天子×衣玖です。
百合表現有です。
ネタバレあります。
多少キャラが違います…。
少し原作からそれているかも知れません。
それでもよろしければ…。
清々しく広がる青空の下。
二つの影が動いていた。
「暇。」
「そうですか。」
「面白いことなにかないかしら?」
「散歩してるじゃないですか。」
「面白いとでも?」
「さぁ。どうでしょうね。私は楽しいですよ。」
それでか?と天子は思った。
なぜなら彼女はずっと無表情だったからだ。
「た、楽しいの?」
「ええ、とても…。」
うっすらと衣玖は目を細めた。
と同時にはぁっと天子は深いため息を漏らした。
天界。
空のもっともっと上の場所。
そこに住んでいる天子は暇つぶしに散歩をしていた。
すると行き成り衣玖が現れて「ご一緒してもいいですか?」と聞き出したので
許可を得たらほとんど何も喋らずにずっとついてきた。
ぽつりとたまに一言一言喋るが、あまり長く会話が続かない。
無表情で遠くを見つめている顔と青空が綺麗だなと思ってその場に留まった。
横でひらひらと羽衣が揺れる。
「どうしたのですか?」
「綺麗ね。」
「ああ、今日は良い天気ですね。」
「……………そう、ね。」
貴女が綺麗なのよっ!
と思わず天子は叫びたくなったがやめておいた。
流石に恥ずかしすぎるし直即に言うのも気恥ずかしいし何か嫌だ。
「ねえ、何時までついてくるのよ?」
ちょっと冷たく言い放つ。
そして言葉に負けないぐらいの冷ややかな目で衣玖を睨んでみた。
すると衣玖の無表情な顔が一気に悲しそうな顔になった。
「…………ダメ、でした…?」
それは本当に痛々しそうな顔だった。
しょぼんと肩を下げていて普段の彼女からは想像もつかなかった。
彼女は常に大人びていて、どんなときでも冷静だったからだ。
「え、え!?ちょ、ちょっと!なななんでそんな顔するのよ!?」
「………総領娘様のそばにいては、いけませんでした?」
「別にいけないとは言ってないじゃない!そんなに悲しそうな顔しないでよ!
ああ、もう!いいから!居ていいわ!」
「…ありがとうございます。」
無邪気にふと笑った顔に天子は思わず顔が赤くなった。
心臓が早鐘のように脈を打っていて体が熱く感じた。
ドキドキとする心。
訳の分からない天子はキッと衣玖をにらみつけた。
「あ…!」
「え?」
「貴女私に何したのよっ!!!」
「何…か、しましたか?」
「とりあえず心臓を止めて!」
「え?私に死ねと?」
「そういう意味じゃない!!!!」
天子は衣玖の手をグイっと掴んだ。
その瞬間…。
ボッ!!!
今度は衣玖が赤くなった。
「あ…あれ?」
「ちょ、ちょっと貴女なに赤くなってるの!?」
「そ、総領娘様も赤いです、けど!」
「私はいいのっ!」
何がいいのだか。
「兎に角私の心臓、止めて!」
「私が殺す側ですか!?」
「何で死ぬか生きるかになってるのよ!このドキドキを止めなさいって言ってるの!」
「ど、ドキドキしてるのは私も一緒なのですけど!」
「な、何ですって!?…………これはきっと誰かの呪いね!さっそく異変だわ…!こうしちゃ居られない、巫女のとこに行くわよ!」
「わ、私もですか!?」
「当たり前でしょう!?貴女も呪いをかけられてるのだから一緒に解決よ!」
「は、はい。」
手を引っ張られて衣玖は何故か顔を赤くしながらも嬉しそうだった。
天子の手をぎゅっと握り返した。
きっと巫女のもとにつけば全て解決。
なぜならば巫女に指摘されて気づくこの気持ち。
それは恋なのだから。
終
百合表現有です。
ネタバレあります。
多少キャラが違います…。
少し原作からそれているかも知れません。
それでもよろしければ…。
清々しく広がる青空の下。
二つの影が動いていた。
「暇。」
「そうですか。」
「面白いことなにかないかしら?」
「散歩してるじゃないですか。」
「面白いとでも?」
「さぁ。どうでしょうね。私は楽しいですよ。」
それでか?と天子は思った。
なぜなら彼女はずっと無表情だったからだ。
「た、楽しいの?」
「ええ、とても…。」
うっすらと衣玖は目を細めた。
と同時にはぁっと天子は深いため息を漏らした。
天界。
空のもっともっと上の場所。
そこに住んでいる天子は暇つぶしに散歩をしていた。
すると行き成り衣玖が現れて「ご一緒してもいいですか?」と聞き出したので
許可を得たらほとんど何も喋らずにずっとついてきた。
ぽつりとたまに一言一言喋るが、あまり長く会話が続かない。
無表情で遠くを見つめている顔と青空が綺麗だなと思ってその場に留まった。
横でひらひらと羽衣が揺れる。
「どうしたのですか?」
「綺麗ね。」
「ああ、今日は良い天気ですね。」
「……………そう、ね。」
貴女が綺麗なのよっ!
と思わず天子は叫びたくなったがやめておいた。
流石に恥ずかしすぎるし直即に言うのも気恥ずかしいし何か嫌だ。
「ねえ、何時までついてくるのよ?」
ちょっと冷たく言い放つ。
そして言葉に負けないぐらいの冷ややかな目で衣玖を睨んでみた。
すると衣玖の無表情な顔が一気に悲しそうな顔になった。
「…………ダメ、でした…?」
それは本当に痛々しそうな顔だった。
しょぼんと肩を下げていて普段の彼女からは想像もつかなかった。
彼女は常に大人びていて、どんなときでも冷静だったからだ。
「え、え!?ちょ、ちょっと!なななんでそんな顔するのよ!?」
「………総領娘様のそばにいては、いけませんでした?」
「別にいけないとは言ってないじゃない!そんなに悲しそうな顔しないでよ!
ああ、もう!いいから!居ていいわ!」
「…ありがとうございます。」
無邪気にふと笑った顔に天子は思わず顔が赤くなった。
心臓が早鐘のように脈を打っていて体が熱く感じた。
ドキドキとする心。
訳の分からない天子はキッと衣玖をにらみつけた。
「あ…!」
「え?」
「貴女私に何したのよっ!!!」
「何…か、しましたか?」
「とりあえず心臓を止めて!」
「え?私に死ねと?」
「そういう意味じゃない!!!!」
天子は衣玖の手をグイっと掴んだ。
その瞬間…。
ボッ!!!
今度は衣玖が赤くなった。
「あ…あれ?」
「ちょ、ちょっと貴女なに赤くなってるの!?」
「そ、総領娘様も赤いです、けど!」
「私はいいのっ!」
何がいいのだか。
「兎に角私の心臓、止めて!」
「私が殺す側ですか!?」
「何で死ぬか生きるかになってるのよ!このドキドキを止めなさいって言ってるの!」
「ど、ドキドキしてるのは私も一緒なのですけど!」
「な、何ですって!?…………これはきっと誰かの呪いね!さっそく異変だわ…!こうしちゃ居られない、巫女のとこに行くわよ!」
「わ、私もですか!?」
「当たり前でしょう!?貴女も呪いをかけられてるのだから一緒に解決よ!」
「は、はい。」
手を引っ張られて衣玖は何故か顔を赤くしながらも嬉しそうだった。
天子の手をぎゅっと握り返した。
きっと巫女のもとにつけば全て解決。
なぜならば巫女に指摘されて気づくこの気持ち。
それは恋なのだから。
終
あーたしかに衣玖は気付いてるっぽい