Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

人形遣いが風邪をひきました

2008/03/15 10:14:12
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四季小町・・・・









・・・・・・素晴らしいっ!


最高の婿入りだとは思わんかね?!










※この話にはあまり関係ありません










「シャンハーイ?」
「ホラーイ?」
「ん・・・ごめん、大丈夫だから、ね・・・・」

弱弱しく微笑み、二体の人形を撫でるアリス



昨日の晩の所業がたたってしまったか
やはり、あの鴉天狗の新聞に載ってた占いなぞ信じるべきではなかった
なにが『満月の夜に小人と「オッポレ!オッポレ!」と踊れば友達100人できるかも(笑)』だ
つられてでてきた某2本角に夜中中追い掛け回された挙句
月に中てられたどっかのおかっぱぺったんが襲い掛かってくる始末

あーもう何も信じられない
ばーかかーばぶたのけつー。お前らちょっと地獄に落ちろ

「地獄と聞きましたが歩いて帰ります」

はいはい、いい子ね

「ホラーイ」
「シャンハーイ」
「あー・・・やっぱ駄目ね・・少し寝るわ・・・」

大きく息をつくと、上海と蓬莱に微笑み
タオルをかけなおして目を閉じるアリス

人形たちはしばらく衣服の乱れや息遣い等を点検していたが
アリスの寝息が聞こえ、ようやく寝入った事をしっかりと確認すると

「・・・・・シャンハーイ」
「ホラーイ!」



そのまま、そっと掛け布団を胸元まではがしていった




「・・・・シャンハーイ」
「ホラーイ・・・」


紅みを帯びた肌が、汗に濡れて艶かしく
開いた胸元は、呼吸をする度に静かに上下している
僅かにあいたままの唇からは、悩ましいほどの吐息が漏れていた

「シャンハーイ・・・」
「ホラーイ・・・」

その様子を、熱っぽい瞳で見つめる二体



・・・・やっぱりもう可愛いなぁこの人ったら・・・っ!



つまるところ、自分たちの主に欲情しているのだった。世も末である
しかし、自らの貞操が危ない事など露知らず
アリスは時折、嬌声にも似た声を漏らしながら寝続けるのであった


「シャンハーイ・・・」
「ホラーイ?」
「シャンハーイ?」
「ホラーイ!」


主を起こさないように優しく、しかしそれでいて激しく
開いた胸元目掛けて、幸せそうな顔で頬擦りする二体
ぐへへへええ乳してまんなぁアリスはん

「シャン・・・ハー・・イ」
「ホラー・・・・イ・・」



なにを隠そうこの二体、乳の基準には大層厳しかった
薄すぎても味気なく、たっぷりすぎても目に余る

その点、アリスの胸はまさに申し分ないものであった
大きすぎず小さすぎず、まさに二体が描く理想の体現
おっぱい・オブ・おっぱい、世界に一つだけの乳、レインボーカップ
マリオカートは64が全盛期だったと思う



「・・・・む」
「?!」


突如むくっと起き上がったアリスに、わたわたと慌てる二体

いえ、ちがうんですよ?
悪気はなかったんですよ?
ただちょっと邪な欲望がこうムラムラっとですね
いやそれもあなたがそんなに扇情的なおっぱいがですね
抱かせろ

「・・・・・」

が、熱に浮かされているアリスはそんな訴えに気づくことなく
しばらく宙を眺めていたかと思うと、突然枕もとのメモとペンを取り出し
さらさらとなにやら書き付けた

「・・・上海、蓬莱」
「シャ、シャンハイ?!」
「ホララーイ?!」
「ちょっとおつかいに行ってきて・・・常備薬と、紅茶の葉っぱきれてたの忘れてた・・・」
「シャンハーイ」
「それと、これ・・・今日返すって言ったやつだから・・・」
「ホラーイ」
「それじゃ・・・お願い、ね・・・」


そこまで言い切ると、大きく息を吐いてまた眠りにつく主

「・・・ホラーイ?」
「シャンハーイ」



・・・用事を頼まれたのであれば仕方がない
また主のスーパー寝顔タイムを鑑賞したいのは山々であるが
なにより自分たちを信頼しきってこのメモと借りていた本を託したのだ
ここで引いては人形根性が廃るというもの

「シャンハーイッ」
「ホラーイッ」

主のそばで小さく囁くと
ではいざ、とばかりにふよふよと飛び出していった









もちろん、去り際に頬をぷにぷにするのも抜かりなかった









「あん? アリスが寝込んだって?」
「シャンハーイ」

おつかいの途中
調合の材料に使うキノコを探して森をうろうろしていると
よく見かける白黒の魔法使いがいたので声をかけてみた

「ふーん。結構ひどいのか?」
「シャンハーイ」
「そっか・・・ま、気が向いたらお見舞いぐらいいってやるよ」

特に関心を示した様子もなく
そういい捨てると、適当に手をひらひらふり
箒にまたがって高速で去っていってしまう魔理沙

「・・・シャンハイ!!」

なんという薄情な魔法使いだろうか
これでは白黒でも、パンダのほうがまだ愛嬌があるというものだ

上海人形はべーっと舌を出す真似をすると
またキノコを探す作業に戻った







「・・・・アリスが風邪?」
「ホラーイ」

ここは博麗神社境内
里へ紅茶の葉を買いに行く途中に
縁側でぼーっとお茶を飲んでいる巫女を見つけたので訪ねてみた

「へぇ・・・まだ寝込んでるの?」
「ホラーイ」
「そう・・・ま、暇ができたら行ってみるわ」

どう考えても、このまま奥で寝てしまいそうな声で返事をすると
それじゃあねーといわんばかりに
霊夢は急須と湯飲みを抱えて奥に入っていってしまった

「・・・ホラーイ!!」

なんて愛想のない巫女だろうか
これでは紅白でも、コンタックのほうがまだ効能があるというものだ

蓬莱人形はぷくーっと頬を膨らませる真似をすると
急いで里のほうへと向かった









「・・・・・アリスが倒れた?」
「シャンハーイ」

アリスが借りていた本を返しに図書館に寄り
あいも変わらず本を読んでいたここの主に声をかけたのだが
返ってきたのはなんともそっけない返事

「で・・・どうしたの? もう帰ってもいいわよ?」
「・・・・シャンハーイ!!」


なんて非情な紫もやしだろう
これではもやしでも、有機もやしのほうがまだ栄養があるというものだ

上海人形は門まででてきて振り向くと
びしっと中指をたてる真似をしてアリス邸へと帰っていった


門番は唖然としてそれを眺めていた








「シャンハーイ・・・・」
「ホラーイ・・・」
「あ、お疲れ様。ありがとね」

出会う人出会う人に無下に扱われ、しょんぼりして家に帰ってみると
多少調子も良くなったのか、人形の服を裁縫をしているアリスが居た

「シャンハーイ・・・」
「ホラーイ・・・」
「どうしたのよ、そんなに落ち込んだ顔して」

アリスは苦笑すると、ベッドから立ち上がり
二体の元へ歩いていく

「はい、ご苦労様」
「シャンハヒャアンッ?!!?」
「ホラーイ?! ホラーィヤウ?!」
「ちょっ、どうしたのあなた達?!」

突然奇声をあげ体を反らす二体に驚き
慌てて駆け寄るアリス








違うんです・・・違うんですアリスさん
その、胸元が・・・はだけかかってる胸元が・・・
そんな見えそうで見えなさそうで見えそうな胸元がぁ!!







「しゃ、上海?! 蓬莱?!」

かがみこんで上海と蓬莱を抱えるアリス
全身を弛緩させ、奇妙な嗚咽をもらいていた二体であったが
親指を神々しく、天に向けて指していたのは賞賛に値するだろう



しかしこの二体、チラリズムの魅力をわかっているとは侮れない









「うおおおおおっ! 待ってろアリス!!!」


声も高らかに、箒に乗って空中を滑走する影がひとつ
普通な魔法使いの魔理沙は
サンタよろしく、そこらから集めてきた見舞いの品が入った大きな袋を持って
アリス邸へと急いでいた


先ほど上海に見せたそっけない態度は
見舞いに行こうとするのを悟られまいとしたため
そして何の準備もなく無防備なところを、強襲して驚かそうというわけだ




『アリス、風邪ひいたって聞いたぜ?』
『うるさいわね・・・そう聞いてわざわざ冷やかしに来るかしら』
『なに言ってんだ。心配してきたんじゃないか』
『え? そ、そんな、来て欲しいなんていってないんだからね!』
『まぁそう言うなよ。ほら、私の胸にトゥギャザー』
『うわぁ・・・魔理沙の胸・・すごくあったかいナリ・・』


なんてこった・・・箒にまたがっていられないぜ!


「うふ、うふ、うふふふふふふふ・・・・ちくしょー!!アリス、今行くぜ!!」






そうこうしているうちにアリス邸が目前に迫り
慌てて速度を落としながら降下する魔理沙



「お」

「あ」

「え」



が、颯爽と降り立ちいざ扉を開けようとすると
見知った人物が二人
左右からやってきて目を合わせた



「・・・なんであんた達がいるのよ」
「それはこっちの台詞だぜ」
「あなたこそなんでここにいるの」
「なんでって・・・アリスが熱にうなされて私を呼んでるって聞いたからよ」
「それは違うな。呼ばれてたのは私だ」
「何を言ってるの?私に決まっているじゃない」
「あぁ?てめぇなに中だこらぁ」
「パチュリーだこらぁ」
「そそくさっ」
「「まてや腋巫女ナース」」


「ナースじゃないわよ。大体、なんであなたこんなところまで来れる訳?」
「これも愛の成せる業よ」
「俗称が一色しかないくせによく言うわ」
「やーいやーい単色カラー」
「むきゅぅ・・・・・赤とか青とか黄色もあるもん・・・」
「まぁあなたの力なんて私の五割〇分〇厘ぐらいしかない」
「・・・・そこまで言われると黙っていられないわね」
「面白い、ここで決着でもつけるか」
「のってやんよっ!」
「っしゃあ! 吐いたつば飲むなやこらあぁっ!!」






それぞれが空中に飛び上がり
最大級の魔力を手の内に充電する



そしてそれらが一斉に展開され、鮮やかな色を紡ぎだした時
戦場を見つめる二つの影があった










「まだだ!!まだだ!!」

「もっと戦果を!!もっと戦火を!!」











宵闇の妖怪と氷精は、なんだかよくわからないままに笑っていた・・・













要は、覚えたての言葉を使ってみたいだけ
アリスは愛されている事に無自覚だといいと思う
樽合歓
コメント



1.名無し妖怪削除
アリスは愛されてるのが俺のジャスティス!いいもん見させてもらいましたww
だがそれよりもこの上海と蓬莱キャラいいなぁwwww
2.名無し妖怪削除
コンタック吹いたwwww
3.☆月柳☆削除
シャンハーイ ホラーイ。
おまいらのジャスティスには同感だぜ。
大きくもない、小さくもない、ほどよく手のひらで包み込める程度の大きさ……。
最高だぜぇ!!!!
4.名無し妖怪削除
素晴らしいおっぱいでした
5.名無し妖怪削除
コンタックにやられたww
6.名無し妖怪削除
これは良いおっぱいw 無自覚ゆえに友達が欲しくてアホな行動とって風邪をひくアリスかわいいよアリス。
つか色んな箇所で吹いたwww 
主にコンタックとか何中パチュリーとかwww
7.名無し妖怪削除
無自覚なまま悩むアリスがマイジャスティス!
外で弾幕ってる三人を見て「仲良くて羨ましいな・・・私は誘ってくれないのかな・・・」とか寂しげに考えていそう。
8.名無し妖怪削除
これは続編が見たいw
9.名無し妖怪削除
これは良いおっぱいw
やっぱ無自覚アリスは萌えるな~あれば続編希望!
10.名乗ることが出来ない程度の能力削除
立派に自律人形してんなぁ上海に蓬莱wwwだがこういうの大好きだwww
11.名無し妖怪削除
上海&蓬莱が変態と言う名の淑女。魔理沙・霊夢・パッチュさんの三巴と思いきや本命はメディスンor萃香と予想。
まぁ何はともあれ続きが見たいと切に願います。
12.名無し妖怪削除
>>愛されている事に無自覚

うわぁ、すごくアリスだ・・・
んで勘違いで悩むあたりもすごくアリスだ・・・
13.名無し妖怪削除
ネガティブアリスの争奪戦か。最高だ。
14.名前が無い程度の能力削除
どこから突っ込めばいいんだwww
15.奇声を発する程度の能力削除
>突然奇声をあげ体を反らす二体に驚き
ピクッ
アリス可愛いよアリス!!
16.名前が無い程度の能力削除
コンタックは卑怯だwww