そういえばバレンタインデーのお返しは来るのかしら?
そんなことを思いつつ私は縁側でお茶をすすっていた。
チョコを待ちながらお茶を飲むとはこれ如何に?とか思うが気にしないでおこう。時代は和洋折衷だ。花札でトランプとか出きるくらいに。13が足りない?気にするな。
さて、境内の掃除もすんだし、後はチョコを待つばかりだ。そう思って空を見た。
のが昨日の話。
どういうことだ。チョコが一つもお返しされない。
私は不安に思ってカレンダーをめくる。……3月15日。間違いない。今日はアフターホワイトデーだ。
なら実は私はチョコを配っていなかった?
自分の頭に聞いてみる。
――もしもし、私の頭。私はバレンタインデーにチョコを配ったかしら?
――チャントクバッタヨー。レイムチャン、エライ、エライ(霊夢裏声
配ったようだ。
なら皆忘れている?それは困る。何のために私はチョコを配ったのだ?
……いや、それはまぁ普段の感謝の気持ちとかをこめてなくもないけど。
でも一応見返りはほしかったし。
第一何かしら対になってる日って沢山あるでしょう?バレンタインデーもその一環じゃない。
春分←→秋分
こどもの日←→敬老の日
体育の日←→文化の日
天皇誕生日←→私の誕生日
みたいに。幻想郷にこんなのあるのかとかそういった類の異論は認めない。
どうしても言いたければ電話番号『117』で思う存分言うがいいわ。
さて、話が脱線したが、とにかくバレンタインの対はホワイトなのよ。家族割とかそんなんじゃないわ。私はウィル○ム派よ。
つまりチョコを渡したらチョコを返品すべきなのよ。そうに違いないわ。
私はそんな風に一人であれこれ考えていると、神社の裏で変な気配を感じた。
その気配は私がよく知ってるものだったのだけれど、それでもどこか違和感を感じた。
私は神社の裏に行くと、そこにはよく見知った――けれど見たこともない――彼女がいた。
否、倒れていた。
「……ちょっと、これは何の冗談よ」
私は彼女にそう問いかけた。しかし彼女からは何の返答もない。それもそうかもしれない。彼女は一目見ただけでも分かるほどの重傷だった。
詳しく言うと、血まみれで倒れていたのだ。うつ伏せで。
「ねぇ、おきなさいよ。からかってるんでしょう?私のこと」
そういう私の声は震えていた。
「もう分かってるんだから。あんたはそういう冗談がすきだって分かってるんだから!だからいい加減起き上がりなさいよ!」
そういっても起きない彼女に、私はいろいろな思いを募らせて叫んだ。
「起きなさい!八雲紫!!」
ピクリと、彼女の――紫の体が反応した。
それを見た私は急いで彼女を仰向けにさせる。
仰向けにさせた彼女の顔はひどいものだった。恐らく口から出たものであろう、その血が顔全体に広がってとても見れたものじゃなくなっていた。
「紫、一体どうしたのよ、その顔。と言うより貴方がこんなになるなんて……」
私が紫を支えて聞くと、紫は薄く目を空けて私に言った。
「霊夢……良く聞きなさい、どんなことがあっても、相手の力量を測るのを忘れてはならない、と言うことを」
「紫……あんた、一体何と戦ったの?よほど強い敵じゃないと、貴方がこんなになるなんて考えられないわ。
私が見つけてそいつを懲らしめるから、そいつのことを教えなさい」
紫をこんなことにしたまだ見ぬ敵への若干の怒りを募らせて聞いた。それを聞くと、紫はフッと微笑んで。
「霊夢。ありがとう」
「別にお礼を言われることじゃないわ。私は何時ものように異変を解決しにいくだけよ」
「そう」
そういってゆっくりと起き上がると、紫は私の目を見つめていった。
「なら、言うわ。霊夢」
「……」
私は彼女の口から出るであろう、その敵の名を聞くために、ゆっくりと心の準備をした。
「霊夢宛の大量のチョコは化け物だったわ」
「こなかったのはお前の所為かああああああ!!!」
私は即座に夢想封印とかとにかくスペルカードを紫に向けて出しまくった。
紫が『あべし』とかいってたけど気にせず打ち続けた。そんな陰陽師にありがちな苗字をいわれてもわたしの精神はまったくひるまない。
「落ち着いて私の言い分を聞きなさい!霊夢」
「黙れ!お前の出してた血は食べ過ぎによる吐血だったのね!?」
「違うわ、食べ過ぎによる鼻血よ!」
「ふざけるなああ!」
きっと今の私ならマスタースパークも撃てるわね。
暫く陰陽玉大放出バーゲンセールをしていると、紫が私にタイムをかけてきた。
「だって、だって。皆が皆霊夢にチョコを渡すんだもの!霊夢は私からのチョコだけ食べればいいのよ。そこに含まれてるアルコールでホワァンとして私の言うことを何でも聞くようになればいいのよ」
「黙れ腋フェチ」
「最近は太ももも行けるわ!」
「黙れ変態」
その後、迎えに来た式に紫を渡して、私は神社に戻った。
チョコのことを未練がましく思いながらお茶を啜っていたら、魔理沙たちが来て一日遅れのチョコを私にくれていった。
なんでも、昨日神社に近づくと、隙間送りにされてチョコを回収されたそうな。
それを経て今日再び来てみたら隙間送りがなくなったので、安全に私にチョコをくれたと言うことらしい。
私は炬燵に入りながらお茶と皆がくれたチョコを用意して、チョコの入った袋を開放した。
埋もれるほどの5円チョコをみて私はお茶を吹いた。
そんなことを思いつつ私は縁側でお茶をすすっていた。
チョコを待ちながらお茶を飲むとはこれ如何に?とか思うが気にしないでおこう。時代は和洋折衷だ。花札でトランプとか出きるくらいに。13が足りない?気にするな。
さて、境内の掃除もすんだし、後はチョコを待つばかりだ。そう思って空を見た。
のが昨日の話。
どういうことだ。チョコが一つもお返しされない。
私は不安に思ってカレンダーをめくる。……3月15日。間違いない。今日はアフターホワイトデーだ。
なら実は私はチョコを配っていなかった?
自分の頭に聞いてみる。
――もしもし、私の頭。私はバレンタインデーにチョコを配ったかしら?
――チャントクバッタヨー。レイムチャン、エライ、エライ(霊夢裏声
配ったようだ。
なら皆忘れている?それは困る。何のために私はチョコを配ったのだ?
……いや、それはまぁ普段の感謝の気持ちとかをこめてなくもないけど。
でも一応見返りはほしかったし。
第一何かしら対になってる日って沢山あるでしょう?バレンタインデーもその一環じゃない。
春分←→秋分
こどもの日←→敬老の日
体育の日←→文化の日
天皇誕生日←→私の誕生日
みたいに。幻想郷にこんなのあるのかとかそういった類の異論は認めない。
どうしても言いたければ電話番号『117』で思う存分言うがいいわ。
さて、話が脱線したが、とにかくバレンタインの対はホワイトなのよ。家族割とかそんなんじゃないわ。私はウィル○ム派よ。
つまりチョコを渡したらチョコを返品すべきなのよ。そうに違いないわ。
私はそんな風に一人であれこれ考えていると、神社の裏で変な気配を感じた。
その気配は私がよく知ってるものだったのだけれど、それでもどこか違和感を感じた。
私は神社の裏に行くと、そこにはよく見知った――けれど見たこともない――彼女がいた。
否、倒れていた。
「……ちょっと、これは何の冗談よ」
私は彼女にそう問いかけた。しかし彼女からは何の返答もない。それもそうかもしれない。彼女は一目見ただけでも分かるほどの重傷だった。
詳しく言うと、血まみれで倒れていたのだ。うつ伏せで。
「ねぇ、おきなさいよ。からかってるんでしょう?私のこと」
そういう私の声は震えていた。
「もう分かってるんだから。あんたはそういう冗談がすきだって分かってるんだから!だからいい加減起き上がりなさいよ!」
そういっても起きない彼女に、私はいろいろな思いを募らせて叫んだ。
「起きなさい!八雲紫!!」
ピクリと、彼女の――紫の体が反応した。
それを見た私は急いで彼女を仰向けにさせる。
仰向けにさせた彼女の顔はひどいものだった。恐らく口から出たものであろう、その血が顔全体に広がってとても見れたものじゃなくなっていた。
「紫、一体どうしたのよ、その顔。と言うより貴方がこんなになるなんて……」
私が紫を支えて聞くと、紫は薄く目を空けて私に言った。
「霊夢……良く聞きなさい、どんなことがあっても、相手の力量を測るのを忘れてはならない、と言うことを」
「紫……あんた、一体何と戦ったの?よほど強い敵じゃないと、貴方がこんなになるなんて考えられないわ。
私が見つけてそいつを懲らしめるから、そいつのことを教えなさい」
紫をこんなことにしたまだ見ぬ敵への若干の怒りを募らせて聞いた。それを聞くと、紫はフッと微笑んで。
「霊夢。ありがとう」
「別にお礼を言われることじゃないわ。私は何時ものように異変を解決しにいくだけよ」
「そう」
そういってゆっくりと起き上がると、紫は私の目を見つめていった。
「なら、言うわ。霊夢」
「……」
私は彼女の口から出るであろう、その敵の名を聞くために、ゆっくりと心の準備をした。
「霊夢宛の大量のチョコは化け物だったわ」
「こなかったのはお前の所為かああああああ!!!」
私は即座に夢想封印とかとにかくスペルカードを紫に向けて出しまくった。
紫が『あべし』とかいってたけど気にせず打ち続けた。そんな陰陽師にありがちな苗字をいわれてもわたしの精神はまったくひるまない。
「落ち着いて私の言い分を聞きなさい!霊夢」
「黙れ!お前の出してた血は食べ過ぎによる吐血だったのね!?」
「違うわ、食べ過ぎによる鼻血よ!」
「ふざけるなああ!」
きっと今の私ならマスタースパークも撃てるわね。
暫く陰陽玉大放出バーゲンセールをしていると、紫が私にタイムをかけてきた。
「だって、だって。皆が皆霊夢にチョコを渡すんだもの!霊夢は私からのチョコだけ食べればいいのよ。そこに含まれてるアルコールでホワァンとして私の言うことを何でも聞くようになればいいのよ」
「黙れ腋フェチ」
「最近は太ももも行けるわ!」
「黙れ変態」
その後、迎えに来た式に紫を渡して、私は神社に戻った。
チョコのことを未練がましく思いながらお茶を啜っていたら、魔理沙たちが来て一日遅れのチョコを私にくれていった。
なんでも、昨日神社に近づくと、隙間送りにされてチョコを回収されたそうな。
それを経て今日再び来てみたら隙間送りがなくなったので、安全に私にチョコをくれたと言うことらしい。
私は炬燵に入りながらお茶と皆がくれたチョコを用意して、チョコの入った袋を開放した。
埋もれるほどの5円チョコをみて私はお茶を吹いた。
後、心配してもらえるのもね…
テンポは特に違和感を感じませんでしたよ。
ところで何で2009なんですか?
来年の事を話すと萃香が笑うって言いますが意図的なものですか?
コレがツボでしたww
>脇役さん
その大言葉から察すると……いえ、これ以上は言いますまい。
因みに私は親から貰いました。お返し?何それ美味しいの?
>nama-haneさん
霊×紫はお好きですか?私はどんなカップリングもバッチコーイな人なので。
テンポに違和感を感じなかったですか、そういっていただけると嬉しいです。
>名無し妖怪さん
タイトルは『チョコレート』と『ちょこっと』を掛けているのですよ。
さて、ここから高冷の阿呆タイムです。
何故2009なのか?東方が関係してるのか?つるぺったんの言葉なのか?いろいろ思うでしょうが単純です。
私が今年を2009と勘違いしたが為です。阿呆ですね。
と言うわけで深い意味はありません。東方は関係していませんでした。当方の間違いです。旨く〆ましたのでお許しくださいませ。え?だめ?
>欠片の屑さん
そのお言葉がつぼでしたか。
きっとその時の霊夢は並ならぬ殺意があったのでしょうね。バーゲンセールなんて滅多にできるものじゃありませんからw
それでは、感想ありがとうございました。
皆に愛されてますねぇ。
それにしても、ゆかりん…無茶しやがって…。
>5円繋がりの名無しさん
5円繋がりとは私自身が盲点でした。
霊夢は皆に愛されてますから、私も愛してますから。
>テトさん
一昨年からですか。それはきっとあれですよ。
『早く恋人見つけてもらいなさい』という家族からの暗のメッセージですよ。多分。
>ゆかりんを心配してくださる名無しさん
テンポのよさは丁度よかったですか、そういってくださると嬉しいです。
ゆかりん、彼女もまた一生懸命なのですよ。何に対して一生懸命なのかは兎も角。
それでは、感想ありがとうございました。