Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

大晦日、そして元日

2008/01/16 09:11:26
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「もう今年も終わりだな」

12月の31日。
年越し蕎麦も食べ終わり、あと数時間で今年も終わるという時間に魔理沙は言った。

「そうね」

洗い物をすまし、台所から出てきた霊夢は答える。
そしてコタツに入ると、顎をテーブルの上に乗せながら一息。
寝そべっていた魔理沙も身体を起こし、同じように一息。

「今年も・・・色々あったが特に代わり映えのない一年だったか」
「色々あったけど・・・いつも通りって言ったらいつも通りね」

今年はどんなことがあっただろうか。
事件といった事件は、この間の神様騒動くらいだろうか。
あとは、いつも通り。
なんの変哲のない日常。

「今年も霊夢には勝てなかったぜ」
「そうね」
「今年も賽銭は殆ど無かったな」
「・・・余計なお世話だ」
「今年も縁側でぐーたらしてたな」
「休憩は大事なのよ」
「今年も・・・・・・・あと1時間で終わりだな」
「・・・そうね」

コチコチコチ
時計の音だけが部屋に響く。
特に言葉を交わすことなく、その針を見つめる。
そして、何分間経っただろう。

「霊夢」

先に口を開いたのは魔理沙。

「ん?」

視線は時計の針に向けたまま、霊夢は答える。

「来年こそは、絶対勝ってみせるからな」
「期待しないで楽しみにしてるわ」
「来年も賽銭無くても、たまに茸でも持ってくるから安心しろよ」
「たまには松茸でも持ってきなさいよね」
「来年も、縁側では茶をご馳走になってやるぜ」
「たまにはお茶菓子でも持ってきなさい」
「来年も・・・」

そこで1度区切れる。
霊夢はようやく、視線を魔理沙に向けた。
魔理沙は満足そうに笑みを零すと、続きを口にした。

「来年もよろしくな、霊夢」
「こちらこそ」

2人で笑い合う。
それと同時に、時計の2本の針が重なった。
今度は視線だけでなく、顔も向けて対峙。
軽く頭を下げ、今度は2人同時に口を開いた。

「「あけましておめでとう」」
もうとっくに過ぎましたが、大晦日に書いたSSを投稿。
ものっすごく短いです。
取りあえず魔理沙×霊夢の、友達以上恋人未満な関係が大好きです。
こゆき
コメント



1.創製の魔法使い削除
時期や時間を気にしない私としては、楽しめました。
2.名無し妖怪削除
まさに一発ネタ。
詩を読んでいるような感覚でよかったです。
3.名無し妖怪削除
なんかほんわかとしていて良いです。友達以上恋人未満のふいんき(←何故か変換できない)がバッチリ出ていると思います。