前書き 題名は多分関係ありません 一部オリジナルのような設定あり 全員が霊夢が好き 一部キャラ崩壊
いつも変わらない部屋の中
閉じ込められた檻の中
私は知らない、外の世界を
私は知らない、対等な相手を
狭い部屋の中では、中々壊すことも出来ない
無くなると床やベットを壊す
それすらなくなったとき私は眠ることにしている
夢を見るために
夢の中ならお姉さまも、咲夜も皆も
私も幸せでいられるから
ある日、目の前に現れたのは
紅白の巫女
はじめて見る咲夜以外の人間
全力で遊んで
完全に負けた
初めて出合った私と対等の相手
前はあまり無かったが、最近フランは1人で夜に神社に来ることが多くなった。
三日月が丁度空の頂上に上る頃、神社の縁側でフランと霊夢は並んで腰をかけていた。来たのは数分前、そのときから霊夢は1人で酒を飲んでいた。その横にフランはただ無言で座っている。
「ねぇ霊夢」
「ん?」
無言だったフランが口を開いた。ようやく霊夢も反応する。
「夢、みたことある?」
「夢?」
「そう、夢」
真剣な顔で霊夢の顔を見る。対する霊夢は流し目で酒を飲みつつ、フランの顔を見ていた。
「そうね、やっぱりお賽銭ががっぽがっぽ入ることかしら…、でもそんなことはもう幻にすぎないわね」
「もー!そういう夢じゃなくって!」
「ゴメンゴメン」
両手を上げながら頬を膨らませ、顔を真っ赤にして怒るフランに、霊夢は両手を前に出して「まあまあ」と笑いながらフランに謝った。
霊夢は深呼吸すると顎に指をあて、「うーん」と目をつぶった。そのまま「うーん、うーん」といい続けること二、三回ようやく霊夢は顔を上げると、
「ないわね」
そう言った。
フランは驚いた。夢は自分にとって以前までは心を保つために必要だった。しかし、霊夢は見たことが無いという。妖怪ならありえるかもしれない、けれど霊夢は人間、眠れば夢を見られるはず。フランには信じられなかった。
「本当…に?」
「ええ」
特に気にした様子も無く再び酒を飲み始める。
「どうして…夢を見たことが無いの?」
俯きながらフランがたずねる。その姿を見て霊夢は深いため息をついた。
「見れないのよ」
「え?」
フランが顔を上げる。
「よくわからないけれど、ここの巫女だから…って話よ」
「話?」
「紫がそういってたのよ」
互いに神社を見上げる。普段と変わらない神社だが、フランには神社が忌々しく思えた。手にギュッと力が入る。
「ねえフラン」
「え?」
霊夢から呼ばれて手から力が抜けた。
「夢ってどんなのか教えてくれない?名前に夢があるのに、夢を見たこと無いんじゃ皆に笑われちゃうわ」
クスクスと笑いながら言った。だが、フランにはそれが無理して笑っているようにしか見えない。
「…いいよ」
フランは話した。自分が夢を心の支えにしていたこと、楽しかった夢、怖かった夢、悲しい夢、全て話した。霊夢はそれにただ無表情で頷くだけだった。
「これで全部だよ」
「…そう」
全て聞き終わった頃には酒は全てなくなっていて、それを確認すると霊夢は「よっこいしょ」と言いながら立ち上がり障子を開いた。
「ありがとうフラン、今日はいい話を聞かせてもらったわ…、夜もふけてきたし私は寝ることにするわ」
「ちょ、ちょっとまって霊夢」
神社の中に入ろうとする霊夢をフランは呼び止めた。
「そ、そのね、私今日は霊夢の所に泊まるって言って来ちゃって、それでね」
「いいわよ、じゃあ布団を敷くから待ってなさい」
最後まで言い切る前に、霊夢はフランの言葉を理解し布団を敷き始めた。
霊夢が布団を敷くまでの間、申し訳無さそうにフランは下を向いていた。
「それじゃおやすみ」
「うん…おやすみなさい」
寝室、そこで二人は別々の布団に入って離れて眠りに入った。霊夢が明かりを消すと、部屋の中はかすかな月明かりだけが明かりの代わりになった。
「…」
5、6分たったころスルスルと音がしはじめた。フランが布団を少しずつ少しずつ、霊夢の布団に近づけて引っ張っている音だった。
距離的にはそんなに離れていない、しかし霊夢に気付かれずに布団を近づけるのは中々に難しいことだった。それでも慎重に慎重に引っ張り、ようやく布団同士がはりついた。
「ふー…」
「何が、ふーよ」
「あ…」
布団の中に入りフランがため息をつくと、霊夢と目が合った。フランの体が硬直する。
「で、なんで布団をくっつけたのかしら?」
「そ、その寒くて…ね」
慌てて言い訳する。実際それは嘘ではなく、本当に寒いから引っ付けたのも理由の一つだった。霊夢は暫く疑いのまなざしを向けていたが、ため息を尽いた。
「…もう、早く入りなさい」
そう言って霊夢が布団を開いた。そこにフランは布団から布団にもぐりこむ。二人での体がピッタリとひっつく、フランは霊夢の心音と体温が心地よく感じた。
「あー…霊夢あったかい」
「それじゃあ今度こそおやすみ」
「霊夢」
「何?」
眠りに入ろうとした霊夢をフランが引き止める。眠りの世界に行こうとした霊夢はしんどそうにフランの方を向いた。
フランが体を寄り添う形から霊夢を抱きしめた。
「…二人なら、きっと夢を見れるよ」
だれにも言ったことの無いような、自分でも驚くほど落ち着いた声で霊夢に言う。
「私は長い間夢が大事だったって言ったよね?霊夢にもわかって欲しいんだ」
霊夢もフランを無言で抱きしめる。
「夢が見れないなんて、そんなこと私が許さない、巫女だから夢が見れないなんて、私がそれを壊してあげる」
フランは目をつぶった。
暫く霊夢は黙っていたが、フランが寝息をたてたのを確認すると、フランの耳元に
「ありがとう」
そう言って霊夢も眠りに落ちた。
私は願う、巫女の幸福を
私は愛そう、悪夢を終わらせてくれた人間を
神社地下
永琳「咲夜ー!この辺じゃない?」
咲夜「この真上に霊夢の寝室があるのね」
妖夢「じゃあさっさと掘りましょうよ、けっこう大変だったんですよから」
永琳・咲夜・妖夢「行くぞコラー!」
ザックザックザック
ドドドドドドド
永琳「だれが地下水脈掘り当てろって言ったぁぁぁぁ!」
咲夜「予想ガイです」
妖夢「なーがーさーれーるー!」
「「「うわあああああああああ!!」」」
終
それは神の精神に外ならない!!
ネタはさておいて暖かいお話ごちそうさまでした~
フランちゃんは可愛いなあ…
地下ン組は自重しろW
最後の2人でぶち壊しwwwwwwwwww
流石皇束篠秋さんクオルティー!!
最後の三人におもいっきり笑った
それはそうと、地下に居る穢れた奴らは紅魔湖に流れて行ってしまえwww
とても良い話ですね。夢を見れない霊夢の為に頑張るフランが可愛い!
フランなら博麗の規律を破壊して霊夢に夢を見させることができると思います
霊夢の名前に夢が入っているのに
夢は見たことが無い
その発想は無かったwww