あらすじ
ライアーソフト
それはある日の大事件。
「――――今日は母の日ですが、みんなに悲しいおしらせがあります。永琳が寒天になってしまいました」
「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」
「ウサアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」
まったくどうにも大事件。
-えーりん えーりん たすけてえーりん-
それは母の日少し前。
春もうららか永遠亭で。
姫とイナバが廊下の角で。
こしょこしょみんなでないしょの話。
「今年の母の日はマッサージをするイナバをくじ引きで決めましょう」
「ええー」
「みんなでマッサージしたいウサ」
「永琳様みんなでマッサージしたいウサ」
雅な姫様おっしゃる言葉に。
イナバのみんなは残念そう。
みんなの優しいママえーりん。
感謝の気持ちでマッサージ。
私も私も、ぴょんぴょん跳ねる。
うさぎのイナバをよしよしよいこ。
姫様なだめておっしゃった。
「去年はそれで永琳に100人のイナバが乗っかってしまったじゃない」
「やっぱりイナバ」
「100人乗っても大丈夫!」
「ウサ!」
えーりんえーりん。
頑丈えーりん。
「永琳かえって疲れてしまうわ」
「ううーんそれなら」
「仕方ないウサ」
しぶしぶみんなで諦める。
それもママへの愛ゆえに。
それは母の日ちょっと前。
永遠亭のみんなで進める。
今年の母の日大作戦。
「ねえ、てゐ」
「なに、鈴仙?」
「今年の母の日もないしょにするの?」
「そ。ないしょ」
廊下をてくてく二匹のうさぎ。
声をひそめてないしょの話。
こっそりお花を注文したり。
こっそり料理の練習したり。
みんなで一生懸命祝う。
母の日もすこしあとちょっと。
「楽しみだねー」
「ねー?」
二人でニコニコ顔を見合わせ。
想像するのは笑顔のえーりん。
えーりんえーりん。
ママえーりん。
「………………………………………ふぅ」
イナバと姫様動き出す。
今年の母の日大作戦。
それから亭のところどころで。
こしょこしょみんなでないしょの話。
見て見ぬふりするママえーりん。
どんなに上手に隠しても。
みんなわくわくうきうき笑顔。
かわいいアイディアまる分かり。
それでもなんとかしらんぷり。
やってはみたのだけれどもね?
「ああ………もう………!」
今すぐぎゅーっと抱きしめて。
今すぐ言いたい「ありがとう」。
溢れんばかりの姫様、鈴仙。
てゐとイナバの愛、愛、愛。
ひしひし受けたら感動の。
涙も渇いて出やしない。
体を包んで蕩かせる。
あまーいあまーいその愛に。
思わずとろける蓬莱袋。
とろりとろけて寒天に。
「う、宇宙人ホントよくわかんない!?」
「ああ、ひ、ひどい! てゐ、宇宙人差別!」
それは母の日、その当日。
永遠亭の大広間。
イナバと鈴仙、てゐを集めて。
姫様話したその顛末。
自室でとろりととろけて固まる。
永琳見つけた輝夜様。
あわててよいしょと永琳詰め込む。
大きな大きな豪華なお重。
今はパカリと蓋をあけ。
ぷるんと震えるぴちぴちの。
寒天えーりんご開帳。
えーりんえーりん。
七変化。
「永琳、こんなおいしそうになってしまって……」
「ひ、姫様~」
「姫様~、永琳様、元に戻るウサか?」
「このままだと永琳様に母の日のお祝い出来ないウサ……」
「ウサ~……」
自慢のふわ耳しょんぼりさせて。
落ち込むイナバのうさぎたち。
ショックを受けてた輝夜様。
イナバの姿に燃ゆるガッツに火がついた。
「だいじょうぶ!」
「ひ、姫様!」
「姫様~!」
「永琳は私たちが元に戻すのよ!」
えーりんえーりん。
みんなのえーりん。
いつもみんなをたすけるえーりん。
いつもみんなのたよれるえーりん。
「だって、今日は母の日なんだもの!!」
えーりんえーりん。
みんなのえーりん。
今日はみんなで。
たすけてえーりん!
「う、ウサー!」
「母の日ウサ-!」
「姫様の言うとおりウサ!」
「今日はみんなでえーりん様を助けるウサ!」
「あんたたち……そうよ、その意気よ!」
「てゐさま!」
「待っててください、師匠……!」
「鈴仙様!!」
みんなの気持ちがひとつになって。
高まるみんなの愛、愛、愛。
ひしひし受けたら寒天の。
永琳思わず。
余計に溶けた。
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!?」
「ウサーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
その後みんなでうんうん唸って。
頭をひねって三時間。
愛がひとつの原因ならばと。
逆の発想試してみたら。
「べ、別に千年以上一緒だからって私は永琳のこと好きでもなんでもないんだからねっ!」
「い、いつも師匠のお手伝いをしてるのは勉強のためなんですからっ! 師匠のためなんかじゃないんですからねっ」
「き、効いてるわ! 鈴仙、も、もっとー!」
「寒天が硬くなってきたウサ~!」
「みんなも手伝ってよー!?」
「永琳様にそんなキツいこと言えないウサ~」
「ウサ~……」
「わ、私だって辛いんだから……」
「ああ、鈴仙、ダメよ!? ほら、また溶けてきた!?」
「ああ、すみません姫様~!?」
なんとかかんとか元通り。
「すみません姫様、このたびはとんだご迷惑を……」
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!」
「貴女たちも、ごめんなさいね。とんだ母の日になっちゃって……」
「ししょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーう!」
「えーーーーーーーりんさまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
『ウサーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!』
みんなが泣きつきむぎゅっとつぶれる。
みんな大好きママえーりん。
溶けないようにと我慢するのも。
あらあらまあまあ一苦労。
愛は大事なものだけど。
時には摂り過ぎ要注意。
なんとも幸せいっぱいな。
それはある日の大事件。
ライアーソフト
それはある日の大事件。
「――――今日は母の日ですが、みんなに悲しいおしらせがあります。永琳が寒天になってしまいました」
「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?」
「ウサアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?」
まったくどうにも大事件。
-えーりん えーりん たすけてえーりん-
それは母の日少し前。
春もうららか永遠亭で。
姫とイナバが廊下の角で。
こしょこしょみんなでないしょの話。
「今年の母の日はマッサージをするイナバをくじ引きで決めましょう」
「ええー」
「みんなでマッサージしたいウサ」
「永琳様みんなでマッサージしたいウサ」
雅な姫様おっしゃる言葉に。
イナバのみんなは残念そう。
みんなの優しいママえーりん。
感謝の気持ちでマッサージ。
私も私も、ぴょんぴょん跳ねる。
うさぎのイナバをよしよしよいこ。
姫様なだめておっしゃった。
「去年はそれで永琳に100人のイナバが乗っかってしまったじゃない」
「やっぱりイナバ」
「100人乗っても大丈夫!」
「ウサ!」
えーりんえーりん。
頑丈えーりん。
「永琳かえって疲れてしまうわ」
「ううーんそれなら」
「仕方ないウサ」
しぶしぶみんなで諦める。
それもママへの愛ゆえに。
それは母の日ちょっと前。
永遠亭のみんなで進める。
今年の母の日大作戦。
「ねえ、てゐ」
「なに、鈴仙?」
「今年の母の日もないしょにするの?」
「そ。ないしょ」
廊下をてくてく二匹のうさぎ。
声をひそめてないしょの話。
こっそりお花を注文したり。
こっそり料理の練習したり。
みんなで一生懸命祝う。
母の日もすこしあとちょっと。
「楽しみだねー」
「ねー?」
二人でニコニコ顔を見合わせ。
想像するのは笑顔のえーりん。
えーりんえーりん。
ママえーりん。
「………………………………………ふぅ」
イナバと姫様動き出す。
今年の母の日大作戦。
それから亭のところどころで。
こしょこしょみんなでないしょの話。
見て見ぬふりするママえーりん。
どんなに上手に隠しても。
みんなわくわくうきうき笑顔。
かわいいアイディアまる分かり。
それでもなんとかしらんぷり。
やってはみたのだけれどもね?
「ああ………もう………!」
今すぐぎゅーっと抱きしめて。
今すぐ言いたい「ありがとう」。
溢れんばかりの姫様、鈴仙。
てゐとイナバの愛、愛、愛。
ひしひし受けたら感動の。
涙も渇いて出やしない。
体を包んで蕩かせる。
あまーいあまーいその愛に。
思わずとろける蓬莱袋。
とろりとろけて寒天に。
「う、宇宙人ホントよくわかんない!?」
「ああ、ひ、ひどい! てゐ、宇宙人差別!」
それは母の日、その当日。
永遠亭の大広間。
イナバと鈴仙、てゐを集めて。
姫様話したその顛末。
自室でとろりととろけて固まる。
永琳見つけた輝夜様。
あわててよいしょと永琳詰め込む。
大きな大きな豪華なお重。
今はパカリと蓋をあけ。
ぷるんと震えるぴちぴちの。
寒天えーりんご開帳。
えーりんえーりん。
七変化。
「永琳、こんなおいしそうになってしまって……」
「ひ、姫様~」
「姫様~、永琳様、元に戻るウサか?」
「このままだと永琳様に母の日のお祝い出来ないウサ……」
「ウサ~……」
自慢のふわ耳しょんぼりさせて。
落ち込むイナバのうさぎたち。
ショックを受けてた輝夜様。
イナバの姿に燃ゆるガッツに火がついた。
「だいじょうぶ!」
「ひ、姫様!」
「姫様~!」
「永琳は私たちが元に戻すのよ!」
えーりんえーりん。
みんなのえーりん。
いつもみんなをたすけるえーりん。
いつもみんなのたよれるえーりん。
「だって、今日は母の日なんだもの!!」
えーりんえーりん。
みんなのえーりん。
今日はみんなで。
たすけてえーりん!
「う、ウサー!」
「母の日ウサ-!」
「姫様の言うとおりウサ!」
「今日はみんなでえーりん様を助けるウサ!」
「あんたたち……そうよ、その意気よ!」
「てゐさま!」
「待っててください、師匠……!」
「鈴仙様!!」
みんなの気持ちがひとつになって。
高まるみんなの愛、愛、愛。
ひしひし受けたら寒天の。
永琳思わず。
余計に溶けた。
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!?」
「ウサーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」
その後みんなでうんうん唸って。
頭をひねって三時間。
愛がひとつの原因ならばと。
逆の発想試してみたら。
「べ、別に千年以上一緒だからって私は永琳のこと好きでもなんでもないんだからねっ!」
「い、いつも師匠のお手伝いをしてるのは勉強のためなんですからっ! 師匠のためなんかじゃないんですからねっ」
「き、効いてるわ! 鈴仙、も、もっとー!」
「寒天が硬くなってきたウサ~!」
「みんなも手伝ってよー!?」
「永琳様にそんなキツいこと言えないウサ~」
「ウサ~……」
「わ、私だって辛いんだから……」
「ああ、鈴仙、ダメよ!? ほら、また溶けてきた!?」
「ああ、すみません姫様~!?」
なんとかかんとか元通り。
「すみません姫様、このたびはとんだご迷惑を……」
「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーりーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!」
「貴女たちも、ごめんなさいね。とんだ母の日になっちゃって……」
「ししょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーう!」
「えーーーーーーーりんさまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
『ウサーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!』
みんなが泣きつきむぎゅっとつぶれる。
みんな大好きママえーりん。
溶けないようにと我慢するのも。
あらあらまあまあ一苦労。
愛は大事なものだけど。
時には摂り過ぎ要注意。
なんとも幸せいっぱいな。
それはある日の大事件。
初っ端から吹きましたw
とってもヒンヤリしてるナリ……
次回作も待ってます
気持ちはわかるがとけるなwww
いいなぁいいなぁこんな永遠亭
この永琳はすごくママさんしてそうだ
笑えるんだけど、ほんわかともする話をありがとう!
母の日なので貴方の作品を期待してましたw
笑えばいいのか、和めばいいのか……
貴方の書く幻想郷は毎回暖かくて大好きだ!
思わず叫んでしまうこの良さ。じょにーず氏の永遠亭はいつも可愛い。
もう、じょにーずさんの作品のみんなは可愛すぎるw
すげえwww
ほんわかしすぎw
溶けてしまっても仕方ないな!
永遠亭には愛がいっぱいだ!
その発想はどこからwww