前々回ぐらいの話のいつか未来
「藍さまー。なんで藍様はぼうしで耳をかくしてるんですか?」
「それはね、可愛いすぎる橙の声を聞こえ過ぎないようにするためだよ」
「なんで藍様はしっぽがふさふさなんですか?」
「それはね、橙にふかふかしてもらうためだよ」
「なんで藍様はおっぱい大きいんですか?」
「それはね、橙にぷにぷにしてもらうためだよ」
「なんで藍様は鼻血出してるんですか?」
「それはね、橙がとってもかわいいからだよ」
「わぁ、やっぱり藍様ってすごいや!」
「はっはっは」
そんな会話 in 藍の腕の中
少し昔のことでした
どこか遠くの世界のはなし
人もまばらな獣道
「えーきじぞう」が立っていた
ある朝腋巫女やってきた
ちらっと見たよ、えーきじぞう
そのまま行こうとしたけれど
これでも神仏由来の巫女さんなので
ことことため息つきながら
せっせと体を拭きました
えーきじぞうは無罪にしました
その昼黒白やってきた
いつもの通りに高速で
まばらな道を過ぎてった
えーきじぞうに目もくれず
さっさと前を過ぎてった
あまりにパワーがすご過ぎて
頭が少し欠けました
えーきじぞうは有罪にしました
その晩来たよ、そーなのかー
ふよふよまあるい闇を纏って
のんびり浮かんでおりました
あまりにのんびり飛んでいたので
えーきじぞうに気づかずに
ごちんと頭をうちました
夜の小さな女の子
痛くてちょっと泣きました
えーきじぞうは無罪にしました
ある朝猫がやってきた
てこてこてこと歩いてきました
えーきじぞうに気がつくと
神社で前みた人間の
記憶を頼りに見よう見まねで
ぱんぱん両手を打ち鳴らし
ぺこりと頭をさげました
そして満足した顔で
またまたとてとて行きました
えーきじぞうは無罪にしました
その昼狐がやってきた
しずしず静かにやってきた
えーきじぞうに気がつくと
静かに頭を下げました
持ってた包みを開けまして
饅頭二つ供えたよ
甘味所の有名饅頭
ほっぺた落ちるとうわさの饅頭
とっても甘くておいしい饅頭
えーきじぞうは無罪にしました
その晩ゆかりんあがががが
あくびをしながら歩いていたら
お供え饅頭見つけたよ
あらあらうふふとほっぺたおさえて
饅頭一つ頬張った
えーきじぞうは大ショック
あらあら美味しいもう一つ
ゆかりん二つ目頬張った
おいしいおいしい満腹よ
おやつで満腹いけない子
ゆかりんどこかへいっちゃった
えーきじぞうは有罪にしました
ある朝氷精やってきた
ごきげんごきげんぜっこーちょー
あまりに気分がいいものだから
そこらあたりを凍らせた
道も草木も凍らせた
えーきじぞうも少し凍った
寒くてくしゃみがでそうになった
ごきげんごきげんぜっこーちょー
あたいったらさいきょうね!
氷精どこかへ飛んでった
えーきじぞうは有罪にしました
その昼慌ててやってきた
おっきな妖怪おっきな妖精
妖怪寒さを弱くして
妖精景色を元通り
えーきじぞうに気づいたら
頭を下げてごめんなさい
あの子に悪気はないんです
ただただおてんば恋娘
無邪気で可愛い子なんです
涙浮かべて必死に謝り
氷精おっかけ去ってった
えーきじぞうは無罪にしました
その晩⑨戻ったよ
おつむにたんこぶ二つこさえて
ぐしぐし泣いて謝った
ごめんなさい、もうしません
妖精の涙は貴重だよ
だって普段は泣かないからさ
意地っ張り氷精 拳を目に当て
ごめんなさいと謝った
えーきじぞうは閻魔様
だけれど鬼じゃないんだよ
可愛い鬼もいるけどね
えーきじぞうは無罪にしました
ある朝死神やってきた
寝ぼけ眼でやってきた
おっきな鎌を肩に担いで
へーこらへーこらやってきた
欠伸をしながら通り過ぎる
ちっちゃなえーきじぞうの目の前を
危うく気づかず行くとこだけれど
死神めざとく見つけたよ
しばらく上から下まで眺めていたけど
なんだか顔がまっかっか
かわいいかわいいえーきじぞう
どこからみてもえーきじぞう
これでもかっとえーきじぞう
こんなところに放っておいたら
誰かがいたずらしてしまう
そんなのいけない、そんなのいけない
いたずらするならあたいがするよ
幸せそうに頬擦りすると
えーきじぞうをお持ち帰り
死神るんるんお持ち帰り
えーきじぞうは有罪にしました
持ち帰るしかないじゃないか!!
えーきじぞうが有罪にしても、私は小町を認める! よくやった!
しかし、文体や雰囲気が常連の方に似ている気が……。
童話を読んでいるようで良かったです。
とりあえず布団に(ry
異論は認めない
このじぞうは実は妖夢の半霊みたいなもんで、
いたずらしたら本体だって大変なことに!ってとこまで読んだ
…誰かそんな話書いてくだされ
こんな文体も珍しくていいかと思います
癒される作品有難う御座いました
映姫様に説教されてこまっちゃうこまっちゃんを想像して可愛いと思ってしまいまったw