Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

博麗霧雨ゼミナール

2008/03/03 07:39:26
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時間はお昼頃、ここは博麗神社。
ちょっと日が長くなったなぁとか思う日。
相も変わらず紅白の巫女さんと黒白の魔法使いさんは神社でだらだらしてたそうな…

「なぁ霊夢」
「何?」
「巫女って楽しいか?」
「藪から棒にどうしたの?」
「いや、ちょっと気になってさ」
「ん~…魔法使いよりは楽しいんじゃない?」
「ってことは、毎日めちゃくちゃ面白いって事だな!」
「そう?私に言わせれば、見る以外はあんまり楽しそうじゃないんだけど」
「なにぃ?巫女だって毎日暇そうにしてるじゃないか!」
「失礼ね、私のこれは仕事よ?あんたみたいな趣味人と一緒にしないで」
「趣味だと?魔法使いを舐めるなよ!?」
「あんただって巫女をバカにすんじゃないわよ!」
「魔法使いのが偉いんだ!!」
「巫女のが立派よ!!」
「魔法使い!!」
「巫女!!」
「魔法使い!!」
「巫女!!」
睨みあい、うぅ~と唸り声を上げる二人。
「ミコVSウィザード!!」
「レディ…ファイ!!」
『しゃぁ!』
掛け声と共に間合いを取る二人。
って言うか、狭い神社の中で暴れるな。
「そこまで言うなら魔法使いと巫女!どっちが楽しいか勝負してやろうじゃないか!!」
「望むところよ!」
部屋の中に風が吹き込む。
お互いのスカートがはためき、髪が乱れる。
演出で射命丸が風を吹かせているらしい。
「くしゅっ…」
魔理沙が可愛らしいくしゃみをした。
まだ外は寒いのだ。風が吹いたらちょっとつらい。
「……」
すすぅ~…たんっ…
霊夢は黙ってふすまを閉めた。
後に射命丸文は「余計なことをした!!」と後悔したらしいが、今回の話に全然関係ないので割愛する。



「まず私からよ!巫女が祭礼で舞う御神楽!」
「何っ!?」
「神と舞い遊ぶ仙人と言われる程の優雅さ!!巫女の踊りは歌舞伎の原型を作り出したのよ!」
「出雲阿国ぃ!」
「それに引き換え魔法使いは地味で年寄り臭い!!日の当たらないところで変な薬でも作ってなさい!!」
「影日向に咲く…!!」
「どうよ!見た目が暗いわよ、魔法使いは!!」
何故かよろめく魔理沙。
しかし魔理沙も言い返す。
「くそぅ…しかし魔法使いでも!最近は派手になってきたんだ!!」
「なんですって!?」
「魔法のステッキー!!」
「しまった!魔法少女か!!」
「ふっ…乙女ここに咲き乱れる!!」
しかし彼女の手にあるのは箒。
インチキだ。
それでもダメージを受けたっぽい霊夢さん。
「しかし…巫女は職業よ!!」
「な、魔法使いだって…」
「いえ…魔法少女も魔法使いも世間にはおおっぴらに言い辛い!!」
「正体がばれたらお仕置きです♪の法則!!」
「『霊夢ちゃんって何の仕事してるの』『あ、実家神社なんで巫女やってるんです』『へぇ~エライわねぇ…』」
「おばちゃんの井戸端会議に混じってる…!!」
「『魔理沙ちゃんの仕事は?』『魔法使いです』『…そう…なの』」
「ちょっと引いてる感が切な過ぎる!!」
「『ま、魔法使いってどんなことやるの?』『トカゲの黒焼きとか…』『ひぃ…!!』」
「会話のミスチョイスー!!」
「どうよ!!恥ずかしいものね、魔法使いってのは!!」
「くっそぉ…でもな!巫女だって言い出しづらい仕事もあるんだぜ!」
「何!?」
「『じゃあ巫女ってどんなことやるの?』『えっーと…口寄とか?』『口寄?』『あぁ、降霊術です』『………』」
「口寄は、芸妓・娼妓と同じく児買いの奴隷扱いっ!!ぐふぅっ!!」
「人身売買はやっちゃ駄目だぜ!!」
腹を押さえうずくまる霊夢。
今の行動に、そんな効果があったとは思えないがうずくまる。
「ふっふっふっ…」
「な、何がおかしい!」
「あなたは自分で自分の首を絞めた…」
「なんだと!?」
「魔法使いはじゅじゅちゅ…」
噛んだ。
顔を赤らめてちょっとはにかんでる。
「ちゅ…?じゅじゅちゅ、って…」
「……巫女だって…噛むこと位ある!!」
「あ、開き直った」
「……ちゅじゅ!」
また噛んだ。
霊夢はかぶりを振り、仕切りなおす。
「呪術的なところが強い!!」
「噛み過ぎだろ!?でも、そうだぜ!!」
「そのチカラを得るために悪魔と交わるとされている!!」
「それがどうした!!」
「つまり!魔法使いってのは誰とでもOKな阿婆擦…」
「わぁー!わぁー!わぁー!!」
慌てて声を荒げる魔理沙。
顔が赤い。
「何よ!?」
「話がやらしい方向に行こうとしてるぜ!?」
「大丈夫よ!この位ならまだ文化・風俗のレベルよ!これをかな表記すると18歳未満お断りっぽくなるわ!例えば『ふーぞ…」
「わぁー!!わぁー!!わぁー!!!」
何だかんだでこの魔理沙、乙女っぽい。
「とととととととにかく!!そういうのは駄目だぜ!!」
「何かよくわかんないけど、いい感じにヒットしたみたいね」
クリティカルヒットしたようだ。
しなくていいのに。
「それに対して巫女は貞操観念が強い…」
「だだだだだからだな!そういう話は……」
多段ヒットを決める霊夢。
やたらこういう話に動揺する魔理沙。
もう顔は真っ赤かである。
「くっそぅ、こうなったら!」
スペカを取り出す魔理沙。
「な、止めてよ!」
「ふっ…そんな乱暴なことはしないぜ!」
魔理沙はスペルを唱えた。
すると、部屋の中が暗くなり、天井と壁に一面の星空が広がった。
いわゆるプラネタリウム状態である。
「わぁ…」
「どうだ!キレイだろう!?」
「た、確かに!でもこれがどうしたって言うの?」
「魔法にしろ魔術にしろ、メルヘンやファンタジーは欠かせないんだ!」
「ぐっ…!」
「それに派生形である錬金術なんか人が卑金属で金や銀を作ろうとしたんだぜ!?ロマンを感じるだろ!?」
「何となく納得する自分が悔しい…!」
霊夢さん、そこは死語連発の魔理沙に突っ込んどこうよ。
「くっくっくっ…しかし魔法を甘く見るなよ?」
「えっ…何!?星が一箇所に集まってる!」
「新魔法!めておー!」
「何そのおいッスっていいそうな魔女の掛け声はー!!」
霊夢の微妙な突っ込みはともかく、霊夢に向かって星が降ってきた。
ぶつかる!そう思った瞬間、魔理沙は霊夢に声をかける。
「霊夢!手を受け皿のように構えるんだ!!」
「こう!?」
こんな状況で素直に従う霊夢も霊夢である。
星は霊夢の目の前で一旦止まり、霊夢の手の中に少しずつ小粒の星が落ちてきた。
「こ、これは!?」
「それは金平糖!砂糖で出来た甘いお菓子だ!」
「星空から甘いお菓子が降ってくる!何てロマンチック!!」
「弾幕はパワーだが…魔法は浪漫だぜ!!女の子のハートをがっちりキャッチ!」
「誘拐は…ロマンチックに……」
膝をつく霊夢。金平糖はこぼさない。
こんなのでやられるなよ。
そう思って仕方ないのだが、霊夢はどうやら負けたらしい。


傍から見てた人の感想も聞いてみよう。
「仲いいわねぇ…」
スキマから覗いていた妖怪が一人。
八雲紫である。
「…そんなに気になるなら、参加したらどうですか?」
そう突っ込むのは式の藍。
「それもそう…だけど」
「だけど?」
「いやね、二人で星空の下で金平糖食べてるのよ?」
「それは……邪魔できないですね」
そこまでのやり取りも見ているので、ますます参加しづらい。
ちなみにこの下りもあんまり本編には関係ないのでここらで終了する。


「魔理沙…」ぽりぽり
「んぁ…?なんだ?」ぽりぽり
「つまりはさ、甘いは正義ってことね」ぽりぽり
「まぁそういうことにしとくか」ぽりぽり


本日の結論。
けんかはよくないよ!
ケンカ!アカン!

(了)


正直、オチたかどうかがものすごい不安ですが頑張って投下。だらだらとした神社の風景に少しアクセントを!
あんまり知られてない?若手芸人さん(大脇里村ゼミナー○)のネタを参考に作ってみました。
本物のが勢いがあって面白いので、機会がありましたら是非見て下さいね。
3/3ちょっとだけ修正。貞操観念の解釈色々あると思いますが、ここは一つ大目にお願いします…
欠片の屑
コメント



1.名無し妖怪削除
>巫女は貞操観念が強い
しかし古来の巫女は、東洋でも西洋でも神聖娼婦であったなんて
そんなつっこみは無粋ですかね。
2.名無し妖怪削除
あぁ・・・あの某連鎖ゲームの・・・w
3.卯月由羽削除
ウィッチwww
4.さねかずら削除
なんだろうこの懐かしい空気……
ああ、そうだ。親の仕事を自慢する子供達のそれだ。
(遠い目)
5.nama-hane削除
職業自慢の後に入るコメントがツボに入る!ww
6.蝦蟇口咬平削除
ああ巫女って神の妻なんだっけ?
しかし金平糖食いたくなってきた
7.削除
子供じゃ、子供がおる……w