香霖が拳を固めて、その器具の前に立つ

「パンチマニアの最上級と2の上級、その後
 ボクシングマニアのプロモードを終えてから
 DDRを15セット!
 それにビートマニアをするとするか!」
 
 彼は全力で体を鍛えている…

 終劇…
 どうも、脇役ですよ
 因みに私はパンチマニア『北斗の拳』の全てのモードをクリアしました
 ラオウもカイオウも倒しました…
 ボクシングマニア『あしたのジョー』も、プロモードで
 ホセ・メンドーサに6秒間で100発叩き込みました
 …でも、もう何処のゲームセンターにもなくなってしまったから
 多分、幻想郷に行ってしまったのでしょう…
 悲しいです…太っている私が唯一楽しめたゲームなのに…
 さて、今回はオマケはありません
 それと、特命門番長紅美鈴についてですが
 …すいません、私の力では無理です
 誰か書いてくれるという兵がおらっしゃいましたら
 感想に『われこそは!』と書いてください
 お願いしますOTL
脇役
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
香霖すっげー
2.名前が無い程度の能力削除
DDRでボス曲を平気な顔してフルコンボクリアしてみせるこーりん・・・


・・・やばい、鳥肌が・・・っ!
3.名前が無い程度の能力削除
>ビートマニア
どう考えても鍛えてねぇw
4.名前が無い程度の能力削除
鍛えぬかれた体を持ち褌一丁でDDR・・・シュールだこーりんw
5.回転魔削除
某バキっぽい絵のこーりんを幻視した。
6.名前が無い程度の能力削除
冥で指を鍛えるんですね、わかります
7.灰華削除
犬掻きで泳ぐ椛を幻視した。
8.名前が無い程度の能力削除
この話は脇役さんがダイエットのために身体を鍛え始めるフラグですね、わかります。
妖夢も見たかったなぁ……。
9.削除
昔テレビで音ゲー(DDR?)をダイエットに取り入れるアメリカの学校が紹介されていました。
しかしアーケードゲーの移り変わりは早いですね、みんなもう幻想郷入りしているのか、家庭用のゲームだと一部のゲーマーがファミコンのゲームをやっていたりするけどアーケードはそれが無いのが悲しいな。
10.イスピン削除
ふむ、やはりDDRは4×2鍵仕様ですか?
11.名前が無い程度の能力削除
冒頭で吹いた。どこの餓狼伝かと
12.名前が無い程度の能力削除
パンチマニア近所にあります。
13.名前が無い程度の能力削除
全身運動のドラムマニアはまだですか