「よお、パチュリー。借りた本、全部返しに来たぜ!」
「えっ?」
「探してみたら意外と多く借りていたんだな。それじゃあな!」
「………………………………」
「よお、アリス。借りてた実験器具と自動人形、全部返しに来たぜ!」
「ええっ?」
「おかげで実験がはかどったよ。長くなって済まなかったな。それじゃあな!」
「………………………………」
「よお、香霖。霊夢の分も含めて、商品の返品とツケの支払いに来たぜ!」
「何っ?」
「現金だけじゃ間に合わなかったから、香霖の欲しかった物も持ってきたからそれで堪忍してくれ。それじゃあな!」
「………………………………」
「「「大変だ!霊夢!!!」」」
「3人していきなり何よ?まずは素敵な賽銭箱に二礼二拍手一礼、そして賽銭!」
パンパン……チャリーン!
「魔理沙が」「魔理沙が」「魔理沙が」
「1人ずつ落ち着いて……」
「魔理沙が図書館で借りてた本を全部返しに来たわ!」
「えっ?」
「魔理沙がうちで借りてた実験器具と自動人形を返しに来たわ!」
「ええっ?!」
「魔理沙が商品の返品とツケの支払いをしに来た。君の分も含めてね!」
「えええっ?!?!」
「そういえば昨日、私が香霖堂で持っていった商品について、魔理沙が聞いてきたわ!」
「「「ええええっ?!?!」」」
「魔理沙の家に急ぐわよ!手遅れにならないうちに!!」
「「「うん!!!」」」
――霧雨邸――
「な、何よこれ……」
――そこはまるでメイド達が掃除したかのように、整理整頓されて綺麗だった。
「予感的中ね……」
「れ、霊夢!あれ……」
「そ、そんな…………」
――そして、その奥で信じられない光景が広がっていた。
――箒と毒薬瓶と遺書を残して……
――魔理沙が死んでいた……
「魔理沙に早く返してってよく問い詰めていたけど……」
「まさかここまで追い詰められていたなんて……」
「霊夢の分まで払う時点で気付いて止めるべきだった……」
「何が博麗の巫女よ……親友の自殺の1つも止められなかったなんて……」
「「「「私達を許して……魔理沙…………」」」」
「ん”~うるさいな~~……」
「「「「え”っ?」」」」
「何だよみんなして、返すものは返したぜ?」
「え~っと……何処から聞けばいいかしら?
まず、何だって急に借りたものを返す気になったのよ?」
「ああ、実験やら一通り終わったから気分転換に家の掃除してたら、結構借り物が多いことに気付いてさ。
折角だから全部返すことにしたんだ」
「私の分のツケまで払う気になったのは?」
「霊夢の分のツケまで私に降りかかってきたら厄介だろ?だからついでに払うことにした。
感謝してるなら、今度遊びに来たときに美味い茶菓子用意してくれよ!」
「ここで倒れてたのは?」
「全部返した後、掃除がまだ終わってなかったから再開したんだよ。そしたら疲れて眠っちゃったぜ!」
「じゃ、じゃあ、そこにある毒薬は?!」
「あーっ!!これいつぞやに香霖堂で交換した酒じゃないか!!
中身こぼれてる!!勿体無い……」
「そしてこの遺書は……」
――借りた物リスト――
温泉の探し方……パチュリー
魔界合金ビーカー……アリス
・
・
・
香霖堂のツケ……3500円
霊夢のツケ……35350円
――
「……借りた物のリストだ」
「ま、魔理沙は自殺する気じゃなかったの?!」
「私が何時、自殺しなければならない状況に追い詰められたんだ?」
「…………」
「……………………」
「………………………………」
「…………………………………………」
「で、何か用か?」
「「「「紛らわしい事するな!!!」」」」
「何でみんな怒るんだよ?!」
>パンパン……チャリーン!
この一連の流れ、大好きですw