Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

紫プリンが追いかけてくる

2008/03/17 05:57:33
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ミスティアは困っていた。


最近、歌を歌っていると邪魔が入るのだ。
そいつはどんな場所でも邪魔しにくる。
空高い冥界へと続く門前でも、結界へと程近い境内でも、歌い出すとすぐ駆けつけてくる。




そして、今日こそはとミスティアは魔法の森の奥深くまで来ていた。
森は静寂としていて、周囲には獣の気配すらない。
軽く発声練習をすると、ミスティアは息を吸った。

「ちんちー「そこまでよ!!」

制止の叫びに振り向くと、そこにはやはり本を片手に紫の魔女。

「・・・・」
「・・・・」
「ち「そこまでよ!!」

魔女は真っ青な顔で、良くて病人、眼を閉じればまるで死人だ。

「・・・・なんでよ、どうして邪魔するのよ!歌を歌っているだけじゃない!!」

魔女は答えない、ただただジッと見つめてくる。

「いいじゃない雀の鳴声のち「そこまでよ!!」くらい。だいたいどうやってこんなところまで来たのよ。貴女実はすっごい健康でしょ!」

すると魔女の帽子に穴を開け、小さな魔女が10人ほど出てきた。
その内の1人が看板を立てると、そこには『審議中』の文字が。
そして魔女達は5人ずつで肩を組んで、ダンスを踊った。

「な、なに・・・・?」

理解できないミスティアを余所に、魔女達は新たな看板を立てる。

『否決』
「残念ながら貴女の主張は認められなかったわ」
「うぎぎぎぎぎぎ、いいわ、こうなったら徹底抗戦よ!」

ミスティアは飛び出した。
天狗ほどではないが、それでも早さには自信がある。
あんな鈍そうな魔女に負けるものか。

「ち「そこまでよ!!」ラララ夜の屋台~♪わ・た・し・は、歌うのち「そこまでよ!!」ドキドキミラクルゥ♪素敵なち「そこまでよ!!」だから私は~この大空にけん「そこまでよ!!」で~♪」

逃げても逃げても追ってくる制止の声に、ミスティアは心底恐怖した。



「こんばんはミスティアさん。そんなに急いで何所に行かれるのですかスクープですかでしたら私も是非ご一緒させてくださいいいシーン期待していますよそれで何所で何が起こりそうなんでしょう」

いつの間にか烏天狗まで横へとついてきた。
流石は天狗、ミスティアの全速にも涼しい顔をしている。

「たたたたすけてぶんぶんぶんっ!」
「また亡霊にでも追われているのですか?それはいけない、私の手を!」

ミスティアが射命丸の手を取ると、流れる風景がさらに加速する。

「これなら・・・ち「そこまでよ!!」ヒィッ!ぶんぶんぶんぶんもっとスピード、スピードを!速さが足りないわ!」
「なっ、この私が遅い?私がスロゥリィィ!?・・・・冗談じゃありません!」

射命丸はさらに速度を上げ、とうとう周囲の景色を識別するのが困難となった。

「ぶ、ぶん・・・ちょ、まっ・・・息、でき・・・」
「ダメですよ手を離しちゃ!捕食者は脅威です!」
「ち、ちぃ「そこまでよ!!」
「「ふぃぎゃあああああああ!!」」
















「ハッ、ハッ、ハッ・・・・・ハァッ」

射命丸が停止した頃には、すっかり日も暮れていた。

「ハッ、ハッ・・・・大丈夫ですかミスティアさん?」
「・・・・・・・ち・・・ん「そこまでよ!!」

ミスティアは完全に沈黙した。

「な、なぜ、なぜ私の速さに・・・・・」
「・・・・・・」
「私の・・・・・はや・・・・さ・・・・・が・・・・・」

射命丸は崩れ落ちた。
彼女の相棒の烏は射命丸の頬にくちばしを寄せ、反応がないと悲しそうに鳴いた。

「・・・・・それが私の使命だから、よ」

魔女は静かに2人の元へプリンを供えた。

なんだか思いついて書いてしまった。
少しの後悔と、しなくてはならない反省、しかししかしなんともいえない満足感。
こうしてまた1ページ、私の黒歴史が刻まれるのだろう。

H20,3,21
20日の名無し妖怪さんへ
なるほどご指摘ありがとうございました。





橙「ふふ・・・みすちーの耳やわらかーい」
ミ「み、耳はダメ!やっ!」
橙「えー、どうしようかなぁ」
ミ「やっみみは・・・」
橙「あむっ」
ミ「ひぃっ!」
橙「もふもふー」


                  ,. -──=- 、_
               r'´、    ___,.) i`ヽ、「7へ 
             ,.!>_,.へ-‐-rゝ、__ノ  く>'_,,..-〉
             L>'r_,.-''`ー'ー-'ー、ヘ_イ____!ンiヽ 
            ∠. .. .- ー. .´: : : : : : : : :.、: :.:ヘ
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           {:.|:.:..l| : :ト:ト _`ヘ{ '-ャゥj}'ト: :}: :.|:.:.:.l
           |:l|:.:.l:.l: ヘ{イ',,!     |: :}: :.:|:.:.:.|
           l| {:.:{:.:{:.:::ト、  、     イ:.}:. :.:|:.:.:.| ・・・そこまでよっと
‐────┬┐  ` ヽ{: :.ヽト、   _ _    j;ノ: :.:.l:.:.:.:|
  ___,,,...-‐''| |     }: : :::::lヽ      , イ:. : :.}.:.:.:.|
 ̄7     | |      !:: : :.:|:.:.:`ヽ...イ  j:. : :.:j:.:.:.:.|
  i      | |      |:: : :.:|:.:.:.:./ :}┴;;/: : :.:/.ン´`ヽ.
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島根
コメント



1.ななーし削除
そこまでよ!!
2.名無し妖怪削除
八行目で見事に笑わされてしまった
3.名無し妖怪削除
そこまでよ!!
やっぱ例のポーズなんだろうな
4.名無し妖怪削除
たかがちryくらいいいじゃないかよwww
5.三文字削除
ストレイト・アーヤーでさえ振り切れないとは、パチェさん恐るべし・・
6.名無し妖怪削除
アニキぃいいいいイイイイイイイイイイイイ
7.名無し妖怪削除
門板とか東方スレ見てないと解らないネタなので、後書きにでもちょっとした説明があった方が親切だと思います。
8.卯月由羽削除
面白かったけどゆかりプリンと読んでしまったので
ちょっとプリンのカラメル部分の角に頭ぶつけてきます