注:この文章には、『みょん』と『座薬』と『機関銃』が含まれております。
『ぶっ壊れキャラ』も登場いたします。それらがお嫌いな方は気分が悪くならないうちにお戻りください。
なお、この文章は私BOUZUが先に投稿した『みょんむーみょん』『うー☆みょんむ☆」の続きとなっております。
「迷っちゃいました・・・・」 「みょ~ん・・・」
突然ですが、迷いました。 右を見ても竹、左を見ても竹・・・・。 永遠亭はどこでしょう?
前回の異変の時には幽々子様の食欲に気をとられていて気がついたら永遠亭の目の前でしたが。
今回は幽々子様がいらっしゃらない、おまけに永遠亭は空から探しても見つからないようです。
おそらく空から侵入されるのを防ぐための術が施してあるのでしょう。
「それにしても困りました・・・。」 「みょ~ん!みょんみょん!」
「ん? 疲れたのかな?」 「みょ~ん・・・」
「そうだよね、 こんなに人の姿を保っているのは初めての経験だしね。 よし、おぶってあげよう。」
としゃがみ込むとみょんむがすぐにしがみついてきました。
「永遠亭につくまでは休んでいていいよ。」 「みょ~・・・」
みょんむをおぶさりゆらさないように低く飛び立つと、すぐにみょんむは寝入ってしまったようで耳元で「すー、すー、」と静かな寝息が聞こえるのみとなりました。
暫く進むと、一軒の小屋を見つけました。 この迷いの竹林のなかに小屋?といぶかしんでいると見知った人影を見つけました。
そちらのほうも、私たちを目に留めたようで私が近づくと声をかけてくれました。
「やぁ、珍しいじゃないか? こんな季節、こんな時間に肝試し?」
「こんにちは、妹紅さん。 永遠亭に向かっていたのですが、どうやら迷ってしまったようです。」
「ああ、この竹林じゃよくあることさ。私もここに住み始めた当時は一月に一度は迷子になって餓死したもんさ、あっはは。」
とんでもない事をさらりと話す彼女は藤原 妹紅さん、先の永夜異変解決の後行われた肝試しで知り合いました。
この世のあらゆるものを死に誘うことができる我が主、幽々子様が空腹の次に苦手となさっている蓬莱人です。
蓬莱人は文字通り不老不死で、肉体的にどんな損傷を受けようとも瞬時に再生してしまうといいます。
肝試しの折には彼女と弾幕ゴッコを繰り広げたわけですが。 死も生もを顧みない、
それこそ永遠に怒り噴火し続ける火山のような激しい弾幕にはずいぶん苦戦させられました。
「妹紅さんは永遠亭によく出向かれるんですよね? よろしければ道をお教え願いたいのですが・・・」
「ああ、かまわないよ。 ちょうどこれから輝夜と一殺交えようと思っていたところだからね。」
「一殺・・・ですか。」
妹紅さんは何かの因果で永遠亭の主人である蓬莱山 輝夜さんを激しく憎んでいて。 顔を合わせるたびに殺し合いをしている仲だそうです。
蓬莱人故に幾たび死のうとも黄泉返る、そのため殺し合いは永遠に終わらず殺しあうたびに遺恨が残る。
そんな関係をかれこれ1000年以上も続けているそうです。
・・・でも何故でしょうか、今目の前で「殺し合い」を宣言している妹紅さんの横顔は大好きな人にこれから会いに行くようなそんな期待のようなものを感じるのですが・・・。
「それにしてもだ、まさか子持ちとは思わなかったよ。 やっぱりお相手は幽々子なのかい?」
「へ?」
竹林を歩きながら唐突に妹紅さんがそんな質問を投げかけてきました。
「背中のその子さ、 お前さんの子なんだろう? みた所、霊体のようだから、やっぱり相手は幽々子かなとね。」
い、いきなり何を言うんでしょう、この人は!
「ち、違いますよ! 幽々子様と私がそ、そんな関係な訳ないでしょう!」
「幽々子が嫌いなのかい?」
ニヤニヤしながらそんなことを聞いてくる。
「嫌いな訳ないじゃないですか! むしろ物心ついた時からお慕い申し上げ・・・って何を言わせるんですか!」
「おいおい、大声を出すんじゃないよ。 二人の愛の結晶が起きちゃうじゃないか。」
絶対からかってますね?
「ですから、違うんですって!」
「仮に違うとしても・・・・だ、好きならその気持ちをちゃんと伝えておくといい。」
急に、真顔になってそんなことをつぶやく妹紅さん。
「みょん? なんですか、唐突に・・・?」
「いやいや、愛し合う二人に言うことじゃないねぇ、野暮を言ったよあっはははは!」
「でーすーかーらー!」
そんな会話とり止めの無い会話を続けているうちに永遠亭が見えてきました。
「さてと、それじゃ一発かましてやるかねぇ・・・よっ!ほっ!っと!」
「え?」
永遠亭の門に着くなり妹紅さんは準備運動を始めました。
「あの・・・・何をなさるおつもりですか?」
「うん? 呼び鈴をならすおつもりさ。」
轟! と妹紅さんの背から不死鳥の翼が立ち上がる。
「あの・・・・何故、呼び鈴を鳴らすのに不死鳥の翼が?」
「ふぅうううう・・・・それは・・・・こうする!っ為だぁあああああ!」
ぶん! ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
・・・妹紅さんの手のひらに炎の塊が現れて、それを妹紅さんは永遠亭に向かって投げつけました。
ああ、永遠亭が燃えている・・・・綺麗だなぁ・・・・・・って!ちょっ!?
「何してるんですか!? これから訪ねようってお宅を爆破炎上させてどーするんです!?」
「キニシナイキニシナイ! この屋敷は輝夜の力が働いてる。 いくらぶっ壊してもすぐもとどおっっり!!」
ぶん! ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
ああ!また投げた!
「それに!(ぶん!)これが!!(ぶん!)私の!!!(ぶん!)永遠亭訪問の時の呼び鈴なのっさぁあああ!(ぶんぶんぶんぶんぶんっ!)」
ドンドンドン!キュドドドドドドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!
「ふ~、スッキリシタ~っと。」
「・・・・あ、ちょっとまってくださいよ~。」
何かやり遂げた後の爽やかな笑顔で永遠亭の玄関に入っていく妹紅さん・・・。
「おらー! 輝夜ー! お前んとこに客だぞー! 出てこーい! コラー! 聞いてんのかこのニート!テルヨ!グヤ!」
あれだけ炎を撃ち込んでおいて普通に(普通かな?)呼び出してるよこの人・・・。
気がつけば炎に焼かれて真っ黒コゲだった玄関先が綺麗サッパリと元に戻り落ち着いた和風の趣をかもし出しています。
「こらー! 引きこもりー!! 早くでてこいってんだよー!
後10秒で出てこなかったらもっかい焼くぞー! いーち!にーぃ!さーゲボァ!!」
あ、妹紅さんの喉に音もなく包丁がグッサリと・・・・。
そしてドッサリと倒れる妹紅さん。
「もう、うるさいわねぇ。 落ち着いて寝てもいられないじゃない。」
そういいつつ奥から歩いてくるのは永遠亭の主、蓬莱山 輝夜さん。
永遠と須臾を操る力を持ち、妹紅さんと同じく永遠の生を歩む人間です。
「本当に毎回毎回、普通に入ってこれないのかしら?
それとも藤原の家には人の家を訪ねる時には、玄関先を爆破しろとでも言い伝えられてるのかしら?」
「リ・・・リザレ・・クショオオオオオオンっ痛いだろうが! このバカグヤ!
お前のほうこそ、竹林で迷ってた客人を、わざわざ連れてきてくれた人間に包丁投げるのか!?」
復活するなり輝夜さんに詰め寄り怒鳴り散らす妹紅さん、 正直どっちもどっちだと思います。
「まぁ、この決着は後で殺し合いでつけましょう?・・・一晩中・・・ね。
それよりも先ずはお客さんのお相手をしなきゃね。」
「ふん! 今日は一回や二回じゃ済まさないからな、 夜が明けるまでヒーヒー言わせてやる。」
・・・お二人とも何か表現が誤解を招きそうな感じですが?
「さて、いらっしゃい。 今日は何の御用なのかしら?」
こちらに向き直って鷹揚に聞いてくる。
「あ、はい。 今日はこの子の紹介とご挨拶をしようと思いまして参りました。
・・・ほら、みょんむ!起きなさい。」
「・・・・・みょ? みょ~ん・・・みょん!」
私に揺さぶられて目を覚ますみょんむ、今までの爆発で目が覚めなかったのか・・・・。
「ほら、永遠亭の輝夜さんだ。 ご挨拶を。」
「みょん!」
みょんむは元気に返事した後、てててと輝夜さんに走りより
「みょん! みょんむーみょん!」
とペコリとお辞儀をする。
「あらあら、ちゃんとご挨拶ができて偉いわね。 人のうちをいきなり爆破するどこかの焼き鳥屋とは大違いだわ。」
「けっ! 言ってろ!」
みょんむの頭を撫でつつまたもや殺伐とした空気を放ち始める二人。
みょんむはその空気のさなかでも撫でられて嬉しそうです。
「みょん~・・・」
「本当にかわいい子ね、永琳やイナバが喜ぶわ。
さ!上がって行きなさいな、永琳とイナバにも紹介してあげてくれるかしら?」
と奥を指し示して歩き出す輝夜さん。
「ついでにモコタンも上がっていいわよ。」
「モコタン言うな、こんにゃろう。」
言い返すものの素直に従い奥へ進む妹紅さん。
「それにしても、今日はイナバ軍団はいないんだな。 いつもなら火炎弾一発うちこみゃワラワラ出てくるのに。」
「そうねぇ、まぁでも特に何か合ったわけでもないし、いいんじゃないかしら。」
・・・突然玄関を爆破する襲撃者は『何か』の内に含まれないんですね・・・。
「そういえば、先ほどの騒ぎでも永琳先生と鈴仙さんは出ていらっしゃいませんでしたね?」
「みょん?」
疑問に思い首を傾げる私とそれを真似するみょんむ。
「大方また新薬の研究でもしているんでしょう。 研究中はテコでも動かないわよぉ、永琳は。」
「従者にまでほっとかれてるのか、お前は。」
「さて、着いたわよ。 ここが永琳の私室兼研究室よ。」
からかうように言う妹紅さんを無視しつつ襖に手をかけ・・・
「永琳、入るわよ~」
ガラ・・・
「師匠!師匠師匠師匠!好きです好きです愛してます!」
「ああ! うどんっ・・・げっ・・・もっと・・・もっと来て!」
「こうですか?師匠! こうがいいんですか!?」
「あああ! そう・・・そこ!・・・あ!上手ようどんげっ!」
ピシャ!
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「みょん?」
すごいことになっていた・・・まさか・・・・耳でなんて・・・・
「おほほほ、どうりで出てこないわけだわ・・・仕方ないわねぇ永琳もイナバも・・・真昼間からあんなに激しくなんてねぇ?」
気まずい空気を誤魔化すように振り返り上品に笑う輝夜さん、でも額に青筋立ってます。
「仕方がないけどちょ~~っとタイミングがまずかったわねぇ、少し待っていてもらえるかしら?
主を放って盛る従者共に少しお灸を据えてくるわ。」
と背中をゴソゴソと探りつつ襖に手をかける。
「に~ん」
妙な掛け声と共に黒光りする金属の塊を取り出した輝夜さん。
「それじゃ、待っていてね。」
ガラ!
「うふふ、うどんげにもしてあげるわ・・・ほら・・・」
「あっ!あっ!あっ!師匠!ダメです!そんなふと・・・」
ピシャ!
チャカ・・・ガチャチッ! ジャコン!パチ・・・・
ダラララララッダラララララララララララララッ! ガシャ!ガチョ!カチ!ジャコン!ダララララララララララララララララララ~~~ン!
「・・・・・キニスルナ、輝夜んとこじゃいつものことさ・・・・。」
「はい・・・。」
「みょーん?」
ガラ・・・
「もういいわ、入って。」
輝夜さんが中に招き入れてくれる。
「あら、こんにちは妖夢さんに妹紅さん」
「こ、こんにちは・・・永琳先生・・・」
「ああ、邪魔してるよ。」
「なによ?」
「お前じゃない。」
中では普通に永琳先生がお茶を飲んでいる、そして鈴仙さんはいずこに・・・?
「ごめんなさいね、昨日から実験をしていたんだけど少々失敗してしまって・・・
永遠亭のイナバ全てがちょっと元気になってしまったのよねぇ。」
頬に手をあてて困ったものだわと微笑む永琳先生。
「仕方が無いから全員足腰立たなくなるまで相手にしていたのだけれど、うどんげがなかなか粘り強くって。」
もう!食いしん坊さん!っと可愛らしくイヤイヤする永琳先生・・・あなたこそ夜の女王ですよ。
「さて、無事に(無事ですか?)永琳と引き合わせたことだし、私はこれで失礼するわ。」
すっと、輝夜さんが立ち上がり襖に歩いていく。
「あら?もう行かれるのですか?」
「ええ、一人私に相手をしてほしくてハァハァしているケダモノがいるからね。」
「誰がケダモノか、そして誰がハァハァしているのか!」
「モコタン」
「モコタン言うな! もぅ、我慢できない! 輝夜!殺してやるよ! 表ぇ出な!」
と妹紅さんは行ってしまいました。 あ、案内してもらったお礼を言えませんでした・・・。
「うふふ、こういうことよ。」
とこちらへ嬉しそうに笑いかける。
「そうそう、姫様。 先ほどの黒くて硬くて長いアレは妹紅さん用ですか?」
「ええ、今やってるネットゲームに出てきたの。 モコタンに沢山うちこんでやるわ。」
「ふふ、おあついですね・・・では、いってらっしゃいませ。」
輝夜さんは軽やかな足取りで出て行きました。
みょんむがみょんみょんと手を振っています。
「さ、改めて久しぶりね。 その後、目の調子はどうかしら?」
永琳先生はわたしとみょんむの前にお茶をすすめながら聞いてきました。
「はい、おかげ様で生霊も見えなくなりましたし、目の赤みも引きました」
「そう、それはよかったわ。 あなたみたいに真面目で感性が強い子は月の狂気にとらわれやすいから、少し心配だったの。」
とこんどはみょんむに目を移す。
「この子は、あなたの半霊なのかしら?」
「あ、はい! ほらみょんむ、ご挨拶。」
「みょん! みょんむーみょん! みょん!」
ときちっと三つ指をたててぺこり、よし!偉いよ~。
「うふふ、いい子ね。 それにあなたに似てとても可愛らしいわ、ぜひともゆっくりしんさtいえお話ししたいわ。」
面と向かって可愛らしいとかいわれると照れますね・・・。 なにか不穏な単語も聞こえましたが・・・。
「でも、今日お話しすべきはみょんむちゃんでは無いようね」
「え?」
「みょんむちゃん、こちらへいらっしゃい」
「みょん!」
わたしの疑問の声には答えずみょんむを膝の上に座らせる永琳先生。
「この子はとても純粋ね、やはり霊体だからかしら? 己の気持ちに素直にしたがって笑っているわ。」
「みょぅ~ん」
みょんむの頭を優しく撫でながら永琳先生は言いました。
「あなたは、どうなのかしらね?」
「わたし・・・・ですか?」
よくわかりません、永琳先生が何をさしてそう言っているのか・・・。
「ふむ、わからないって顔ね?まぁ仕方ないわ、あなたは若いことだし。」
少し中空を見上げるようにしながら永琳先生は言いました。
「みょんむちゃん、ほら! 綺麗なお花でしょう? 香りをかいでみて、とてもいい香りがするから。」
唐突に永琳先生はその豊満な胸元から一輪の花を取り出しみょんむの顔の前に差し出した。
「みょ~! みょんみょん! みょぷ!ケホ!ケホ!・・・みょ・・・ん」
「先生!何を!?」
みょんむが喜んで香りをかごうと顔を近づけると、花から何か白い煙が飛び出しみょんむはまともにその煙を受けてしまう。
少しむせた後、みょんむはトロンとした目になり意識を失ったようでした。
「大丈夫、霊体にも効果のある睡眠香と胡蝶丸の粉末をブレンドしたものよ。
暫くはみょんむちゃんには楽しい夢を見てもらうわ。」
「はぁ、でも・・・何故です?」
そう聞く私に
「妖夢さん、あなたはこの子と同じくとても可愛らしいわ、
でも今あなたがあなたに課している使命があなたの素直な感情表現の阻害をしている・・・」
そういいつつみょんむを座布団の上に寝かせてこちらへ歩み寄ってくる永琳先生。
「だから、少し素直になれるよう・・・私が診察してあげようと思うの。」
ぐぐっと、顔を寄せてくる永琳先生、近!近いです永琳先生!
「わた!わたしは自分に素直なつもりです! そ、それに今日はお金も持ってきませんでしたし!」
これはまずい、逃げなきゃ!・・・でも足に力が入らない、どうして?
「うふふ、あなたのお茶には軽い筋弛緩剤を入れておいたわ。逃げられないわよ?」
ああ、永琳先生が胸元を緩めてる・・・さっきは一瞬だったから気付かなかったけどなんて大きい・・・
「やっぱり、大きいのがすきなのね? 幽々子さんもわたしと同じくらい大きいものね?」
ちがう・・・私は幽々子様の従者としてそんな不遜な気持ちなど抱いてなんか・・・
「いいのよ? 甘えても・・・・知ってるわ、あなたが寂しくてもつらくてもずっと一人でがんばっていたこと。」
甘えて・・・・ダメです、私は甘えちゃいけないんだ・・・寂しくなんか無い、つらくたって頑張れる。
お爺様がいなくなって、とても寂しそうなお顔をしていた幽々子様、
支えなきゃいけない・・・支えなきゃ・・・いけない・・・のに・・・。」
「大丈夫、このことは秘密にしてあげる。 でも御代はいただくことにするわ。 御代は、あなた自身・・・よ・・・。」
だんだんと永琳先生のお顔が近づいてくる・・・だめ・・・初めては・・・幽々子様に・・・。
「ゆ・・・ゆこ・・・・さま・・・」
そして二人の唇がかさなりあ・・・
「夢想封印!」
ズドドドドドン!
突然、極彩色の光の弾が降り注ぎ永琳先生を弾き飛ばす。
「ちょっと妖夢、あんたいったい何してるのよ。」
「私は逆に霊夢さんがなにをしているのか知りたいです。」
飽きれた様に言い放つ霊夢さんいったいどうして?
「みょんむに着けて上げたあの御札、あれで全て見ていたわ!」
「盗み見してたんですか?」
何てことだ、紅魔館の人たちに比べればまだましだと思っていたのに・・・
「う、違うわ! 咲夜や永琳がみょんむを見てとち狂わないないように影から見守っていたのよ!」
「あらあら、ピーピングとはずいぶんいい趣味ね。 霊夢?」
夢想封印のダメージから回復した永琳先生が霊夢さんに言う。
「でもいけないわね、二人のイケナイ診察中を覗き見した上に我慢できなくて乱入だなんて。
そんなに溜まっているなら、あとでじっくり診察してあげるわよ?」
「ちがうわよ、この淫乱小児性愛趣味薬師!」
「あらあら、違うわよ霊夢。 私はかわいいものなら何でも愛してるわよ? 勿論、あなたも例外じゃないわ。」
「だー!うるさいわ!とりあえず話が進まないから置いときなさい!」
霊夢さんはそこでキッと中空をにらみ
「いるんでしょ?紫!幽々子!出てきなさい!!」
「え゛」
「あら~ばれちゃってるわよ~、紫~」
「そうみたいねぇ、まぁいいわ」
にゅるん!と隙間から紫様と幽々子様が姿をあらわしました。
「なんで、ばれちゃったのかしら~?」
「当たり前でしょ、妖夢に『西行寺 妖夢』なんて名札つけて! バレバレなのよ!」
そうでしたか、ここにもいたんですね・・・・って西行寺?
「まぁ、ばれちゃったのはしかたないわねぇ~、でもひどいわぁ妖夢~」
「へ? なんでですか?」
「私でもまだなのに他の女に押し切られてキスされちゃうなんてぇ~」
ぷんぷんといった様子で怒る幽々子様。
「いっ、いえ、私は断じてキスなどしていません!」
「うふふ、おいしかったわ。」
「だまってなさい」
ぴしゃりと叱り付ける霊夢さん
「それにぃ、焼き鳥屋さんに聞かれた時もそんなんじゃないって否定してぇ~、
むしろ「幽々子は俺の嫁」くらい言ってくれてもいいんじゃない?」
俺の嫁って・・・・
「そ、そんな!従者が主に懸想するなんて・・・失礼にあたります・・・し・・・。」
そうです、私は・・・
「ふむ、やっぱりまだわかってない見たいね、ここはやはりじっくり診察を。」
「黙ってろって言ってんのよ!」
「なら静かになるように、あなたの唇で私の唇をふさいでくれないかしら?」
すすっと霊夢さんに寄り添い耳元でささやく永琳先生。
「あら、だめよ? 霊夢は私のものなんだから。」
紫様まで霊夢さんにピッタリくっついていく
「あらあら、先約がいたのね? でも私は複数での多角形な遊戯もやぶさかではなくってよ?」
「そうねぇ? 霊夢のよってたかって苛められてる時の泣き顔なんてのも一興ね?」
「ちょ! あんたら何を言って!? コラ紫! なに隙間開いてるのよ!
あああちょっと押し込まないで! どこに連れて行くつもりよ!?
あ・・・やだ・・・そこはいやなの! 行きたくない!! いやーーーーー!いやーーーーーーい・・・」
隙間がしまった瞬間霊夢さんの声も気配も消えてしまった・・・どこに連れて行かれたんだろう・・・。
「ね?妖夢いまなら誰もいないわ。 あなたの本当の気持ち、聞かせて欲しいわ。」
本当の気持ち・・・
「あ・・・その・・・私は従者として・・・。」
「従者も主も関係ないの、今私は幽々子という一人の女の子として聞いているわ。」
幽々子様のいままで見たことが無いような真剣な眼差し・・・・。
「幽々子様・・・。」
私は・・・・私は・・・・
「ん?」
「幽々子様・・・お慕い申し上げております・・・幽々子様といっしょにいたいです・・・幽々子様に甘えて・・・みたいで・・・す。」
ついに、言ってしまった。
「私も妖夢のこと、大好きよ」
まるで、いままで蕾だった桜の花が一瞬で満開になるように満面の笑顔で抱きしめてくれました。
「・・・みょ・・・む・・・みょん? みょんみょん!」
薬が切れたのかみょんむも起きだし、わたしたちにぴとっとくっついてくる
「あらあら、みょんむも甘えたいのね?いいわ、今日は皆で一緒にお風呂に入って、皆でご飯を食べて、皆で一緒のお布団で寝ましょう?」
いっ!一緒にお風呂!お布団!?
「いいでしょう?」
「・・・は・・・はい・・・」
「みょんむ!」
「でも、一つお願いがあるわ。」
「二人の初めて、私にちょうだい?」
悪戯っぽく幽々子様が笑う、でもとても期待している目・・・。
「え・・・あ・・・はい・・・。」
「みょ~~ん」
「幽々子様」「みょみょんむ」
「はい」
「大好きです!」「みょんむ!」
ちゅ!×2
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~隙間~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ふぅ、どうやらうまくまとまったみたいね。」
「あっ!あっ!あっ! だめぇ!そんなに強くしちゃ! あっ!あ~~~~~!」
「ほらほら!霊夢、まだまだこんなもんじゃないわよぉ!?」
「ひぃああああああ!らめぇ~~~~らめらのぉおおおお」
「永琳? ぼやぼやしてると霊夢は全部私が食べちゃうわよ?」
「ええ、今行くわ。 ふふ、バーサク状態のうどんげも一撃失神のこの座薬・・・あなたはどれだけ耐えられるかしら?」
「あああああぉあああああおおおおおお、無理!そんなおっきいいのは無理いいいいいいああああああ・・・・」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー床下ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
師匠~師匠~愛してます~~~~~~~~~~だから~~~~~ここから出してください~~~~~~~~~~~~~~。
『ぶっ壊れキャラ』も登場いたします。それらがお嫌いな方は気分が悪くならないうちにお戻りください。
なお、この文章は私BOUZUが先に投稿した『みょんむーみょん』『うー☆みょんむ☆」の続きとなっております。
「迷っちゃいました・・・・」 「みょ~ん・・・」
突然ですが、迷いました。 右を見ても竹、左を見ても竹・・・・。 永遠亭はどこでしょう?
前回の異変の時には幽々子様の食欲に気をとられていて気がついたら永遠亭の目の前でしたが。
今回は幽々子様がいらっしゃらない、おまけに永遠亭は空から探しても見つからないようです。
おそらく空から侵入されるのを防ぐための術が施してあるのでしょう。
「それにしても困りました・・・。」 「みょ~ん!みょんみょん!」
「ん? 疲れたのかな?」 「みょ~ん・・・」
「そうだよね、 こんなに人の姿を保っているのは初めての経験だしね。 よし、おぶってあげよう。」
としゃがみ込むとみょんむがすぐにしがみついてきました。
「永遠亭につくまでは休んでいていいよ。」 「みょ~・・・」
みょんむをおぶさりゆらさないように低く飛び立つと、すぐにみょんむは寝入ってしまったようで耳元で「すー、すー、」と静かな寝息が聞こえるのみとなりました。
暫く進むと、一軒の小屋を見つけました。 この迷いの竹林のなかに小屋?といぶかしんでいると見知った人影を見つけました。
そちらのほうも、私たちを目に留めたようで私が近づくと声をかけてくれました。
「やぁ、珍しいじゃないか? こんな季節、こんな時間に肝試し?」
「こんにちは、妹紅さん。 永遠亭に向かっていたのですが、どうやら迷ってしまったようです。」
「ああ、この竹林じゃよくあることさ。私もここに住み始めた当時は一月に一度は迷子になって餓死したもんさ、あっはは。」
とんでもない事をさらりと話す彼女は藤原 妹紅さん、先の永夜異変解決の後行われた肝試しで知り合いました。
この世のあらゆるものを死に誘うことができる我が主、幽々子様が空腹の次に苦手となさっている蓬莱人です。
蓬莱人は文字通り不老不死で、肉体的にどんな損傷を受けようとも瞬時に再生してしまうといいます。
肝試しの折には彼女と弾幕ゴッコを繰り広げたわけですが。 死も生もを顧みない、
それこそ永遠に怒り噴火し続ける火山のような激しい弾幕にはずいぶん苦戦させられました。
「妹紅さんは永遠亭によく出向かれるんですよね? よろしければ道をお教え願いたいのですが・・・」
「ああ、かまわないよ。 ちょうどこれから輝夜と一殺交えようと思っていたところだからね。」
「一殺・・・ですか。」
妹紅さんは何かの因果で永遠亭の主人である蓬莱山 輝夜さんを激しく憎んでいて。 顔を合わせるたびに殺し合いをしている仲だそうです。
蓬莱人故に幾たび死のうとも黄泉返る、そのため殺し合いは永遠に終わらず殺しあうたびに遺恨が残る。
そんな関係をかれこれ1000年以上も続けているそうです。
・・・でも何故でしょうか、今目の前で「殺し合い」を宣言している妹紅さんの横顔は大好きな人にこれから会いに行くようなそんな期待のようなものを感じるのですが・・・。
「それにしてもだ、まさか子持ちとは思わなかったよ。 やっぱりお相手は幽々子なのかい?」
「へ?」
竹林を歩きながら唐突に妹紅さんがそんな質問を投げかけてきました。
「背中のその子さ、 お前さんの子なんだろう? みた所、霊体のようだから、やっぱり相手は幽々子かなとね。」
い、いきなり何を言うんでしょう、この人は!
「ち、違いますよ! 幽々子様と私がそ、そんな関係な訳ないでしょう!」
「幽々子が嫌いなのかい?」
ニヤニヤしながらそんなことを聞いてくる。
「嫌いな訳ないじゃないですか! むしろ物心ついた時からお慕い申し上げ・・・って何を言わせるんですか!」
「おいおい、大声を出すんじゃないよ。 二人の愛の結晶が起きちゃうじゃないか。」
絶対からかってますね?
「ですから、違うんですって!」
「仮に違うとしても・・・・だ、好きならその気持ちをちゃんと伝えておくといい。」
急に、真顔になってそんなことをつぶやく妹紅さん。
「みょん? なんですか、唐突に・・・?」
「いやいや、愛し合う二人に言うことじゃないねぇ、野暮を言ったよあっはははは!」
「でーすーかーらー!」
そんな会話とり止めの無い会話を続けているうちに永遠亭が見えてきました。
「さてと、それじゃ一発かましてやるかねぇ・・・よっ!ほっ!っと!」
「え?」
永遠亭の門に着くなり妹紅さんは準備運動を始めました。
「あの・・・・何をなさるおつもりですか?」
「うん? 呼び鈴をならすおつもりさ。」
轟! と妹紅さんの背から不死鳥の翼が立ち上がる。
「あの・・・・何故、呼び鈴を鳴らすのに不死鳥の翼が?」
「ふぅうううう・・・・それは・・・・こうする!っ為だぁあああああ!」
ぶん! ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
・・・妹紅さんの手のひらに炎の塊が現れて、それを妹紅さんは永遠亭に向かって投げつけました。
ああ、永遠亭が燃えている・・・・綺麗だなぁ・・・・・・って!ちょっ!?
「何してるんですか!? これから訪ねようってお宅を爆破炎上させてどーするんです!?」
「キニシナイキニシナイ! この屋敷は輝夜の力が働いてる。 いくらぶっ壊してもすぐもとどおっっり!!」
ぶん! ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!
ああ!また投げた!
「それに!(ぶん!)これが!!(ぶん!)私の!!!(ぶん!)永遠亭訪問の時の呼び鈴なのっさぁあああ!(ぶんぶんぶんぶんぶんっ!)」
ドンドンドン!キュドドドドドドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!
「ふ~、スッキリシタ~っと。」
「・・・・あ、ちょっとまってくださいよ~。」
何かやり遂げた後の爽やかな笑顔で永遠亭の玄関に入っていく妹紅さん・・・。
「おらー! 輝夜ー! お前んとこに客だぞー! 出てこーい! コラー! 聞いてんのかこのニート!テルヨ!グヤ!」
あれだけ炎を撃ち込んでおいて普通に(普通かな?)呼び出してるよこの人・・・。
気がつけば炎に焼かれて真っ黒コゲだった玄関先が綺麗サッパリと元に戻り落ち着いた和風の趣をかもし出しています。
「こらー! 引きこもりー!! 早くでてこいってんだよー!
後10秒で出てこなかったらもっかい焼くぞー! いーち!にーぃ!さーゲボァ!!」
あ、妹紅さんの喉に音もなく包丁がグッサリと・・・・。
そしてドッサリと倒れる妹紅さん。
「もう、うるさいわねぇ。 落ち着いて寝てもいられないじゃない。」
そういいつつ奥から歩いてくるのは永遠亭の主、蓬莱山 輝夜さん。
永遠と須臾を操る力を持ち、妹紅さんと同じく永遠の生を歩む人間です。
「本当に毎回毎回、普通に入ってこれないのかしら?
それとも藤原の家には人の家を訪ねる時には、玄関先を爆破しろとでも言い伝えられてるのかしら?」
「リ・・・リザレ・・クショオオオオオオンっ痛いだろうが! このバカグヤ!
お前のほうこそ、竹林で迷ってた客人を、わざわざ連れてきてくれた人間に包丁投げるのか!?」
復活するなり輝夜さんに詰め寄り怒鳴り散らす妹紅さん、 正直どっちもどっちだと思います。
「まぁ、この決着は後で殺し合いでつけましょう?・・・一晩中・・・ね。
それよりも先ずはお客さんのお相手をしなきゃね。」
「ふん! 今日は一回や二回じゃ済まさないからな、 夜が明けるまでヒーヒー言わせてやる。」
・・・お二人とも何か表現が誤解を招きそうな感じですが?
「さて、いらっしゃい。 今日は何の御用なのかしら?」
こちらに向き直って鷹揚に聞いてくる。
「あ、はい。 今日はこの子の紹介とご挨拶をしようと思いまして参りました。
・・・ほら、みょんむ!起きなさい。」
「・・・・・みょ? みょ~ん・・・みょん!」
私に揺さぶられて目を覚ますみょんむ、今までの爆発で目が覚めなかったのか・・・・。
「ほら、永遠亭の輝夜さんだ。 ご挨拶を。」
「みょん!」
みょんむは元気に返事した後、てててと輝夜さんに走りより
「みょん! みょんむーみょん!」
とペコリとお辞儀をする。
「あらあら、ちゃんとご挨拶ができて偉いわね。 人のうちをいきなり爆破するどこかの焼き鳥屋とは大違いだわ。」
「けっ! 言ってろ!」
みょんむの頭を撫でつつまたもや殺伐とした空気を放ち始める二人。
みょんむはその空気のさなかでも撫でられて嬉しそうです。
「みょん~・・・」
「本当にかわいい子ね、永琳やイナバが喜ぶわ。
さ!上がって行きなさいな、永琳とイナバにも紹介してあげてくれるかしら?」
と奥を指し示して歩き出す輝夜さん。
「ついでにモコタンも上がっていいわよ。」
「モコタン言うな、こんにゃろう。」
言い返すものの素直に従い奥へ進む妹紅さん。
「それにしても、今日はイナバ軍団はいないんだな。 いつもなら火炎弾一発うちこみゃワラワラ出てくるのに。」
「そうねぇ、まぁでも特に何か合ったわけでもないし、いいんじゃないかしら。」
・・・突然玄関を爆破する襲撃者は『何か』の内に含まれないんですね・・・。
「そういえば、先ほどの騒ぎでも永琳先生と鈴仙さんは出ていらっしゃいませんでしたね?」
「みょん?」
疑問に思い首を傾げる私とそれを真似するみょんむ。
「大方また新薬の研究でもしているんでしょう。 研究中はテコでも動かないわよぉ、永琳は。」
「従者にまでほっとかれてるのか、お前は。」
「さて、着いたわよ。 ここが永琳の私室兼研究室よ。」
からかうように言う妹紅さんを無視しつつ襖に手をかけ・・・
「永琳、入るわよ~」
ガラ・・・
「師匠!師匠師匠師匠!好きです好きです愛してます!」
「ああ! うどんっ・・・げっ・・・もっと・・・もっと来て!」
「こうですか?師匠! こうがいいんですか!?」
「あああ! そう・・・そこ!・・・あ!上手ようどんげっ!」
ピシャ!
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「みょん?」
すごいことになっていた・・・まさか・・・・耳でなんて・・・・
「おほほほ、どうりで出てこないわけだわ・・・仕方ないわねぇ永琳もイナバも・・・真昼間からあんなに激しくなんてねぇ?」
気まずい空気を誤魔化すように振り返り上品に笑う輝夜さん、でも額に青筋立ってます。
「仕方がないけどちょ~~っとタイミングがまずかったわねぇ、少し待っていてもらえるかしら?
主を放って盛る従者共に少しお灸を据えてくるわ。」
と背中をゴソゴソと探りつつ襖に手をかける。
「に~ん」
妙な掛け声と共に黒光りする金属の塊を取り出した輝夜さん。
「それじゃ、待っていてね。」
ガラ!
「うふふ、うどんげにもしてあげるわ・・・ほら・・・」
「あっ!あっ!あっ!師匠!ダメです!そんなふと・・・」
ピシャ!
チャカ・・・ガチャチッ! ジャコン!パチ・・・・
ダラララララッダラララララララララララララッ! ガシャ!ガチョ!カチ!ジャコン!ダララララララララララララララララララ~~~ン!
「・・・・・キニスルナ、輝夜んとこじゃいつものことさ・・・・。」
「はい・・・。」
「みょーん?」
ガラ・・・
「もういいわ、入って。」
輝夜さんが中に招き入れてくれる。
「あら、こんにちは妖夢さんに妹紅さん」
「こ、こんにちは・・・永琳先生・・・」
「ああ、邪魔してるよ。」
「なによ?」
「お前じゃない。」
中では普通に永琳先生がお茶を飲んでいる、そして鈴仙さんはいずこに・・・?
「ごめんなさいね、昨日から実験をしていたんだけど少々失敗してしまって・・・
永遠亭のイナバ全てがちょっと元気になってしまったのよねぇ。」
頬に手をあてて困ったものだわと微笑む永琳先生。
「仕方が無いから全員足腰立たなくなるまで相手にしていたのだけれど、うどんげがなかなか粘り強くって。」
もう!食いしん坊さん!っと可愛らしくイヤイヤする永琳先生・・・あなたこそ夜の女王ですよ。
「さて、無事に(無事ですか?)永琳と引き合わせたことだし、私はこれで失礼するわ。」
すっと、輝夜さんが立ち上がり襖に歩いていく。
「あら?もう行かれるのですか?」
「ええ、一人私に相手をしてほしくてハァハァしているケダモノがいるからね。」
「誰がケダモノか、そして誰がハァハァしているのか!」
「モコタン」
「モコタン言うな! もぅ、我慢できない! 輝夜!殺してやるよ! 表ぇ出な!」
と妹紅さんは行ってしまいました。 あ、案内してもらったお礼を言えませんでした・・・。
「うふふ、こういうことよ。」
とこちらへ嬉しそうに笑いかける。
「そうそう、姫様。 先ほどの黒くて硬くて長いアレは妹紅さん用ですか?」
「ええ、今やってるネットゲームに出てきたの。 モコタンに沢山うちこんでやるわ。」
「ふふ、おあついですね・・・では、いってらっしゃいませ。」
輝夜さんは軽やかな足取りで出て行きました。
みょんむがみょんみょんと手を振っています。
「さ、改めて久しぶりね。 その後、目の調子はどうかしら?」
永琳先生はわたしとみょんむの前にお茶をすすめながら聞いてきました。
「はい、おかげ様で生霊も見えなくなりましたし、目の赤みも引きました」
「そう、それはよかったわ。 あなたみたいに真面目で感性が強い子は月の狂気にとらわれやすいから、少し心配だったの。」
とこんどはみょんむに目を移す。
「この子は、あなたの半霊なのかしら?」
「あ、はい! ほらみょんむ、ご挨拶。」
「みょん! みょんむーみょん! みょん!」
ときちっと三つ指をたててぺこり、よし!偉いよ~。
「うふふ、いい子ね。 それにあなたに似てとても可愛らしいわ、ぜひともゆっくりしんさtいえお話ししたいわ。」
面と向かって可愛らしいとかいわれると照れますね・・・。 なにか不穏な単語も聞こえましたが・・・。
「でも、今日お話しすべきはみょんむちゃんでは無いようね」
「え?」
「みょんむちゃん、こちらへいらっしゃい」
「みょん!」
わたしの疑問の声には答えずみょんむを膝の上に座らせる永琳先生。
「この子はとても純粋ね、やはり霊体だからかしら? 己の気持ちに素直にしたがって笑っているわ。」
「みょぅ~ん」
みょんむの頭を優しく撫でながら永琳先生は言いました。
「あなたは、どうなのかしらね?」
「わたし・・・・ですか?」
よくわかりません、永琳先生が何をさしてそう言っているのか・・・。
「ふむ、わからないって顔ね?まぁ仕方ないわ、あなたは若いことだし。」
少し中空を見上げるようにしながら永琳先生は言いました。
「みょんむちゃん、ほら! 綺麗なお花でしょう? 香りをかいでみて、とてもいい香りがするから。」
唐突に永琳先生はその豊満な胸元から一輪の花を取り出しみょんむの顔の前に差し出した。
「みょ~! みょんみょん! みょぷ!ケホ!ケホ!・・・みょ・・・ん」
「先生!何を!?」
みょんむが喜んで香りをかごうと顔を近づけると、花から何か白い煙が飛び出しみょんむはまともにその煙を受けてしまう。
少しむせた後、みょんむはトロンとした目になり意識を失ったようでした。
「大丈夫、霊体にも効果のある睡眠香と胡蝶丸の粉末をブレンドしたものよ。
暫くはみょんむちゃんには楽しい夢を見てもらうわ。」
「はぁ、でも・・・何故です?」
そう聞く私に
「妖夢さん、あなたはこの子と同じくとても可愛らしいわ、
でも今あなたがあなたに課している使命があなたの素直な感情表現の阻害をしている・・・」
そういいつつみょんむを座布団の上に寝かせてこちらへ歩み寄ってくる永琳先生。
「だから、少し素直になれるよう・・・私が診察してあげようと思うの。」
ぐぐっと、顔を寄せてくる永琳先生、近!近いです永琳先生!
「わた!わたしは自分に素直なつもりです! そ、それに今日はお金も持ってきませんでしたし!」
これはまずい、逃げなきゃ!・・・でも足に力が入らない、どうして?
「うふふ、あなたのお茶には軽い筋弛緩剤を入れておいたわ。逃げられないわよ?」
ああ、永琳先生が胸元を緩めてる・・・さっきは一瞬だったから気付かなかったけどなんて大きい・・・
「やっぱり、大きいのがすきなのね? 幽々子さんもわたしと同じくらい大きいものね?」
ちがう・・・私は幽々子様の従者としてそんな不遜な気持ちなど抱いてなんか・・・
「いいのよ? 甘えても・・・・知ってるわ、あなたが寂しくてもつらくてもずっと一人でがんばっていたこと。」
甘えて・・・・ダメです、私は甘えちゃいけないんだ・・・寂しくなんか無い、つらくたって頑張れる。
お爺様がいなくなって、とても寂しそうなお顔をしていた幽々子様、
支えなきゃいけない・・・支えなきゃ・・・いけない・・・のに・・・。」
「大丈夫、このことは秘密にしてあげる。 でも御代はいただくことにするわ。 御代は、あなた自身・・・よ・・・。」
だんだんと永琳先生のお顔が近づいてくる・・・だめ・・・初めては・・・幽々子様に・・・。
「ゆ・・・ゆこ・・・・さま・・・」
そして二人の唇がかさなりあ・・・
「夢想封印!」
ズドドドドドン!
突然、極彩色の光の弾が降り注ぎ永琳先生を弾き飛ばす。
「ちょっと妖夢、あんたいったい何してるのよ。」
「私は逆に霊夢さんがなにをしているのか知りたいです。」
飽きれた様に言い放つ霊夢さんいったいどうして?
「みょんむに着けて上げたあの御札、あれで全て見ていたわ!」
「盗み見してたんですか?」
何てことだ、紅魔館の人たちに比べればまだましだと思っていたのに・・・
「う、違うわ! 咲夜や永琳がみょんむを見てとち狂わないないように影から見守っていたのよ!」
「あらあら、ピーピングとはずいぶんいい趣味ね。 霊夢?」
夢想封印のダメージから回復した永琳先生が霊夢さんに言う。
「でもいけないわね、二人のイケナイ診察中を覗き見した上に我慢できなくて乱入だなんて。
そんなに溜まっているなら、あとでじっくり診察してあげるわよ?」
「ちがうわよ、この淫乱小児性愛趣味薬師!」
「あらあら、違うわよ霊夢。 私はかわいいものなら何でも愛してるわよ? 勿論、あなたも例外じゃないわ。」
「だー!うるさいわ!とりあえず話が進まないから置いときなさい!」
霊夢さんはそこでキッと中空をにらみ
「いるんでしょ?紫!幽々子!出てきなさい!!」
「え゛」
「あら~ばれちゃってるわよ~、紫~」
「そうみたいねぇ、まぁいいわ」
にゅるん!と隙間から紫様と幽々子様が姿をあらわしました。
「なんで、ばれちゃったのかしら~?」
「当たり前でしょ、妖夢に『西行寺 妖夢』なんて名札つけて! バレバレなのよ!」
そうでしたか、ここにもいたんですね・・・・って西行寺?
「まぁ、ばれちゃったのはしかたないわねぇ~、でもひどいわぁ妖夢~」
「へ? なんでですか?」
「私でもまだなのに他の女に押し切られてキスされちゃうなんてぇ~」
ぷんぷんといった様子で怒る幽々子様。
「いっ、いえ、私は断じてキスなどしていません!」
「うふふ、おいしかったわ。」
「だまってなさい」
ぴしゃりと叱り付ける霊夢さん
「それにぃ、焼き鳥屋さんに聞かれた時もそんなんじゃないって否定してぇ~、
むしろ「幽々子は俺の嫁」くらい言ってくれてもいいんじゃない?」
俺の嫁って・・・・
「そ、そんな!従者が主に懸想するなんて・・・失礼にあたります・・・し・・・。」
そうです、私は・・・
「ふむ、やっぱりまだわかってない見たいね、ここはやはりじっくり診察を。」
「黙ってろって言ってんのよ!」
「なら静かになるように、あなたの唇で私の唇をふさいでくれないかしら?」
すすっと霊夢さんに寄り添い耳元でささやく永琳先生。
「あら、だめよ? 霊夢は私のものなんだから。」
紫様まで霊夢さんにピッタリくっついていく
「あらあら、先約がいたのね? でも私は複数での多角形な遊戯もやぶさかではなくってよ?」
「そうねぇ? 霊夢のよってたかって苛められてる時の泣き顔なんてのも一興ね?」
「ちょ! あんたら何を言って!? コラ紫! なに隙間開いてるのよ!
あああちょっと押し込まないで! どこに連れて行くつもりよ!?
あ・・・やだ・・・そこはいやなの! 行きたくない!! いやーーーーー!いやーーーーーーい・・・」
隙間がしまった瞬間霊夢さんの声も気配も消えてしまった・・・どこに連れて行かれたんだろう・・・。
「ね?妖夢いまなら誰もいないわ。 あなたの本当の気持ち、聞かせて欲しいわ。」
本当の気持ち・・・
「あ・・・その・・・私は従者として・・・。」
「従者も主も関係ないの、今私は幽々子という一人の女の子として聞いているわ。」
幽々子様のいままで見たことが無いような真剣な眼差し・・・・。
「幽々子様・・・。」
私は・・・・私は・・・・
「ん?」
「幽々子様・・・お慕い申し上げております・・・幽々子様といっしょにいたいです・・・幽々子様に甘えて・・・みたいで・・・す。」
ついに、言ってしまった。
「私も妖夢のこと、大好きよ」
まるで、いままで蕾だった桜の花が一瞬で満開になるように満面の笑顔で抱きしめてくれました。
「・・・みょ・・・む・・・みょん? みょんみょん!」
薬が切れたのかみょんむも起きだし、わたしたちにぴとっとくっついてくる
「あらあら、みょんむも甘えたいのね?いいわ、今日は皆で一緒にお風呂に入って、皆でご飯を食べて、皆で一緒のお布団で寝ましょう?」
いっ!一緒にお風呂!お布団!?
「いいでしょう?」
「・・・は・・・はい・・・」
「みょんむ!」
「でも、一つお願いがあるわ。」
「二人の初めて、私にちょうだい?」
悪戯っぽく幽々子様が笑う、でもとても期待している目・・・。
「え・・・あ・・・はい・・・。」
「みょ~~ん」
「幽々子様」「みょみょんむ」
「はい」
「大好きです!」「みょんむ!」
ちゅ!×2
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「ふぅ、どうやらうまくまとまったみたいね。」
「あっ!あっ!あっ! だめぇ!そんなに強くしちゃ! あっ!あ~~~~~!」
「ほらほら!霊夢、まだまだこんなもんじゃないわよぉ!?」
「ひぃああああああ!らめぇ~~~~らめらのぉおおおお」
「永琳? ぼやぼやしてると霊夢は全部私が食べちゃうわよ?」
「ええ、今行くわ。 ふふ、バーサク状態のうどんげも一撃失神のこの座薬・・・あなたはどれだけ耐えられるかしら?」
「あああああぉあああああおおおおおお、無理!そんなおっきいいのは無理いいいいいいああああああ・・・・」
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ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー床下ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
師匠~師匠~愛してます~~~~~~~~~~だから~~~~~ここから出してください~~~~~~~~~~~~~~。
霊夢弄りよりも、妖夢達の確認を優先していた永琳
変態だけじゃない辺り流石と言おうか
(訳)ゆゆみょんはいいですね、心が癒されます
逝ってらっしゃい。