Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

友達だから

2008/04/13 04:58:23
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同作品集の下の所にある「この名前をつけた理由 ~大鐘婆の火~」の後日談という位置づけの作品です。

ほのぼの系で書いてみたので、マッタリとお読みください。














    ※    ※    ※





ある日の夕方。

今日も、一日厄を集めて幻想郷を歩き、妖怪の樹海の中の自宅に帰ろうと歩いていた厄神…… 
鍵山 雛は、里の近くにある小川の所にいた。

その小川に掛かっている小さな橋を渡っていた時に、その先の河原で遊んでいる子供達が私に気が付く。

以前だったら、「気持ち悪い!」とか「コッチに来るな!」とか言われ、酷い時には石とかを投げられた事もあったけど、
今は、そんな事はないの。

先日の上白沢 慧音のお願いによって、寺子屋で代理教師をやってから、子供達の中に私への面識が出来たようで、
以前とは違い、こちらに向かって手を振ってくれたりする。

「あ、厄神様だ!!」
「あ、本当だ!!」
「厄神様~!!」

小川で魚とかを獲って遊んでいた子供達が、遊んでいる手を停めて私の方へ寄ってくる。
手には、今獲ったらしい魚などが入っている桶を持っているわ。
コッチに笑顔で向かってくる子供達を見て、私はハッとする。

『あ、いけない!』

そう思った私は、近寄ってくる子供達に声を掛ける。

「ちょっと待ってね、厄をしまうから」

そう言い、私は大きく深呼吸をする様に目を瞑り、大きく息を吸う様に気を込める。

私の体の周りにあった厄がゆっくりと小さくなり、私の体の中に収納されていく……

子供達もすでに慣れた様で、私の体の周りにある厄の範囲には入らないで、厄が消えていくのを待っている。


「もういいわよ」


体の周りの厄がすべて消え去り、赤い服と特徴的な髪型がよく見えるのを確認し、私の声を聞いた子供達は、
手にした桶を私に見せようと、河原から橋にあがって来て、私のそばに来た。

「ねえ、みて! 厄神様!! これさっき獲れたんだよ!! 大きいでしょ!!」
「コッチは、なかなか獲れない奴なんだぜ!」
「見て! すごいたくさんいるでしょ!!」

子供達は各々の桶を私に自慢げに見せる。

「あら、すごいわね」

橋の上で、しゃがんで子供達の持っている桶を覗き込んでいる私は笑顔で答える。







その光景を遠くで見つめている目があった。
その目は小川の水面のギリギリの所にあり、気配を悟られない様に息を殺していた。
その目は、羨望のまなざしで厄神を見つめていた。

「……いいなぁ……」とつぶやきながら。







    ※    ※    ※







その夕方の別視線。


小川に掛かる小さな橋の下の水の中。
ジッと息を殺して、小川の川辺で子供達が遊んでいる姿を見つめている一人の河童がいた。
名前を「河城 にとり」

楽しそうに魚を獲っていたり、水辺で遊んでいる子供達の姿を見て、しきりに「いいなぁ……」とつぶやいていた。

『私も一緒に遊びたい』という思いはあるけど、勇気がない。
人間は大好きだけど…… 怖いって思う自分がいる。

ちょっと前に紅白の巫女や白黒の魔法使いと戦ったけど、あれは緊急事態だったから、
自分がなんとかしないと……という使命感みたいな物があったけど、今は違う……

一歩を踏み出せないにとりは、水の中で子供達が遊んでいる姿を見ているだけで満足だと思っていた。


「うん、これでいいんだよ ……多分……」


その時、にとりが隠れている橋の上を誰かが歩いている音が聞こえてきた。。
「ん?」と思い、橋の下から少し移動して、その橋を歩いている人を見てみる。

「あ、雛ちゃん!」

よく知っている人影だった。
体の周りにドス黒い厄の塊を漂わせながら、ゆっくりと橋の上を歩いている。
その姿をみて、にとりは思った。

「あ、いけない!! 子供達が雛ちゃんに気づいちゃう!!」と。

過去にこういう光景を何度もにとりは見ていた。
そうなると大概、子供達は雛に向かって、罵声を浴びせたり、酷い時は石とかを投げつけたりする。
それを必死に堪える雛の姿…… その光景は見たくない!!

にとりの不安は的中した。

「あ、厄神様だ!!」

大きな声で子供達が叫んだ。

『ああ、見つかっちゃった!! 逃げて! 雛ちゃん!!』

水の中でにとりはギュっと目を瞑り、今まで自分が見てきた光景を思い浮かべ、必死に祈る。

『逃げて……、雛ちゃん! 逃げて……』


しかし…… にとりが予想したのとは違う事が起こり始めていた。


「ちょっと待ってね、厄をしまうから」


え? 橋の上にいるはずの雛ちゃんが子供達に向かって話している。
しかも、今まで聞いた事もない様な明るい声の雛。
ギュッと瞑っていた目をユックリと開けると、橋の手前の河原に桶を手にもって、ワクワクし橋の上にいる雛を見つめている
笑顔の子供達の姿がみえた。

一方の雛は、橋の上で体の周りにある厄の塊を自分の体内に収納している……。

『え? なんで!!』

水の中で驚いていたにとりは、さらに驚く。


「もういいわよ」


そう雛の声が聞こえたかと思ったら、河原で待っていた子供達が楽しそうに河原を駆け上がり、
橋の上にいる雛に寄って行く姿が見えた。

『嘘っ! なんで!?』

目の前の光景が信じられないにとりは、その光景をまばたきを忘れているかの様に凝視していた。


「ねえ、みて! 厄神様!! これさっき獲れたんだよ!! 大きいでしょ!!」
「コッチは、なかなか獲れない奴なんだぜ!」
「見て! すごいたくさんいるでしょ!!」


子供達の楽しそうな声が水の中にも聞こえてくる。

「あら、すごいわね」

橋の上で子供達の目線に合わせるようにしゃがみ、子供達の持っていた桶を覗き込んでいる雛の楽しそうな声がそれに続く。

にとりは、気になってもう少しだけ橋から離れて水面に顔を出す。

にとりの目に映ったのは、橋の上で笑顔で楽しそうに会話をしている雛と子供達の姿。
今までとはまったく違う雛の環境……
にとりが知っているだけでも、こんな風景は一度も見たことがない。

「……なんで……どうして?……おかしいよ?……」

けど、にとりの目の前で起きている事は現実。
今まで忌み嫌われてきていたはずの雛が、逆に子供達から声を掛けられて、楽しそうに会話をしている……

『信じられない』、『おかしい』、『有り得ない』

にとりの頭の中には、その言葉がグルグルと渦巻いていた。

しばらく混乱していたにとりだったが、そんな混乱していた頭の中にひとつの感情が生まれていた。
その感情は、無意識に言葉になってにとりの口から漏れていた。




「……いいなぁ……」





雛が子供達に手を振り妖怪の樹海に帰る時まで、にとりはその場でその光景を呆然と見つめていた。

雛が橋の上で立ち上がって、妖怪の樹海へと向けて歩き出した時に、
にとりはハッと我を取り戻して、妖怪の樹海へと向けて小川を泳いで上って行った。

泳ぎながら、にとりは先程の光景が信じられず、何度も自分の記憶を疑っていた。
「有り得ない…… けどさっきの光景は紛れもない現実…… でも、信じられない……」


妖怪の樹海の中の……
雛のいる家のさらに奥にあるにとりの家に到着してからも、
さっきの光景が信じられなかった。

けど、にとりの頭の中には、「信じられない」という考えよりも、子供達と笑顔で接している雛の姿を見た時の、
「……いいなぁ……」という羨望の意識の方が強く心に残っていた。
そして、決心する。


「よし、明日雛ちゃんに聞いてみよう!! どうやって、人間と仲良くなったのかを!!」


そう思い、明日に備えて早めに布団へ入る。
……けど、何か興奮している様でなかなか寝付けない。

結局にとりが眠りに入ったのは、日付が変わった頃だった。








    ※    ※    ※




翌日。


いつもの様に早朝に目が覚める。
朝食を食べてから、いつもの様に厄を集めに行く準備をしてから家を出る。

「さてと、今日はどっちに行こうかしら?」

そう思いながら、森の中を歩く。

「あら? 誰かいるのかしら?」

近くに誰かがいる気配がする。
この気配は、人間ではない。
妖怪……それとも?

そう思い、用心深く周囲を見渡す。

『どうやら、この気のする方向は、……あっちね……』

方向を特定した私は、その気のする方向へゆっくりと進む。

『コッチは池の方向…… じゃあ池に誰かいるのかしら?』

池に一歩づつ近づきながら、池にいるであろう誰かに気が付かれない様にこちらも気配を消す。
そして、いつも池に来る人間の厄を取る時にいる池のすぐそばにある大木の裏側に来た。
そこから、ソッと池を覗く。

『あ、アレ? にとり??』

私が見たのは、河童の「河城 にとり」
私の家のもっと奥にある滝の手前の川に住んでいる河童の一人。
ただ、かなりの人見知りな為に、滅多に自分の住んでいる所から動かないし、
自分から人に会いに行くなんて事はまずない。

そのにとりが、なんでココに?

そう思った私は、ちょっとしたイタズラ心で、「驚かしてみようかしら?」と思い、
池の脇にある岩に腰掛けて水面を見つめ、頻繁に溜息をしているにとりの後ろにコッソリと近づいていった。

ゆっくり…… ゆっくり…… そ~っと……


「に~と~りっ!!」

真後ろに私が来ても私に気がつかないで溜息をついていたにとりの背中を、
ポンと軽く叩きながら、驚かす様にちょっと大きな声でにとりを呼んでみたの。

「う、うわぁ!!!!!」

その瞬間、にとりは大きく飛び上がり、岩からずり落ちて、そのまま池の中にドボンと落ちていった……

「あ……」

何かマズイ事をしたのでは? 
そう、にとりが沈んでいった水面を呆然と見つめながら、私は思ったの。
どうしていいか分からない私は硬直しながら、ただ水面に浮かび上がる細かい気泡を眺めるしかない……

「プハァ!!」

その水面の細かい気泡を押しのけて、にとりの顔が水面に浮かび上がる。

「ちょ…… 雛ちゃん!! 驚かさないでよ!!」

「ごめん……、そんなに驚くとは思わなかったわ……」

水から上がってきたにとりは、驚きと怒りの2つの表情を浮かべて私をにらむ。

「ごめんなさい……」

その顔を見て、私は再度謝る。

「ま、まあいいんだけどさ……、 私は河童だから濡れるのは慣れてるし……」







しばらくの沈黙。
私の方は、何を話していいのか分からない。
にとりの方も、昨日決意した事を雛に聞いてみようかどうかを悩んでいる。

にとりの口からは、時々「え~っと……」とか「で……」とかが聞こえてくるけど、
そこで口が閉じてしまう。

だから私はひとつ聞いてみたの。

「ねぇ、どうしてこんな所にいたのよ? 珍しいじゃない?」

その言葉を聞いて、にとりは一瞬体をビクッとさせる。

『実は、昨日の雛を見ていてね……、どうやったら子供達とあんなに仲良く慣れたのかを聞こうと思って』

と、にとりは雛に聞きたかったのだが、やっぱりにとりの心の中では「人間が怖い」という印象が強くあり、、
昨日の雛の様になるまでの過程が予測できなくって、恐怖を感じていた。

「仲良くなりたい」という気持ちは、にとりの中に大きくある。
けど、もし雛に昨日の事を聞いて、自分で試してみて、その結果「やっぱり人間は怖い」というイメージが
自分に残ってしまったら……
大好きな人間を自分は嫌いになるかもしれない。

それに、過去に雛にしてきた人間の行い……

幾度となく見られた酷い行為。

もしかしたら、同じ様な事を私もされるかもしれない。


そんな恐怖があり、にとりは目の前にいる雛に昨日の事を聞けないでいた。




「た、たまたまだよ、いや、ひ…久しぶりに雛の顔を見ようと思ってさ……」


私の問いににとりは言葉を濁しながら答えた。
そう言い終わると同時ににとりは池の中に飛び込んだ。

「じ……じゃあね、ま、また来るね!!」

といい、何かに慌てる様に池に繋がる小川を上って森の奥へと帰って行ってしまった。








そのにとりの様子を見ながら、私はある考えをしていた。


「……これは、私が友人として一肌脱がないといけない様ね……」


そう思いながら、私の口元は「ニヤリ」と微かに笑みを浮かべていた。






    ※    ※    ※




「あ~!! もう!!  なんで聞けなかったんだよ~!!」

自宅でにとりが後悔していた。
近所に住む、数少ないまともにしゃべる事が出来る友人である雛なのに、
ちゃんと聞けなかった自分が情けなかった。

雛は決して私を見捨てたりはしないし、突き放す様な事もしない。
それに、もしちゃんと私が聞きたい事を雛に聞いたとしても、、
雛はちゃんと誠意を持って答えてくれるし、必要なら力も貸してくれる。

それを分かっていながら、聞けなかった自分が情けなかった。

「絶対に雛は何かおかしいって思っているだろうな……」

そう思うと、また聞きに行こうという気が失せてくる。

「はぁ……、私ってダメだなぁ……」

こんな時は何かを作ろうとか、そんな気も起きない。
ただ、自分のダメな部分だけが頭の中に浮かび上がり、
それに対して、ただ溜息を付くだけ。
何もやる気も起きない。

大好物のキュウリも今はいらない。


そこまで、私は落ち込んでいた。




    ※    ※    ※


某所



「……で、そういう訳なんですよ」

「ああ、分かった。けどそこまで上手く行くのか?」

「ええ、まず大丈夫だと思います」

「貴女がそういうのなら、大丈夫でしょう。 が、問題は……」

「ええ、本人がここまで来れるのかどうか……です」

「来てしまえば、あとは私と妹紅でなんとか出来ると思うんだが……」

「後は、私がなんとか考えます。 また何か分かったらご連絡いたします」





   ※   ※   ※




数日後。

私は森の奥に向かって歩いていた。
向かっていた先は、にとりの家。

先日の事もあり、ちょっと心配だったから。

川のそばにあるにとりの家の玄関をノックする。

コンコン

……

あら? 返事がないわ。

コンコン
「にとり~!! 雛よ~!!」

……ドタドタ……

あ、いるみたいね。
家の中から、慌てて玄関に向かっている音が聞こえてくるわ。

ガラガラと音を立てて玄関が開く。

「あ、雛ちゃん……、どうしたの?」

玄関の所に、今起きたばっかりの顔をしたにとりが現われた。
まだ眠い目をこすり、欠伸も出そうになっている。

「あのね、私今日の午後から人間の里に行くんだけど、一緒に行かない?」

その言葉を聞いた時、にとりはまだ自分は夢の中にいるものと思っていた。

雛が人間の里に行く?
幽々子の前にミスティアがこんにちわと言いながら無防備に出て行くのと同じ位に危険な事。
里の人間だって、「厄神」という存在を知っているだけに、里になんて行ったら間違いなく、
酷い目に遭わされるに決まっている。

そんな事を、今にとりの目の前にいる雛が、笑顔で言っているなんて…… 信じられない。
だから、これは「夢」よ!

「ちょっと~、夢じゃないわよ! ほら!!」

そう言いながら、私はにとりにほっぺをつねる。

「い、痛いよ! 雛!!」

にとりのほっぺのつねられた所が赤くなる。
「お~、痛い……」
そう言いながらにとりは赤くなったほっぺをさする。

「ね、夢じゃないでしょ?」

「うん、確かに夢じゃないのは分かったよ。 けど、雛が里に? 信じられないよ」

「ちょっと前なら私もそう思っていたけどね、けど今は違うのよ。
 ちゃんと向こうから頼まれている事だから」

「頼まれて?」

「うん、里の寺子屋で代理教師を頼まれているの。 と言っても不定期だけどね」

にとりのまだ寝ている頭の中で、少しずつ何かが繋がっていった。

『そうか、だから子供達と面識があった…… きっとそうだ』と。

「で、どう? 一緒に行かない?」

「……雛ちゃんって意地悪……、知っているクセに……」

そう言い、にとりはふくれてしまった。
にとりが『人間は好きだけど、怖い』という事は、私もよく知っていた。
それを知っていながら、私が「里に行かない?」という事は、意地悪の何物でもない。

「そう言うと思ったわ。けど、にとりの「光学迷彩」を使えば、気が付かれずに里にもいけるし、
 子供達に気が付かれないで寺子屋の中にも入っていける…… それに寺子屋の中にはたくさんの子供がいるのよ」

一瞬、にとりはピクッとした。
そうか…… そういう手がある。
間近で人間を見れるチャンスじゃないか!
しかも、たくさんの子供達のそばに行ける!

玄関の所で、一点を見つめ口の端がチョコンと上に向いて生き生きとした目になったにとりを見て、
私は、ある確信をした。

「じゃ、お昼にこの前の池の所で待っているわ、遅刻厳禁よ」

答えを聞かずに私はにとりの家を後にした。
ううん、答えを聞かなくっても分かるの。

にとりは絶対に来るって。

そして、私が向かった先は…… 里の寺子屋だった。






   ※   ※   ※


【寺子屋】


「じゃあ、今日来るのか」

「ええ、間違いなく」

「そうか…… じゃあ妹紅、手筈通りに頼む」

「分かったよ」

「色々とすいません、お手数を掛けてしまって……」

「いえいえ、こちらもいつも大変お世話になっているんです。この位のお手伝いなら喜んでやりますよ」

「本当にすいません」



   ※   ※   ※




お昼。

池の所で私はにとりが来るのを待っていた。
といっても、にとりは河童。
普通に歩いてくるのか? それとも川を伝って池の中からやってくるのか?
私は、道と川の両方を注意深く見ていた。

しかし、その両方に、にとりの姿はない。

「遅いわね」

そう私がつぶやいた瞬間、私の真後ろから「さっきからここにいるよ」と声がする。

「え? にとり?」

驚いて私は振り返る。
けど、にとりの姿はない。

「うん、これならOKだね」

また声が聞こえると、私の後ろの空間がゆがむ。
そのゆがみの中から、にとりが現われた。

……これが、にとりの光学迷彩……


「うん、雛ちゃんでも気が付かないなら、大丈夫だね」

「……ええ、分からなかったわ……」

私は驚いた表情を浮かべていた。

「よし、この光学迷彩なら大丈夫!! じゃあ行こう! 雛ちゃん!」

そう言いにとりは笑顔で私と里へと向かう。
けど、里に近づくにつれて、にとりから笑顔が消えていく……

里に入る直前で、にとりは光学迷彩を使い姿を消す。
にとりの姿が見えないから、私の左腕にあるリボンの端の部分をにとりが持ち、私にはここにいるという事を知らせてくれている。


里の入り口には、先に寺子屋の講師である「上白沢 慧音」の友人の「藤原 妹紅」が待っていてくれた。

「お、来たな。 もうすぐ授業がはじまるぜ。 今日もよろしくな、厄神様!」

「こちらこそ、よろしくお願いします」
私は、妹紅さんに丁寧にお辞儀をして、さっそく寺子屋に向かう。

『この人……普通の人じゃないね』
雛の腕のリボンの端を持って、気配を消して雛と歩幅を合わせて歩いていたにとりは、
雛の横にいる妹紅を見ながら、そう感じていた。

寺子屋に向かう途中で、妹紅が雛に話しかけてきた。

「そうそう! そういえばこの前違う代理教師を頼んでみたんだよ」

「そうですか。 で、どうでした?」
私は、妹紅さんに聞いてみた。

「それがさ……」
妹紅は、苦虫を噛み潰した様な表情になり、事のいきさつを話してくれた。


「まず、『大妖精』に頼んでみたんだよ。 そしたら、『いいですけど、私が行くって事は、チルノちゃんも一緒ですけど?』
 ってさ…… いい人材なんだけど、オプションが酷すぎる!」

で、却下。

「次に『八坂 神奈子』に頼んでみたんだ。 快い返事でイケル!って思ったんだけど、
 話の途中で寝ていた生徒に向かって『エクスパンデッド・オンバシラ』はないだろ?
 で、それを停めようとして、付き添いで来ていた『東風谷 早苗』が神奈子を制そうとしたんだけど、
 子供達から『あ、脇巫女2Pカラー』って言われた瞬間に神奈子以上にキレてしまって、
 今度は逆に神奈子に停められる始末。
 で、その光景を生徒に混じって、まったく見分けが付かない『洩矢 諏訪子』がただただ『あ~う~』って涙目で言っているんだぜ。
 横で見ていた慧音が頭を抱えていたよ」

「ははは、まるでコントね……」

「で、最後に『八雲 藍』だ。
 一応、常識人として慧音も期待していたんだよ。
 けどな……
 慧音ですら分からない様な数式を黒板を埋め尽くす位に書きなぐり、一人で納得してうんうんとうなずいていたりするんだぜ。 
 見ているコッチは、完全に睡魔との闘いだったんだ。
 で、結局終業の鐘と同時に『よし、出来た!』ってさ。
 
 そして、挨拶もソコソコに『橙~!!』って言いながら帰っていったさ。
 結局黒板に書いた数式はさっぱり分からない式で、黒板を消す係の子が泣きながら消していたんだぜ」

「……慧音さん…… なんか可哀想ね……」

「だから、もう一度厄神にお願いしたんだよ、な、分かるだろ?」

「……なんだかなぁ……」

私は苦笑していた。
「もっとまともな人もいるんじゃないかしら?」と。





    ※   ※   ※





そして寺子屋へ到着する。
寺子屋は、授業中の独特の空気が流れており、ピンとした空気が張り詰めている。
妹紅さんは先に教室に入り、慧音さんに私が到着した事を伝えに行く。
私は、教室の前の扉の前で、この前と同じ様に声が掛かるのを待っていた。

私は2回目なので、少しは慣れている。
が、にとりは初めての場所……さらに光学迷彩で隠れているとはいえ、今から人間の子供がたくさんいる所に入るという
緊張感からか、私の腕のリボンを持つ手が震えていた。
その震えの細かい振動はリボンを伝って、私にも分かる位。

『大丈夫よ、まったく見えないから』
私は廊下に誰もいないのを確認して、姿の見えないにとりに小声で話しかける。

『うん……でも、怖いよ……』
リボンからにとりの震えがさらに強く伝わってくる。

『教室に入ったら、子供達の目線は全部私に来るわ、そうしたら教室の後ろにコッソリと行ってね、
 そこなら子供達には気が付かれないわ』

『……うん、分かったよ……』
私のリボンを離すのがよほど不安なのか?
にとりの声はさらに小さかった。



「じゃあ、今日も特別講師の方をお呼びした!」
教室の中から、慧音さんの声が聞こえてきた。

「え~、この前みたいなのは嫌だよ~!!」
教室の子供達から、よほど前の講師が嫌だったのか? ブーイングの声が上がっていた。

「大丈夫だ! 今日は本当に大丈夫だ!!」
苦笑いをしながらの慧音の声が響く。

「じゃあ、お願いします!!」

教室の扉が開く。

あまり期待をしていなかった生徒達は、扉の向こうにいた人の姿をみて、
慧音が『大丈夫だ!』と言った意味を理解した。

「あ、厄神様だ!!」
「やった!! よかった!!」

そんな声が教室内から聞こえてきた。



   ※   ※   ※


『いまよ』
扉が開いたのを見計らって、私はにとりに合図を出した

『うん、ありがと』
リボンを離す手に一瞬の躊躇が感じられたけど、にとりはちゃんとリボンを離して子供達のいる机と机の間を
うまく歩いて教室の後ろへ移動していった。

……実は気配で分かっているのよ……
私と慧音と妹紅は、にとりがどこにいるのかってね。

チラッと慧音さんと妹紅さんを見ると、お二人も分かっていたみたい。
私と目線を合わせると、一瞬だけにとりがいる所をチラッと見る。

ね、にとりには、『子供達には気が付かれない』って言ったけど、慧音さんと妹紅さんには……とは言ってないでしょ?

私は小さく、二人に合図を送り、早速子供達に向かって話を始める。




「また来たわ」

子供達は笑顔で私を見ている。

2回目ともなると、初回に比べて幾分か緊張はしなくなっている。
前回の様な震えもないし、心にも余裕がある。

「じゃあ、またお話しようかしら? いいかしら?」

生徒達は大きく頭を上下に振り、話を聞きたいという事を私に伝えてくれた。

「じゃあ、この前の続きになるのかな? 『大鐘婆の火』と同じで、私のスペルカードの『流刑人形』の話を……」

子供達は興味のある顔で私を見つめていた。

「しようと思ったんだけど、用意する物が間に合わなくって、ちょっと今日はお話できないの…… ごめんね」

「え~っ」という声が教室に響く。

「ごめんね、けど、代わりと言ってはなんだけど、面白いお話をしてあげるね。
 多分この話は、横にいる慧音先生もあまり知らないお話だと思うの…… いいかしら?」

「何のお話ですか~?」と生徒の中から声が上がる。

「多分、みんなもきっと知りたいと思うお話よ、『妖怪の山』のお話なんてどうかしら?
 みんなも少しは聞いた事がないかしら?
 あの森の奥の事。
 まあ、あの森に入っていくと、みんなも知っている様に私が危ないから行っちゃダメって注意しに行くのは、
 里の大人から聞いて知っていると思うけど、今日話すのは、そのもっと奥のお話…… どうかしら? 聞きたい?」

これは、横にいた慧音も聞きたい内容だった。

「聞きた~い!!」

生徒からも声が上がる。

「じゃあ、お話するね」

私は、目を瞑り黒板に寄りかかりながら、話を始めた。



   ※   ※   ※



みんなも知っていると思うけど、森に入ってすぐの所に池があるわよね。
毎日あそこに行ってお祈りしている人もいるらしいの。

最近はあそこまでなら安全に行けるのよ。

けど、その先はさっきも私が話した様に、本当に危ないの。
だから私が怖い格好をして、奥に行こうとしている人を注意するの。


森の先には、この里からも見える「妖怪の山」があるの。
たくさんの神様が頂上に住んでいるのよ。


え? 私も神様なのに、なんであそこに住んでいないのかって?
それはね、あそこに住むとこうやってみんなの近くに来れなくなっちゃうの。
私の仕事は、里にいるみんなの厄を集める事なの。
だから、山の頂上だと遠くなっちゃうから、一番近い森の所に住んでいるのよ。


で、話を戻すね。
山頂にはたくさんの神様がいるって言ったわよね。
その山頂から、少し下ると、なにがあると思う?


それはね……
なんと、神社があるの。
ね、ビックリでしょ?

つい最近、外の世界から引っ越してきたばかりの神社で「守矢神社」っていうんだけど、
みんなもよく知っているどこかの神社と違って、結構立派な神社なの。

この前、ここに代理教師で来ていた神様がいるのよ。

え? そこにはどうやって行くのって?
普通の人じゃ無理なの。
途中の道が森の中よりも、もっと危険なの。

なんで危険なのかっていうと、次の話で分かるわ。


その守矢神社からまた少し下ると、大きな滝があるの。
とてもじゃないけど、普通の人には登れない位に高い滝なの。
しかも、その滝は山の中にある天狗の警戒所なのよ。

滝の裏に哨戒専門の天狗がいるの。
万が一に備えて、毎日いるのよ。
その天狗は山に近寄ってくる者を威嚇してくるのよ。

だから、普通の人では山に行くのは無理なの。

さっき言った「守矢神社」に参拝するのは、主にこの天狗達と、とある種族が参拝しているのよ。





    ※    ※    ※




教室の後ろで雛の話を聞いていたにとりは、雛の話の流れが私と同じ種族の河童に近づいているのを感じていた。

『なんか…… いやな予感がするんだけど』

今すぐに、ここを抜け出さないといけない!
そう思ったが、教室の扉は固く閉ざされているし、開けようものなら、私の存在がみんなにバレてしまう。

にとりは、背筋にヘンな汗を流していた。

『雛ちゃん…… 余計な事は言わないで!!』と思いながら。






にとりがいる場所を横目でチラチラと見ている妹紅には気が付かずに……




   ※   ※   ※




雛の話は続く。




その「とある種族」って、なんだか分かるかしら?

「幽霊?」
ううん、幽霊だったら冥界とかにいるわね。
「鬼?」
う~ん、今は幻想郷には1人を除いてはいないわね……
博麗神社に行けば会えるかも知れないわよ。

……でもお賽銭を持っていかないと、鬼よりももっと怖い巫女さんがいるので注意が必要よ……



う~ん、じゃあ正解を言うね。
その「とある種族」って言うのは、「河童さん」なの。
さっき言った大きな滝の水はね、みんなも遊んでいる小川とかに繋がっているの。
もちろん、森の中にある池にも繋がっているわ。

その滝の近くに河童さんが住んでいる所があるの。

みんなは河童と聞くとどんな印象があるかしら?

「きゅうりが好き」
「頭にお皿がある」
「尻子玉を抜かれる」

色々とあるわね。


実は、私には河童さんのお友達がいるのよ。
どう、すごいでしょ。






   ※   ※   ※




『雛! それ以上は言っちゃダメだよ!!!』

光学迷彩で見えないとは言え、にとりはオロオロしていた。

『……逃げないと!!…… 人間に気が付かれちゃう!!』

そう思い、ゆっくりと音を立てずに教室の後ろの扉から出ようと移動を始めた時だった。

いきなり、にとりの体が宙に浮く。

『ヒッ!』

にとりは恐怖で動けない。

良く見ると、妹紅と言われていた長い銀髪の人がにとりの両脇に手を入れて、にとりの体を浮かせていた。

『おい、どこに行くんだ、今動いたら子供達に気が付かれるだろうが…… 大人しくしてな』
そう、にとりの耳元で妹紅はささやく。

幸い、生徒はみんな雛の話に夢中になっていたので、こちらの事にはまったく気が付いていない。

『けど、なんで!! 雛ですら見えなかった光学迷彩をなんでこの人は見えているのよ!!』

自分の姿は見えていないはず!
けど、なんでこの人は私の事を分かっているの!!
驚きで、呆然としていたにとりは、そのままあぐらをかいていた妹紅の足の上に座らされる様な格好にさせられる。
そして、後ろから妹紅に逃げられない様に抱きしめられていた。


『いいか、ここの生徒達はな、あの先生の慧音の話と同じ位に厄神の話を信じてるんだ
 だから最後までここにいて、厄神の話を聞いてみな。
 あの厄神の事だ、絶対に間違った事はしないはずだぜ』

そう、にとりの耳元で妹紅が小声でつぶやいた。



逃げたい……けど、この妹紅という人の威圧感で動けない。
それに、今は目の前で雛が一生懸命に頑張っている。

私だけ逃げる訳にはいかない……よね?

にとりは覚悟を決めた。

最後まで雛ちゃんの話を聞いていこうと……




   ※   ※   ※


私は、話を続ける。







その河童さんのお友達はね。
とっても人間が大好きなの。

でもね、人間が怖いんだって。
だから、いつも遠くで見ているだけなの。

なんでその河童さんは人間が怖いのかって?
その河童さんは、昔の私を見ているの。
昔の私は、人間から酷い言葉を言われたり、武器を持って追いかけられたり、
石を投げつけられたり……

そういう事を見ていたから、その河童さんは「人間が怖い」って思うようになっちゃったの。

それに、その河童さんは、すごく人見知りなの。
初めて会う人がとっても怖いの。
でも、一回会ってお話をすると、全然大丈夫なのよ。

けど、それが怖いんだって。

本当はみんなと一緒に遊びたいと思っているんだよ。

この前も、川で私に会った子供達がいたわよね?
あの時も、実は橋のちょっと先の所から河童さんは見ていたのよ。

私を見て、「いいなぁ」って。



ね、もしそんな河童さんがいたら、みんなは一緒に遊んでくれるかしら?





   ※   ※   ※



妹紅に抱きかかえられて、身動きが出来ないにとりは、必死に目を瞑り、耳を塞いでいた。

『やめてよ…… 雛ちゃん……』

けど、雛の声しかしない教室の音は、どんなに耳を塞いでも、にとりの耳に入ってくる。

『ほら、見てみな』

にとりの耳に妹紅の声が聞こえてくる。

『ほら、お前が見ないといけないんだぞ、怖がっていないで目の前をよく見てみな』

にとりは恐怖心をなんとか抑えながら、ゆっくりと目を開けていく。
目が完全に開けきった時、雛は生徒に向けて言葉を言っている所だった。


「ね、もしそんな河童さんがいたら、みんなは一緒に遊んでくれるかしら?」


にとりの目の先には、教壇の上で笑顔で、明らかに私がここにいるのを分かっている目線の雛の姿があった。

そして、雛の言った言葉に反応した生徒から次々に声があがる。

「河童さんと遊んでみたい!!」
「会ってみたい!!」
「ボクも友達になりたい!!」


にとりは、困惑していた。
『私に会ってみたい? 遊んでみたい? 友達になりたい?   嘘みたい……』


妹紅の胡坐の上でにとりは肩を震わせていた。



それを感じ取っていた雛は、生徒にこう言った。


「河童さんに会ってみたい? う~ん、難しいなぁ。 
 だって、さっきも言ったけど、すごい人見知りなのよ。
 恥ずかしがって、人前になんて滅多に来ないのよ」

生徒の中から「え~っ」という声があがる。

「でもね……
 もしかしたら、姿を消してこの教室にいるかもしれないわよ。




   ……ね、にとり!……」



その声を合図に妹紅がにとりの姿を消していた光学迷彩をにとりから取る。
まるで、手品で風呂敷をパッと取った時に、今まで無かった物がいきなりそこに現われたように、
妹紅の胡坐の上にチョコンと座っているにとりの姿が現われた。

「ほら、見てみな。 みんなお前と友達になりたいってよ」

妹紅が、にとりに声を掛ける。

にとりは、雛が自分の名前を呼んだ時に、ギュッと瞑っていた目をゆっくりと開ける。

にとりの視界には……

自分に向けられたたくさんの子供達の笑顔。
男女関係なく、その笑顔は、にとりに向けられていた。

「うわぁ!! 河童さんだ!!」
「本当だ!! 可愛い~!!」

生徒は授業そっちのけでにとりのそばに集まっていった。





   ※   ※   ※


「これでいいのか?」

生徒全員が教室の後ろにいるにとりの方へ行ってしまい、
教室の前の所には、慧音と雛の2人しかいなくなってしまった。
教室の後ろで起きている事を見ながら、慧音は雛にたずねた。

「ええ、予定通りです」


雛は笑顔で答える。




教室の後ろでは、笑顔なにとりが生徒達に質問攻めにあってたり、
握手をしていたりしていた。




「よかったわね、にとり」



その時、ちょうど終業の鐘が鳴り響いた。






   ※   ※   ※







「そっちに大きな魚が行ったよ~!!」

「え、本当!!」

「うん、今水の中からそっちに追い込んだから!!」






寺子屋の授業が終わり、雛とにとりはこの前の小川の所にいた。
にとりは、子供達と一緒に魚を捕まえるのを手伝っていた。

私は、その光景を橋の上で座り、足をブラブラとさせながらみていたの。

『よかったじゃない、にとり…… 念願が叶ってよかったわね』

私は、その光景を笑顔で見つめていたの。



「よ~し、あっちに大物がいるから、こっちに追い込んでくるよ!!」

そう言い、にとりは水の中に潜って行く。

にとりの水の中の影がコッチに近寄ってくる。

『あら、橋の下に魚がいるのかしら?』

そう思った私は座りながら橋の下を覗いてみたの。

その時、私の足を誰かが掴んだの。

「え? キャァァ!!」

私の足を掴んだ手は、そのまま私の水の中へと引きずり込んでいったの。

……ドボーン……


「あ、厄神様が川に落ちたぞ!!」
「本当だ!!」

……ブクブクブク……
プハァ!!

必死に水面に顔を出した私の前ににとりが腕を組んで立っていた。


「えへへ、私を騙したお返しだよ!!」
 授業の後で、慧音からネタ晴らしを聞いたにとりが、私にお返しをしてきたの。


「ちょ……待ちなさいよ! 大事な一張羅がぁ!!」


私は、にとりを必死に追うけど、水の中では分が悪い。


「ほら、大物がコッチに来るぞ~!! みんな逃げろ~!!」
 にとりが子供達に向かって大声で叫んだ。

「ちょ、大物って私の事? 酷いわよ!!」



「うわ~、本当に大物だ!!」
「逃げろ~!!」
にとりの声に釣られて、子供達もにとりと一緒に逃げていく。


「ちょっと、待ちなさいよ~!! この服どうしてくれるのよ!!」
私は、ザブザブと水を掻き分けながら、にとりと子供達を追って行った……









    ※   ※   ※





 幻想郷は、今日も平和です。

 ……多分……











ほのぼの、マッタリ。

にとりのキャラは、こうで良いのだろうか? と思いつつ書いてみました。
あと、光学迷彩も……

時間列が行ったり来たりする所があります。
読みづらかったらごめんなさい。


ご指摘等ありましたら、よろしくお願いいたします。


苦有楽有
http://blue.ap.teacup.com/hinahina8918/
コメント



1.欠片の屑削除
にとりさんよかったねぇw
何かこう、あたふたしたり、顔を赤くさせたり青くさせたりしてる姿がありそうですね。
いわゆるにとり必死w
あと、さりげに明るい妹紅がいいなぁ。
2.#15削除
にとりんかわいいよにとりんww
3.名無し妖怪削除
にと雛の友情と妹紅の男前さに乾杯!
キャラへの愛情があって良いお話でした。
にとりが人間と仲良くなれてよかった。
4.名無し妖怪削除
ほのぼのまったり大好物です
おろおろしてるにとりが可愛かった
あと諏訪子も可愛かったw
5.時空や空間を翔る程度の能力削除
いや~、読んでいて本当に心が安らぎます。
暖かいお話を読ませてもらって感謝致します。
次回作も楽しみに待ってます。
6.苦有楽有削除
コメントありがとうございます。

>欠片の屑様
そうですね。もうちょっとにとりの表情とか顔色の描写があれば、いいなと、
読み返して思いました。
今後の参考にさせていただきます。

>#15様
雛、かわいいよ雛ww

>2008-04-12 21:10:55様
妹紅の口調がどうしても魔理沙と被る自分がいます。
語尾に「ぜ」が多かったり、ちょっと男前に思えるのは、そのためです。
まだ、永EXのクリアが出来ていないんで……

>2008-04-12 22:18:09様
諏訪子の所は、前作の欠片の屑様のコメントのアイデアを拝借しています。
他の人でも色々と出来るかもしれませんね。
ちょっと頑張ってみます。

>時空や空間を翔る程度の能力様
いつもありがとうございます。
そう言っていただけると、私もうれしいです。
7.名無し妖怪削除
ほのぼの大好きなので、とても楽しませていただきました。

にとり、良かったね♪
8.名前が無い程度の能力削除
なんと可愛いにとりと雛か!こんなあたたかさあふれる幻想郷もとてもいい。
そして妹紅はすっかり人里に馴染んでるなあ。