Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

れいむ好かれてます

2008/05/02 15:55:14
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ドカーン


私がのんびりとお茶を飲んでいると、そんな音が聞こえてきた。
お茶を口に入れながら考える。
……おそらく魔理沙が来たのだろう。もう少し静かに訪問できないものだろうか?
多分、いや絶対に無理だろう。
そんな風に思考していると魔理沙がやってきた。
「よう、霊夢。今日も来てやったぜ」
あんなに凄い音を立てていたのに、魔理沙はどこも怪我をしていない。
それどころか服に汚れ一つ無い。
……毎度のことながらどうなっているんだろうか。
「ん?どうしたんだ?」
「……なんでもないわ。ところでまたお茶を飲みにきたの?」
「いや、私の目当てはお前だぜ」
……これもいつものことである。
「……ハァ」
溜息が出てしまった。
何時頃からだろうか?彼女が積極的になったのは。
「む?溜息をつくと幸せが逃げちゃうぜ?」
「……お茶入れてくるわ」
魔理沙の分のお茶を入れるために台所に向かう。
「ちょっとまってくれ、霊夢」
「なによ?」
「……愛してるぜ」
「……はいはい」
そう返し、私は台所へと足を進めた。
おそらく、魔理沙は不満そうな顔をしているだろう。
それもいつものことである。



私とて、彼女の思いにきちんとした答えを返さなければならないと思っている。
しかし……、答えを返さなければならないのは彼女『達』なのである。



「こんにちは、霊夢」
魔理沙とお茶を飲みつつ雑談をしているとアリスがやってきた。
……何か嫌な予感がする。
「なんだ、お前も来たのか」
嫌そうな顔をして魔理沙が言う。
「ねぇ霊夢、ケーキ作ってきたんだけど一緒に食べない?」
魔理沙の言葉を無視してそんなことを言う。
「……私を無視するなんていい度胸じゃないか」
「あら魔理沙、いたの?」
さも今知ったという風に言うアリス。
険悪な雰囲気になった。
二人の間で火花散ってるし……。
「……ハァ」
また溜息がでてしまう。
魔理沙が言うように幸せが逃げるのならば、私は幸せになれないかもしれない。
そうだ、神社にてゐを連れてこようかしら。
そうすれば私も幸せになれるわ。
……私が逃避をしている内にかなり危険な空気になっていた。
どうしようか。
そう思っていると背後から誰かに抱きつかれた。


「れーいむ♪」
「きゃっ!?」
「「!?」」


「んふふ♪」
「……って、レミリアじゃない」
背後から抱きついてきたのはレミリアだった。
「おまっ!!霊夢に抱きつくじゃないぜ!!!羨ましい!!!!」
「わ、私だって抱きつきたいのに!!!!」
魔理沙とアリスがギャーギャー騒ぎ始める。
危険な空気はなくなっていた。
正直、助かったと思う。
レミリアの方に視線を向け、ふとあることに気づく。
「あら?咲夜はどうしたの?」
彼女の従者である咲夜の姿が見当たらないのだ。
「咲夜なら置いてきたわ」
少々呆れた顔をしながら言う。
「あの子ったら美鈴に夢中なんだもの。今日もじゃれあってたから、邪魔しちゃ悪いと思ってね」
……そういえば、レミリアの横で写真を見ながら「めーりんめーりん」と呟いてたのを見たことがある気がする。
「美鈴も大変よね。咲夜にパチェ、さらにフランにまで好かれてるんだもの」
それはまた厄介な奴らに好かれてるわね。
レミリアは愉快そうに笑っている。
この様子だと美鈴の心配はしていないようだ。
……私は同情するわ、美鈴。
がんばって生きるのよ、どんなに辛くとも。
今度一緒にお酒でも飲もうと思う。
お互い厄介な奴らに好かれた者同士として。


「咲夜と美鈴の話はこれぐらいにして……」
レミリアがニヤリと笑う。

「今日は泊まっていくわね」

その一言に騒いでいた二人が反応する。

「泊まって……」
「いくですって……?」

なんというか、二人の目がヤバイ。
しかし、レミリアはそんなのお構いなし。
「いいでしょ、霊夢。咲夜もいないし……ね?」
「いいわけないぜ!!!!!」
「そうよ!!!お泊りだなんて……」
魔理沙とアリスが割って入ってくる。
「なに?邪魔をするつもり?」
「霊夢と一緒の布団で寝るのは私だぜ!!」
「……おやすみのキスをして、おはようのキスも。そしてもちろん……。うふふ」
魔理沙、なんでお泊り=一緒の布団になるのかしら?
アリス、おやすみのキスもおはようのキスもしないわよ?
そしてもちろんなんなのよ?


また空気が……。
「……ハァ」
あ、また溜息。
やはり私は幸せにはなれないのかもしれない。
今からでも兎捕獲作戦を開始しようかな。
なにか良い作戦名はないかしら?
『てゐ捕まえて幸せ浮か霊夢作戦』とかどうかしら。
流石私、いいネーミングセンスしてるわ。


現実に戻ってくると、三人は言い争いをしていた。
良かった、言い争い程度で。
スペルカードなんかを使われたら堪ったものではない。
まぁ、油断はできないけど。

三人を見守っていると横から声を掛けられる。
「霊夢も大変ねぇ」
「……不法侵入よ? 紫」
「あら?それならばあの吸血鬼もじゃない?」
横にいたのは紫だった。
こいつのことだから、最初から覗いていたんだろう。
まったく、趣味の悪い妖怪である。
「で? いったい何が目的なの?」
幸いなことにあの三人はまだ紫の存在に気付いていない。
さっさと帰って貰おう。
もうこれ以上騒がしくなるのは勘弁して欲しい。

「ふふ、もちろん あ・な・た♪」

そう言うと同時に私を抱きしめ顎をクイッと上げられる。
間違いなくキスしようとしている体勢だ。
……少しドキッとしたのは秘密だ。
だんだんと近付いてくる紫の顔。
「「「あーーーーーー!!!!」」」
だが、それも三人の声により止められる。
「今なにしようとしてたんだ!!!?」
「もちろんキスよ」
「……どうやら死にたいようね。……こんなに月も紅いから本気で殺すわよ」
レミリア、まだ昼間よ。


ついに弾幕戦が始まってしまったが全員私が「夢想封印」で墜としてあげた。


今倒れている四人。
魔理沙、アリス、レミリア、紫。
皆私に思いを伝えてきた。
でも、私は誰が好きなのか分からない。
答えはまだだせそうに無い。


しばらくこの四人との騒がしい日々が続きそうだ。
えー、始めまして。この作品が初投稿となっております、たいし・Sという者です。
稚拙な文章で大変申し訳ありません。ですが、楽しんでいただけたのであれば幸いです。

一応この作品の続編みたいなものを考えています。
主役はこの作品に話だけ出てきた美鈴にする予定なんですが……。
たぶんギャグが強くなるかと思います。
たいし・S
コメント



1.名無し妖怪削除
是非美鈴編を書いてください。
2.名無し妖怪削除
霊夢とは別の方向性とは別で美鈴変お願いします!
ただ,全てを包み込むお母さん的受けな美鈴でギャグ物とかも
見て見たいカモよ!
3.名無し妖怪削除
霊夢愛されすぎだろ。まあ、霊夢は俺のY(マスパ、四重結界、夢想封印
後、美鈴編を書くことが貴方にできる善行だとえーき様が言ってた。
4.名前が無い程度の能力削除
霊夢ってモテそうだよね、人妖問わず。

5.名前が無い程度の能力削除
霊夢スキーな俺歓喜

こんな霊夢が結構好きだ。シリアスもいいけど



是非美鈴をお願いします
6.名前が無い程度の能力削除
総受けすぎて見逃してたけど霊夢のネーミングセンスがお嬢様並みにルナティック