「けーねのぼうしはべんとう」
ちゃらららん
「もこうのもんぺはださい」
ちゃらららん
「「ふたりあわせてもけもけさー、きみとぼくとでもけもけさー」」
もこうとけーねは今日もなかよし
いつもどおり竹林でさんぽしている二人を
ものかげからじっとにらんでいる女の子がいました
「きぃぃ、けーねのやつ私のもこうをすきかってして!」
かのじょのなまえはかぐ夜、竹林のおやしきに住んでいるおじょうさま
とってもわがままだけど、かのじょももこうがだいすき!!
いつもけんかしちゃういわゆるツンデレで爛れた昼ドラみたいなかんけいだけど
それがまたいいんだってえーりんがいってた!!
かたく手をつないだかのじょらが、つうしょう『も家』に入るのをみとどけると
かぐ夜はじだんだふんでくやしがりました
「えーりんになにかいい手がないか聞いてくるもん!」
さかうらみにも近いのですが、わりとようちなかぐ夜にとってはにちじょうちゃめしごと
甘やかすから、そういう子になるのだとうどんげが叱り付けていたことがあったけれど
つぎの日からうどんげのすがたはどこにも見えなくなりました
ふあんに思ったてゐが「うどんげは?」と聞くと、「月に帰った」との返事がかえってきました
ふかく問えば命はない、そう思ったてゐは、その日から少しだけ、くちかずの少ない子になりました
でもそれはまた別の話
「たすけてえーりーん!!」
はんぶんは青だぬき、もうはんぶんは血の色だといってはばからないえーりんにだきつくと
かぐ夜は目をうるわせてこういいました
「けーねがね、あたまにべんとうのせて私のもこうをゆうわくするの」
あまりのはかいりょくに思わず頭のけっかんをオモイカネデバイスしたえーりんは
天才ですからすぐにもちなおし、かぐ夜の新なんだいに頭を悩ませました
「可愛いあの子を振り向かせてあわよくば部屋に連れ込みたいんだけどどうすればいい? 年齢=彼女なし、ちなみに無職」
こんなのが新なんだいの名前として相応しいかな、ふふふ
えーりんのぶきみな笑みに、かぐ夜はあおすじを立てておこります
「もう、まじめにかんがえてくれないならえーりんといっしょうおはなししない!」
これにはえーりんもおおあわて、あわてて島流しにしたうどんげのかいしゅうを業者にようせいしました
「ねえ、どうすればいいの? えーりん、おねがい」
体をくねらせるかぐ夜にリミットブレイク寸前になりながらも天才ですからなんとかもちなおします
天才って、べんりなことばだよ!!
「そうですね、けーねの頭のべんとうを五重塔にすればいいとおもいますよ」
地球は回っている並の天才っぷりにかぐ夜は思わず涙ぐみました
「ばかじゃないのえーりん、どうやって五重塔をつくるのよ」
しかし、ふてきな笑みをくずさないえーりんはこうつづけます
「姫、はくれい神社がギャグSSでこわれるときになおす人がいるでしょう」
はっとかぐ夜は気づきます
「ギャグSSならば神社なんてほんの数時間で直ります、それだけゆうしゅうな宮大工がこの幻想郷にはいるんですよ」
「それじゃあ」
「ええ、ミニチュアの五重塔なんて、頼めば5分ですよ5分」
「えーりん!」
「ひめ!」
ふたりが手をつなぎ、わになって踊るとポワポワと花が咲きました
この永遠亭はどうかしてる
◆
「ふぅ、もこうはいやらしさんだな」
「そんなことないよ、けーねがえっちなんだよ」
「うふふふふ」
ひるまから子供に見せられないきゃっきゃうふふに桃色桃源郷な『も家』
やがてふたりは、手をつないだままねむりにつきました
「こちら輝夜、ターゲットは眠りについた」
「了解、作戦成功を祈る」
五重塔のミニチュアを抱えた輝夜は、音も立てずに『も家』へと潜入した
全身黒タイツで
「姫。そのタイツはとても薄いので、使用回数は4回もちません。
しかし、従来の水着に比べて推進力は多分に増しています。
さらに重要な点は体を引き締めることで姫の胸板をさらに薄くすることが」
「水着なの!?」
「しっ、静かに。ターゲットは近いんですよ」
月の超科学、携帯電話で連絡を取り合うふたり
まさか、スニーキングスーツとして渡されたものが水着だったとは
輝夜の受けた衝撃というものは計りしれないものだった
味方でさえ、完全には信用できない
最大の仇敵との決戦が迫ってる今、不安要素はひとつでも消しておきたい
「てゐからの報告によれば、妹紅と上白沢は平常ならば、あと数時間は寝ているはず、よね? えーりん」
「過去数十回、起床が一番早かったパターンでも2時間は睡眠しています。
特筆すべきなのは、そのパターンの場合は元気に3回戦をしていました」
血の珠が浮かぶほどに唇を噛み締め
胸に抱いた五重の塔を撫でる
「これさえ、これさえ・・・・・・!」
なぜ、五重塔を頭に載せれば恋敵に復讐できるのか
そんな単純なことさえ輝夜にはわからなかった
永琳は正直、面白がっていた
優曇華は、半年ぶりの永遠亭への帰還に涙していた
輝夜が扉をあけると、ベッドには弁当を外した上白沢慧音と、リボンを外して寄り添う愛しの妹紅がいた
石焼ビビンバで殴りつけようかという衝動を辛うじて抑え、ひとつ大きな深呼吸
「落ち着くのよ、素数を数えるの・・・・・・。も こ か わ い い よ」
明らかに落ち着いていないが、それでも輝夜は平常心を取り戻すことができた
「そう、私はこの五重塔を上白沢慧音の頭にドッキングさせる
そうすれば、きっとこのふたりの仲は瓦解するはずよ」
いざ!
尋常に!
接続!!
寝ている慧音の頭を起こさないよう優しく抱き起こし、永琳特製超強力接着剤を塗りたくる。
そして、頭にそっと五重塔を設置。
荘厳に聳え立つ五重塔は、頭の上にのっていれば明らかに重いだろう。
「あなたが、あなたが悪いの・・・・・・。妹紅をたぶらかしたから」
流れ出す涙を袖口でぬぐい、輝夜はその場を後にした
ふたりは相変わらず、幸せそうに寝息を立てている
◆
「うわぁけーね、頭にすごいのがのっかってるよ」
「そうだなぁもこう、もう私の頭はべんとうじゃないみたいだ」
「でも、そんなけーねもすてき、いめちぇんはだいせいこうだね!」
「そうか、そういってくれるとうれしいな、ははは」
こうしてかぐ夜のわるだくみはしっぱいし、もこうとけいねのふたりは、いつまでもなかよくくらしましたとさ
めでたしめでたし
「えーりん! 役立たず! ばか! エセ天才!」
「ひ、ひめ・・・・・・もっと言ってください!!」
<終>
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ガチサドばっかりみてたんでドMが自然に思えてしまうww
>ギャグSSならば神社なんてほんの数時間で直ります、それだけゆうしゅうな宮大工がこの幻想郷にはいるんですよ
その発想はなかった。
たすけてれーせん。
まったくその通りでwww
何のことだろうと思って15分ほど悩んだw
水着の輝夜kwsk!
色々とヒドすぎるwww
あまりのシュールさに素でフイタ・・・