Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

彼岸のホワイトデー

2008/03/15 06:57:41
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1
※この作品は、この作品集にある、拙作「彼岸のバレンタイン」の続きとなっております。







夕方、仕事も終わり、帰る準備をしていると、小町がやってきた。

「四季様、準備はできていますよ~」

「準備ですか?」

はて、何か小町に頼んでいたのであろうか?

「ひどいなぁ、自分で言っておいて」

「え?なにか命じていましたっけ?」

う~ん、心当たりがない。

「四季様…、もしかして、今日が何日かご存じない?」

今日? 今日は…

「何日でしたっけ?小町」

「はぁ、やっぱり。今日は3月14日ですよ」

3月14日…?   …あ!

「ホワイトデー…」

「そうですよ。バレンタインの時に、ホワイトデーに満足させること!って…」

「そうでした!それで、どんなことをしてくれるの?」

「まあまあ、あわてないで。あたいの家まで行きましょう」

「家?

 …小町、まさか仕事さぼってまで、準備はしてませんよね?

「HAHAHA!やだなぁ四季様。ソンナコトハシテイマセンヨ?」

目をそらしながら言っても、説得力が皆無なのに。

「…説教は明日にしましょう」

「うう、お手柔らかにお願いします。

 さあ、とりあえず向かいましょう」

「そうですね」

そう言って、私たちは小町の家に向かった。




「…案外、片付いているんですね」

「それはちょっとショックな言い方です」

小町の家は、(普段の仕事態度と比べ)意外ときれいだった。

「で、小町。何をしてくれるの?

「四季様を満足させる方法を考えてたんですが、あたいは洒落たことなんて思いつかないし…

 工夫しようとしても失敗するだけだから、あたいの手料理でも振る舞おうかなって」

「小町の手料理ですか!」

正直、びっくりである。めんどくさがりな小町が、料理を作れるなんて!!

「四季様、それはあたいの料理が食べられる事の喜びの驚きですか?

 それとも、あたいが料理を作れることの純粋な驚きですか?」

「う!!」

「四季様は嘘をつけないから、その反応でわかりますけど…」

み、見抜かれている。

「まあいいや。あたいの料理の腕、見せてあげますんで、四季様は待っていてください。

 ある程度できあがってますんで、すぐできますけどね」

そう言って、小町は台所に向かった。

手持ちぶさたになった私は、興味深く小町の生活空間を観察する。

と、一冊のノートが目に入り、手に取ってみる。

「DEATH N●TE?」

全力で見なかったことにした。







「ごちそうさまでした」

「お粗末様でした」

小町の手料理を食べ終え、お茶を飲みながら一息。

意外と、小町は料理がうまかった。

「小町、とてもおいしかったですよ」

「いやあ、そう言ってもらえるとうれしいですね」

照れながらも本当にうれしそうに、小町が言う。

と、小町がきれいに包装された箱を取り出した。

「小町?これは?」

「えと、プレゼントです。まあ、料理だけじゃ物足りないかなって」

「あけていいですか?」

「どうぞ、あけてください」

箱をあけると、

「人形?それも、私と小町の…」

「自作ですから、うまくできてないですけどね」

そんなことはない。二人の特徴をうまくてデフォルメされた、かわいい人形だ。

「…ッ、小町。ありがとうございます」

「ほら、泣くことないじゃないですか」

涙をぬぐってくれる、小町の指。感謝の気持ちを込めつつ、小町の顔を見上げると、

「…小町?なんだか、いたずらっ子のような顔をしていますよ?」

「四季様、満足していただけましたか?バレンタインデーの償いになりましたか?」

「もちろんよ!!」

「そうですか。それはよかった。

 そういえば四季様、あたいはバレンタインのお返しを用意したわけですが、四季様は、あたいに何かしていただけるんですか?」

「え゛!!でも、あれは、私が…」

「あ~あ、ひどいなぁ。あたいはちゃんと用意したのに。

 泣いちゃいそうだなぁ~」

「え、あ、その、ご、ごめんなさい…」

「ところで、ここに取り出したるは、何の変哲もないキャンディー」

「え?」

「ホワイトデーの定番キャンディー。

 四季様、あたいに食べさせてください」

「え?えっ?ええっ!?

 もしかして、私に、バレンタインデーのあなたをまねしろと!?しかもキャンディーで!!??」

「あたいは~、別に~、方法を~、指定~、してませんよ~」

うわ、めっちゃ楽しそう。

「さあ、四季様。ご自分の気持ちに白黒つけてください!」

そう言われて、私がとった選択は…




どうも、ぺ天使Bです。いつもありがとうございます。この作品で10作目になります。
私の脳内の、えーき様とこまっちゃんの関係はこんな感じです。
えーき様をいじる、こまっちゃん…
何考えてんだ、俺ozr

読んでいただき、重ね重ねありがとうございます。





「「ん」」



「ふう、とても甘かったですよ、四季様」

「馬鹿…」

「さてと、実はキャンディーはまだあるんですけど、どうします?」

「小町、調子に乗りすぎです!」

「きゃん!!」

「罰として…」

「罰ですか…」

「こ、今晩の、わ、私の、抱き枕になりなさい!!」
ぺ天使B
コメント



1.名無し妖怪削除
映姫様の罰はいつでも適切だな(´∀`)
2.名無し妖怪削除
う~ん、マロくていいなあ。
3.名無し妖怪削除
これは!!
終盤とあとがきは某所の月型、志貴×シオンSSのパロですか?