注:この作品は創想話に投下した『べ、別にアンタのために書いたんじゃないんだからね!(CV;田村ゆかり)』の
最初の部分と微妙に繋がっています。
が、別に読んでなくても大丈夫だと思います。もしなんか引っかかるようでしたらそっちのほうもどうぞ。
ここは博麗神社以下略。いまさら説明など不要だろう。
一つだけ説明が必要なことがあるとすれば、それはチルノが霊夢にまたまた勝負を挑んでいることだろう。
……などと言っている間に、もう勝負はついていた。
「あうっ!」
チルノは墜落して尻餅をついてしまい、思わず声を上げる。
程なくして、霊夢も着陸した。
「……っと、倒すのに一分半もかかっちゃったわね……」
左手に持っていた懐中時計――香霖堂からかっぱらってきたものか、咲夜辺りにもらったものかは分からないが――を見ながら、
霊夢はつぶやく。
「うー……ちょっと、それ喧嘩売ってるの?」
地面からゆっくりと身を起こし、ずれた帽子をかぶりなおしながら不満を漏らした。
「……喧嘩を売ってるのはあんたのほうでしょうに。
それに、別にそんなつもりで言ったんじゃないわ。」
チルノの頭に、ぽん、と手を置いて霊夢は言葉を続ける。
「たいしたものよ、最初軽く瞬殺されてたのが、こんなに持ちこたえられるようになって」
「……やっぱり褒められてるのか微妙ね……」
複雑そうな顔をするチルノをよそに、霊夢は縁側に座る。
おいで、と手招きすると、素直にチルノはその隣に腰掛けた。
用意していたお茶を二人分の湯のみに注ぎ、いつものように片方をチルノに渡す。
二人は無言で、暖かいお茶と冷たいお茶を啜る。
そしてほぼ同時に、ふぅ、と一息ついた。
「……ねえ、霊夢」
「ん?」
「この前あたいに、何で勝負を挑むのか聞いたじゃない?」
「うん」
「じゃあ逆に、霊夢は何であたいの勝負を受けてくれるの?」
「そうね……」
霊夢は足を遊ばせながら、少しの間空を見上げて、言った。
「……あんたに私の強さを見せ付けるため、かしらね……そして」
立ち上がり、握りこぶしを振り上げながら続ける。
「強いぜ霊夢!凄いぜ霊夢!惚れたぜ霊夢!
……と、思ってもらうため、ね……」
一通りセリフを言い終わった霊夢は、目を丸くするチルノの隣に座り、満足そうにチルノに微笑みかける。
「な、何よそれ……今考えたんじゃないの?」
「さあ、どうかしらね……」
チルノの表情は、霊夢からは見えなかった。
しかしどのような表情なのかは、容易に想像がついた。
「……だいたい、惚れるも何も、最初っから好きだから来てるんじゃない……」
小さな声で、しかししっかりと霊夢に聞こえる声だった。
そして、チルノは真っ赤になった顔を隠すように伏せる。
「うん、素直でよろしい」
そんなチルノの頭を、霊夢はくしゃくしゃと撫でる。
「……分かってるんでしょ?言わせないでよ!」
愛いやつめ、とチルノの肩を抱き寄せる。
チルノは、もう何一つ口にすることができなかった。
♪てーてーて てーてーて てーてーて てれてれ
てーーててーーーーーー
( てれっ てれっ てれっ てれっ)
「なんだ! このおんがくは!」
「はなしは ぜんぶ きかせてもらったわ!」
黒幕参上。修羅場バトルの開始である。
「まったく、私の娘をたぶらかすとは……」
「ちょ、ちょっと、レティ何言って……」
「たぶらかすなんて人聞きが悪いわね、おかあさん」
「あなたにおかあさんと呼ばれる筋合いはない!
どうしてもチルノちゃんをお嫁にもらいたいなら、本気の私に勝ってからにしなさい!」
「お、およめって、ちょっとレティ……」
「いいわ、やってやろうじゃないの!」
「え、ちょ、れいむ……///」
「どうしてもやるつもりね。なら少し待ってなさい、演出つけるから」
(BGM:邪神復活)
「……やっときたか……この日が……
この1年の間、何度となくリリーとの戦いを思い出したわ……
私の……毎年の敗北!名無し同然の妖精に、冬の大妖怪が敗れてしまうのよ!
毎年毎年、春から秋までこの辱めに耐えてきた…・
だけど、今日でそれも終わる。
貴女を葬り去り、あの敗北がリリーの仕組んだ罠だったと証明し……
このわずかな傷を拭い去って 完全な復活をとげるのよ!」
「(……あの音楽はどこから出してるんだろう……)
レティ!それって一体どういうこと!?ツッコミどころが多すぎ……」
「リリーなんか関係ない!チルノと私のために、あんたに負けるわけにはいかないのよ!」
「え、う……(キュン)」
その時、何気なく振り向いた霊夢の瞳に映ったのは、
霊夢の言葉にやられたチルノの姿だった。
霊夢は興奮して鼻血を出すような体質ではなかったが、
その姿は十分鼻血噴出に値するものであった。
「なんとでもほざくがいいわ!所詮人間は、自然現象におびえながら暮らす脆弱な生き物に過ぎないのよ!」
そんな霊夢の様子にも気づかず、レティはセリフを続ける。
「では、復活の舞台へ!」
(BGM:決戦!ホワイトロック)
ててててれててー
ててててれててー
ててててれててれ
てれってーーーてーーーー
(ぽろろんぽろろんぽろろんぽろろん……)
……数分後。
「……レイムレイムレイムレイムレイム!!」
「もうやめて!レティの残機はとっくにゼロよ!」
本気を出した黒幕は、強かった。
しかし、本気を出した博麗の巫女に、敵う奴などいなかった。
その霊夢を本気にさせたチルノが、やはり最強なのだった。
最初の部分と微妙に繋がっています。
が、別に読んでなくても大丈夫だと思います。もしなんか引っかかるようでしたらそっちのほうもどうぞ。
ここは博麗神社以下略。いまさら説明など不要だろう。
一つだけ説明が必要なことがあるとすれば、それはチルノが霊夢にまたまた勝負を挑んでいることだろう。
……などと言っている間に、もう勝負はついていた。
「あうっ!」
チルノは墜落して尻餅をついてしまい、思わず声を上げる。
程なくして、霊夢も着陸した。
「……っと、倒すのに一分半もかかっちゃったわね……」
左手に持っていた懐中時計――香霖堂からかっぱらってきたものか、咲夜辺りにもらったものかは分からないが――を見ながら、
霊夢はつぶやく。
「うー……ちょっと、それ喧嘩売ってるの?」
地面からゆっくりと身を起こし、ずれた帽子をかぶりなおしながら不満を漏らした。
「……喧嘩を売ってるのはあんたのほうでしょうに。
それに、別にそんなつもりで言ったんじゃないわ。」
チルノの頭に、ぽん、と手を置いて霊夢は言葉を続ける。
「たいしたものよ、最初軽く瞬殺されてたのが、こんなに持ちこたえられるようになって」
「……やっぱり褒められてるのか微妙ね……」
複雑そうな顔をするチルノをよそに、霊夢は縁側に座る。
おいで、と手招きすると、素直にチルノはその隣に腰掛けた。
用意していたお茶を二人分の湯のみに注ぎ、いつものように片方をチルノに渡す。
二人は無言で、暖かいお茶と冷たいお茶を啜る。
そしてほぼ同時に、ふぅ、と一息ついた。
「……ねえ、霊夢」
「ん?」
「この前あたいに、何で勝負を挑むのか聞いたじゃない?」
「うん」
「じゃあ逆に、霊夢は何であたいの勝負を受けてくれるの?」
「そうね……」
霊夢は足を遊ばせながら、少しの間空を見上げて、言った。
「……あんたに私の強さを見せ付けるため、かしらね……そして」
立ち上がり、握りこぶしを振り上げながら続ける。
「強いぜ霊夢!凄いぜ霊夢!惚れたぜ霊夢!
……と、思ってもらうため、ね……」
一通りセリフを言い終わった霊夢は、目を丸くするチルノの隣に座り、満足そうにチルノに微笑みかける。
「な、何よそれ……今考えたんじゃないの?」
「さあ、どうかしらね……」
チルノの表情は、霊夢からは見えなかった。
しかしどのような表情なのかは、容易に想像がついた。
「……だいたい、惚れるも何も、最初っから好きだから来てるんじゃない……」
小さな声で、しかししっかりと霊夢に聞こえる声だった。
そして、チルノは真っ赤になった顔を隠すように伏せる。
「うん、素直でよろしい」
そんなチルノの頭を、霊夢はくしゃくしゃと撫でる。
「……分かってるんでしょ?言わせないでよ!」
愛いやつめ、とチルノの肩を抱き寄せる。
チルノは、もう何一つ口にすることができなかった。
♪てーてーて てーてーて てーてーて てれてれ
てーーててーーーーーー
( てれっ てれっ てれっ てれっ)
「なんだ! このおんがくは!」
「はなしは ぜんぶ きかせてもらったわ!」
黒幕参上。修羅場バトルの開始である。
「まったく、私の娘をたぶらかすとは……」
「ちょ、ちょっと、レティ何言って……」
「たぶらかすなんて人聞きが悪いわね、おかあさん」
「あなたにおかあさんと呼ばれる筋合いはない!
どうしてもチルノちゃんをお嫁にもらいたいなら、本気の私に勝ってからにしなさい!」
「お、およめって、ちょっとレティ……」
「いいわ、やってやろうじゃないの!」
「え、ちょ、れいむ……///」
「どうしてもやるつもりね。なら少し待ってなさい、演出つけるから」
(BGM:邪神復活)
「……やっときたか……この日が……
この1年の間、何度となくリリーとの戦いを思い出したわ……
私の……毎年の敗北!名無し同然の妖精に、冬の大妖怪が敗れてしまうのよ!
毎年毎年、春から秋までこの辱めに耐えてきた…・
だけど、今日でそれも終わる。
貴女を葬り去り、あの敗北がリリーの仕組んだ罠だったと証明し……
このわずかな傷を拭い去って 完全な復活をとげるのよ!」
「(……あの音楽はどこから出してるんだろう……)
レティ!それって一体どういうこと!?ツッコミどころが多すぎ……」
「リリーなんか関係ない!チルノと私のために、あんたに負けるわけにはいかないのよ!」
「え、う……(キュン)」
その時、何気なく振り向いた霊夢の瞳に映ったのは、
霊夢の言葉にやられたチルノの姿だった。
霊夢は興奮して鼻血を出すような体質ではなかったが、
その姿は十分鼻血噴出に値するものであった。
「なんとでもほざくがいいわ!所詮人間は、自然現象におびえながら暮らす脆弱な生き物に過ぎないのよ!」
そんな霊夢の様子にも気づかず、レティはセリフを続ける。
「では、復活の舞台へ!」
(BGM:決戦!ホワイトロック)
ててててれててー
ててててれててー
ててててれててれ
てれってーーーてーーーー
(ぽろろんぽろろんぽろろんぽろろん……)
……数分後。
「……レイムレイムレイムレイムレイム!!」
「もうやめて!レティの残機はとっくにゼロよ!」
本気を出した黒幕は、強かった。
しかし、本気を出した博麗の巫女に、敵う奴などいなかった。
その霊夢を本気にさせたチルノが、やはり最強なのだった。
とりあえず、ネタがミンサガと遊戯とJOJOを入れてるのは分かった。
某同人誌のセリフはすぐに分かったwけど、その後の⑨の台詞にクラッときた。
モトネタは分からなかったけど凄く面白かったです