Coolier - 新生・東方創想話ジェネリック

修羅場バトル

2007/12/17 00:58:24
最終更新
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1
注:この作品は創想話に投下した『べ、別にアンタのために書いたんじゃないんだからね!(CV;田村ゆかり)』の
 最初の部分と微妙に繋がっています。
 が、別に読んでなくても大丈夫だと思います。もしなんか引っかかるようでしたらそっちのほうもどうぞ。




ここは博麗神社以下略。いまさら説明など不要だろう。
一つだけ説明が必要なことがあるとすれば、それはチルノが霊夢にまたまた勝負を挑んでいることだろう。

……などと言っている間に、もう勝負はついていた。

「あうっ!」

チルノは墜落して尻餅をついてしまい、思わず声を上げる。
程なくして、霊夢も着陸した。

「……っと、倒すのに一分半もかかっちゃったわね……」

左手に持っていた懐中時計――香霖堂からかっぱらってきたものか、咲夜辺りにもらったものかは分からないが――を見ながら、
霊夢はつぶやく。

「うー……ちょっと、それ喧嘩売ってるの?」

地面からゆっくりと身を起こし、ずれた帽子をかぶりなおしながら不満を漏らした。

「……喧嘩を売ってるのはあんたのほうでしょうに。
 それに、別にそんなつもりで言ったんじゃないわ。」

チルノの頭に、ぽん、と手を置いて霊夢は言葉を続ける。

「たいしたものよ、最初軽く瞬殺されてたのが、こんなに持ちこたえられるようになって」
「……やっぱり褒められてるのか微妙ね……」

複雑そうな顔をするチルノをよそに、霊夢は縁側に座る。
おいで、と手招きすると、素直にチルノはその隣に腰掛けた。

用意していたお茶を二人分の湯のみに注ぎ、いつものように片方をチルノに渡す。
二人は無言で、暖かいお茶と冷たいお茶を啜る。
そしてほぼ同時に、ふぅ、と一息ついた。

「……ねえ、霊夢」
「ん?」
「この前あたいに、何で勝負を挑むのか聞いたじゃない?」
「うん」
「じゃあ逆に、霊夢は何であたいの勝負を受けてくれるの?」
「そうね……」

霊夢は足を遊ばせながら、少しの間空を見上げて、言った。

「……あんたに私の強さを見せ付けるため、かしらね……そして」

立ち上がり、握りこぶしを振り上げながら続ける。

「強いぜ霊夢!凄いぜ霊夢!惚れたぜ霊夢!
 ……と、思ってもらうため、ね……」

一通りセリフを言い終わった霊夢は、目を丸くするチルノの隣に座り、満足そうにチルノに微笑みかける。

「な、何よそれ……今考えたんじゃないの?」
「さあ、どうかしらね……」

チルノの表情は、霊夢からは見えなかった。
しかしどのような表情なのかは、容易に想像がついた。

「……だいたい、惚れるも何も、最初っから好きだから来てるんじゃない……」

小さな声で、しかししっかりと霊夢に聞こえる声だった。
そして、チルノは真っ赤になった顔を隠すように伏せる。

「うん、素直でよろしい」

そんなチルノの頭を、霊夢はくしゃくしゃと撫でる。

「……分かってるんでしょ?言わせないでよ!」

愛いやつめ、とチルノの肩を抱き寄せる。
チルノは、もう何一つ口にすることができなかった。


♪てーてーて てーてーて てーてーて てれてれ

 てーーててーーーーーー
( てれっ てれっ てれっ てれっ)

「なんだ! このおんがくは!」

「はなしは ぜんぶ きかせてもらったわ!」

黒幕参上。修羅場バトルの開始である。

「まったく、私の娘をたぶらかすとは……」
「ちょ、ちょっと、レティ何言って……」
「たぶらかすなんて人聞きが悪いわね、おかあさん」
「あなたにおかあさんと呼ばれる筋合いはない!
 どうしてもチルノちゃんをお嫁にもらいたいなら、本気の私に勝ってからにしなさい!」
「お、およめって、ちょっとレティ……」
「いいわ、やってやろうじゃないの!」
「え、ちょ、れいむ……///」

「どうしてもやるつもりね。なら少し待ってなさい、演出つけるから」





(BGM:邪神復活)

「……やっときたか……この日が……
 この1年の間、何度となくリリーとの戦いを思い出したわ……
 私の……毎年の敗北!名無し同然の妖精に、冬の大妖怪が敗れてしまうのよ!
 毎年毎年、春から秋までこの辱めに耐えてきた…・
 だけど、今日でそれも終わる。
 貴女を葬り去り、あの敗北がリリーの仕組んだ罠だったと証明し……
 このわずかな傷を拭い去って 完全な復活をとげるのよ!」

「(……あの音楽はどこから出してるんだろう……)
 レティ!それって一体どういうこと!?ツッコミどころが多すぎ……」

「リリーなんか関係ない!チルノと私のために、あんたに負けるわけにはいかないのよ!」

「え、う……(キュン)」

その時、何気なく振り向いた霊夢の瞳に映ったのは、
霊夢の言葉にやられたチルノの姿だった。

霊夢は興奮して鼻血を出すような体質ではなかったが、
その姿は十分鼻血噴出に値するものであった。

「なんとでもほざくがいいわ!所詮人間は、自然現象におびえながら暮らす脆弱な生き物に過ぎないのよ!」

そんな霊夢の様子にも気づかず、レティはセリフを続ける。

「では、復活の舞台へ!」

(BGM:決戦!ホワイトロック)

ててててれててー

 ててててれててー

  ててててれててれ

   てれってーーーてーーーー
            (ぽろろんぽろろんぽろろんぽろろん……)


……数分後。


「……レイムレイムレイムレイムレイム!!」
「もうやめて!レティの残機はとっくにゼロよ!」


本気を出した黒幕は、強かった。
しかし、本気を出した博麗の巫女に、敵う奴などいなかった。


その霊夢を本気にさせたチルノが、やはり最強なのだった。
以上、シェラハバトル→修羅場バトルと言う駄洒落と、某同人誌のセリフのを使いたかったがために殴り書いたものでした。
あのお話の、霊夢が魔理沙に追いついた辺りのくだりが好きで、以前からパロりたかったセリフでした。
ついでに黒幕に猿のセリフを言わせてみたかったのもあります。

つーか、あえて作中に曲名を記さなかったけど、
あの文字でシェラハバトルだって分かってくれた人はどれだけいるんでしょうか……
下手すると誰もわかんないかも……

そして決戦!ホワイトロックに至ってはもっと細かすぎて分からないであろうパロが……
卯月由羽
http://park.geocities.jp/y0uy0u2003/
コメント



1.名無し妖怪削除
霊夢がテラJOJOwwwww

とりあえず、ネタがミンサガと遊戯とJOJOを入れてるのは分かった。
2.名無し妖怪削除
元ネタわかんないのもあったけど面白かった!
某同人誌のセリフはすぐに分かったwけど、その後の⑨の台詞にクラッときた。
3.創製の魔法使い削除
この、ほのぼの空間が堪らなく好きです

モトネタは分からなかったけど凄く面白かったです

4.名無し妖怪削除
あれでしょおうか「レイムレイム」は黄色い節制並みの記録を樹立?