Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

救済

2008/01/20 20:34:02
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可愛い巫女さんの霊夢は困っていました。

「ああ、お賽銭が無い」

何ということでしょう。
ここ一週間霊夢は水と雑草だけで生きています。
しかし、その生活も限界です。
雑草だけではビタミンしか摂取できないのです!
タンパク質と炭水化物と油物を摂取しなければ死んでしまいます!
どうしましょう!?

「お困りのようだな!」

その時、神社の境内に響く声が。
「誰!?」
霊夢は声のした方向に勢いよく振り返ります。
するとそこには3人の人影が。

「困った人は!」
「私たち3人が!」
「見逃さない!」

3人が順に喋っていきます。

「ご趣味は?本を読むことです!たとえ技をパクられても挫けない!マジョルカパープル!」
向って左側の人が叫び、拳を天に突き上げるポーズをとりました。効果音としてはズギューンあたりが合いそうです。

「大空に掛けるレインボー!愛と勇気と人形だけが友達!マジョルカレインボー!」
向って右側の人が叫び、「月に代わってお仕置きよ!」の台詞が似合いそうなポーズをとりました。

「夜空に煌くミルキーウェイ!盗む?いいえ借りていく!マジョルカモノクロ!」
真ん中の人が叫び、大空を仰ぎ見るポーズをとりました。

「「「3人揃って!魔法少女戦隊!」」」

「キノコバスターズ!」
「ドールズウォー!」
「ヒカゲドー!」

3人の背後から色とりどりの花火が打ち上がりました。
霊夢は、ああ、あのセットのお金いくらかかったんだろうと思いました。
あれなら、最低でもすき焼き一回は出来るはずです。
ただ演出の為に貴重なお金を使うスタッフの精神に、霊夢は私怨を燃やしました。

「ちょっと!ドールズウォーって言ったじゃない!何よキノコバスターズって!」
「かっこいいだろう!?それを言うならパチュリーのヒカゲドーが酷い!」
「なっ!?私のセンスにケチつける気!?だったら、アリスの名乗り口上!レインボーが二回使用されているわよ!」

何だかこそこそと相談し始めましたが、ただ漏れです。内容が。

「大体!マジョルカモノクロって何!?語呂が悪いにも程がある!」
「黒白だから仕方ない!ブラックという案があったのだが忌まわしいは白なんだ!」
「もう黒ずくめになってしまいなさい!」
「そう言うパチュリーだって、名乗り口上で行き成りお見合いかよ!相手は誰だ!?誰なんだあ!?」
「はっ!……えと……」
「なっ!?まさかパチュリーあなた!?」
「え?なんだ私の知らないとこで何やってたんだお前ら?」

「……」

「……」

「……」

「……実はお見合いの相手は魔―――」

修羅場に巻き込まれそうな予感がしたので、霊夢は夢想封印で3人を吹っ飛ばしておきました。
霊夢の勘は素晴らしいのです。










可愛い巫女さんの霊夢は困っていました。

「ああ、お賽銭が無い」

何ということでしょう。
ここ一週間霊夢は水と大豆だけで生きています。
しかし、その生活も限界です。
大豆だけではタンパク質しか摂取できないのです!
畑の肉とも言われるほどタンパク質が多いのです!
しかも、大豆を食べた後水を飲むと胃の中で大豆が膨張してなんかとても不味い状況になってしまいます!
どうしましょう!?

「おこまりのようね!」

その時、神社の境内に響く声が。
「誰!?」
霊夢は声のした方向に勢いよく振り返ります。
するとそこには4人の人影が。
全体的に背が低いです。

「聖者は磔にされました!唸る必殺『そーなのかー!』クレイジーブラック!」
向って一番右の人が叫び、両腕を水平に上げるポーズをとりました。
どこからどう見ても「よし、1が10個集まったら一桁上がることにしよう!」と決めた人類を表しているようにしか見えません。愚かです。

「ゲームセンターで会えるよね!蟲姫さま!クレイジーグリーン!」
向って一番左の人が叫び、腕を頭の上で組むポーズをとりました。
因みに声はやたら少年でした。愚かです。

「プリズムリバーがヴォーカル雇った?いいえ私は一生ソロよ!クレイジーブラウン!」
真ん中二人のうちの右側が叫び、よくあんな体勢で立っていられるなというポーズをとりました。
詳しくは「東方文花帖 ~ Bohemian Archive in Japanese Red.」の頁164か、「東方花映塚 ~ Higan Retour」のミスティア・ローレライというキャラの立ち絵を参考にしてください。愚かです。

「『姿を映すと湖がその麗しさに高揚する!幻想郷最強氷の女王クレイジーブルー』!」
でっかい妖精さんの声が響き、真ん中のうちの左側の人がこちらにVサインを向けるポーズをとりました。典型的すぎてかっこいいです。シンプルイズベスト。
因みに、この名乗り口上は八雲紫さんが考えてくださいました。
紫さんの弁明を聞くと、「面白そうだったからついカッとなってやった。今は反省している」のだそうです。愚かです。


「「「「仕事は困っている人を助けること!4人揃ってマルキュー戦隊!」」」」

因みに、「マルキュー」は「レスキュー」と同じイントネーションです。筆者による救助です。上手いこと言った。

「「「「バカルテット!」」」」

ぽぽぽーんという間抜けな破裂音とともに、色とりどりの花火が4人の背後から打ち上がりました。
霊夢は、ああ、あのセットのお金いくらかかったんだろうと思いました。
あれなら、最低でも筆者の一ヶ月の小遣い(1000円)を軽く上回るはずです。
ただ演出の為に貴重なお金を使うスタッフの捩じれた精神に、霊夢(と筆者)は私怨を燃やしました。

「きまった……きまったわ……」
Vサインをこちらに向けたまま、氷の妖精さんは夢見るように言いました。
「これならいける……!」
やったら声が少年(あれ?実際少年?)の人が何かを掴んだように言いました。
「そーなのかー」
「馬鹿!3+6じゃぎりぎり適用されねえよ!3+7からこの制度は適用されんだよ!」と言った人類を表しているようにしか見えないポーズを保持したままの人が言いました。
「ところでこのポーズ地上でやるとめっちゃ疲れるんだけど」
荒木飛呂彦先生がそのペン先から生み出すキャラのようなポーズのまま、夜雀さんは言いました。え?そう見えない?
「何そのポーズどこから拾ってきたのよ」
「疲れるのならやめればいいのかー」
「紅魔館のメイドが「このポーズをやると幸せになる」って言ってたのよ!」
「もーぐだぐだじゃない!もう一回やり直しよ!」

ったく……とかしょうがないなあ……とかそんな声が聞こえてきて、4人は霊夢に背を向けました。
霊夢は遠慮容赦なく4人の背中に夢想封印を叩きこみました。理由なんてありません。
霊夢は侍でもなければフェアプレイを志す熱血な番長でもない可愛い巫女さんなので許されるのです。
え?でっかい妖精はどこに行ったのかって?あなたの心の中ですよ。










可愛い巫女さんの霊夢は困っていました。

「ああ、お賽銭が無い」

何ということでしょう。
ここ一週間霊夢は水と腋だけで生きています。
しかし、その生活も限界です。
腋だけでは何もできません!
そりゃ、里に下りて見せびらかせば色んなものが手に入るかもしれませんが、同時になんか色んなものを与えてしまいそうです!
霊夢には人に何かを恵んでやる余裕が無ければ人情もありません!
あれ?結果的には水だけで生きてね?
どうしましょう!?

「お困りのようね!」

その時、神社の境内に響く声が。
「誰!?」
霊夢は声のした方向に勢いよく振り返ります。
するとそこには5人の人影が。

「幻想郷の!」
「困っている人は!」
「わ、私たち5人が……」
「見逃さない!」
「にゃー!」

5人が順に喋っていきます。
一人テンションが低く、一匹狐一匹猫の個性的メンバーです。猫に至ってはもうネタが無くなった筆者への救済みたいな台詞です!
猫の台詞の影響力は絶大です!
猫無しで繋げると「幻想郷の困っている人は私たち5人が見逃さない」ですが、猫有りだと「幻想郷の困っている人は私たち5人が見逃さないにゃー」となり、全体的に猫っぽい印象を与えます!
たった3文字なのに恐ろしいですね!凄くどうでもいいですね!

「神々しく輝く九つの尾!どんな数学も一発回答!式神スッパブルー!」
狐さんが叫び、手を合わせるポーズをとりました。
やったら神々しいです。

「キャベツじゃないZUN帽だ!猫耳が好きなんでしょ?黒猫だけど式神オレンジキャット!」
猫さんが叫び、招き猫の置物がやってるあのポーズをとりました。
ついでにウィンク。狐さんが失血死しそうです。

「じゃ、邪魔するものは斬る!キ、キクラゲじゃない飾り布だ!半霊ミョングリーン……」
みょんな人が尻すぼみに叫び、刀の切っ先をこちらに向けるポーズをとりました。危ないので良い子は真似しないように。

「桜吹雪の渦の中垣間見えるは七色の扇……刃向う者は冥府へ誘って差し上げるわ……亡霊ゆゆぴんく!」
桃色の髪の亡霊さんが叫び、扇を両手に広げました。あ、背中からも。
名乗り口上がカリスマの塊でしたが、最後で台無しにしてくれました。
憎いは平仮名です。

「ああだるい、めっさだるいわ、ああだるい。少女ユカリンパープル!」
金髪の胡散臭い人が叫び、布団を石畳の上に広げました。あ、枕も。
名乗り口上が五・七・五でしたが季語が無いため俳句の宿題には不向きです!

「「「「「5人揃って妖々夢戦隊!」」」」」

さあ何を見せてくれるのでしょう。wktkしながら筆者は待ちます。
え?霊夢?ああ霊夢なら賽銭箱の前で白けてるぜ。

「「「「「Yファイブ!」」」」」

成程。YAKUMO×3とYUYUKOとYOUMUのそれぞれ頭文字ですね。何だか通信ができそうな戦隊名です!あれ?猫さん八雲姓付いてたっけ?まあいっか。
5人が叫ぶと、背後から色とりどりの花火が豪快に打ち上がりました。
霊夢は、ああ、あのセットのお金いくらかかったんだろうと思いました。
あれなら、きっと黒豚にコーヒーがおまけで付いてきます。最悪の組み合わせですね!
ただ演出の為に貴重なお金を使うスタッフの穢れきった精神に、霊夢は私怨を燃やしました。

「……悪くないわ」
今や布団の中で丸くなっている胡散臭い人が呟きました。
「しかしですね……」
手を合わせたまま、神通力で鼻血を止めた狐さんも呟きました。
「妖々夢戦隊は流石に語呂が悪いですね……」
「やっぱりゆゆ戦隊にすればよかったんじゃない?」
「いや、その理屈はおかしい」
「というかこんな恥ずかしいことやってないで白玉楼へ帰りましょうよ……」
「にゃー」
「いや、その理屈もおかしい」
「にゃー……」
「ところでさっさと人助けして家で寝たいんだけども」
「現在進行形で寝ているじゃないですか!大体誘ったのは紫様でしょう!」
「妖夢、お腹が空いたわ何か無い?」
「もう!幽々子様はもう少し状況を……」

収拾がつかなくなったので霊夢は夢想封印で5人を吹き飛ばしておきました。
羽毛とキャベツが舞いました。











可愛い巫女さんの霊夢は困っていました。

「ああ、お賽銭が無い」

何ということでしょう。
ここ一週間霊夢は水とグリーンガムだけで生きています。
しかし、その生活も限界です。
グリーンガムだけでは口臭しか予防できないのです!
眠気を覚ます補助効果も持ち合わせていますが、ぶっちゃけ今の霊夢には必要ありません!
筆者がどうしても捨てられず筆箱の中に5年間居座り続けている千切れた消しゴムくらい必要ありません!
どうしましょう!?

「お困りのようね!」

その時、神社の境内に響く声が。
「誰!?」
霊夢は声のした方向に勢いよく振り返ります。
するとそこには鳥居の姿が。
霊夢が怪訝な顔をしていると、階段から何かの影が3つ飛び出してきました!
あれは……鳥?いやちがう!バイクだ!
エンジン音を響かせながら、3台のバイクは境内の石畳に着地しました。
石畳が幾つか浮きました。
その上に乗っていたのは、黒い革のジャケットで身を包んだ3人の女性です!体の雰囲気から分かります!腹部に微かに見える臍が素晴らしいです!ヘルメットまで黒いです!黒ずくめです!別に探偵さんが追っているあの黒ずくめの組織じゃありませんよバーロー。

「困っている人は!」
「私たち3人が!」
「見逃さない!」

黒ずくめ3人が順に喋っていきます。ヘルメットしたままなので声が籠っています。
ところで、魔法少女戦隊の時とYファイブの時にも思ったんですが、見逃さなかったらどうなんだって話ですよね。もっと分かりやすい言い方があるはずですよね。「助けてあげる」的な。いや適当ですけど。

3人の中で一番小柄な人が自らのヘルメットを外しました。
中から現れたのは……金髪の美少女の顔です!ヘルメットの中でいい感じに蒸れて湿った髪とほんのり赤く染まっている頬が素晴らしいです!煌くエフェクトを入れても違和感ありません!

3人の中で一番大柄な人が自らのヘルメットを外しました。
中から現れたのは……青髪の美人さんの顔です!超絶なボリュームを誇る青髪がいい感じに蒸れて湿っています!セクシーなルージュが煌いています!

3人の中のちょうど真ん中の人が自らのバイクから降りて、霊夢に駆け寄って、何かを差し出してきました。
差し出すということは、即ち献上するということ。可愛い巫女さんの霊夢は遠慮容赦なく受け取りました。
それは……
「名刺?」
3枚の名刺です!会社で色々暗躍していると財布の中がこれで侵されていくのです!怖いです!捨てればいいのに。
いえ、今はそれが重要ではありませんでした。
差し出してきた黒ずくめの人は、丁寧に頭を下げると、バイクの方に戻って行きました。
やたら腰が低いです。
霊夢は名刺の方に目を通してみます。

一枚にはこう書かれていました。


『巻き起こる奇跡!荒れよ暴風!割れよ海!サナエカゼハフリ!』

一枚にはこう書かれていました。


『絶対無敵!初心者殺し「マウンテン・オブ・フェイス」!オンバシラーカナコ!』

一枚にはこう書かれていました。


『本当の神は私よ神奈子!本当の諏訪子は私よ私を被っている女子!スッワーコミシャグジ!』

霊夢が名刺を読み終わるのを見計らったかのように、こっちを右手で指さして三人は叫びました。

「「「我ら、激走モリヤーズ!」」」

ネーミングセンスの欠片も感じませんね。
チャーンとかそんな感じの効果音が鳴って、3人の背後から色とりどりの花火が打ち上がりました。
霊夢は、ああ、あのセットのお金いくらかかったんだろうと思いました。
あれなら、きっと貧困に喘いでいる貧しい子供たちを何百人も救うことができます!
貧困に喘いでいる点で言えば、霊夢も当てはまります。
ただ演出の為に貴重なお金を使うスタッフの腐りきった精神に、霊夢は私怨を燃やしました。

しばらくポーズをとっていた3人ですが、小柄な金髪美少女が名刺を差し出してきた人の方を見ました。

「あー!早苗ヘルメット外してないー!」
「なっ!?早苗!決めポーズの時に外しておきなさいって言ったでしょう!」
「はっ!し、しまった!」

中くらいの人が慌ててヘルメットを外します。
中から現れたのは東方キャラだからどうせ超絶美少女ですので割愛。
緑色の長い髪とだけ言っておきます。

「せっかく決まったと思ったのにー!」
「ごめんなさい……」
「まあまあ諏訪子……早苗は悪気があってやったわけじゃないから……」
「……うん……」

「……ねえ、あんた達」
何だか和やかな家族愛を感じ始めたところで、霊夢は3人に接触を試みることにしました。
霊夢はピンチなのです☆
貧困に殺されかけています!誰でもいいので助けてほしいのです!
え?魔法少女とかバカルテットとかVファイブの助けを借りれば良かったじゃないか、と?
何それ食えるの?食えるんだったら霊夢が食べてます。

「とりあえず助けてくれると考えていいの?」

霊夢が言うと、金髪の美少女が元気よく頷きます。

「勿論!」
「じゃあ私に賽銭を寄こせ!」
どこぞのガキ大将みたいな台詞です。
「え?賽銭……?」
青い髪の美女が改めて神社を見上げます。
「ここは……博麗神社……」
どうやら今気がついたようです。
自分たちの登場シーンにいっぱいっぱいだったらしいですね!

「……」
「……」
「……」
「……」

「……モリヤーズは、他の神には信仰しないのです」
「そんな落ちだと思ったよ!」

霊夢はpowerを1消費して霊撃を放ちました。
風神録のボスにはきっちり霊撃です。その辺臨機応変なんですね!

終わってしまえ。
「褌戦隊漢レンジャー」とか出なくて本当に良かった
筆者
コメント



1.名無し妖怪削除
褌戦隊漢レンジャー・・・・・こーりんと妖忌じいと神主?
2.名無し妖怪削除
逆に考えるんだ
女性が褌穿いてもいいじゃない
3.名前が無い程度の能力削除
なんという天丼w