Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

門番と小悪魔と大ちゃんと

2008/05/03 20:47:12
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※この話に大妖精は登場しません。

































幻想郷のとある街道。

昔はよく旅人がせんだみつおゲームをしたりでそこそこ人通りのよい道であったのだが

八意大爆発事件により現在人はおろか妖怪も見かけられない。

今も歩いているのは小悪魔と紅美鈴の二人だけである。



この二人、紅魔館を出てきたのだ。

ある日美鈴は咲夜と口喧嘩になった時渾身の正拳突きを咲夜の顔に命中させた。

しかし全く効かず逆に額にパンチを入れられ壁にめり込まされた。

そんな出来事の次の日、彼女は恋仲である小悪魔をつれて駆け落ちした。



行くアテのない二人はどこか身を潜められそうなついでに新婚生活を送れそうな場所は無いか

人間の里の慧音に訪ねてみることにした。





慧「うちは不動産屋ではないのだがな」

美「まぁそういわずに何かありませんか?」

慧「む・・・」

小「えっとここの家に居候させてもらうのはどうでしょう?」

美「それナイス!!」

慧「いや・・・家出してきたんだろう?

  十六夜咲夜が探しに来るだろう。うちにいたんじゃすぐに見つかってしまうぞ。

  それに私と妹紅のMakeLoveをじゃまされたくない」

小「・・・」

慧「・・・そうだ、

  受け入れてくれそうな家が一軒ある」

美「ほんとですか!?」

慧「交渉してみよう。付いてこいダラズ」







例の家へ向かう道中



小「どんな家なんですか?」

慧「そうだな・・・家に入ると蜘蛛の呪いをかけられた住人が突然目の前に現れる」

美「怖っ!!」

慧「冗談だ。

  本当は少女が一人で住んでいる家だ。

  本来なら妖怪は歓迎されないが君たちなら間違いは起こさないだろう」

小「ま、間違い? どんな?」

慧「無理矢理妊娠させるとか」

美「おいこのハクタク本物!? さっきからおかしいわよ!!」

慧「悪いな。今夜は満月だからテンションが上がってしまって・・・と着いたぞ。

  それじゃ私は妹紅と約束があるんでな。サラバ!!」

小「ちょっ交渉までしてくれるんじゃないんですか!!?

  おい誰か!! あのピンポンダッシュ捕まえろ!!」



娘「あの~何の用?」

美「お?」



家の中から顔を出したのはまだ10代中盤くらいの少女であった。



美「(え、こんな子供が一人暮らし・・・?)

  えっと、実は居候させてもらえる家を探してて・・・」



すると不審な表情を浮かべていた少女はすぐに笑顔になり玄関の戸を開けた。



娘「なんだ、そういうことなら歓迎するわ」

子「え!? こんなにあっさり・・・? 少しは疑おうよ」

娘「慧音さんが連れてきたのなら大丈夫でしょ」

美「あれ、慧音さんの姿見た・・・?」

娘「あの卑猥な呼び鈴の鳴らし方は慧音さんにしかできないわ」

子「やべぇ・・・紅魔館の誰と比べても変人だよあの人・・・」

美「いや、咲夜さんには負けるんじゃないかしら」



娘「ところであなたは紅美鈴さんでいいの?」

美「うおぅ初対面の相手に名前で呼ばれた!Yes!!

  それで合ってます。 ってよく知ってますね」

娘「幻想郷縁起で見たもの。

  そっちの方は知らないけど見たところ魔族系」

子「小悪魔です。

  お姉様って呼んでください」

娘「わかったわ。よろしく美鈴さんに小悪魔さん」

子「お姉様・・・」

蛟「私は春風亭 蛟姫(みずき)。 ゆっくりしていってね」

子「変わった名前ですね」

蛟「父が龍の妖怪だったからだと思うわ」

美「ということはハーフですか?」

蛟「ええ。人間に惚れて里に居着いちゃったんだって。

  まぁお父さんもお母さんももういないんだけど。         ・・・笑いすぎで窒息死したみたい」

小「だからお一人で・・・」

蛟「ええ。ホントはお姉ちゃんもいるんだけど稼ぎに出てるから。

  でも寂しくは無いわ。 あなたたちが着てくれたしね」

美「じゃあお言葉に甘えてしばらく居させてもらいます。

  あ、宿代分くらいは働きますから」



こうして二人は半人半妖の少女の家で暮らすこととなった。

少し生活してみてまず彼女の忙しさに驚いた。

食事の用意、掃除や洗濯などの家事をはじめ菜園の世話や剣道の稽古などなど。

特に小説とアニメを同時に見る器用さには感服した。

剣道の稽古の時は魔界剣道三段だと豪語していた小悪魔が軽くぶちのめされた。



そんなこんなで二ヶ月ほどが経過した。



実に退屈のしない楽しい日々を送っていたのだが気になることがあった。

それは蛟姫が毎日決まった時間に飲んでいる薬。それに普段咳き込む時がある。

最初は風邪でも引いているのだと思っていたが二ヶ月経った今でも変わらず薬を飲み続ける。



気になって仕方がなかった小悪魔は慧音に聞いてみることにした。





小「おい中国!!」

美「美鈴さんと呼べ!! で何?」

小「蛟姫さん大風邪ですよ!」

美「・・・何それ?」

小「これは特に名称が決まってないので私たちが勝手にこう呼んでるんですが

  妖怪がかかると重い風邪のようなもんです。

  が、人間が感染した場合不治の病です。普通は助かりません」

美「聞いたことある・・・ってあれ人間に感染しないんじゃなかったっけ?」

小「一年ほど前に妖怪に襲われたそうです。」

美「性的な意味で?」

小「その妖怪はお姉さんが何とか追っ払ったんですが

  二人とも噛み付かれてしまって、

  右足を噛まれたお姉さんはその場で自ら足を断ちましたが

  腹を噛まれた蛟姫さんはヤラレチャッタ。

  ついでにこのまま行くと余命三年くらいだそうです」

美「じゃああれだけいつも動き回ってるのは少ない時間を無駄にしたくないってこと?」

小「そのようですね。

  しかーし大風邪には治療薬が存在します!」

美「マジで!?」

小「ただこれは材料が二つ必要なんですがどちらも入手困難で・・・」

美「もちろんこれは採りに行くフラグでしょう!」

小「やっぱりですか。 そのうちの一つの在処は聞いておきましたよ!」





ここに小悪魔と中国の冒険が決定した!





蛟「ホントにもう行っちゃうの?」

美「短い間でしたがありがとうございました」

小「また近いうちにお邪魔すると思いますので」

蛟「ええ。いつでも来てね」









小「とりあえず妖怪の山の上の方に材料になる『爆草』を栽培してる神様が住んでるそうです。

  名前はえっと『花王亜姫神』。かおうあのひめって読むそうです」

美「草も神様も変な名前・・・」

小「ちょ!! そういうことは迂闊に口走らないでくださいよ!!

  どこで神様が聞いてるかわかんないんですよ!

  めっちゃ偉い神様だったらどうすんですか!!!」

美「わがっだ!わがっだがあ!!ぐびいめんあ!!」

小「何言ってるかわかりませんよ!! もっと締めたらわかりますかね!!」



早「あの~殺人ならよそでやってもらってもいいでしょうか?」

小「うわ見られた!!」

早「え~と小悪魔さんと中国さん・・・どうされたんですか?」



現れたのは山の奇跡人間、ルイージである。



小「あれ、神社ってもっと上じゃありませんでしたっけ?」

早「いえ実は周辺の掃除をしていたらいつの間にかここまで」

小「(こいつレベル高ぇな・・・)」

早「そちらこそどうしてここへ?」

小「実はかくかくしかじかで」

早「ほう・・・角張った鹿が・・・

  わかりました。この先の関所を通過できるように紹介状を書きますので少々お待ちを」



~30分後~



早「はい出来上がりです」

小「やけに時間かかりましたね」

早「墨をするのに時間がかかってしまって」

小「一からやってたんだ!?」

早「おそらく上のほうにうちの八坂様がいるのであとはそっちに聞いてください。」







小「この紹介状字汚っ!!」





途中でいろんな神様に声をかけられながら小悪魔と危篤状態から回復した美鈴は山を登っていった。

ショートカットしようとすると撃墜されると言われたので歩いて登った。

そして滝の裏。



椛「ロン! うっしゃぁ!! 昼飯いただきぃ!!」



美「こんちゃーす」

小「おー大麻雀でしょうか・・・でけぇ」

椛「あれ、どうしたんです?」

美「ちょっと山の上の方に住んでる神様に用があって」

小「中ボス同盟に入る意志は固まりました?」

椛「私をパシリ呼ばわりした奴のいる宗教団体なんかに入りません!!

  私を誘いたかったらそいつを外してください!」

小「いやぁリリーはリーダーだから外せないっていうか」

椛「だから静葉神にも断られるんですよ!!」

小「ちっ・・・一人くらいパシリ欲しいなー」

椛「ブルータス!!」







山の中腹ぐらい。

買い物袋をひっさげた八坂神奈子に会った。



神「ほう・・・あの上の方の神様。

  わかったわ。

  大ちゃんには話し付けておくから登りなさい」

美「・・・大ちゃん?」





そして登る登る。



美「大妖精ってこんなところにも来てたのね・・・」

小「しかも結構偉いんじゃないです?」



そんな感じで話しながら登る。

すると、大ちゃんが現れた。



大「あら、あなたたちね。

  八坂さんから話は聞いてるわ」

小「はぇ・・・?」

美「えっと・・・どちら様でしょうか?」

大「私? 私は大天狗。

  みんなからは大ちゃんって呼ばれてるの」

小「そっちの大ちゃんかよ!!!」

大「わぁびっくりした!? 何よ」

美「いや実は私たちの住んでたところの近くにも大ちゃんって呼ばれてる子がいて・・・」

大「ふぅん、そうなんだ」

小「でも大天狗ってこんなんなんだ・・・

  私のイメージだと鼻が高くて真っ赤で髭なかっこいい大男だったのに・・・」

大「ああそれパパがそんな感じね。 こないだ世代交代したのよ」

美「ずいぶん若いですよね。小学生くらいかな」

大「うん実はママが実家に帰っちゃってね・・・パパが落ち込んじゃって大天狗を降りたの。

  ほんとは弟が継ぐ予定なんだけどまだおしゃぶりしてるからねーあはは」

小「(本当に大丈夫かこいつで・・・他の天狗たちもこんなのがリーダーでいいのか?・・・)」

美「あ、でも貴女は鼻長くないですね」

大「ん~?

  あんた、鼻の長い幼女に萌える!? 萌えないでしょう!?」

美「そんな理由!? しかも自分で幼女って言った!!」





こうして大ちゃんを加えさらに上を目指す。

そしてついに、辿り着いた。

広めに整えられた山道、緩やかな坂道、

しかし少し行ったところで土砂崩れに遭ったが片付けていない、みたいな所もある。

目の前は崖でその真上に家が建っている。セキスイ○イムである。

周辺には特殊な結界が張られており直接飛んで崖の上へ行くことはできないようである。



大「亜様ー!! 爆草欲しいって人たちが来てるよー!!」



大ちゃんが大声で呼びかけると崖の上からひょっこりと顔を出す一人の女性。人なら二十歳前後だろうか。



亜「だったらここまで辿り着いてみなさいなー!」



崖の上から大声で返事が来ると同時に青く光る兵隊がぞろぞろと出てきた。



大「亜様どうやら遊びたいみたい。

  後ろから来る式神は私がせき止めたげるからあなたたちはさっさと上に行って」

美「あ、わかりました。では!」





二人はすさまじい勢いで式神たちを蹴散らしながら坂を登ってゆく。

すると、



-総大将敗走の危機! 至急救援せよ!!-



「「な、何ぃ!!?」」



急いで坂を下る。

しかし、



-総大将大ちゃん、敗走!!-





GAME OVER





・・・気を取り直して。



美「私たち二人で前後の敵の相手をしますから。

  貴女は敵の攻撃の来ない場所にいてください」

大「えへへ実は弱いのばれちゃった」

小「開始30秒で雑魚にやられるってどこの鬼畜ゲーですか」



二人は雑魚を倒しながらどんどん坂を登る。

途中大ちゃんが出しゃばって敵に攻撃されそうになるのを守りながら何とか登り切った。

本当の敵は大ちゃんかもしれない。



亜「あら、早かったわね」

美「腕っ節には自信ありますから!」

小「それで次はあなたと戦うんですか?」

亜「それは無いわ。

  私を倒せるのはバルサンやキンチョールくらいだもの」

美「(私持ってるし・・・ていうかこの神様虫だったの・・・?)」

亜「爆草が欲しいって言ってたわね。

  どうしたの?」

小「ええ、実は・・・」









亜「ふぅん、その病気の人間の女の子を助けるために爆草と大蒜Xが必要な訳ね・・・

  ・・・あなたたち勘違いをしてない?」

小「へ?」

亜「爆草と大蒜Xで出来る特効薬は妖怪用。

  人間用は今の二つに加えて・・・





  百八の材料が必要になるぞ!!!」





「「な、何だってーーーーーーーー!?」」

美「残り三年、あの子の最高の同居人になれるようにがんばりましょう」

小「諦めるんですか!!?」













ちなみにあの子の姉は材料を裏ルートで入手しようと紅魔館で働いていたりする。



yura
コメント



1.名無し妖怪削除
これくらいのカオス、幻想郷じゃ日常茶飯事だぜ。
2.名無し妖怪削除
なんという淡々としたカオス。略してタンス。
3.名前が無い程度の能力削除
>「交渉してみよう。付いてこいダラズ」

偽者だーーー!!私はこんな慧音信じないぞ!もっとやれ!
4.名前が無い程度の能力削除
セキスイ○イムが俺の腹筋を破壊しやがった。
5.名前が無い程度の能力削除
絶望した!大妖精が登場しない事に絶望した!
6.名前が無い程度の能力削除
>家に入ると突然蜘蛛の呪いをかけられた住人が突然目の前に現れる

スタルチュアハウス?懐かしっ!

そして大ちゃん弱っ!そして無双風