注意・今回の話は、前に私が書いた『新商売始めました』と題名と内容がにてますが、正直続き物では全くないです。
ですので、そちらを見なくても楽しめます。ご安心してご覧ください。
後私はガンキャノンをよく知らない。
幻想郷とは、外の世界の珍しいものには即座に反応する性質を持つ。
例えば、カセットテープというものを発見したMルランさんは、ひたすらに穴に指を突っ込みクルクルとまわしたという。
例えば、新しい漫才のネタを発見したCルノさんは、親友である大妖精の前で、左手を左の頬からふわりと遠ざける動作をして『チルペイです』と言ったという。
と、例えを上げればきりがないのだが、とりあえず幻想郷とはそういうものなのだ。
さて、ここにいるMスティア・Lレライさんは何時もどおり八目鰻屋の屋台を出そうとしたとき、その隣に大きな建物があるのに気がついた。
そして、そこにはこう書いてあった。
『寿司屋』
しかし悲しいことに、Mスティアさんはこの字が読めなかったのだ。
故に彼女は知り合いのある天狗にこの文字はなんと読むのか聞いてみた所。
『ああ、これは確か業界用語でシースーというものらしいですよ』
とのこと。だったので、彼女はこれを『シースー屋』として営業することにしたのだ。友達も誘って。
さて、所変わってここは紅魔館。そこでは、こんな会話がされていた。
「咲夜。なんだか面白いものができたそうよ」
と、そばの従者に声をかけるこの幼女……基少女は、紅魔館のカリスマといえばこの人、レミリアである。
「ええ、なんでも“シースー屋”というものらしいですね。里のものが大絶賛していました」
と言うのは、紅魔館のPAD……基メイド長。瀟洒なメイドさんである。
「シースー屋……興味深いわね、咲夜。私たちも行ってみましょう」
「そういうと思ってもう既に準備は万端です」
「流石私のメイドね」
そうして彼女達はシースー屋へと出かけようとした、その時である。
「待ちなさい!お姉さま!」
「私たちに黙って出ていこうだなんて!」
「ふとどきせんば……げほっごほっ!」
『パチュリー(様)!』
変な三人組が現れた。
「……何をやってるのかしら?フラン、パチェ、小悪魔」
「ああ、また私のこと本名で呼んでくれない……」
「いや、公式に貴方の名前は何なのよ」
「……」
「それよりも、一体これは何の騒ぎなの?」
小悪魔との会話を終わらせてレミリアはフランとパチュリーに向き直る。
「私たちもシースー屋に行きたい!」
「行きたいわ」
「……分かった。分かったから。パチェ、そのへヴィ級の瞳でこっちを睨むの止めてくれないかしら」
こうして、レミリアとフラン。そして咲夜とパチェと小悪魔は、シースー屋に行くことになったのだ。
「……私は?」
お留守番です。
さて、噂のシースー屋に来たのだが、そこにはこんな看板があった。
『現在の待ち時間:30分』
「……咲夜」
「お嬢様。言う前から何を言うか大体予想はつきますが、何でしょう?」
「時間早めて」
「……あの、その場合、私の時間しか進まないのですが」
「マジで?」
「マジです」
「……はぁ」
レミリアはため息をついてその場に座り込んだ。
「30分たったら起こして」
「お嬢様。列は進みますのでそこで寝ていると皆様の迷惑になるかと」
「咲夜、抱っこ」
「日傘がもてませんよ?」
「おんぶ」
「日に当たりますよ?」
「お姫様抱っこ」
「OKです。……小悪魔、傘を持ちなさい」
「うう、中国さんが来てくれれば……」
「はっくしょん!」
いまや、こんなべたべたなくしゃみも幻想と化してるんですね、と思わせるようなくしゃみをする美鈴さんだった。
そんなこんなでついに30分が過ぎ、ようやっと紅魔館の面々は中に入ることができたのだ。
因みに咲夜さんは『きょうはもう手を洗わない』と言ってたそうな。
で、中に入ってみると素晴らしいことにどこかで見たことがあるような人たちがいた。
「店主。すみませんが『かんぴょう巻』一つ」
「あいよ、かんぴょう巻一つね」
「あ、じゃああたいは『デコレーションプリン』!」
「あいよ、デコレーションプリンね」
「ちょっと小町。貴方一体何を頼んでいるのですか」
「え?やだなあ映姫さま。鶏も三歩歩くまでは覚えてるんですよ?」
「私が言ってるのは何故それを頼んでるのか、と言うことです」
「そうならそうと言ってくださいよ。何でって、あたいが食べたいからに決まってるじゃないですか」
「それです!いいですか、そもそもここは『シースー屋』といって、新鮮なネタが沢山あるそうじゃないですか。シースーの。なのに貴方はシースーではなくそこら辺で売ってるデザートを頼みました。これはどういうことか?つまりあなたはそこらへんのファミレスで食べれるようなものをここで頼んでると言うのです。せっかくシースー屋に来たのですからシースーを食べなさいシースーを。せっかく私のおごりできてるんですよ?なのに貴方は」
「ちょちょちょ、ちょっとまってくださいよ映姫様。せめて改行して下さい、じゃないと読者はここすっ飛ばしますよ?あと普通にファミレスとか言っちゃってるんですけど大丈夫なんですか?」
「何がです?……いいから話を聞きなさい。つまりですね、あなたは――――」
と、死神と閻魔がシースー屋にいました。きっと有給休暇なのでしょう。
また、別の所にも。
「わぁ!見てみて永琳。シースーが回ってるわ!」
「回転シースーというものらしいですね。この回ってるやつから好きなのを取ればいいらしいですわ、姫」
「え?勝手に取っちゃっていいの?それじゃぁ……。あれ?過ぎちゃった。今度こそ……!ああ、また過ぎちゃったわ」
「落ち着いてください姫。慌てなくても、ゆっくりのスピードですから……ほら、取れましたよ」
「わぁ、これがシースーなのね。いただきます。……ひん!ツーンと来たわ」
「ああ、わさびが入ってましたね、大丈夫ですか、姫」
「く、く、……まがりなりにも姫よ。こんなのに屈しないわ……」
(ああ、我慢してる姫の顔、心にどきりと来るわ)
「あ、てゐ、それとってくれない?」
「それって?」
「えんがわ」
「これ?」
「そうそれ。……ってそれ違う、それ穴子!」
「食べてくれよ、フグタくん」
「誰の真似!?って、私穴子嫌いなんだけど、ちょ、てゐ、無理に口の中突っ込まないで!いや!私ほんとに穴子は苦手なんだってええぇぇ!」
と、永遠亭の面々が来てたり。因みに姫様にとって回転するシースーは珍しくて仕方がないのでしょう。凄いはしゃぎっぷりですね。
また、ある所では。
「店主~お酒~」
「あいよ。何飲む?」
「ユウヒハイパードライ」
「はいはい、ユウヒハイパードライね」
「10本」
「はいはい、10本ね。“ユウヒハイパードライ10本、3番手テ-ブルさんに”」
『りょうか~い』
「うぃ~……1231本目か、まだまだね」
「でも御代はきっちり払ってもらいますよ」
「分かってるわよ。いくら?」
「141万」
「……お金よ、萃まれ~」
と、お酒好きの鬼がものすごい事になっていてものすごいことをしていた。というかそんなことができるのなら巫女にしてあげようよ、とか思うような光景である。
更に更に、別の所では。
「へぇ、こっちの世界にも寿司屋ってあるんですね。あ、すみません、『えんがわ』と『月見納豆』」
「あいよ、えんがわと月見納豆ね」
「えーとね、私は」
「蛙でしょ?」
「……なんで私が共食いしなくちゃならないのよ」
「いいじゃない、蛙巻とか頼めば」
「じゃああんたはガンキャノン巻頼みなさいよ」
「何で私が関係ないもの頼まなくちゃいけないのよ」
「何言ってんの。ネットとかであんたの評価見なさいよ」
「ちょっと、神奈子様も諏訪子様も。ここに来て不毛な争いは止めてください」
「ほらほら~神奈子怒られた~」
「諏訪子。あんたも怒られてんのよ。……すみません、『蛙巻』ひとつ」
「あーうー……何頼んでるのよあんたは!すみません、『ガンキャノン巻』ひとつ」
「って!神奈子様も諏訪子様も店長さんを困らせるようなことを言わないでください」
「あいよ、蛙巻とガンキャノン巻ね」
「あるの!?」
――数分後
「あいよ、蛙巻一丁」
『……』
「げこ」
「……神奈子様。ちゃんと食べてくださいね、頼んだんだから」
「……諏訪子。食べない?」
「私の返答はさっき言ったとおりよ」
「……」
「げこ」
「……そういえば、諏訪子様が頼んだガンキャノン巻は?」
「あいよ、ガンキャノン巻きおまちどおぉ」
「……ないけど?」
「外にありますよ」
『え?』
――寿司屋・外
『……』
「すごいですね。ガンキャノンの上にご飯がかけてありますよ」
「蛙巻は気持ち悪かったけど、これは……」
「なんというカリスマ、流石神奈子様」
「早苗~、私こっち」
とかいう雰囲気になってたり。ガンキャノン巻は皆様の想像にお任せします。因みにこの二つは早苗が奇跡を起こしてどうにかしました。
さて、紅魔組はどうしてるかというと。
「はまち」
「納豆」
「たこ」
「サーモン」
「あいよ~」
意外と普通に注文していた。
しかし、このままだとオちがない。それはこのグダグダな物語が終わらないことを意味する。
そこにリーサルウエポンが登場する。
「シースーよ~妖夢~」
「幽々子様。お願いですから、あまり頼まないでくださいね」
「かっぱっぱ~、かっぱっぱ~」
西行寺幽々子と、おつきの従者、魂魄妖夢。そしてついでに何故かいる河城にとり。この3人がこの物語に落ちをつける要員である。
この相変わらず一発変換できないお嬢様は大食らいで有名なのである。
さぁ、果たして一体どうなるのか。
「店長」
「はいはい?」
「はまちかんぴょう納豆まぐろサーモン蠣蒸し海老甘エビ小肌かんぱちいくら海栗鰤炙りサーモンねぎとろシーチキン月見納豆中トロ大トロ赤貝穴子アワビ蝦蛄鯖サヨリ〆鯖たまご鉄火びんちょうびんとろホタテボタンエビカルパッチョ各種……を10皿ずつ」
「幽々子様!?御代が大変なことになりますよ!?あとせめて箇条書きでお願いします!」
「あいよ、はまちかんぴょう納豆まぐろサーモン蠣蒸し海老甘エビ小肌かんぱちいくら海栗鰤炙りサーモンねぎとろシーチキン月見納豆中トロ大トロ赤貝穴子アワビ蝦蛄鯖サヨリ〆鯖たまご鉄火びんちょうびんとろホタテボタンエビカルパッチョ各種……を10皿ずつね」
「店長凄いですね!?」
「そちらさんは?」
「あ、私はいいです。にとりさんは?」
「私?あ、じゃあ店長、注文いいですか?」
「あいよ~」
「かっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱを一つずつ」
「にとりさん!?」
「あいよ~、かっぱ巻25皿ね」
「店長凄いですね!?」
こうして、リーサルウエポンは見事に店の商品をたらふく食べたという。
「で、幽々子様。御代はどうするんですか?」
「いい?妖夢。こういうときはどうするか、昔から相場は決まっているのよ」
「?一体それは?」
と、妖夢が疑問に思ったときだった。
「ご馳走様!」
ダダダと、にとりが店の外に勢いよく逃げていく。
あっけにとられる妖夢。そして……。
「じゃあ妖夢。よろしく頼むわね?ご馳走様」
「え?あ?え?幽々子様?」
妖夢の前で、幽々子はものすごいスピードで店を出て行った。
一人ぽつんと残される妖夢に、店長は追い討ちをかける。
「150万になります」
「……分割払いでお願いします」
その様子を横目で見る咲夜は、あとで妖夢に少しだけお金を貸してあげようと決意するのであった。
――終
「……私も、シースー屋行きたかったなあ……」
ですので、そちらを見なくても楽しめます。ご安心してご覧ください。
後私はガンキャノンをよく知らない。
幻想郷とは、外の世界の珍しいものには即座に反応する性質を持つ。
例えば、カセットテープというものを発見したMルランさんは、ひたすらに穴に指を突っ込みクルクルとまわしたという。
例えば、新しい漫才のネタを発見したCルノさんは、親友である大妖精の前で、左手を左の頬からふわりと遠ざける動作をして『チルペイです』と言ったという。
と、例えを上げればきりがないのだが、とりあえず幻想郷とはそういうものなのだ。
さて、ここにいるMスティア・Lレライさんは何時もどおり八目鰻屋の屋台を出そうとしたとき、その隣に大きな建物があるのに気がついた。
そして、そこにはこう書いてあった。
『寿司屋』
しかし悲しいことに、Mスティアさんはこの字が読めなかったのだ。
故に彼女は知り合いのある天狗にこの文字はなんと読むのか聞いてみた所。
『ああ、これは確か業界用語でシースーというものらしいですよ』
とのこと。だったので、彼女はこれを『シースー屋』として営業することにしたのだ。友達も誘って。
さて、所変わってここは紅魔館。そこでは、こんな会話がされていた。
「咲夜。なんだか面白いものができたそうよ」
と、そばの従者に声をかけるこの幼女……基少女は、紅魔館のカリスマといえばこの人、レミリアである。
「ええ、なんでも“シースー屋”というものらしいですね。里のものが大絶賛していました」
と言うのは、紅魔館のPAD……基メイド長。瀟洒なメイドさんである。
「シースー屋……興味深いわね、咲夜。私たちも行ってみましょう」
「そういうと思ってもう既に準備は万端です」
「流石私のメイドね」
そうして彼女達はシースー屋へと出かけようとした、その時である。
「待ちなさい!お姉さま!」
「私たちに黙って出ていこうだなんて!」
「ふとどきせんば……げほっごほっ!」
『パチュリー(様)!』
変な三人組が現れた。
「……何をやってるのかしら?フラン、パチェ、小悪魔」
「ああ、また私のこと本名で呼んでくれない……」
「いや、公式に貴方の名前は何なのよ」
「……」
「それよりも、一体これは何の騒ぎなの?」
小悪魔との会話を終わらせてレミリアはフランとパチュリーに向き直る。
「私たちもシースー屋に行きたい!」
「行きたいわ」
「……分かった。分かったから。パチェ、そのへヴィ級の瞳でこっちを睨むの止めてくれないかしら」
こうして、レミリアとフラン。そして咲夜とパチェと小悪魔は、シースー屋に行くことになったのだ。
「……私は?」
お留守番です。
さて、噂のシースー屋に来たのだが、そこにはこんな看板があった。
『現在の待ち時間:30分』
「……咲夜」
「お嬢様。言う前から何を言うか大体予想はつきますが、何でしょう?」
「時間早めて」
「……あの、その場合、私の時間しか進まないのですが」
「マジで?」
「マジです」
「……はぁ」
レミリアはため息をついてその場に座り込んだ。
「30分たったら起こして」
「お嬢様。列は進みますのでそこで寝ていると皆様の迷惑になるかと」
「咲夜、抱っこ」
「日傘がもてませんよ?」
「おんぶ」
「日に当たりますよ?」
「お姫様抱っこ」
「OKです。……小悪魔、傘を持ちなさい」
「うう、中国さんが来てくれれば……」
「はっくしょん!」
いまや、こんなべたべたなくしゃみも幻想と化してるんですね、と思わせるようなくしゃみをする美鈴さんだった。
そんなこんなでついに30分が過ぎ、ようやっと紅魔館の面々は中に入ることができたのだ。
因みに咲夜さんは『きょうはもう手を洗わない』と言ってたそうな。
で、中に入ってみると素晴らしいことにどこかで見たことがあるような人たちがいた。
「店主。すみませんが『かんぴょう巻』一つ」
「あいよ、かんぴょう巻一つね」
「あ、じゃああたいは『デコレーションプリン』!」
「あいよ、デコレーションプリンね」
「ちょっと小町。貴方一体何を頼んでいるのですか」
「え?やだなあ映姫さま。鶏も三歩歩くまでは覚えてるんですよ?」
「私が言ってるのは何故それを頼んでるのか、と言うことです」
「そうならそうと言ってくださいよ。何でって、あたいが食べたいからに決まってるじゃないですか」
「それです!いいですか、そもそもここは『シースー屋』といって、新鮮なネタが沢山あるそうじゃないですか。シースーの。なのに貴方はシースーではなくそこら辺で売ってるデザートを頼みました。これはどういうことか?つまりあなたはそこらへんのファミレスで食べれるようなものをここで頼んでると言うのです。せっかくシースー屋に来たのですからシースーを食べなさいシースーを。せっかく私のおごりできてるんですよ?なのに貴方は」
「ちょちょちょ、ちょっとまってくださいよ映姫様。せめて改行して下さい、じゃないと読者はここすっ飛ばしますよ?あと普通にファミレスとか言っちゃってるんですけど大丈夫なんですか?」
「何がです?……いいから話を聞きなさい。つまりですね、あなたは――――」
と、死神と閻魔がシースー屋にいました。きっと有給休暇なのでしょう。
また、別の所にも。
「わぁ!見てみて永琳。シースーが回ってるわ!」
「回転シースーというものらしいですね。この回ってるやつから好きなのを取ればいいらしいですわ、姫」
「え?勝手に取っちゃっていいの?それじゃぁ……。あれ?過ぎちゃった。今度こそ……!ああ、また過ぎちゃったわ」
「落ち着いてください姫。慌てなくても、ゆっくりのスピードですから……ほら、取れましたよ」
「わぁ、これがシースーなのね。いただきます。……ひん!ツーンと来たわ」
「ああ、わさびが入ってましたね、大丈夫ですか、姫」
「く、く、……まがりなりにも姫よ。こんなのに屈しないわ……」
(ああ、我慢してる姫の顔、心にどきりと来るわ)
「あ、てゐ、それとってくれない?」
「それって?」
「えんがわ」
「これ?」
「そうそれ。……ってそれ違う、それ穴子!」
「食べてくれよ、フグタくん」
「誰の真似!?って、私穴子嫌いなんだけど、ちょ、てゐ、無理に口の中突っ込まないで!いや!私ほんとに穴子は苦手なんだってええぇぇ!」
と、永遠亭の面々が来てたり。因みに姫様にとって回転するシースーは珍しくて仕方がないのでしょう。凄いはしゃぎっぷりですね。
また、ある所では。
「店主~お酒~」
「あいよ。何飲む?」
「ユウヒハイパードライ」
「はいはい、ユウヒハイパードライね」
「10本」
「はいはい、10本ね。“ユウヒハイパードライ10本、3番手テ-ブルさんに”」
『りょうか~い』
「うぃ~……1231本目か、まだまだね」
「でも御代はきっちり払ってもらいますよ」
「分かってるわよ。いくら?」
「141万」
「……お金よ、萃まれ~」
と、お酒好きの鬼がものすごい事になっていてものすごいことをしていた。というかそんなことができるのなら巫女にしてあげようよ、とか思うような光景である。
更に更に、別の所では。
「へぇ、こっちの世界にも寿司屋ってあるんですね。あ、すみません、『えんがわ』と『月見納豆』」
「あいよ、えんがわと月見納豆ね」
「えーとね、私は」
「蛙でしょ?」
「……なんで私が共食いしなくちゃならないのよ」
「いいじゃない、蛙巻とか頼めば」
「じゃああんたはガンキャノン巻頼みなさいよ」
「何で私が関係ないもの頼まなくちゃいけないのよ」
「何言ってんの。ネットとかであんたの評価見なさいよ」
「ちょっと、神奈子様も諏訪子様も。ここに来て不毛な争いは止めてください」
「ほらほら~神奈子怒られた~」
「諏訪子。あんたも怒られてんのよ。……すみません、『蛙巻』ひとつ」
「あーうー……何頼んでるのよあんたは!すみません、『ガンキャノン巻』ひとつ」
「って!神奈子様も諏訪子様も店長さんを困らせるようなことを言わないでください」
「あいよ、蛙巻とガンキャノン巻ね」
「あるの!?」
――数分後
「あいよ、蛙巻一丁」
『……』
「げこ」
「……神奈子様。ちゃんと食べてくださいね、頼んだんだから」
「……諏訪子。食べない?」
「私の返答はさっき言ったとおりよ」
「……」
「げこ」
「……そういえば、諏訪子様が頼んだガンキャノン巻は?」
「あいよ、ガンキャノン巻きおまちどおぉ」
「……ないけど?」
「外にありますよ」
『え?』
――寿司屋・外
『……』
「すごいですね。ガンキャノンの上にご飯がかけてありますよ」
「蛙巻は気持ち悪かったけど、これは……」
「なんというカリスマ、流石神奈子様」
「早苗~、私こっち」
とかいう雰囲気になってたり。ガンキャノン巻は皆様の想像にお任せします。因みにこの二つは早苗が奇跡を起こしてどうにかしました。
さて、紅魔組はどうしてるかというと。
「はまち」
「納豆」
「たこ」
「サーモン」
「あいよ~」
意外と普通に注文していた。
しかし、このままだとオちがない。それはこのグダグダな物語が終わらないことを意味する。
そこにリーサルウエポンが登場する。
「シースーよ~妖夢~」
「幽々子様。お願いですから、あまり頼まないでくださいね」
「かっぱっぱ~、かっぱっぱ~」
西行寺幽々子と、おつきの従者、魂魄妖夢。そしてついでに何故かいる河城にとり。この3人がこの物語に落ちをつける要員である。
この相変わらず一発変換できないお嬢様は大食らいで有名なのである。
さぁ、果たして一体どうなるのか。
「店長」
「はいはい?」
「はまちかんぴょう納豆まぐろサーモン蠣蒸し海老甘エビ小肌かんぱちいくら海栗鰤炙りサーモンねぎとろシーチキン月見納豆中トロ大トロ赤貝穴子アワビ蝦蛄鯖サヨリ〆鯖たまご鉄火びんちょうびんとろホタテボタンエビカルパッチョ各種……を10皿ずつ」
「幽々子様!?御代が大変なことになりますよ!?あとせめて箇条書きでお願いします!」
「あいよ、はまちかんぴょう納豆まぐろサーモン蠣蒸し海老甘エビ小肌かんぱちいくら海栗鰤炙りサーモンねぎとろシーチキン月見納豆中トロ大トロ赤貝穴子アワビ蝦蛄鯖サヨリ〆鯖たまご鉄火びんちょうびんとろホタテボタンエビカルパッチョ各種……を10皿ずつね」
「店長凄いですね!?」
「そちらさんは?」
「あ、私はいいです。にとりさんは?」
「私?あ、じゃあ店長、注文いいですか?」
「あいよ~」
「かっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱかっぱを一つずつ」
「にとりさん!?」
「あいよ~、かっぱ巻25皿ね」
「店長凄いですね!?」
こうして、リーサルウエポンは見事に店の商品をたらふく食べたという。
「で、幽々子様。御代はどうするんですか?」
「いい?妖夢。こういうときはどうするか、昔から相場は決まっているのよ」
「?一体それは?」
と、妖夢が疑問に思ったときだった。
「ご馳走様!」
ダダダと、にとりが店の外に勢いよく逃げていく。
あっけにとられる妖夢。そして……。
「じゃあ妖夢。よろしく頼むわね?ご馳走様」
「え?あ?え?幽々子様?」
妖夢の前で、幽々子はものすごいスピードで店を出て行った。
一人ぽつんと残される妖夢に、店長は追い討ちをかける。
「150万になります」
「……分割払いでお願いします」
その様子を横目で見る咲夜は、あとで妖夢に少しだけお金を貸してあげようと決意するのであった。
――終
「……私も、シースー屋行きたかったなあ……」
ガンキャノン巻き・・・
きっとガンキャノンが巻いてあるんだな・・・そうに違いない
てかみすちーすげえええええええ
どっちかというとⅡや重装型の方がね
ていうか、ガンキャノン巻き想像つかねぇぇぇ!
いやぼったくりすぎでしょ。
さすがハイパー(笑
ガンキャノン巻きは早苗さんが奇跡を起して『神奈子巻き』に改名したようです。
Ⅱや重装型はギレンの野望に出てるだけまだましかな。
むしろディテクターの方が幻想郷入りしてそうだ。
まぁ、あれはネモの系譜だけど。
>相変わらず一発変換できないお嬢様
心の底から同意
蛙、うまい!
ガンキャノンも(別の意味のネタとしては)うまい
一皿 約4615円平均
どんな店だよ(笑
>中国とみょんがかわいそうだと思われた方
ガンキャノンに巻いてあるのです。海苔がべたべたですきっと。
>ガンキャノンの現象入りを心配なされた方
みんなの心にある限り消えないさ!(ぇ
>一人称を訂正してくださった方
あ、そうでしたかありがとうございます。きっと小町も自分のこと『アタイったら最強ね』って言うんですね。
>ガンキャノン巻を想像できない方
そ、そうなんですか。良く分からないのですが、みんなの心にある限り幻想入りはしないんだぜ!(ぇ
>ユウヒハイパードライを計算した方
計算するとそうなるんですか。実は計算しないで適当に作っちゃったり……。
『神奈子巻』……も、もしや神奈子様すっぱですか!?
>心の底から同意してくださった方
小悪魔の本名は何なのでしょうね。でもきっと発表されなく、『小悪魔』という所が彼女の魅力なのでしょう。それにしてもお嬢様は一発変換できなくて困ります。
>地に手がついてる状態なのですかとお聞きなさった方
す、すみません。ネタが分からないのでなんとお答えしたらよいのか。
でも、ガンキャノンはみんなの心にある限り(ry
>値段を計算してくださった方
計算すると……ぼったくりですね。そこらへんはミスチーなのですから適当なのでしょう。相変わらずそこは計算してませんでした。
それでは、皆様感想ありがとうございました。
てか幻想郷って未だに銭とか使ってそうだな
100円札とか
劇場版ですか?TV版ですか?
どっちの機体でしょうか??
謎が深まるばかりです。
>私におごりで
私の、では?
>落ちをつける要因
要員、では?
『要因』は間違ってないのではないかと・・・
因果とか原因とかの『いん』でしょうから。
違ってたらどうしよう
MスティアさんはRレライじゃなくてLレライー
シースーを始めとする業界用語も幻想郷入り
>幻想郷には銭が残ってると信じておられる方
100円札とかありそうですね。きっと幻想郷の一万円札は聖徳太子なのでしょう。
>ガンキャノンに対して質問した方
お、おお……107かな?げ、劇場版じゃないですか?そこらへんはきっと私にも分からない。けどみんなの心に(以下略
>誤字訂正してくださった方
誤字訂正いたしました。ありがとうございます。
言われてみればハイテンションと冷静なナレーションです。きっと書いてる最中の私はノリノリだったのでしょう。突っ込みはきっとセルフ。
>本物にびっくりした方
プラモではなく本物です。でも私は写真でしか診たことがないです。ありがとうウィキ。
あ、因みに『要員』が正しかったです。違いましたけど大丈夫です。そんな貴方のラッキーカラーは赤。
>後ろ、後ろ~な方
RではなくLですか。英語で名前を書く機械があまりないのであやふやでした。
業界用語も幻想入りですか。きっとザギンでシースーとか言ってるんでしょうね、きっと。
それでは、皆様、感想ありがとうございました。
特に守矢一家の辺りが
>特に守矢一家がお好みだった方
ありがとうございます。そういった皆様の感想が励みになりますです。
>レミリアの時間を遅くしたら良かったのでは?な方
そうすると周りが速く進むから、レミリアにとっては嬉しいし、咲夜さんにとっては30分間抱っこしっぱなしで二度美味しいと。なるほどナイスな話です。
それにしても咲夜さんは他の人の時間も操れるのかなぁ?
ともあれ、皆様、感想ありがとうございました。
すみません!約20時間遅れで感想返信させていただきます!
学校にて気がついたのですが学校からは掲示板に書き込めなかったので、色々あって今まで感想を返信できなかったことをお詫びします。すみませんでした。
シースー屋のテンポが良かったですか。それは何よりです。私の物語の半分以上はノリでできています。マジで。
それでは、遅れて申し訳ありませんでしたが、感想ありがとうございます。