Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

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2008/05/06 19:31:32
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幻想郷一瀟洒なメイド、十六夜咲夜は

今晩のおかずについて悩んでいた


無論、ごにょにょな意味な意味でのおかずである













おっと、ここで笑ってはいけない。興奮するのはもっといけない

咲夜とて一人の人間、一人の少女

人である以上、三大欲求を解消する事は生きていくうえで不可欠なのである

もっとも、最近は妖怪までその原理に則っているが、ここでは省くこととする



「ごにょにょな意味」が分からない人は、寺小屋へ行くといい

今なら上白沢先生が手取り足取り丁寧に教えて教えてくれる訳もなく旦那に燃やされるだろう











それは、ともかく












「どうしようかしら・・・」









一通り屋敷内の仕事も終わり、のんびりと紅茶を入れる咲夜

夜もたけなわ、そろそろお嬢様も起き出す頃であるのだが

最近時間を止めても目が回るほど忙しく、いろいろと欲求不満になりつつある

自制も大切だが、適度に吐き出す事も同等に大切なのだ










「・・・そういえばお嬢様が歯ブラシを新調したんだっけ」








いきなり主の使っていたものを思い浮かべるあたりがまさに瀟洒

しかし、さすがにそこまで漁るのはよくないと考え直す。おもにメイドのプライド的に

とりあえず門番と乳繰り合おうかと考えていると









「咲夜」

「お嬢様・・・もう起きてらしたのですか?」

「ええ。少し早く目が覚めてね」

「申し訳御座いません、お傍に控えておらず」

「構わないわ。どうせ紅茶を頼むところだったし」






その言葉が終わるのが早かったか咲夜の動くのが早かったか

気づいたときには、既に手の中にカップが握られていた

レミリアは満足して口をつけると



「咲夜はこれから仕事?」

「いえ、もう屋敷内の事はほとんど済ませてしまったので、用事があればなんなりと」

「そう」





レミリアは少し思案すると




「なら、ちょっとお風呂につきあいなさいな」








まーべらす


















「どうしてまた私を?」


いや、嬉しいんですけどね。ものすごく




「特に深い意味はないわよ? たまには従者に、背中や髪を流させるのも主の役目かと思って」

「そうですか」






大方、パチュリーから借りた漫画にそんなシーンでもあったのだろう


とりあえず咲夜は思った。ナイス





「しかし私のような者が、湯浴みまで同伴させていただいてもよろしいのですか?」

「咲夜。あまり自分のことを卑下するものではないわ」



レミリアは少し拗ねたような顔をして



「あなたが自分で自分をその程度に思っているのなら、あなたを信じている私が愚かみたいじゃない」

「・・・失礼しました」

「もう少し素直に聞いておきなさい。気に入らないやつと風呂に入ろうとするほど、私は酔狂じゃないわ」





事も無げに言ってのけたレミリアに、ほぅ、と息をつき後姿に見とれる咲夜

さすが我が主。カリスマの権化。愛すべき幼女。れみりあうー☆

思わず頭を撫で回したくなる衝動を必死に抑えて後に続く














「咲夜」

「はい」





咲夜は恭しく礼をすると

帽子を形が崩れないように置いて

一つ一つ丁寧にレミリアの服のボタンをはずし

ばんざいの格好をさせて下着を脱がせた




わ、私がお嬢様のお召し物を脱がせる日が来るなんて・・・・っ!

思わず一瞬時を止めてくんかくんか



ああ、甘酸っぱい香り・・・・・




「咲夜、なんで泣いてるの?」

「なんでもありませんよお嬢様。私は主に恵まれているなと・・・」

「・・・ふーん」



なんだかよくわからないといった様子で首をかしげる





「ささ、そんなことはよろしいですから参りましょう」

「・・・そうね」







手早く自分の服をたたみ終えると

背中を押しながらるんるんとレミリアを浴室へ






この浴槽も、元々はそう広いものではなかったのだが

レミリアが和風な幻想郷の景観に感銘を受けたようで

「うちも変えるわ!」と宣言した後

浴槽を何人もがゆったり寛げるように広げ、浴室も大きくしてしまった

まぁ、疲れが良く取れる、ということで住人にはいたって好評ではあるが






「それじゃ、お願い」

「仰せのままに」





ちょこんと椅子にこしかけ、背中を存分に晒すレミリア





「(はあぁ・・・・っ!)」







無防備に背を向ける主に、両手を頬に当て、心の中でうっとりと息をつく咲夜








ちんまりとした肩のラインに、手のひらで包み込めてしまうような小尻

さながら天使のような背中には、似つかわしくないはずの漆黒の羽

相反するはずの象徴であるのに、いや、それ故に、ため息をつくほど美しかった




「どうしたの?」

「い、いえ。なんでもありませんよ?」



慌てて意識を引き戻し、かけ湯をしてやってから体を洗う


「ひゃっ」

「ああ、申し訳御座いません。熱かったでしょうか?」

「ううん、別に。ちょっと驚いただけ」

「そうですか」




タオルにしっかりボディシャンプーをしみこませると

力を入れすぎないように丁寧に、羽の付け根を囲むようにそっと洗っていく

咲夜もいろいろ吸血鬼の話は聞くが

こうやってよく体を洗う吸血鬼も珍しいのではないか

美鈴のしつけが行き届いているといわざるを得ないだろう

紅魔館のお母さんはさすがなのである








「はい、次は髪ですね」

「ん」


体を優しく流してやってから、髪をゆっくりと泡立てる









「お嬢様は髪質がいいですねー」

「そう?」

「ええ。まるで絹糸かなにかのようですわ」





我が事のようににこにこしながら、髪を指でなぞる












「・・・・ふぁ・・」

「どうなさいました?」

「んーん・・・なんでも・・・」







ゆるく首を振りながら、ぼんやりと答えるレミリア










「ん・・・あ・・・」

「お嬢様?」

「・・・っ、・・・さくやぁ・・・」

「?」

「んん・・・・・」













「・・はぁ・・・・きもちいい・・・・・」



















しょうげきのじじつ、さくやさんはかみをあらうのがとってもじょうずだった!

















その主の言葉を聴いた直後、咲夜はこれまでにない危機に瀕していた






まずい、まずいぞぉこれは


血管が。血管のようなものがなにやらやばい気がする


しかしお嬢様の体を私の血で汚すわけには・・・・っ!


はははは、さすがの私でもこれは我慢しきれるかわからんな!!


うおおぉぉがんばれ私のキーゼルバッハ!!
















「さくやぁ・・・・もっとぉ・・・・」


ダメでした


















非情にも、おいうちをかけられた咲夜ちゃんはあえなく惨敗

いくら瀟洒でも、ガード時にはりせんスマッシュはさすがにきつかった



すんでのところで下を向いたので大惨事は免れたが

自分の体の首から下が真っ赤に染まるという

スカーレットデビルの由来も真っ青な事になってしまった

『二つ名、スカーレットメイドの由来:主萌え』とかマジでイヤ過ぎる



しかし切れ者の咲夜さんは、時間を止めて体を洗ったので心配なかったのでした。スゴイネー



















「さ、それではあったまりましょうか」

「うん・・・咲夜、なんだか赤くない?」

「そうですか? 少し湯あたりしたんでしょうかね」

「まだはいってもないのに?」

「幻想郷はなにが起こっても不思議ではないのですよ?」



大抵の事はこの言葉で乗り切れるってけーねが言ってた

案の定レミリアは


「そうね」


と言っただけで気にも留めなかった。ホントありがたい

とりあえず安心した咲夜は、レミリアと共に肩まで湯に浸かった














「やっぱりたくさんの湯はあったまりますねぇ」

「そうね・・・」




ほーっと息をついてると、先ほどからちらちらとレミリアの視線が咲夜のほうに

辿ってみれば、己の胸と主の胸の間をいったりきたりしている




「(まったく可愛らしい・・・)」










普段は機敏な動きの邪魔になるので、多少きつく締めてあるのだが

咲夜とてそう胸のないほうでもない

確かに美鈴や薬屋、どこぞの死神などと比べると大きさでは及ばないものの

それでもレミリアがやや羨望の眼差しを向けるぐらいはあるようだ








もっとも、咲夜はレミリアのその幼い胸がとてつもなく堪らないのだが

つるぺた幼女は正義。近々紅魔館のスローガンにしたい所存である






しかし、あまり凝視していると咲夜のほうが抑えが利かなくなってくる

軽く頭を振ると




「それではそろそろあがりましょうか」

「うん・・・・」







熱さでぽーっとしているのか、若干舌足らずに答えるレミリア

そっと背中を押すようにして、脱衣所まで向かう




「さて、それでは失礼しますね」








これで見納めか、と


レミリアがぼーっとしているのをいいことに

体を拭きながら主の肢体を目におさめる咲夜


























湯に濡れて光るシルクのような髪


上気して一層幼さが引き立っている表情


まだまだ発展途上な小さい胸


幼女特有の、僅かにぽっこりと膨らんだ腹部


そしてまだ穢れを知らない小さなh
































その後の事を、咲夜はよく覚えていない











ただ確かな事は





自分の隣に、幸せそうに微笑みながら擦り寄ってくる主がいる事と


自分の名前が「咲夜・スカーレット」と改名された事だけだった













「なんか名前が微妙にカッコいいのが気にいらない」と、全てをなかったことにしたパチュリー

全咲夜が泣いた事件だったが、そこに意味もなくフランちゃん乱入

罠を巡らせるパチェ、傷つきながらも戦う咲夜、昼寝する美鈴、フランちゃんうふふ

果たしてレミリアは、最後まで信じ続ける事ができるのか





『吸血鬼はおとしごろ』---近日上映







同時上映

「ひとりでできるもん~真夜中の一人遊び~」

「めいどちょうといっしょ~早すぎた目覚め~」

「ふたごであそぼ~甘美な遊戯~」
樽合歓
コメント



1.名前が無い程度の能力削除
>「ふたごであそぼ~甘美な遊戯~」 



期待して待ってますw
2.名前が無い程度の能力削除
大丈夫か。これ?
3.名前が無い程度の能力削除
ひとりでできるもん~真夜中の一人遊び~

これを見た瞬間指定うけるようなことじゃなく、フランの元気一杯満面笑顔の大破壊を思い浮かべた俺は健全なのか、思考回路がずれてるのか



いろいろつっこみどころ多くて面白かったです
4.名前が無い程度の能力削除
SSって咲夜スカーレットのイニシャルかw
5.名前が無い程度の能力削除
時間は止めても、匂いを嗅ぐに留めるサクヤさんは比較的まともだと思ったら・・・

いっちゃったよ!