静寂がそこに合った
そこに少女がいた
-・・・
少女が周りを見渡しす
全てが紅で塗りつぶされていた
-でも、望んだらいけない・・・
少女は昔を思い出す
暖かい思い出、楽しかった思い出
そして、目の前が紅く染まった思い出
-私にこんな力があるから・・・
少女の周りが一段と紅くなった
綺麗で、見る者を吸い込みそうな紅さ
-外・・・今日も雨かぁ・・・
少女は手に浮かべている小さな紅い光を見て、小さく微笑む
-仕方ない、のかな・・・
少女が光を消す
-あれ・・・寒いな・・・
少女が自分の身体を抱きしめる
-おかしいな、寒いよ、なんでだろう
少女は小刻みに震えだす
部屋には赤く燃える暖炉が一つ存在している
だが少女は寒そうにその場にしゃがみ込み、さらに強く自分を抱きしめる
ただその眼には涙が一筋流れ
-アハハ・・・アハハハハッハハハハ!!!
少女は壊れたように笑い出す
それに合わせて雨が強くなり
ついには少女の笑い声が聞こえなくなり
静寂が訪れた
何日経っただろう
何年経っただろう
何十年経っただろうか
何百年経っただろうか
少女は外を見つめていた
外は雨が降っていた
-人間が、来た・・・?
いつも聞いているが、知らない単語に少女は首を傾げる
目の前にある紅い紅茶を見る
-人間って、これだよね?
いつも運ばれてくる食事には人間の血が含まれていると言っていたのを思い出した
-人間って・・・
少女は顔を上げて遠くを見る
その眼には希望が満ちていた
-暖かいのかな・・・
その希望とは裏腹に
また雨が強く降り始めた
-あっ・・・
外を見ると雨が止んでいた
少女は立ち上がる
そして何百年ぶりに部屋から出た
外の空気が肌を包み込む
-まだ寒い・・・
少女がゆっくりと顔を上げる
なにかがこっちに向かってきていた
-この館の人じゃない・・・
少女はゆっくりと歩き出す
-人間、かな・・・
寒さを堪え
暖かさを求め
少女は嬉しそうに笑った
-あなたが、人間?
少女は目の前を見る
赤い服を着た少女が立っていた
その姿を見て、昔の思い出が甦る
共に笑って、共に泣いて、いつも隣にいた
その人物と重なった
-あなたも、人間?
少女は嬉しくなった
あの暖かさが目の前にあるから
「あなたなら、私の隣にいてくれるの?」
少女は誰にも聞こえないように呟き
そして小さく笑った
傘を差した少女、フランが階段を駆け上っていた
その階段を上りきると、そこには小さな神社があり、箒を掃いている少女がいた
「れ~いむ~♪」
フランがそのままの速さで霊夢に飛びついた
「ちょっと!!」
霊夢はいきなりのことに驚きながらも器用にそれを受け止める
そのフランは嬉しそうに霊夢の身体に頬をなすりつけていた
「いきなりなによ?」
霊夢がそれを引き離そうとするが、フランはそれ以上の力で霊夢にしがみついていた
「なによ、私のことが嫌いなの?」
フランがわざと泣きそうな顔をしながら霊夢を見つめる
「嫌いじゃないけど、邪魔なのよ・・・」
霊夢はため息をつく 「ならいいでしょ♪」
フランは強く霊夢を抱きしめる
「痛い痛い、イタイイタイイタイ!!!」
霊夢はフランの加減の知らない抱きつきに本気で痛がる
「そんなに嬉しがらなくていいよ♪」
「前にも言ったけど、あんたは手加減を知りなさい!!!」
そんないつもの光景が博麗神社で繰り広げられた
人間の暖かさを感じながら
今まで感じたことのない嬉しさを感じながら
今を大切にしたいと思いながら
隣で呆れながらも自分の話を聞いてくれる少女を見ながら
フランは満面の笑みを浮かべた
-もう二度と、この暖かさを失わない
そこに少女がいた
-・・・
少女が周りを見渡しす
全てが紅で塗りつぶされていた
-でも、望んだらいけない・・・
少女は昔を思い出す
暖かい思い出、楽しかった思い出
そして、目の前が紅く染まった思い出
-私にこんな力があるから・・・
少女の周りが一段と紅くなった
綺麗で、見る者を吸い込みそうな紅さ
-外・・・今日も雨かぁ・・・
少女は手に浮かべている小さな紅い光を見て、小さく微笑む
-仕方ない、のかな・・・
少女が光を消す
-あれ・・・寒いな・・・
少女が自分の身体を抱きしめる
-おかしいな、寒いよ、なんでだろう
少女は小刻みに震えだす
部屋には赤く燃える暖炉が一つ存在している
だが少女は寒そうにその場にしゃがみ込み、さらに強く自分を抱きしめる
ただその眼には涙が一筋流れ
-アハハ・・・アハハハハッハハハハ!!!
少女は壊れたように笑い出す
それに合わせて雨が強くなり
ついには少女の笑い声が聞こえなくなり
静寂が訪れた
何日経っただろう
何年経っただろう
何十年経っただろうか
何百年経っただろうか
少女は外を見つめていた
外は雨が降っていた
-人間が、来た・・・?
いつも聞いているが、知らない単語に少女は首を傾げる
目の前にある紅い紅茶を見る
-人間って、これだよね?
いつも運ばれてくる食事には人間の血が含まれていると言っていたのを思い出した
-人間って・・・
少女は顔を上げて遠くを見る
その眼には希望が満ちていた
-暖かいのかな・・・
その希望とは裏腹に
また雨が強く降り始めた
-あっ・・・
外を見ると雨が止んでいた
少女は立ち上がる
そして何百年ぶりに部屋から出た
外の空気が肌を包み込む
-まだ寒い・・・
少女がゆっくりと顔を上げる
なにかがこっちに向かってきていた
-この館の人じゃない・・・
少女はゆっくりと歩き出す
-人間、かな・・・
寒さを堪え
暖かさを求め
少女は嬉しそうに笑った
-あなたが、人間?
少女は目の前を見る
赤い服を着た少女が立っていた
その姿を見て、昔の思い出が甦る
共に笑って、共に泣いて、いつも隣にいた
その人物と重なった
-あなたも、人間?
少女は嬉しくなった
あの暖かさが目の前にあるから
「あなたなら、私の隣にいてくれるの?」
少女は誰にも聞こえないように呟き
そして小さく笑った
傘を差した少女、フランが階段を駆け上っていた
その階段を上りきると、そこには小さな神社があり、箒を掃いている少女がいた
「れ~いむ~♪」
フランがそのままの速さで霊夢に飛びついた
「ちょっと!!」
霊夢はいきなりのことに驚きながらも器用にそれを受け止める
そのフランは嬉しそうに霊夢の身体に頬をなすりつけていた
「いきなりなによ?」
霊夢がそれを引き離そうとするが、フランはそれ以上の力で霊夢にしがみついていた
「なによ、私のことが嫌いなの?」
フランがわざと泣きそうな顔をしながら霊夢を見つめる
「嫌いじゃないけど、邪魔なのよ・・・」
霊夢はため息をつく 「ならいいでしょ♪」
フランは強く霊夢を抱きしめる
「痛い痛い、イタイイタイイタイ!!!」
霊夢はフランの加減の知らない抱きつきに本気で痛がる
「そんなに嬉しがらなくていいよ♪」
「前にも言ったけど、あんたは手加減を知りなさい!!!」
そんないつもの光景が博麗神社で繰り広げられた
人間の暖かさを感じながら
今まで感じたことのない嬉しさを感じながら
今を大切にしたいと思いながら
隣で呆れながらも自分の話を聞いてくれる少女を見ながら
フランは満面の笑みを浮かべた
-もう二度と、この暖かさを失わない