※※※※※
まず始めに。
これを読むに当たって以下のことを了承していただきたいと思う。
この本は著者である私が本物の吸血鬼と同居し、その生態を記録したものであり第三者的表現はあまり多くない。
生態を観察した個体は二つ。それぞれ特徴が違うのだが、私はあえて特に親交の深かった個体の生態について記した。
私見が多いため、吸血鬼に対するイメージが壊れることを恐れるのであれば本書を目に通すのは控えてほしい。
私が観察した個体、レミリア・スカーレット(以下レミィ)の生態は以下のとおり。
朝の十時に起床。日中の活動は行われないとされてきた吸血鬼だがレミィは光に対して多少の抵抗があるらしく、短時間であれば彼女の居城である紅魔館内での活動が可能のようだ。
またレミィは早起きが苦手で急かすと駄々をこねるため、彼女の目が覚めるまで一時間は要する。
このときの彼女は呆けていて昨日のことも記憶にないことが多い。記憶力に優れないという文献が正しいようだ。
その後、朝食。食は細いようであまり多くは食べないが大好物のホットケーキの日にはお腹が膨れるまで食べる。
正午になると日差しが強くなるためか図書館に退避する。このときに私はレミィと挨拶を交す。
彼女は本を読むために図書館へ来るのではない。私の住処である図書館が薄暗く、闇の眷属である彼女にとって心地よいからである。
ちなみにレミィの部屋は紅魔館の最上階。わざわざ自分から陽の近いところに寝所を構える必要はないのではと言ったことがあるのだが、彼女曰く「リスクと威厳とは等価交換」なのだそうだ。意味不明。
夕刻になると昼食。私が計算したところレミィのバイオリズムは人間よりも三時間から四時間ほどの差異があることが判明。
人間にとって最適な朝食の時間が七時半ごろ。レミィはどう頑張っても十一時すぎになるため夕食の時間が彼女にとっての昼食のようだ。
また、この時間帯になると極稀に紅魔館という場所にも来客が現れる。特殊な環境であるため参考にはならないのでここは割愛する。
ここからが吸血鬼にとっての活動時間、夜における生態を記す。
まず夜になるとレミィは爛々と目を輝かせながら紅魔館を徘徊する。この行動を私はレミリアストーカーと呼んでいる。
自分の居城を徘徊するこの行為は一般的な示威行動のようなもので吸血鬼の貴族らしからぬ獰猛な習性を表している。
さらに夜になると脳が活性化して興奮するのか途端に饒舌になり、昼間には思い出せなかった記憶などを思い出すことが多く見られた。
二番目に多く見られる行動が吸血行為。食が細いと前述したが特に月が満ちているときは突発的な衝動に駆られ、適当なメイドを魅了して吸血することがある。
試しに吸血行為の最中に呼びかけてみたところ襲われた。肉食動物と同じで食事中に干渉するのは好ましくないようだ。
それから血はB型が好みということ。味の違いについては分からないため省略。
そして深夜の夕食、というか夜食。このときはレミィひとりで食事、他に誰かがいると神経が逆立つらしい。
食事が終わると湯浴み。本当に湯浴み程度で、その理由については後に記すことにする。
最後に就寝前のワインを飲んでから陽が昇る前に就寝。
これらがレミリア・スカーレットの生態のすべてである。
さて、ここからは吸血鬼について私なりに推察するものである。
まずは吸血鬼の弱点についてだが一般的に知られているものは聖水、川、ニンニク、心臓に木の杭、銀、太陽である。
なぜ吸血鬼はこれらに弱いのか? 理由として考えられるのが陰陽五行思想である。
吸血鬼は死ぬと灰になる。五行思想によれば灰は「土」に属するため吸血鬼は「土」に属しており、川の流れのような強すぎる「水」や相生であり相剋にもなりえる「金」によって自身を生み出した「火」の影響、つまり火傷を負うのである。
「水」と「土」は相剋の関係であるが“土虚水侮”といって「土」が弱すぎるために「水」を剋制できないということもある。
また吸血鬼は灰になっても地霊を吸い上げることで棺桶のなかから蘇るとされるがまだ確認できていない。
それから木の杭は“木剋土”の関係によって大打撃を被ることは言うまでもなく、銀は「金」に属するが純銀であれば効果がある。
前述では湯浴み程度と書き記したが実際にレミィが浴びるのはぬるま湯。そして湯にはつからず、濡れた布で体を洗う。
結果として吸血鬼という身に生まれ、五行に属することになったことが彼女にとって最大の不運である。
ところが伝説とは食い違うものでレミィは純銀のナイフで刺されても火傷程度しか負わず、多少の雨に当たってもボロボロに朽ちることはない。
これは紅魔館が霊脈上に存在することが深く関わっており、一種の防御によって即死の一撃から免れているとされる。
また彼女には運命を操る程度の能力が備わっているため急所を外すことで身を守っているようだ。
しかし運命を操る程度の能力とはどこまで作用するものなのか。
運命を操ることは直接的にいえば未来へ干渉することである。これはまさしく神に等しい力だ。
だが操れる運命に限度があるらしく、それは例えば大勢の人間が干渉するような運命を捻じ曲げることはレミィにもできないらしい。
単にキャパシティの問題かもしれないが私はこれが平行世界の一種ではないかと考えている。
まず人間AとBを用意する。この二人がこれから落雷に打たれるとしよう。
ここからレミィはおそらく平行世界上でこの二人が“落雷に打たれない”運命を見るのではなくて、さらに未来から“二人が生きて会っている”運命を見つけることで死を回避させるのだ。
そうすることで二人は落雷に打たれても未来に生きていることになり、目の前の死を回避することができる。
ところが未来にどちらかがかけていた場合、どんなに運命を見たとしても死を回避させることができない。つまり干渉ができないのだ。
“運命を変えるならば、それに関わるすべての人間の運命に干渉すること”。
逆に言えばレミィは単体を救うことができても、それ以上の数になると救えない確率が飛躍的に上がる。もちろんこの場合の単体は自分である。なぜなら彼女自身も運命に干渉する関係者なのだから。
自分を生かせても、他人を生かせない。運命を操る彼女だからこそ与えられた制限と孤独。それでも誰かに干渉することができたら、それは彼女にとって深く関わりあうことになる相手なのだろう。
例えば、私のような魔女も。
(読者の意向により中略)
最後に私はこの吸血鬼と出会えたことを誇りに思う。
これが運命であったとしても、呪いによる出会いだとしても私は彼女の親友となれたことを後悔しない。
そして私は過去の―――(この部分だけ涙で滲んで読むことができない)―――であったことを感謝する。
弱点だらけの永遠に幼い吸血鬼だとしても彼女だけが私の永遠の理解者なのだから。
例え神が彼女との仲を引き裂いても私は何度でも彼女の手を取る。
このひとときが赤い月に照らされた泡沫のように儚い夢だとしても、私は私の命が続く限り図書館の主であることを止めない。
私にとって唯一無二の親友レミリアの側にいるために。
著者:パチュリー・ノーレッジ
※※※※※
「これは………ヤバイものを見つけちまったぜ」
魔理沙は唐草模様の風呂敷から取り出した一冊の本に価値を見出した。
「なんて恥ずかしい文章だ、コイツをネタに使われてうろたえるパチュリーの顔が目に浮かぶようだぜ」
こみ上げる笑いを隠そうとするがどうやっても笑ってしまう。
まさしくパチュリーにとって隠しておきたかった弱点を手にしているのだ、これを使えば図書館から本を借りることも容易い。
秘密兵器として取っておこうと魔理沙が読み終えたその本を机の棚にしまう。
そのときだった。
コンコン。
「ん? アリスか?」
同じ森の住民の名を呼ぶが。
「私、パチュリーよ」
意外な人物の名前が返ってきた。
まさか、と魔理沙は自分の耳を疑った。こんなタイミングよく現れるはずがない、そんな馬鹿なことがあるものかと思った。
それより何より、あの動かない大図書館が自分の家にやってくるなどありえない。これまでにもなかったのだ、これからもあるはずがない。
しかし扉の外の声は待たない。
「ねえ、今日あなたが持っていった本のなかに返して欲しいものがあるの」
声は冷え切っていた。氷柱のごとき声は初対面のときよりも鋭く、今にも扉を突き破ってきそうなほどの力を秘めていた。
呪いの言霊は魔理沙の呼吸を止めても泊まらない。
「当てましょうか。本の題名と著者」
言われなくても分かる。彼女は取り戻しにきたのだ。
自らの秘密に踏み入ったものを消して、何事もない毎日を“取り戻す”ために。
「『吸血鬼の生態』。著者は『パチュリー・ノーレッジ』」
扉がゆっくりと開かれ、そこから紫の服を纏った魔女が入ってくる。
夏も近い昼下がりだというのに風が心なしか冷気を含んでいるようだった。
足が動かない。腕も、声すら出ない。
「あなたは言ったわね、『死んだら返す』って」
クスッと歪な笑いが室内に響く。
「私が殺すかもしれないってこと、考えたことはあった?」
あった。あったけれど、パチュリーがそんなことをするなんて思ったことなかった。
言おうとした言葉が靄となって消えていく。謝罪の言葉などすでに無い。
ここに許されるのは、彼の魔女が放つ呪いのみ。
「怖がらなくても大丈夫、ここでは殺さないわ。紅魔館まで連れ帰ったあとで赤い月の宴に招いてあげる。喜んでいいのよ? あなたは今日の酒宴で最初の魔法使いの生贄に選ばれる」
パチュリーの冷たい手が魔理沙の額に触れる。
直後、魔理沙は眠気に襲われてあっさりと意識を手放した―――――――――――。
まず始めに。
これを読むに当たって以下のことを了承していただきたいと思う。
この本は著者である私が本物の吸血鬼と同居し、その生態を記録したものであり第三者的表現はあまり多くない。
生態を観察した個体は二つ。それぞれ特徴が違うのだが、私はあえて特に親交の深かった個体の生態について記した。
私見が多いため、吸血鬼に対するイメージが壊れることを恐れるのであれば本書を目に通すのは控えてほしい。
私が観察した個体、レミリア・スカーレット(以下レミィ)の生態は以下のとおり。
朝の十時に起床。日中の活動は行われないとされてきた吸血鬼だがレミィは光に対して多少の抵抗があるらしく、短時間であれば彼女の居城である紅魔館内での活動が可能のようだ。
またレミィは早起きが苦手で急かすと駄々をこねるため、彼女の目が覚めるまで一時間は要する。
このときの彼女は呆けていて昨日のことも記憶にないことが多い。記憶力に優れないという文献が正しいようだ。
その後、朝食。食は細いようであまり多くは食べないが大好物のホットケーキの日にはお腹が膨れるまで食べる。
正午になると日差しが強くなるためか図書館に退避する。このときに私はレミィと挨拶を交す。
彼女は本を読むために図書館へ来るのではない。私の住処である図書館が薄暗く、闇の眷属である彼女にとって心地よいからである。
ちなみにレミィの部屋は紅魔館の最上階。わざわざ自分から陽の近いところに寝所を構える必要はないのではと言ったことがあるのだが、彼女曰く「リスクと威厳とは等価交換」なのだそうだ。意味不明。
夕刻になると昼食。私が計算したところレミィのバイオリズムは人間よりも三時間から四時間ほどの差異があることが判明。
人間にとって最適な朝食の時間が七時半ごろ。レミィはどう頑張っても十一時すぎになるため夕食の時間が彼女にとっての昼食のようだ。
また、この時間帯になると極稀に紅魔館という場所にも来客が現れる。特殊な環境であるため参考にはならないのでここは割愛する。
ここからが吸血鬼にとっての活動時間、夜における生態を記す。
まず夜になるとレミィは爛々と目を輝かせながら紅魔館を徘徊する。この行動を私はレミリアストーカーと呼んでいる。
自分の居城を徘徊するこの行為は一般的な示威行動のようなもので吸血鬼の貴族らしからぬ獰猛な習性を表している。
さらに夜になると脳が活性化して興奮するのか途端に饒舌になり、昼間には思い出せなかった記憶などを思い出すことが多く見られた。
二番目に多く見られる行動が吸血行為。食が細いと前述したが特に月が満ちているときは突発的な衝動に駆られ、適当なメイドを魅了して吸血することがある。
試しに吸血行為の最中に呼びかけてみたところ襲われた。肉食動物と同じで食事中に干渉するのは好ましくないようだ。
それから血はB型が好みということ。味の違いについては分からないため省略。
そして深夜の夕食、というか夜食。このときはレミィひとりで食事、他に誰かがいると神経が逆立つらしい。
食事が終わると湯浴み。本当に湯浴み程度で、その理由については後に記すことにする。
最後に就寝前のワインを飲んでから陽が昇る前に就寝。
これらがレミリア・スカーレットの生態のすべてである。
さて、ここからは吸血鬼について私なりに推察するものである。
まずは吸血鬼の弱点についてだが一般的に知られているものは聖水、川、ニンニク、心臓に木の杭、銀、太陽である。
なぜ吸血鬼はこれらに弱いのか? 理由として考えられるのが陰陽五行思想である。
吸血鬼は死ぬと灰になる。五行思想によれば灰は「土」に属するため吸血鬼は「土」に属しており、川の流れのような強すぎる「水」や相生であり相剋にもなりえる「金」によって自身を生み出した「火」の影響、つまり火傷を負うのである。
「水」と「土」は相剋の関係であるが“土虚水侮”といって「土」が弱すぎるために「水」を剋制できないということもある。
また吸血鬼は灰になっても地霊を吸い上げることで棺桶のなかから蘇るとされるがまだ確認できていない。
それから木の杭は“木剋土”の関係によって大打撃を被ることは言うまでもなく、銀は「金」に属するが純銀であれば効果がある。
前述では湯浴み程度と書き記したが実際にレミィが浴びるのはぬるま湯。そして湯にはつからず、濡れた布で体を洗う。
結果として吸血鬼という身に生まれ、五行に属することになったことが彼女にとって最大の不運である。
ところが伝説とは食い違うものでレミィは純銀のナイフで刺されても火傷程度しか負わず、多少の雨に当たってもボロボロに朽ちることはない。
これは紅魔館が霊脈上に存在することが深く関わっており、一種の防御によって即死の一撃から免れているとされる。
また彼女には運命を操る程度の能力が備わっているため急所を外すことで身を守っているようだ。
しかし運命を操る程度の能力とはどこまで作用するものなのか。
運命を操ることは直接的にいえば未来へ干渉することである。これはまさしく神に等しい力だ。
だが操れる運命に限度があるらしく、それは例えば大勢の人間が干渉するような運命を捻じ曲げることはレミィにもできないらしい。
単にキャパシティの問題かもしれないが私はこれが平行世界の一種ではないかと考えている。
まず人間AとBを用意する。この二人がこれから落雷に打たれるとしよう。
ここからレミィはおそらく平行世界上でこの二人が“落雷に打たれない”運命を見るのではなくて、さらに未来から“二人が生きて会っている”運命を見つけることで死を回避させるのだ。
そうすることで二人は落雷に打たれても未来に生きていることになり、目の前の死を回避することができる。
ところが未来にどちらかがかけていた場合、どんなに運命を見たとしても死を回避させることができない。つまり干渉ができないのだ。
“運命を変えるならば、それに関わるすべての人間の運命に干渉すること”。
逆に言えばレミィは単体を救うことができても、それ以上の数になると救えない確率が飛躍的に上がる。もちろんこの場合の単体は自分である。なぜなら彼女自身も運命に干渉する関係者なのだから。
自分を生かせても、他人を生かせない。運命を操る彼女だからこそ与えられた制限と孤独。それでも誰かに干渉することができたら、それは彼女にとって深く関わりあうことになる相手なのだろう。
例えば、私のような魔女も。
(読者の意向により中略)
最後に私はこの吸血鬼と出会えたことを誇りに思う。
これが運命であったとしても、呪いによる出会いだとしても私は彼女の親友となれたことを後悔しない。
そして私は過去の―――(この部分だけ涙で滲んで読むことができない)―――であったことを感謝する。
弱点だらけの永遠に幼い吸血鬼だとしても彼女だけが私の永遠の理解者なのだから。
例え神が彼女との仲を引き裂いても私は何度でも彼女の手を取る。
このひとときが赤い月に照らされた泡沫のように儚い夢だとしても、私は私の命が続く限り図書館の主であることを止めない。
私にとって唯一無二の親友レミリアの側にいるために。
著者:パチュリー・ノーレッジ
※※※※※
「これは………ヤバイものを見つけちまったぜ」
魔理沙は唐草模様の風呂敷から取り出した一冊の本に価値を見出した。
「なんて恥ずかしい文章だ、コイツをネタに使われてうろたえるパチュリーの顔が目に浮かぶようだぜ」
こみ上げる笑いを隠そうとするがどうやっても笑ってしまう。
まさしくパチュリーにとって隠しておきたかった弱点を手にしているのだ、これを使えば図書館から本を借りることも容易い。
秘密兵器として取っておこうと魔理沙が読み終えたその本を机の棚にしまう。
そのときだった。
コンコン。
「ん? アリスか?」
同じ森の住民の名を呼ぶが。
「私、パチュリーよ」
意外な人物の名前が返ってきた。
まさか、と魔理沙は自分の耳を疑った。こんなタイミングよく現れるはずがない、そんな馬鹿なことがあるものかと思った。
それより何より、あの動かない大図書館が自分の家にやってくるなどありえない。これまでにもなかったのだ、これからもあるはずがない。
しかし扉の外の声は待たない。
「ねえ、今日あなたが持っていった本のなかに返して欲しいものがあるの」
声は冷え切っていた。氷柱のごとき声は初対面のときよりも鋭く、今にも扉を突き破ってきそうなほどの力を秘めていた。
呪いの言霊は魔理沙の呼吸を止めても泊まらない。
「当てましょうか。本の題名と著者」
言われなくても分かる。彼女は取り戻しにきたのだ。
自らの秘密に踏み入ったものを消して、何事もない毎日を“取り戻す”ために。
「『吸血鬼の生態』。著者は『パチュリー・ノーレッジ』」
扉がゆっくりと開かれ、そこから紫の服を纏った魔女が入ってくる。
夏も近い昼下がりだというのに風が心なしか冷気を含んでいるようだった。
足が動かない。腕も、声すら出ない。
「あなたは言ったわね、『死んだら返す』って」
クスッと歪な笑いが室内に響く。
「私が殺すかもしれないってこと、考えたことはあった?」
あった。あったけれど、パチュリーがそんなことをするなんて思ったことなかった。
言おうとした言葉が靄となって消えていく。謝罪の言葉などすでに無い。
ここに許されるのは、彼の魔女が放つ呪いのみ。
「怖がらなくても大丈夫、ここでは殺さないわ。紅魔館まで連れ帰ったあとで赤い月の宴に招いてあげる。喜んでいいのよ? あなたは今日の酒宴で最初の魔法使いの生贄に選ばれる」
パチュリーの冷たい手が魔理沙の額に触れる。
直後、魔理沙は眠気に襲われてあっさりと意識を手放した―――――――――――。
久々に自分の好きなパチェが見れて嬉しかったぜ。
やっちゃえ、ぱっちぇさん!
「いくらコソ泥だからって、手を出してはいけない物もあります。
盗む時は気を付けた方がいいですね」
パッチェさん誤字!誤字!