Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

洗脳楽団

2008/03/23 12:12:52
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※このSSにはニコニコ動画的なネタ、及び強い二次的なネタが多く含まれております。
決して一次作品を安易に貶める意図はございませんのでどうかご了承ください。




























「メル☆ラン☆ルー!」


…午後の練習も一段落し、ロビーで三姉妹揃って仲良くお茶をしている時間。
私、ルナサ・プリズムリバーの妹メルランが奇行を始めた。…いつもの事だが。
今回のは謎の言葉を唱えながら手をクロス→叩いて→高々と。
なんだそりゃ?いつにも増してキモい。


「…メル姉、何今の?」
「メルランはね、楽しくなるとつい、やっちゃうんだ☆」

何か末の妹・リリカとの会話も噛みあってないけど、まあ我が家にとっては日常の一コマ。
また何か変な電波でも受け取ってしまったのであろう。


「メルラン。楽しくなると、って、あなたはいつでも楽しそうでしょうに」
「そうよ姉さん。だからこうしてメル☆ラン☆ルー!みんなも一緒にやってみようよ!」
「や、やらないわよ」
「じゃあリリカ♪」
「やるワケないでしょ!あー恥ずかしい」

やれやれ…。まあこれでも私のかわいい妹。
暖かく見守ってあげる事にしよう。


「はぁ~…。ルナ姉、ほんっと、メル姉は困っちゃうね」
「まあそう言わないでリリカ。ほっておけばその内治るでしょ」
「うんそうだねメル☆ラン☆ルー!」


……?


「……リリカ?」
「あ、あれ?私、今、何をメル☆ラン☆ルー……!?あ、あらぁ~?」


ポンッ

…と、いつの間にかリリカの背後に廻っていたメルランがリリカの肩に手を置く。
顔は何故かニヤニヤ笑っている…そう、ニヤニヤと…。


「メ、メル姉、いや、あの、私は…」
「はい、メル☆ラン☆ルー!」
「メ、メル☆ラン☆ルー!」
「ルー!」
「ルー!」
「ルゥゥゥゥゥ!!!」
「ルゥゥゥゥゥ!!あはははっ!あははは楽しいねメル姉っっ!!!!」

「リリカッ!?」


おかしい。
いつもはメルランの奇行を「これだからゆとり世代は」と、
「そんな年変わんねーだろ」というツッコミを無視して冷めた目で見ているリリカが…?
この時だった。私の背筋にゾクリとした、何かおぞましいモノが走ったのは。


「じゃあリリカ!この楽しいメル☆ラン☆ルーを幻想郷のみんなにも教えてアゲヨウヨ☆」
「ソウダネ!メル姉!行コウ行コウ!ゴー☆アクティー!」
「ま、待てっ!おまえたち!」

軽快なステップで外に出て行く妹たち…って速っ!
一瞬にしてどこかへ飛んでいってしまった…。なんかフッフッ言いながら。


果たしてアレはいつものメルラン・ストレンジムーヴだったのだろうか?
いや、確かにいつもとは違う何かを感じた。とてつもなくおぞましい何かを。
これは……もしや何かしらの呪術の類いなのでは?

さすがにこれは放ってはおけない。姉として。
追わねば…二人を…。







パラッパッパッパー♪


「コンパロコンパ…ん?トランペット?…スズ☆ラン☆ルー!」

「ちんち~ん…?…ルー!!うわああ八目より何か肉的なモノを売りたくなってきた!」




「う~お嬢様お嬢様」

今紅魔館のロビーを求めて全力疾走してる私はココで働くごく一般的なザコ妖精。
強いて他の妖精と違う所を上げるとすると、ちょっと欝気質な所がある事かな~?
名前は三田村芳子。

なんで全力疾走しているのかというと、今日は月に一度の「れみ☆りあ☆う~」発表会。
あの愛くるしい御尊影を拝むために毎日がんばって働いていると言っても過言ではないわ☆
そんなワケでロビーにとうちゃ~く。
さあ!今月も「れみ☆りあ☆う~」でベホマズン並みの回復効果を得らせてもらうとしますか!


「さ、時間ね…それではお嬢様お願いします」

仕切るのは説明不要のメイド長。すでにメイド服は赤黒く染まっております。
あの方にとって「れみ☆りあ☆う~」はベホマズンどころかマホイミらしく、
刺激が強すぎていつも三途へジャーニーしてるそうです。それでも見るって、さすがに狂ってますネ☆

「コホン…では行くわよ」

さあお嬢様が壇上にお上がりになりました。ドキドキ☆

「れみ…」

ドキドキドキ…

「り…?」


パラッパッパッパー♪





「れみ☆らん☆るー」


………

会場が静まり返りました。っていうか何か語呂悪いです「れみ☆らん☆るー」。
何だったのでしょうさっきのトランペットの音は?
ああせっかくの「れみ☆りあ☆う~」が聞けず、メイド長もさすがにガッカリ…

「これはこれで!!」

って余裕でサムズアップですかいアンタ。

「みんなも一緒にやってみようよ!」

「「れみ☆らん☆るー!」」「「れみ☆らん☆るー!」」

え~!みんなあれアリですか?パチュリー様までっ!何か笑顔が怖いんスけど!
ヤバイ。マトモなの私だけ?一体これは…?









「「メル☆ラン☆ルー」」「メル☆ラン…ん~?こっちの方がいいかな?」


これは…っ。
私が妹二人を追って人間の里まで来てみると…村人全員が例のメルランの奇行を真似ていた。
遠目に見ただけだと、何か楽しい踊りを踊っているように見えなくもないが、確実に違う。
何故なら、みんな目が死んでるから。
しかし、それほど時は経っていないというのにすでにこれほど広めたというのかっ!?

「これではすでに異変の粋じゃないか!」


里で異変…。マズい。守護者・上白沢慧音が動く。
奴が動くのは妹たちが危ない。主に後ろが。
早めに話を通し、穏便に事を済ませるようにしなければ…。




「…? おかしい…気配がしない…」

慧音の家に来てみると、いる気配がない、戸に触れてみると鍵もかかっていないようだ。
まさかあれほどの妖怪でもメルランの毒牙に?
私は思い切って家に侵入し、様子を見てみる事にした。


「…やはりいないか…。ん?これは?」

書置き。間違いない。偉く達者な筆跡で卓の上に置いてある。
内容は…。


 里の人間たちよ。あなたたちを守りもせず、こうして逃げ出す私を許して欲しい。
 しかし、今迫っているこの気配は、私には、私にはどうにも出来ないのだ。
 もしこの存在と対峙しても、ミンチにされ、焼かれ、パンに挟まれレタスと一緒に
 おいしく頂かれてしまうであろう。
 この気配の正体が何なのか。この私でさえ知る術はない。だがそうなる事は間違いなくわかる。
 おそらく、私の妖怪側の本能がそれを知らせているのであろう。
 私は命に代えてでも里を守る覚悟であった。しかし。この気配だけには抗えない。
 こうして身体が勝手に逃げる事を選択してしまうのだ。
 どうか許して欲しい。どうか…。
 P.S フィレオフィッシュが売ってない店舗があるが、アレはどうかと思う。
                                   けーね



「なんと…あの上白沢慧音が・・・」

これほど恐れるとは…って言うかおまえホントは正体知ってるんじゃないのかっ!?


とりあえずわかった事は、メルランがそれほど恐ろしい存在になってしまっているという事。
もちろん私のカワイイ、マジでカワイイ、超カワイイメルランはそんな怖い子じゃない。
何故ならカワイイから。ああ私だけのメルラン…。
おーっとリリカもカワイイよ!フフフリリカ、そんなにスネるなよ…。

…コホン。取り乱した。
とにかく、やはりメルランは何者かに呪われている、もしくは操られていると見ていいだろう。
しかもこの広がり様。その呪いはもしや伝染するのでは?


と、すると待て。何故私は平気なのか?
あれほどの至近距離で「メル☆ラン☆ルー」を喰らったというのに…。

思い当たる事はある。私といえば欝の気を持つ女。プリンセス・オブ・欝。
あの「メル☆ラン☆ルー」は間違いなく躁の気質であろう。
だからこそ、私は無効化出来たのではあるまいか?

「だと、するならば…」

私と同じ、欝の気を持つ者ならば強い味方になってくれるかもしれない。
私は魔法の森へと向かった。





「めるらんるー!めるらんるーーー!!めるらんるぅぅうううう!!!」
「シャンハイルー」「ホウランルー」

アリス・マーガトロイド宅のドアをノックもせず開けると、
すでにアリスは人形たちと一緒に「メル☆ラン☆ルー」をしていた。

遅かったか……ん?しかし、何か他と微妙に違うような…。これはもしや…。


「める…あ、ルナサ!え、えーっと、ル、ルナサも私と一緒にめるらんるーしましょうよ!」
「ふむ、やはり洗脳はされていないようだな。
大方、『自分も皆と同じ事をしていれば仲間になれる。とりあえずブームには乗っておけ!』
という所だろう…」
「ぎっくーーーーーん!!何の事!わ、私は別にこの騒動に紛れて一人でもお友達が作れれば、
なんて事は全然思ってないわよっ!」

………

「見損なったぞ!アリス・マーガトロイドォォォオオオ!!」

私はヴァイオリンで当たり前のように存在している魔理沙人形をホームランする。

「ぎゃーっす!」
「アリス!おまえは!中学生時代にみんながドラゴンボールおもしれーとか言ってる中、
一人『メタルK』をニヤニヤしながら読んでいた自分を忘れたのかーっ!!」
「いやーっ!!その結果がこれよぉぉ!!
私もみんなと一緒にかめはめ波ポーズしていれば良かったのよぉぉおおお!!」
「そんな事したら絶対後でいたたまれなくなってたって!」

確かにドラゴンボールは面白い。
しかしそれに敢えて反逆する。というかせざるを得ない。
何故なら。それこそが欝の星の元へと生まれた者の宿命なのだ。
あー教室の隅っこホント落ち着く。


「ま、まあいい…アリス。『それ』を知っているという事は、
今の現状も理解しているという事だな?」
「う、うん。まぁ…」
「正直、居心地悪くない?」
「…みんな楽しそうな顔してると無差別に呪いたくなるわ…」
「うむ。まだ大丈夫なようだな」


アリス・マーガトロイドが仲間に加わった!

「なかま!なかま!」
「もちろん、死んだら棺桶のままルイーダorギルガメッシュの酒場だから」
「ありーん…」


しかしアリス一人では心許無い。第一、メルランの呪いを解く方法もわからない。
解呪、といえばやはり本職。博麗の巫女に相談するのが一番であろう。
こうして我ら「欝ーズ」は神社へと向かう事にした。

「欝ーズ…コンビ…つまり私とルナサはお友達という事に…」
「いや、仕事仲間だ。プライベートでは口も聞かない感じの」
「ウッチャンナンチャーン!!」





「来たわね欝ーズ」
「な、何故そのコンビ名を知っている!さっき脳内で閃いたばかりなのに!」
「勘よ」
「すっげー。巫女すっげー」
「ま、座りなさい。苦労しているようね。茶ぐらい出すわ」

途中で特にイベント、もといトラブルもなく無事神社にたどりついた。
この口ぶりから博麗の巫女・博麗霊夢もこの異変はすでに察しているらしい。


「…つまり、今のメルランは呪われていて、その呪いを周囲に伝染(うつ)しまくっている。
その呪いが感染したものは、とてつもなくハッピーな感覚になってしまう。
…これが今回の異変の概略ね」
「いや、『つまり』って、まだ何も説明してないんだけど」
「勘よ」
「…おまえみたいなのジョーカーキャラって言うんだろうなあ…」

まあ説明が簡単で助かる。


「で、欝の気を持つ我々は大丈夫なのだが…そういえばおまえは?
メルランはまだここまでは来ていないのか?」
「来たわ。でも結界を張ってなんとか凌いだ」
「さすがだな」
「今まで使った事もない強力な結界をね…っ!!」

…それほどまでにその呪いは強力なのかっ!


「今回の呪いはちょーっと一筋縄じゃいきそうにないわね。
しかもどうも現代に生まれた呪いらしくて、博麗の神仙術にも対応手段がないわ」
「なっ!おまえだけが頼りなのに!」

ああメルラン、リリカ…もう昔のおまえたちには会えないのか…っ!

「安心しなさいルナサ。そういう時のために…」
「…そういう時のために…?」
「本当の意味での『ジョーカーキャラ』に登場願うわ!」
「こんにちはージョーカーでーす♪」
「八雲紫っ!」

一瞬にして「スキマ」から現れたのは、そう、大妖怪・八雲紫。
そうだ!ジョーカーキャラといえばこの妖怪!今まで数々のエピソードで
「最後に出てきて、境界いじってちゃんちゃん♪」で済ませてきた真のジョーカーキャラ!
冬眠も明けたみたいだし、このお方さえ出てきてくれればオールオッケー!
巫女とかもうどうでもいいわ。マジで。


「…で、せっかくジョーカーとして呼んでもらったのに悪いんだけど、
私には今回の異変は解決できないわ。
…できないっていうか、アホらしくてやりたくないっていうか。ド○ルドってアンタ…」

ゆかりーーーーーーーーん!!!!!

「…いや、落ち着きなさい、ルナサ・プリケツリバー。
私には解決できない。でも、解決できる方法ならわかるわ」

ゆあきーーーん!ゆあっ!ゆあぁああああ!!!!

「だから落ち着けと言うに」


…落ち着こう。しかし、解決する方法はわかる!さすがは妖怪の賢者だ。
さっきプリケツ呼ばわりされた事は忘れる事にしよう。事実だし。
巫女と共にお茶を啜る。あれ?そういえばこの空間、他に誰かいなかったっけ?
まあいいか。


「して、その方法とは…」
「…うーん…私としては、出来ればやりたくない方法なんだけどねぇ…」
「頼む!このままではメルランのベッドに進入したり、
リリカに蔑んだ目で見てもらえたりしなくなってしまうんだ!」

大妖怪様に蔑んだ目で見てもらえた。なんか得した気分。


「ふーっ。わかったわ。まず最初に。
今回の呪いは、術式的な方法で解呪するのは非常に困難。
だから、力技しかない」
「力技?」
「あの子たちよりも強い躁の気を…それだけではダメね。
『変態的』とさえ呼べる程に強い躁の気をあの子たちにブチ当てるのよ!」

あ…あれより強い躁の気だって!?そんな気を持つ者が…いるのかっ!?


「…『変態的』という所が重要よ。強いだけではなく、歪んだ…そんな気を持つ者。
そして…はぁ…言うしかないのね…
幻想郷には『変態四天王』と呼ばれる四人の変態たちがいるわ」

へ、変態四天王!?

「八雲紫、その者たちならメルランを正気に戻せるというのか!?」
「ええ…でも、実行できるのはおそらくその中の一人。…はぁ…」

何故かさっきから八雲紫はため息が多いようだが…?


「四天王まず一人目。十六夜咲夜。さっきスキマで確認したんだけど、
彼女は呪いにかかってはいなかった。
でも洗脳されてしまった自分の主人にメロメロになっちゃってて使い物にならないわ」

あーあのペドメイドか。以前弾幕ごっこした時、リリカをネチョっとした視線で見てやがったな…。
いつか殺す。


「次に八意永琳。彼女は今、月のウサギいじってるわ。
邪魔したら、私と彼女で幻想郷を崩壊させ兼ねない戦いが繰り広げられるでしょうね」

あのガチロリ薬師…!前ウチに薬売りに来た時メルランをネチョネチョ見やがって…!
いつか殺す。なんとしてでも。


「そしてアリス・マーガトロイド」
「んなぁっ!なんで私が入ってるのよっ!」
「うおっ!!いたのかアリスっ!」
「アンタが連れてきたんでしょうにっ!」
「全然喋らないから忘れてたじゃないかっ!」
「そ、それは…正座してムッチリとなったルナサの太ももを凝視するのに忙しくて…っ!」

ダメだこの人形使い。早くなんとか…いや手遅れか…。


「入ってるどころか、男塾死天王でいったらあなた影慶よ」
「最強!?」
「アリス。お願いだからメルランやリリカに近づかないでくれよ」
「…という事はルナサはOKなのねっ!」

オールラウンダーかよ。確かに最強だな…


「でもアリスはダメなの。何故なら変態は変態でも欝の気質だから。
守る事は出来ても、攻めて打ち倒す事はできないのよ」
「最強の変態。だけど使えない…最悪だな」
「ズズ…まったくね」
「るなさー!れいむううー!!」


「…と、いう事で、異変を解決できるのは残る一人という事なんだけど…はぁ…」
「お呼びでございますか?紫様?」
「まだ呼んでないっ!!」

紫の後ろで開きっぱなしだったスキマから現れたのは、金毛九尾・八雲藍。
…八雲藍!


「いや~、もぉ、やだなあ紫様。何ですか変態四天王って。
私はそんな変態じゃありませんってば!
でも、何ですか?異変?異変!大変ですよね~異変!
まぁ?私も?幻想郷を愛する一人として?幻想郷を守るためならば?
たしょ~は、変態的な行為をするのもやぶさかではないといいますか?
あ、ちなみに脱ぐ準備はバッチリおっけーッス!」

ウィンク&サムズアップ。そしてスマイル。
どう見てもノリノリです。本当にありがとうございました。


「はぁ…どうしても身内の恥をさらす事になってしまうのね…」
「詮無きことにございます紫様。何故なら異変ですから!全て異変が悪いのです!
この~!異変め~!うふふふ!」

八雲紫のため息の原因はこれだったのか。
確かに変態である。幻想郷に名を轟かす露出狂。変態というか犯罪者である。
身内にそんな変態行為を促進するなんて、ため息も出るだろう。
私だって妹たちが………ま、まぁ、家の中ならいいかも?
もちろん帽子と靴下はつけたままね。


「はぁ……。…藍。あなたなら説明せずともやるべき事はわかっているわね?
私はここにいるから、さっさと異変を治めてきなさい」
「心得ました紫様。どうかご安心召されませ。
この八雲藍。命に代えましても紫様の愛する幻想郷。守らせていただく所存にございますれば」

なんか真顔でカッコイイ事言ってるけど、やるべき事はスッパである。


「ズズ…さて、じゃあ行きましょうか。メルランたちの場所は私の勘で何となくわかるわ」
「わ、私も行くわよっ!このままじゃただ最強変態認定されるために出てきたみたいだし!」
「よし…行こう!みんな!」
「あー!もうここから脱いでいっていいか!?」
「藍、自重なさい」

いざ、決戦の舞台へ!








「メル☆ラン☆ルー!」
「「メル☆ラン☆ルーーーー!!!」」
「メル☆ラン☆きゅー!」
「フラン☆ラン☆ルー!」
「きゃん☆きゃん☆ルー!」
「みょん☆みょん☆ルー!」


メルランは里の外れの広い空き地にいた。
里の住人やどこかで見た事のある妖怪たちを集めてメル☆ラン☆ルー大会である。
なんという…これではまるで怪しい宗教団体ではないかっ!
上空から眺めているが、その異様な光景に息を呑むばかりである。


「いちおー宗教団体の者として、これは放っておけないわねえ」
「…ミンナタノシソウネ。ノロイタイノロイタイノロイタイ…」

何かライバル視している霊夢と楽しいイベントをブチ壊したい衝動に駆られるアリス。
しかし今回の主役は、この二人でも、そして私でもない。


「頼むぞ。八雲藍!」
「…ふ…ふっふっふっ…」
「ら、藍?」
「ぬるい…ぬるすぎるぞあいつら…っ!
そんな適当な事で楽しむ、だと?おまえたちは真の楽しみというモノを知らん…!」
「お、おーい、藍さまー?」
「私が…本当の…」


八雲藍が服に手をかける…っ!
何というオーラ!変態ニックオーラ!?
私がスカウターを装着していたら確実に破壊されていたであろう!
ごめん私ホントはドラゴンボール大好き。


「『楽しみ』というモノを教えてやるぅぅぅぅうううううう!!!!!!!」







  藍  ☆  裸ん  ☆  ルー  !  !  !  !










「メル☆ラ…!?」
「メル…な!?何あれっ!?」
「あれは…」
「スッパテンコー!?」

あれほど楽しげにメル☆ラン☆ルーしていた人々が一斉に振り向くっ!
げに恐るべきはスッパテンコー!

「さあー!みんな私を見ろ!そして真似ろっ!
スッパこそが世界を救う真理だと知れぇぇええええええええ!!!」




……………



「うっわ~。アレは…引くわ…」
「なんか、急に冷静になってきた…」
「真面目に生きるべきだよね、私たち…」
「恥を重んじて生きていこう…」
「ああはなりたくない…」


真のド変態を目の当たりにし、人々が冷静になっていく…
「変態の躁」が「呪いの躁」に打ち勝ったのだ!


「…はっ!?私は一体何を…?」
「…あれ?メル姉?あれれ?私たちどうしたの?」
「メルラン!リリカ!正気に戻ったのか!」
「姉さん?」


「れみ☆りあ☆う~」
「ああ~!お嬢様っ!やっぱりお嬢様にはそれですわっ!
それこそがお嬢様にしかできない至高のポージングですわっ!」
「あんた結局なんでもいいんじゃないですか」
「当然よ芳子。
私はお嬢様が志村けんの変なおじさんメイクをしても心から萌えられる自信があるわ」
「さすがは幻想郷のセンクウですね」
「何それ?」
「何でもありません」



「ふぅ。異変解決ね。まあ私は何もやってないけど」
「むう…おかしいな。何故みんなスッパにならんのだ!?
霊夢!おまえだけでも!おまえもこっち側なのはわかってるんだぞ!腋出てるし」
「いいから早く服着ろ。あと私の究極の腋見せとアンタのスッパを一緒にするな」
「なんだと!…ん?なんだアリス?」
「ね、ねぇ、私がスッパアリスーしたら、藍、お友達になってくれる?」
「やだ」
「ありーん…」







こうして幻想郷を震え上がらせた「メル☆ラン☆ルー異変」は幕を閉じた。
後で八雲紫に聞いた所によると、この呪いは外の世界から来たものらしい。
何故メルランが狙われたのか?それはわからない。
おそらくメルランの躁に呪いが引かれた、という所であろうか。
そして外の世界でも洗脳されている人間が増えているとか…実に恐ろしい話だ。
紫は何か「ニコ厨はホントしょうがないわ…はぁ…」とワケのわからない事を言っていた。
まあ、とにかくこちらは平和になった。後は外の世界の平和を祈っておく事としよう。


そしてこの異変によって、幻想郷には多くの変態がいる事もわかってしまった。
八雲藍には助けられたが、やはり変態も怖いモノだ。特にアリス。
私のカワイイ妹たちが彼女たちの毒牙にかからぬよう、
私がしっかり守ってやらねばなるまいな…。




…そういえばメルランもリリカも異変の影響でグッタリ疲れて眠ってしまっている。
こんな状態で変態に襲われてしまったらひとたまりもあるまい。

という訳で今夜は私が同じベッドで添い寝して守ってあげる事にしよう。






うふ。うふふふふふふ。メルランかわいいよリリカかわいいよ…。








「やれやれ…早苗~。下の方で大変な事が起こってたよ。まあ解決したみたいだけど。
しかし『アレ』がこっちの世界でまで広まるなんてねぇ…」
「モグモグ。どーしたんですか?八坂さま?」
「さ…早苗…それは…!?」
「ふぇ?ハンバーガーですよ?マッ○の。さっき散歩してたら何個か拾ったんです。
通りかかったメルランさんにも上げたなあ。あ、八坂さまも一個食べます?」
「おまえが原因かぁーーー!っていうか落ちてるモン食うなぁぁああああ!!!」




早苗「ドナ○ド?あー、あれ、かわいいですよね」


    @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

連投気味になってしまい申し訳ありません。
ドナル○ネタはこの場所でも偉大な先駆者の方がいらっしゃいますが、つい、やってしまいました。
冒頭でも書かせていただきました通り、決して原作に敬意を持たずに書いた訳ではありませんので
どうかお許しを。

ルナサの口調も原作っぽく女の子口調にしようとしたんですが…やっぱり違和感が出ちゃって。
結局の所、私は二次に洗脳されてしまっているようです。
かまむら
コメント



1.名無し妖怪削除
アリス×三姉妹が切実に見たい。しかしルナ姉も自然体に変態ですな。
2.名無し妖怪削除
いやあ みんな へんたいだ な
3.回転魔削除
ツッコミが追いつかない件について