どこかにあると言われるマヨヒガ…
攻めてくる者もいないので
今日も一日、平和な空気が流れていた
(どたどた…)
「藍さま~!」
自分の主の名前を呼ぶ黒猫の式がマヨヒガの中を走っていた
「こらこらあんまり走ったら、紫様の邪魔になる」
九尾の尻尾を持つ狐が自分の式を叱る
「…ごめんなさい」
主に叱られた黒猫がしゅんとする
しゅんとした黒猫をみて狐がやれやれと言った顔で
「それで?何が大変なんだい?」
しゅんとした自分の式を抱きしめて
何があったのかを優しく問いかける
「大変です!今日は天気雨です」
抱きしめられた黒猫が、急いで今の天気を話す
「なるほどそうか天気雨か…」
九尾の狐がふむふむと頷くと
黒猫が、真剣な顔で自分の主に話しかけた
「今日は狐の嫁入りです!」
「そうだな、橙は物知りだな~」
九尾の狐が自分の式が良く勉強している事を知って
嬉しそうに頭を撫でた
黒猫も嬉しそうにしていたが、鋼鉄の精神力でその呪縛から
名残惜しそうに逃れると宣言した
「ですから、藍様がどこかに嫁入りする前に
私が藍様をお嫁にします!」
びっくり発言に九尾狐も驚きます
「…驚いた」
「驚きました?」
驚く主に黒猫も、少しだけ考える時間を設ける
「とりあえず、お茶を飲もうか?」
「はい!」
(ただいま、お茶を飲んでいます…しばらくお待ちください)
「「ふぅ…」」
二人がお茶を飲んで一息つくと
「でも、橙?衣装も何も用意していないよ?」
九尾の狐が自分の式にそう問いかけると
「大丈夫です!ありあわせの物で何とかします」
黒猫の式が胸を張ってそう答える
そして、急いで部屋に戻り
何かを持ってやってきた
「シーツを一枚持ってきました、藍様これを纏ってください」
九尾の狐は頷いてシーツを一枚纏います
「本当は白無垢がいいんですけど、今日は西洋の結婚式」
黒猫の式がそう言うと、自分はネクタイ用意する
「そうだな、今日は西洋の結婚式だ」
意図察した九尾の狐、嬉しそうな黒猫に
ネクタイしゃんと首に巻く
「それでは後は結婚式の、三三九度の準備ですけど」
「橙お酒が飲めないから、今日はジュースで代用品」
九尾の狐と黒猫が、台所から持って来た
三時のおやつとジュースを片手に
「「ケッコーン!」」
二人でジュースを飲み干して、結婚式は無事終了
「それでは新婚生活です」
「今日の御飯は何がいい?」
旦那を膝にすわらせて、今日の御飯は一体なに?
「今日はめでたい日ですから、焼いた魚を所望します!」
旦那の黒猫そう言うと、妻の狐が頷いた
「だったら今日は焼き秋刀魚、一緒に作るとしましょうか」
旦那の黒猫大喜び、二人で一緒に料理を作る
二人一緒の共同作業
「「上手にできました~♪」」
美味しく料理ができたなら、それをちゃぶ台に用意します
「紫様は今日はいない?」
「博麗神社で飲み会だな」
だから今日は水入らず、夫婦二人の食事です
食事が終わってお風呂に入り
後は布団で眠るだけ
「初夜です」
「そうだな…」
(ポフン♪)
黒猫の言葉に頷く狐、早速黒猫抱きついて
「では藍様…」
「うん…」
九尾の尻尾を枕代わり、後はゆっくり眠るだけ
「お休みなさい」
「ああ、お休み橙」
結婚式はこれでお終い
マヨヒガは平和な所です
くっそ、何なんだこのほのぼの空間はっ
テンポよくまとまっていていいですな。
おいwwモン○ンかww