WARNING!!この作品は普段コメディーを書いてる僕がまた違う雰囲気の作品を書いたらと言う事で生まれた作品です。よって薄っぺらい内容の作品を書いたらどうなるかと言う事で生まれた作品です。俺設定&独自解釈注意。それでもいいならまずよーーく考えて覚悟が決まりストレス発生覚悟で下へスクロールしてください。
此処は幻想郷。妖怪、人間が共に暮らしている世界。今日も大半が何気ない平和な日々を送っていた。今日も神社の巫女も呑気に寝る、起きる、掃除、お茶、ご飯、寝る、寝言の日々を送っていた。
「ん・・・・うん?」
お昼過ぎに目覚めたこの少女の名前は博麗霊夢と言う。此処博麗神社で巫女をやっている。今日もこんな怠慢な日常を繰り返そうとしていた。だが一つ違う事と言えば今日の彼女の日程は香霖堂の店主、森近霖之助から「使い方が判らない」といわれ譲り受けた外界の式『ぼいすれこおだあ』なるものを試そうとしていた。だがそんな予定も取り消しになってしまった。
なぜなら幻想郷は静かに、それでいてとてつもなく大きな異変が起こっていたからだ。霊夢はこの事に気づいてしまった。と、その時
「よーー!遊びに来てやったぜ!」
彼女は普通の魔法使い、霧雨魔理沙である。霊夢とも仲が良く毎日のように今の調子で、茶を飲みにやってくる。だが今日は霊夢の様子が違うことに気付いた。
「うん?どうした霊夢?」
魔理沙に気付いた霊夢は魔理沙の肩を掴み・・・
「魔理沙!大変よ!」
叫んだ。
「うぉ!な、なんだ!?」
そして、僅かに震えた声で
「げ・・・」
「げ」とだけ言って少し間をおいた。
「げ・・・?げ・・・ゲルマニウム?」
「違う!幻想郷が」
魔理沙は何だ、また異変か何かかと思い、紅い霧ややってこない春を思い出していた。
だが今までこんなに取り乱した霊夢は見たことが無い。そう思うと思わずにやけてしまう。
「なあ、また異変か?さては今度は夏が来ないとか言うんじゃないだろうな。それなら問題無いぞ。なぜなら------」
まあ、本当に夏が来なくなっても魔理沙としては別に構いやしなかった。むしろ暑いのは嫌いなのでうれしい。
「そんな優しい異変だったらお茶を飲んでから掃除、夕飯の支度を終えてから嫌々異変解決に行ってるわよ」
「む・・・」
魔理沙は若干悔しかったりした。今、魔理沙の心の中では、最後まで言わせろ!とか、私の考えた異変をなめるなよ?とか考えていた。でも異変の内容はどこかで聞いた事がある。不思議だ。
「幻想郷が・・・無くなるのよ」
しばし無音の時間が流れる。幻想郷が無くなる、それは自分達が死ぬと言っている様な物だった。
幻想郷の消滅の理由は?と聞かれれば色々あるが博麗大結界の消滅が真っ先に考えられている。
「へえ」
「あれ?」
霊夢は耳を疑った。てっきり、魔理沙から何だって?とかおいおい冗談だろ?とか言う事が聞けると思っていたからだ。
「ねえ、なんでそんなに無関心なの?」
「幻想郷が無くなる・・・ねえ。まあ仕方の無い事だろ。形ある物はいつか壊れるってどっかのお偉いさん
が言ってたって香霖が言ってたってアリスが言ってたぜ」
「えっと・・・?」
霊夢は少し考え事をしていた。結局誰が言ってたんだ?などと。
「と、兎に角マヨヒガの紫に聞いて----」
即座に立ち上がり紫の下へ行こうと霊夢。それを魔理沙は・・・
「ああ、行ったって無駄だぜ。もう紫は居ない」
手を横にダラダラと振り、霊夢を止めた。
「え?」
霊夢はまたしても耳を疑った。
「紫が居ない?」
まさかもう異変は始まっていた?その異変の所為で紫が・・・・・・・・・消えたと言う事なのか?そう思えてきた霊夢はかつて無いまでの不安に駆られた。
「は~~い♪壁に耳あり霊夢にゆかりん♪霊夢、目が覚めたみたいね」
「嫌ぁ!」
突然の訪問に思わず声を上げてしまった。まさか居ないと思っていた者がいきなり後ろから声をかけて来たのだ。この自分の事をゆかりんと称している女性の名は八雲紫、境界を操る程度の能力を持つ妖怪の賢者と呼ばれる大妖怪である。普段は寝ていることが非常に多く、式の藍などに家事を任せているので自ら遊びに行く所といえば、博麗神社と白玉楼くらいである。ちなみにどうやって後ろから話かけたかと言うとスキマを作りそこから登場したのである。
「あら、嫌ぁ!だなんて酷いわ。私泣いちゃうわよ?」
嘘っぽくよよよ、と泣くフリをしてみる。その辺に彼女の性格が表れている。
「ゆ、紫!?あなた消えたんじゃ無いの!?」
「あら、なんで私が消えなくちゃ行けないのかしら?」
霊夢の心臓はまだバクバクと鳴っている。
「だ、だって魔理沙がそう言って」
その事に魔理沙は反論した。
「私は『居ない』と言ったんだ。『消えた』なんて言ってない」
魔理沙はニヤニヤしながら言っていた。霊夢の顔が赤い。やはりあんな声を上げてしまったのだ。おまけに勝手な勘違い、これは赤面せずにはいられまい。霊夢は話を逸らすように紫に話しかけた。
「で、何のようなの?まさか幻想郷が無くなるって話?」
「あら、判ってるじゃない。霊夢ったら最初に来た時、寝てるんだもの。でもあの寝言は・・・ふふ、可愛いかったわよ。」
紫は扇子で口元を隠し笑っている。
「へぇ、どんなのだ?」
魔理沙は興味津々だ。すると紫は魔理沙を手招きで読んで・・・
「ふふ・・・ごにょごにょ」
耳打ちをした。初めは『?』マークを浮かべていた魔理沙だったが、次第に頬をヒクヒクさせて・・・
「だーーっはっはっは!」
盛大に笑っていた。霊夢は魔理沙に
「ねえ!なんだったのよ!」
真っ赤な顔で聞いている。
「ちょっと、そんな事より異変の話、聞きたいんじゃないの?」
「あ、そうよ!この異変の正体は一体何?まさか結界が崩れようとしていると言う事?」
すぐさま切り替えて、紫の方を見る。
「そう、幻想郷が無くなる。すなわち博麗大結界の消滅・・・ただ、今回は特殊で厄介な異変なの」
「「特殊?」」
霊夢と魔理沙は訳が判らなかった。博麗大結界の消滅には違いない。だが特殊とは一体?そんな事を
考えていた。
「今回違うと言うのは、消滅の原因。博麗大結界の寿命よ」
「寿命・・・」
「寿命?」
魔理沙は眉を潜め腕を組み、ん~~?と唸っている。
「そう言う事なのね」
「そう言う事なのよ」
「ま、待て!意味が判らん!私を置いて行くな!」
魔理沙は焦っていた。何か取り残されてる気がしたからだ。
「あら、仕方ないなんて言ってた割には随分と興味津々じゃない」
霊夢が茶化す様に魔理沙に言い放つ。
「う・・・それとこれとは別だ。・・・多分」
魔理沙は自信無さそうに言う。それを紫は、まあいいじゃないの。と霊夢を制する。
「じゃあ話に戻るけど、本来結界を作ったとき術者はあらかじめ結界の寿命を設定するの。その寿命が終われば当然結界も消える。それが今回の異変の正体よ。まあ、自然にやってくる物だから異変と呼んでいいのかわからないけど。」
「なんだ、じゃあどうしようもできないじゃないか。」
「案外、どっかのお偉いさんの言ってる事馬鹿に出来ないかもね。」
「だけどここからが肝心なの。本来寿命はあと5億年も先なのよ」
「?つまり、寿命が縮まったって事なの?」
「はい正解。で、その原因は2つあるの」
「で、その原因は何なんだ?」
今度は魔理沙が質問をする。
「あなたの神社、お賽銭が全然無いわよね?」
グサ!
「う・・・」
「ははは、何を今更、そんな事知らないやつは幻想郷にはもう居ないぜ!」
ブチ!!
「喧嘩売ってんの?」
見るとその手には魔理沙に向けられていた針が握られていた。
「うぉ・・・じ、冗談だ。ははは・・・私も今聞かされるまで知られなかったぜ」
見え透いた嘘を言ってみせる魔理沙。霊夢と目を合わせて居ない。嘘を吐いた者と目を合わせない、魔理沙の癖だ。もちろんそんな癖など無くても判ってしまうような判りやすい嘘だったが霊夢は、フンと鼻を鳴らし針をしまった。
「で、賽銭と結界、何か共通点でもあるの?」
霊夢は不機嫌そうに紫に言う。
「あら、あなた去年の秋に何をしに行ったのかしら?」
霊夢はしばし考え込む。
「おお、判ったぜ!」
「え?何?」
「あら、魔理沙ちゃんは賢い娘ね~」
「餓鬼扱いするな」
あらまぁ、とおどけて見せる。
「霊夢、お前山の上の神社に・・・」
「ああ!そうか!」
やっと霊夢も判ったようだ。隣でやれやれ、と溜息を吐く。
「ええ御察しの通り信仰心よ。神の力が弱まってしまえば結界を保つ事もできなくなる。その所為で結界の力も弱まり・・・という事よ」
「な、なるほど」
魔理沙は頷いた。霊夢はと言うと
「つまり、私の所為で幻想郷が?」
霊夢は思い詰めた様にそう呟いた。
「ええ、そうよ。これはあなたの所為。」
「おい!紫!」
魔理沙は慌てて紫を制する。
「そう、ふふ、私の所為なのね!じゃあ、私がその異変を何時もの様に解決してやれば言いだけの事。違わないかしら?」
霊夢は二人に笑ってみせる。
「まったく」
魔理沙はほっと胸をなでおろした。
「ふふっ、で、もう一つの原因が何と・・・」
「「何と?・・・」」
ごくり、と息を飲み紫を見つめる。
「私も判らないの~~♡」
「「なんだそりゃーーー!!!」
針を構える霊夢、八卦炉を構え霊夢にやめい、と言われ渋々八卦炉をしまう魔理沙。
「まあ落ち着きなさい。手掛かりならあるわ。」
手掛かりがあると聞き、霊夢は針をしまった。
「で、その手掛かりは?」
「ええ、やはりこれもどうやら信仰心が関係しているらしいわ。」
「じゃあ、賽銭をいれていけばいいのか?」
魔理沙の発言にいいえ、と首を振る紫。
「駄目よ。賽銭を入れたぐらいではもうどうしようもできないわ。そこまで異変が進んで行ってるのよ」
「じゃあ・・・」
「ええ、今の段階ではどうしようもないわ。大人しく結界の崩壊を待つのみって所よ」
ふう、と息を吐いたあとの紫はどこか悲しげだった。
「ちなみに期限はどれくらいなの?」
「私はもう諦めたけどどうしても、と言うなら・・・まあ、もって七日ね」
「七日でどうにかしろ、と言うのか。霊夢、今回ばかりはどうしようもないかもしれないぞ?」
紫も魔理沙も諦めている。幻想郷がいつも通りの毎日だったのもこのような者達が多かった所為だろう。
「まあできる限り頑張ってみるわ、あんた等はどうするの?」
霊夢が聞くと・・・
「私は・・・まあ、あとで決める」
「私も・・・寝てるんでしょうね。きっと」
霊夢は、はぁと溜息を吐いた。
「ふふっ、らしいわね。それじゃあね。」
「おおっじゃあな!頑張れよ!」
「ええ、それじゃあね。ふぁ~~、ごめん、もう眠いのよ」
こうして、魔法使いと大妖怪は去っていった。
(ええ、そうよ。これはあなたの所為よ。)
「私の・・・・・所為」
霊夢は誰も居ない境内でポツリと呟いた・・・
続く・・・かも
此処は幻想郷。妖怪、人間が共に暮らしている世界。今日も大半が何気ない平和な日々を送っていた。今日も神社の巫女も呑気に寝る、起きる、掃除、お茶、ご飯、寝る、寝言の日々を送っていた。
「ん・・・・うん?」
お昼過ぎに目覚めたこの少女の名前は博麗霊夢と言う。此処博麗神社で巫女をやっている。今日もこんな怠慢な日常を繰り返そうとしていた。だが一つ違う事と言えば今日の彼女の日程は香霖堂の店主、森近霖之助から「使い方が判らない」といわれ譲り受けた外界の式『ぼいすれこおだあ』なるものを試そうとしていた。だがそんな予定も取り消しになってしまった。
なぜなら幻想郷は静かに、それでいてとてつもなく大きな異変が起こっていたからだ。霊夢はこの事に気づいてしまった。と、その時
「よーー!遊びに来てやったぜ!」
彼女は普通の魔法使い、霧雨魔理沙である。霊夢とも仲が良く毎日のように今の調子で、茶を飲みにやってくる。だが今日は霊夢の様子が違うことに気付いた。
「うん?どうした霊夢?」
魔理沙に気付いた霊夢は魔理沙の肩を掴み・・・
「魔理沙!大変よ!」
叫んだ。
「うぉ!な、なんだ!?」
そして、僅かに震えた声で
「げ・・・」
「げ」とだけ言って少し間をおいた。
「げ・・・?げ・・・ゲルマニウム?」
「違う!幻想郷が」
魔理沙は何だ、また異変か何かかと思い、紅い霧ややってこない春を思い出していた。
だが今までこんなに取り乱した霊夢は見たことが無い。そう思うと思わずにやけてしまう。
「なあ、また異変か?さては今度は夏が来ないとか言うんじゃないだろうな。それなら問題無いぞ。なぜなら------」
まあ、本当に夏が来なくなっても魔理沙としては別に構いやしなかった。むしろ暑いのは嫌いなのでうれしい。
「そんな優しい異変だったらお茶を飲んでから掃除、夕飯の支度を終えてから嫌々異変解決に行ってるわよ」
「む・・・」
魔理沙は若干悔しかったりした。今、魔理沙の心の中では、最後まで言わせろ!とか、私の考えた異変をなめるなよ?とか考えていた。でも異変の内容はどこかで聞いた事がある。不思議だ。
「幻想郷が・・・無くなるのよ」
しばし無音の時間が流れる。幻想郷が無くなる、それは自分達が死ぬと言っている様な物だった。
幻想郷の消滅の理由は?と聞かれれば色々あるが博麗大結界の消滅が真っ先に考えられている。
「へえ」
「あれ?」
霊夢は耳を疑った。てっきり、魔理沙から何だって?とかおいおい冗談だろ?とか言う事が聞けると思っていたからだ。
「ねえ、なんでそんなに無関心なの?」
「幻想郷が無くなる・・・ねえ。まあ仕方の無い事だろ。形ある物はいつか壊れるってどっかのお偉いさん
が言ってたって香霖が言ってたってアリスが言ってたぜ」
「えっと・・・?」
霊夢は少し考え事をしていた。結局誰が言ってたんだ?などと。
「と、兎に角マヨヒガの紫に聞いて----」
即座に立ち上がり紫の下へ行こうと霊夢。それを魔理沙は・・・
「ああ、行ったって無駄だぜ。もう紫は居ない」
手を横にダラダラと振り、霊夢を止めた。
「え?」
霊夢はまたしても耳を疑った。
「紫が居ない?」
まさかもう異変は始まっていた?その異変の所為で紫が・・・・・・・・・消えたと言う事なのか?そう思えてきた霊夢はかつて無いまでの不安に駆られた。
「は~~い♪壁に耳あり霊夢にゆかりん♪霊夢、目が覚めたみたいね」
「嫌ぁ!」
突然の訪問に思わず声を上げてしまった。まさか居ないと思っていた者がいきなり後ろから声をかけて来たのだ。この自分の事をゆかりんと称している女性の名は八雲紫、境界を操る程度の能力を持つ妖怪の賢者と呼ばれる大妖怪である。普段は寝ていることが非常に多く、式の藍などに家事を任せているので自ら遊びに行く所といえば、博麗神社と白玉楼くらいである。ちなみにどうやって後ろから話かけたかと言うとスキマを作りそこから登場したのである。
「あら、嫌ぁ!だなんて酷いわ。私泣いちゃうわよ?」
嘘っぽくよよよ、と泣くフリをしてみる。その辺に彼女の性格が表れている。
「ゆ、紫!?あなた消えたんじゃ無いの!?」
「あら、なんで私が消えなくちゃ行けないのかしら?」
霊夢の心臓はまだバクバクと鳴っている。
「だ、だって魔理沙がそう言って」
その事に魔理沙は反論した。
「私は『居ない』と言ったんだ。『消えた』なんて言ってない」
魔理沙はニヤニヤしながら言っていた。霊夢の顔が赤い。やはりあんな声を上げてしまったのだ。おまけに勝手な勘違い、これは赤面せずにはいられまい。霊夢は話を逸らすように紫に話しかけた。
「で、何のようなの?まさか幻想郷が無くなるって話?」
「あら、判ってるじゃない。霊夢ったら最初に来た時、寝てるんだもの。でもあの寝言は・・・ふふ、可愛いかったわよ。」
紫は扇子で口元を隠し笑っている。
「へぇ、どんなのだ?」
魔理沙は興味津々だ。すると紫は魔理沙を手招きで読んで・・・
「ふふ・・・ごにょごにょ」
耳打ちをした。初めは『?』マークを浮かべていた魔理沙だったが、次第に頬をヒクヒクさせて・・・
「だーーっはっはっは!」
盛大に笑っていた。霊夢は魔理沙に
「ねえ!なんだったのよ!」
真っ赤な顔で聞いている。
「ちょっと、そんな事より異変の話、聞きたいんじゃないの?」
「あ、そうよ!この異変の正体は一体何?まさか結界が崩れようとしていると言う事?」
すぐさま切り替えて、紫の方を見る。
「そう、幻想郷が無くなる。すなわち博麗大結界の消滅・・・ただ、今回は特殊で厄介な異変なの」
「「特殊?」」
霊夢と魔理沙は訳が判らなかった。博麗大結界の消滅には違いない。だが特殊とは一体?そんな事を
考えていた。
「今回違うと言うのは、消滅の原因。博麗大結界の寿命よ」
「寿命・・・」
「寿命?」
魔理沙は眉を潜め腕を組み、ん~~?と唸っている。
「そう言う事なのね」
「そう言う事なのよ」
「ま、待て!意味が判らん!私を置いて行くな!」
魔理沙は焦っていた。何か取り残されてる気がしたからだ。
「あら、仕方ないなんて言ってた割には随分と興味津々じゃない」
霊夢が茶化す様に魔理沙に言い放つ。
「う・・・それとこれとは別だ。・・・多分」
魔理沙は自信無さそうに言う。それを紫は、まあいいじゃないの。と霊夢を制する。
「じゃあ話に戻るけど、本来結界を作ったとき術者はあらかじめ結界の寿命を設定するの。その寿命が終われば当然結界も消える。それが今回の異変の正体よ。まあ、自然にやってくる物だから異変と呼んでいいのかわからないけど。」
「なんだ、じゃあどうしようもできないじゃないか。」
「案外、どっかのお偉いさんの言ってる事馬鹿に出来ないかもね。」
「だけどここからが肝心なの。本来寿命はあと5億年も先なのよ」
「?つまり、寿命が縮まったって事なの?」
「はい正解。で、その原因は2つあるの」
「で、その原因は何なんだ?」
今度は魔理沙が質問をする。
「あなたの神社、お賽銭が全然無いわよね?」
グサ!
「う・・・」
「ははは、何を今更、そんな事知らないやつは幻想郷にはもう居ないぜ!」
ブチ!!
「喧嘩売ってんの?」
見るとその手には魔理沙に向けられていた針が握られていた。
「うぉ・・・じ、冗談だ。ははは・・・私も今聞かされるまで知られなかったぜ」
見え透いた嘘を言ってみせる魔理沙。霊夢と目を合わせて居ない。嘘を吐いた者と目を合わせない、魔理沙の癖だ。もちろんそんな癖など無くても判ってしまうような判りやすい嘘だったが霊夢は、フンと鼻を鳴らし針をしまった。
「で、賽銭と結界、何か共通点でもあるの?」
霊夢は不機嫌そうに紫に言う。
「あら、あなた去年の秋に何をしに行ったのかしら?」
霊夢はしばし考え込む。
「おお、判ったぜ!」
「え?何?」
「あら、魔理沙ちゃんは賢い娘ね~」
「餓鬼扱いするな」
あらまぁ、とおどけて見せる。
「霊夢、お前山の上の神社に・・・」
「ああ!そうか!」
やっと霊夢も判ったようだ。隣でやれやれ、と溜息を吐く。
「ええ御察しの通り信仰心よ。神の力が弱まってしまえば結界を保つ事もできなくなる。その所為で結界の力も弱まり・・・という事よ」
「な、なるほど」
魔理沙は頷いた。霊夢はと言うと
「つまり、私の所為で幻想郷が?」
霊夢は思い詰めた様にそう呟いた。
「ええ、そうよ。これはあなたの所為。」
「おい!紫!」
魔理沙は慌てて紫を制する。
「そう、ふふ、私の所為なのね!じゃあ、私がその異変を何時もの様に解決してやれば言いだけの事。違わないかしら?」
霊夢は二人に笑ってみせる。
「まったく」
魔理沙はほっと胸をなでおろした。
「ふふっ、で、もう一つの原因が何と・・・」
「「何と?・・・」」
ごくり、と息を飲み紫を見つめる。
「私も判らないの~~♡」
「「なんだそりゃーーー!!!」
針を構える霊夢、八卦炉を構え霊夢にやめい、と言われ渋々八卦炉をしまう魔理沙。
「まあ落ち着きなさい。手掛かりならあるわ。」
手掛かりがあると聞き、霊夢は針をしまった。
「で、その手掛かりは?」
「ええ、やはりこれもどうやら信仰心が関係しているらしいわ。」
「じゃあ、賽銭をいれていけばいいのか?」
魔理沙の発言にいいえ、と首を振る紫。
「駄目よ。賽銭を入れたぐらいではもうどうしようもできないわ。そこまで異変が進んで行ってるのよ」
「じゃあ・・・」
「ええ、今の段階ではどうしようもないわ。大人しく結界の崩壊を待つのみって所よ」
ふう、と息を吐いたあとの紫はどこか悲しげだった。
「ちなみに期限はどれくらいなの?」
「私はもう諦めたけどどうしても、と言うなら・・・まあ、もって七日ね」
「七日でどうにかしろ、と言うのか。霊夢、今回ばかりはどうしようもないかもしれないぞ?」
紫も魔理沙も諦めている。幻想郷がいつも通りの毎日だったのもこのような者達が多かった所為だろう。
「まあできる限り頑張ってみるわ、あんた等はどうするの?」
霊夢が聞くと・・・
「私は・・・まあ、あとで決める」
「私も・・・寝てるんでしょうね。きっと」
霊夢は、はぁと溜息を吐いた。
「ふふっ、らしいわね。それじゃあね。」
「おおっじゃあな!頑張れよ!」
「ええ、それじゃあね。ふぁ~~、ごめん、もう眠いのよ」
こうして、魔法使いと大妖怪は去っていった。
(ええ、そうよ。これはあなたの所為よ。)
「私の・・・・・所為」
霊夢は誰も居ない境内でポツリと呟いた・・・
続く・・・かも
日課の中に寝言があったのが気になる。
そのネタだと思ったら盛大に違った…
前に指摘させていただいた点がかなり改善されているのも好感です。
>なぜなら幻想郷は静かに、それでいてとてつもなく大きな異変が起こっていた。
「なぜなら」で文を始めたら「~だからだ」「~からだ」「~ためだ」等で締めましょう。
>魔理沙に気付いた霊夢は魔理沙の肩を掴み・・・
>そして、僅かに震えた声で
この後台詞が入って、文章はそのまま宙ぶらりんになってしまっています。台詞の後に「~と言った」「~と叫んだ」「~と呟いた」などを補ってやると良いのでは?
時間があるときに張り切って製作に取り組みたいと思います。なにせコレだけ作るのに6時間以上必要なもんで。(^-^;)
そして、ご指摘してくださった名前が無い程度の能力さん。遅くなりましたが修正させて頂きました。これからもこんな間違いありましたら、是非ご指摘お願いします。まだまだ未熟者ですが一生懸命作品作りに取り組ませていただいてますので、続き、楽しみにしていて下さい。(^_^)